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2009年02月 ARCHIVES

2009年02月01日

冬の朝8時過ぎのパリ

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空港からパリ市内への道は夜中のように暗いのに通勤ラッシュのようだった。バス停には人が並び、カフェのカウンターにはモーニングを食べる人が溢れている。この日、道路は少し渋滞、通常4〜50分で着くロワシーバスも1時間ちょっと掛かかりオペラガルニエ横には8時過ぎに着いた。それでもまだこんなに暗かった。少し雨も降っている。街はキラキラしてるし、薄暗いのに活気はあるし、はじめて見る光景に胸が躍った。
僕らはここからホテルのあるレピュブリックまでメトロに乗ることにした。スーツケースは持ってるけれど、着いたばかりで中身は軽い。日本の鉄道で使う「スイカ」のようなカード「ナヴィゴ」を作ってみたい気がしたのだけど、二人併せて30回程度の使用なら回数券の「カルネ」を二人でシェアしたほうが安いようだし、作る時間も掛からないから「カルネ」を買うことにした。オペラガルニエの目の前にあるオペラという駅には自動販売機が何台かあり、その中のひとつは紙幣が使えた。これはラッキー(^_^) カルネとはチケットの10枚綴りなのではなく、普通のチケット(ビレ)が10枚出てくるだけだった。1枚1.6ユーロのチケットが10枚買うと11.40ユーロになる。お得だね。取りあえず、それを二人で分け合うことにした。

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2009年02月02日

PARIS MUSEUM PASS

20090122200.jpgパリには沢山の美術館や博物館、史跡などがあり、その主要スポット60カ所を期限内無制限に入場出来るパスポートがこの「PARIS MUSEUM PASSパリミュージアムパス」だ。2日間、4日間、6日間の3種類がある。親指で押さえているのがそのパスでこれは6日間のタイプ。
日本語のオフィフャルサイトもあり日本からでも購入出来るが、いつのレートなのか、表示価格が妙に高いのと、僕らが欲しい6日間のパスは取り扱いすらない。パリではこのパスポートが使える施設の窓口などで販売されている(小さな施設や、オンシーズンは在庫切れで無い場合があるらしい)から、初日の最初に見に行ったアンヴァリッドで購入した。価格は2日のパスが32ユーロ、4日間が48ユーロ、6日間が64ユーロ。
ひとつずつビニールでパッケージされているので、パッケージを外し、自分で裏面にある日付の欄に使用開始日、氏名欄には自分の名前を記入すれば使い始められる。施設に入る時は記入面を見せ、係員が記入された日付から見てその日が期限内かどうかを確認するだけだ。
例えばルーブルのような人気の美術館では入場待ちの可能性もある。そんな時、このミュージアムパスを持っていればチケット購入で並ばなくても良いし、購入窓口のない入口からも入る事が出来るから便利ですね(^_^)
ちなみに、個人的な印象ですが、モンマルトル周辺と、モンパルナス周辺にはミュージアムパスが使えない施設が多いような気がするなぁ......この辺り、計画的に日程を組むとかなりお得なパスポートだと思う。

2009年02月04日

アンヴァリッドles Invalides

20090122805.jpgフランス語の地図にはl'Hôtel des Invalidesって書いてある。通称アンヴァリッドles Invalidesなのだそうだ。静かで少し湿った感じがするのは雨が降っていたからだけではないのだと思う。このドーム教会のドームの真下、地下からの吹き抜けにはナポレオン・ボナパルドが6重にもなった大きな棺の中で眠っている。アンヴァリッドは廃兵院と呼ばれ17世紀に傷病兵を看護する軍の施設として立てられ、wikiによれば現在も100人近くの戦傷病兵が暮らしているのだそうだ。ここには他に軍事博物館と解放勲章博物館が公開されていてミュージアムパスで見て回る事ができる。
帰って来てから知ったのだけれど、この広場に置かれた沢山の砲台のなかには、日本が馬関戦争でフランスに没収された砲台もあるのだそうだ。寒いし雨が降っていたから庭を散策する気にはならなかったなぁ......。
パリの人は雨が降っても傘を差さない人が多い。その代わりにフードを被る文化がある。郷に入っては......とばかりに僕もフードを被って歩き回ってみた。たぶん、これがいけなかったのだろう、4日後には40度近い熱を出すことになった。

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2009年02月05日

Le musée Rodinロダン美術館

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アンヴァリッドの東、通りを挟んだ所に"Le musée Rodinロダン美術館"がある。ここもミュージアムパスで入れる美術館の1つだ。ストリートビューでは入り口に行列が出来ているが、この日はとても空いていた。パリの美術館を回るにはオフシーズンが良さそうだ。美しい庭園に囲まれたこのロココ建築の建物は18世紀に建てられたもので、以降、幾人も所有者が変わるなかでフランス衛兵隊の総司令官ビロン将軍の名を借り「ビロン館」と呼ばれているのだそうだ。詩人リルケの誘いでこの屋敷に住むようになったロダンの他にも、コクトーやマティスもここに住んでいたという。これまでロダンの作品を纏めてたくさん見る機会が無かった。上野の国立西洋美術館にある「地獄の門」と「考える人」を見て、迫力と力強さは感じても美しさはあまり感じなかった。でもここにあるロダンの作品はとても官能的で美しいものが多い。粗い仕上げの作品の中にロダンの彫刻の質の高さを見る。ここに来てロダンが好きになる。

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ロダン美術館のカフェとトイレ

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ロダン美術館の庭で作品を見ていたら寒くてしょうがなくなってきた。僕らは敷地内にあるカフェに行き、温かいカプチーノとエスプレッソを飲んだ。そういえば飛行機を降りてからアンヴァリッドの駅内にあったパン屋のキッシュ・ロレーヌをかじっただけだったからチーズのサンドイッチとワッフルも買った。このチーズ、かなり熟成香の強いチーズだった。うーむ、さすがフランス、チーズのレベルが高いですのぉ。

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2009年02月07日

Musee Maillol マイヨール美術館

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ロダン美術館から歩いて10分くらい、閑静な路地のワイン屋さんの並びに、ロダンやブールデルと共に近代ヨーロッパを代表するとされる彫刻家アリスティド・マイヨールの美術館があった。ここはマイヨールのモデルを15歳の時からつとめたディナ・ヴィエルニーが1995年にオープンしたディナ・ヴィエルニー財団による美術館なのだそうだ。歴史ある建物の内装がキレイに整えられていて居心地の良い美術館だった。マイヨール作品のコレクションは勿論だけど、マティスやピカソの他、ロシアなど、たくさんの作家の作品が楽しめた。

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2009年02月08日

サンジェルマン・デ・プレ教会

200901220050.jpgおしゃれなブティックやショップの並ぶショッピング通りを素通りしてサンジェルマン大通りに出た。
そこには有名なカフェもある。コーヒーの値段なんか安い所の倍以上するから東京で言えば銀座か青山かってな感じなのだろうか。
「へぇ〜、ここがぁ〜」と眺めたり本屋に立ち寄ったりしながら大通りに面しているサンジェルマン・デ・プレ教会に着いた。
落ち着いた雰囲気をもった教会で、地元の人に愛されている空気が漂っている。
この教会の周りは落ち着いた雰囲気の路地が多くて散歩していても楽しかった。

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2009年02月09日

Musée national Eugène-Delacroix ドラクロワ記念館

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サン・ジェルマン・デ・プレ教会の北東、歩いて直ぐの所にフランスに於けるロマン主義を代表する画家ウジェーヌ・ドラクロワが生前アトリエ兼住居として使っていた部屋を公開したMusée national Eugène-Delacroixドラクロワ記念館があった。細い路地を入り小さなパティオに面した静かな場所だ。入り口をくぐると直ぐに階段になっていてその建物の2階部分に作品やドラクロワの使ったものなどが展示されていた。展示室内にはライブラリーに繋がる外階段に出る扉があり、そこからとても清楚で可愛らしい中庭に出ることもできる。
この日は、ドラクロワが撮影したモノクロの写真と、その写真とそっくりに書かれた沢山のデッサンや作品が一緒に並べられた企画展示もあった。

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肉屋の惣菜

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ドラクロワ記念館を出て次なる目的地に向かおうという時に、通りでは魅惑的な香りを放ちながら肉の塊が回っていた。これは精肉店の店先に置かれた電気オーブン。丸鶏を回転させながら焼きつつ、滴り落ちる肉汁と油を下のトレイに敷かれたポテトが染込みながら焼かれている。なんて合理的な料理方法であると同時に視覚的にインパクトのある宣伝効果。他にもパック詰めされた美味しそうな惣菜がショーケースに並んでいたので見とれていたら「よ、ムッシュ、何にする?」と店員が寄って来た。このあとまだ美術館にも行くから惣菜は買えないなぁ....と思い、一度は断るも、やはり誘惑には勝てず鶏もも肉のローストを2個だけ買ってしまった(^_^;)
ちょっと小振りだから、と少し安くまでしてくれた。この後、この店先の路上で二人、鶏の脚に齧り付いたのでした。ガルルルルゥ........

2009年02月10日

ゲンスブールの家の壁

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ドラクロワ記念館からオルセーに向かう途中、セルジュ・ゲンスブールが住んでいたという家の横を通るルートを選んでみた。
ゲンスブールの家の壁は落書きだらけなのだ。

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2009年02月11日

Musée d'Orsay オルセー美術館

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1900年のパリ万国博覧会開催に合わせて、オルレアン鉄道によって建設されたオルセー駅の鉄道駅舎兼ホテルだったのを美術館にしたのがこの"Musée d'Orsayオルセー美術館"なのだそうだ。パリにある大きな美術館の幾つかは週に1、2度、夜遅くまで開館している日がある。オルセー美術館にもあって、通常は18:00閉館のところ木曜日だけは21:45閉館だった。オルセー美術館に着いたのは薄暗くなった5時過ぎだったけど、まだ4時間は裕に見られる。早朝に空港に着いてから歩き詰めでそろそろ体力的には限界に近い気もしたけどミュージアムパスを持っているから何度でも入れるし、見られる所まで見てみようと思った。
美術館に入ってみて思った。これは唯事じゃない。硝子と鉄骨で組まれた美しさと重厚感のある石造りが融合したこの大きな空間にはとんでもない数の名画と立体作品が展示されている。原則的にここには1848年から1914年までの作品が展示されているという。それ以前の作品はルーブル美術館に、それ以降の作品はポンピドューセンターに振り分けられているのだそうだ。
写真は美術館中央にある通路のような空間で彫刻作品がゆったりと点在している。その両側に展示室があり、3階構造(3階部分の展示室は片側だけ)になっている。

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2009年02月13日

Musée du Louvre ルーブル美術館

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パリに着いて2日目、この日僕らは1日中"Musée du Louvreルーブル美術館"にいました。水曜と金曜のルーブルは通常18時閉館のところ22時まで開いている。この日は金曜で夜遅くまで美術館に居られるから、どっぷりとルーブルに浸ることにしました。1日では回りきれないと思っていたけど、閉館時間まで目一杯歩き回ることでなんと1日で全てのブースを見て回ることが出来ました。ただ最後の方は足は痛く、見終わった時には放心状態でしたが。。「"コ"の字型」になっているルーブルの窓から見える広場とピラミッドは時間と共に表情を替えて、それを見ているだけも楽しいくらい。そんな1日をエントリーしてみようと思ったら削ったつもりでも凄い量の写真になっちゃいました。予め回るルートを考えていなかったので、効率良く回れたとは思えませんが、ざっと記録しておこうと思います。
まずは朝、メトロの駅から地下で繋がっている逆さピラミッドのある通路入口に着いたのが開館の9時5分前。開場待ちの列が出来てました。でもこの列はチケットを持っていない人用の列で、僕らは前日にミュージアムパスを買っておいたからこの列には並ばず、チケットを持っている人用の列へ行くと人は数える程度。ラッキー!
ルーブルはリシュリュー翼、ドノン翼、シュリー翼の3辺の「"コ"の字」になっていて、ドノンは地下、1階、2階まで、それ以外は地下から3階までが展示室になっています。「先ずはモナリザだろう!」と、ドノン翼2階を目指しました。

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2009年02月14日

パリのバケツ

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街を歩いていると何箇所かで建物の改修工事のような現場を目にした。
現場が高い階の場合、こんな風にバケツを連結してダクトホースを作って、ガラなどを落としているようだった。
バケツの色が違うあたりも愛らしいですね(^_^)

2009年02月15日

オペラ・ガルニエ

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ロワシーバスでパリに降りたのがこのオペラ座(オペラ・ガルニエ)の横だったっけ。
何度も映画化されたガストン・ルルーの怪奇小説「オペラ座の怪人」の舞台になったのも、ここオペラ・ガルニエだ。オペラの上演はオペラバスティーユがメインの会場になり、回数は少なくなったようだけど、ここでもまだオペラが観られるようだ。オペラも観てみたいけど今回は見学だけ(^_^;)
開館時間まで時間があったので辺りをぶら〜り散歩していると、誰か話しかけてるよ!と厨房長が言う。振り返ればおばさんがこっちを向きながら地面を指さして何か話しかけている。なんだ?と聞くと、おばさんはナプキンリングのような金色の大きな指輪を拾い上げて、あんたが落としたんじゃないか?と言う。落としてないよ、僕のじゃない、と言っても、これはゴールドだ、あなたはラッキーだ、持って行きなよ、といってリングを僕に手渡した。いらない、と言っても、これはラッキーだから、と言って押し付けて来る。わかったよ、ありがとう、と言ってリングを受け取り、歩き始めるとまた近寄ってきた。お腹が空いているからサンドイッチを食べる金をくれ、と言っているようだ。なんだ、そういうことか。お金は持ってないからこれでどうぞ、と、リングを返した。リングはおばさんの商売道具だった。
この辺りは観光客が多いから.....と思いながらも、あれじゃ稼げないだろうなぁ.....。
さて、気を取り直して、ガルニエ見学の入口へ向かった。

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2009年02月16日

Galerie nationale du Jeu de Paume ジュ・ド・ポーム

200901240022.jpgルーブル美術館やオランジュリー美術館と同じチェイルリー公園内にある"Galerie nationale du Jeu de Paume ジュ・ド・ポーム"。
現在は現代写真と映像作品専門のギャラリーだけど、Wikiによればオルセー美術館が出来る前までは印象派の作品を所蔵していたようで旧印象派美術館とも呼ばれるようだ。
現代写真の、というだけあって内装は外観の印象とは違い、白を基調にしたシンプルな現代風のギャラリーになっている。企画展示室に入るのは有料だけど、簡単な手荷物チェックだけ受ければ建物の中には入れる。美術系の本や美術雑誌が並ぶスペースと無料の展示ブースは自由に閲覧出来るし、カフェもある。本屋のスペースに立ち寄るだけでも良いかもしれない。
ジュ・ド・ポームって名前は、かつてフランス貴族の間で流行した遊びで手でボールを打ち返し合う現在のテニスの原型と呼べるスポーツのことなのだそうだ。1861年にナポレオン三世によって創られた室内球技場がこの建物で、その事にちなんで今の名前が付けられたらしい。

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2009年02月17日

ちょっとだけの人気

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たぶん、この場所から塔を見るために作られた作品だと思う。
単なる通り道として抜ける人もいるくらい人でごった返すことのないこの隙間の写真を撮ろうとカメラを構えてみた。
人が居ない写真も一枚撮っておこうかな、と暫く待ってみる。
でもいつも一組だけはこの場所に立ち止まっている。
長いことお喋りしていたりもする。
もう一組がやって来ると、さっきまで居た一組が去っていく。その繰り返し。
だんだんその繰り返しが面白くなってきた。
一組だけが立ち止まり、塔を見て、話をしたり写真を撮ったりする。
一組分の心地良さがこの隙間にはあるんだな。

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2009年02月18日

Musée de l'Orangerie オランジュリー美術館

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もともとチュイルリー宮殿のオレンジ温室だったのを、モネの『睡蓮』の連作を収めるため美術館にしたという"Musée de l'Orangerie オランジュリー美術館"。モネの作品だけでなくポール・ギョームのコレクションも展示されているから結構な作品量で見応えがあった。と、同時に連日の美術館巡りにそろそろ疲れも出て来た感じ(^_^;)
2日目に行ったルーブルで、燃え尽きた感があり、あとはのんびり回ったら良いんじゃないか、くらいのノリでもある(^_^;)

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2009年02月19日

Musee du Quai Branly ケ・ブランリー美術館

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2006年6月に開館したパリでは新しい国立の美術館"Musee du Quai Branly ケブランリー美術館"。僕はここに展示よりもパトリック・ブランの垂直庭園を見たくて来たのでした(^_^) 金沢21世紀美術館にもあるそうですね。
ミュージアムパスも使えるのでジャン・ヌーヴェル設計の建物の中にも入ってみよぉ〜っと。

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2009年02月20日

エッフェル塔を売る男

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ここはエッフェル塔の真下にある広場。さすがは観光名所、冬の寒い午後でも沢山の人がいた。写真の中央、手に銀色の尖りを持ち、少しうつむき気味の似た姿勢の男が3人。彼らは手に沢山のエッフェル塔をぶら下げた「エッフェル塔売りの男」たちだ。しばらく見ていたけれど、どうも売れているは様子がない。寒さのせいで活性が低いのかそれほど執拗に観光客に食い付いたりもしていなかった。僕は彼らの1人と近い場所にいたし目が合ったのにも関わらず目を逸らされた。(←お金持ちじゃないってバレたかな(^_^;) )
モンマルトルのサクレクール寺院では少し離れた所から「アイアム、ノーデンジャラース」と言いながら近付いて来る男がいた。日本でだって「怪しい者じゃありません」って奴ほど怪しい奴はいないし「種も仕掛けもありません」という手品には種がある。彼はモンマルトル名物の「ミサンガ売りの男」だ。近付いて勝手にミサンガを結びお金を請求されるから近付かない方が良いらしい。怪しい人には初めから曖昧な態度を取らずはっきりと断れば良いわけだ。
僕が小学生の時、下校時間の校門(この小学校には大きな正門と職員室の近くにある西門、古くからある小さな煉瓦造りの煉瓦門の3つがあって僕の登下校は大抵この煉瓦門を使っていた)の外で、おじさん1人に子供たちのちょっとした人集りが出来ていた。楽しそうだから駆け寄ると、おじさんは何やら口に含んで「ブーブ、ブー、ブーブ、ブーーー」と笹笛のような音を出している。みんな、何だろう、と興味津々におじさんの口元を見つめている。おじさんは口の中から銀色の厚紙を二つ折りして緑色の紐でグルグル巻いた2cmくらいのものを取り出しだ。「これを前歯で上手に噛みながら息を出すと音がなるんだぞぉ」と言って、またとても楽しそうに音を鳴らすんだ。これが小さなビニールに入っているのを見せて「1個100円だよー」と言った。「えー、今、お金持ってないよー」と同じ子供会の男の子が言った。おじさんは「家に帰って持っておいでー」と言ってまた楽しそうに音をだし、その子は家に向かって走っていった。何人かの子がそれを買った。僕は凄く悩んだ。たしか1ヶ月の小遣いが300円だった時だったし、駄菓子を買うよりもいけないことにお金を使うようでドキドキした。僕はずいぶん悩んだ末にそれを買った。
袋から出して家に向かって歩きながら口に含み、息を吹いた。スー、スー、という息が抜ける音だけがした。しばらく練習したけど音が出ない。そのうち紐は解けてバラバラになった。僕は校門に戻ってみるともうおじさんはいなかった。
あのエッフェル塔(キーホルダー)は幾らだったんだろう。そんなに高く無ければ記念に買ってみても良かったかな、なんて今になって思う。しかし、まぁ、その時になれば、物の割にはバカ高いのだろうから、僕の財布の紐はなかなか緩まないのだろう。

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2009年02月21日

パリのノートルダム大聖堂にて

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日曜日の朝、僕らはシテ島にあるノートルダム大聖堂に行った。
オフシーズンとは言え、日曜の朝、ミサで混み合っているかと思ったがそうでもなく、広場には一組の団体客がいるだけだった。

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2009年02月22日

ノートルダムの塔の上から

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ノートルダム大聖堂はパリの中心にあるから、ノートルダムの鐘のある塔に登るとパリを360度見渡すことができて気持ちがいい。
この日は朝から凄く寒かったけど、徐々に晴れ間が見えてきた(^_^)

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2009年02月23日

どっちかな.......

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こ、これは、盗難....もしくは撤去.........自転車を取りに戻ってこうだったらショックだろうなぁ(^_^;)
サン・ルイ島の街角にて。

サント・シャペル

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シテ島にある"Sainte chapelleサント・シャペル"。
空港並みの厳しいセキュリティーチェックを受けてから中に入り、小さな螺旋階段を登って2階に上がるとそこは360度、ステンドグラスと柱だけのそれはそれは美しい礼拝堂だった。

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2009年02月25日

パリのムール貝の店

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パリに何店舗かあるベルギーのムール貝レストランチェーン"Leonレオン"。
strawberryfielsさんのオススメでもあり厨房長も是非とも行ってみたい店の1つなのだった。評判通りの量のムール貝(^_^) 折角だからグラタンも食べてみようと1つずつ注文してみた。グラタンのムール貝は量が少ないので1ユーロでお替わりができるから2皿食べてしまった....でも、グラタンはかなりチーズがヘヴィでしたぁ(^_^;) スープに浸して食べたりする付け合わせのフライドポテトはお替わり自由.....ということでこちらもお替わり。満喫致しました(^_^)

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2009年02月26日

鳥に餌をあげる男

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シテ島の端にある公園の、そのまた端でセーヌ川を眺めていた。
初老の紳士が手にタッパーを持ちながら端に近づき、僕の隣に立った。徐にタッパーの蓋を開けると近くにいた鳥たちが一斉に騒ぎだした。おじさんは赤みがかった親指大の塊を鳥に向かって放り投げ、鳥はそれを上手いことキャッチした。鳥の数は増え、おじさんの近くを上下しながら羽ばたき、餌を待っている。後方から、おじさんの妻であろう女性が「オギー!」と呼んだ。たぶん、おじさんの名前なんだろう。オギーは振り向きもせず鳥に餌をやり続けた。おばさんは少し呆れたように、オギーが餌を遣るのを眺めていた。
とても寒い、薄曇りの日曜日の朝だった。

2009年02月27日

花と小鳥の市場

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シテ島のノートルダムの近くには花と小鳥の市場(マルシェ)がある。
どちらも日本に持って帰れるようなものではないから眺めるだけなのだけど、鳥小屋の設置方法や形状が、日本で見掛けるそれと違っていて面白い。こっちでは木にぶら下げるんだなぁ。

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2009年02月28日

サン・シュルピス教会でのピアノコンサート

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ドラクロワのフレスコ画「ヤコブと天使の戦い」を見にサン・シュルピス教会に行った。
教会の一部は囲いで覆われていて工事中のようだ。中に入ると人は疎ら、ドラクロワのブースにも殆ど人はいなく、向かい合った2つのフレスコ画の真下にある長椅子に座ってゆっくりと「ヤコブと天使の戦い」を見上げ眺めた。とても静かな時間だった。
教会の中にピアノの音が響いた。そういえば、教会の入口にピアノコンサートのポスターが貼ってあった。この日の夜、ここでピアノコンサートがあるらしい。

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