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2014年02月 ARCHIVES

2014年02月14日

夜中のイスタンブールからパリへ

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この冬は円が安いので出来るだけリーズナブルに行きたいなー、ということもあり行きも返りもイスタンブール・アタテュルク空港経由の乗り継ぎ便に。航空券だけなら往復25000円という安さでした。時間と面倒は増えるけど、夜の成田発、深夜にイスタンブール着いて、早朝から3時間半で昼のパリ。ホテルのチェックインや体力的にはいい感じでした。
今回の乗り継ぎと同じアタテュルク経由の格安チケットに乗り継ぎ間隔50分というのが購入可能になっていて迷ったんですが、空港自体はとてもシンプルで乗り継ぎしやすい空港でしたが、セキュリティチェックが混むとまず無理かと。ちなみに、僕らは予定到着時間から1時間ちょっとかかりました。

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暇つぶし的にアタテュルク空港のスタンドで買ったヨーグルトドリンク。
塩っぱくって美味しかったなり。
スタンドのおにいちゃんがユーロでも買えるっていうから手持ちの小銭で払って1ユーロちょっとのお釣りかなーと思いながらちゃりんと受け取り小銭入れへ。あとからよく見たら、そのおつりトルコリラだった。
1ユーロそっくりだったコインは50クルシュ。
100クルシュで1トルコリラらしい。
1ユーロ=約3トルコリラ換算すると、50クルシュって0.16ユーロじゃないか。
やりやがったな。
この50クルシュは「戒めのコイン」と呼ぶことにしよう。

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2014年02月15日

Eglise Saint-Jean de Montmartre サン・ジャン・ド・モンマルトル教会

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モンマルトルのホテルにチェックイン。家からの長い移動の距離と疲れを洗い流すかのようにシャワーを浴びた。それでもまだ外は明るかったので外にでて丘に向かって歩いた。
ホテルから最寄りの教会にでも行って、この旅の安全祈願でもしておこうか。
丘に登ることはサクレクールに向かうことでもあるけれど、その途中にこの教会があった。
このサンジャンドモンマルトル教会は鉄骨を露にしブリックとセラミックを使った硬質な表情をして大学や図書館を想わせる、あまり見たこのないタイプの教会だった。

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内部はより硬質でスチール感が強く、鉄とステンドグラスといった印象。
Wikipediaによれば、建てられたのは1894年から1904年とあるからエッフェル塔完成の5年後から建てはじめられている。エッフェル塔もそうだったように、建築に際しては非難もあったとされているから、この時代の流行を映したものとしても貴重な存在のように想える。

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Au evain D'Antan オ・ウヴァン・ダンタン

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2011年のパリのバゲットコンクールで金賞をとったのだそうだ。
はじめて寄ったのでメモ。
地味に美味しいというかんじで、香りも強くなく料理と一緒に食べて美味しい感じ。とはいえ、どの店だって出来にも波もあるし、僕の味覚にだって波があるから一度買っただけでは何ともね。
パリで食べるエクレアが大好きなので、ここでも。これも普通な感じ。。
これはひょっとしたら飽きがこないタイプなのかな。
また近くを通ることがあったらバケットハーフで買ってみよ。
人気のあるブーランジュリはそれぞれに個性があって、やっぱりパリでパンを買うのはとても楽しい。

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2014年02月17日

サクレクール

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サクレクールに行きたいと思わなくてもモンマルトルの丘を登っていればサクレクールに着いてしまう。今回はホテルから近かったのでバゲットをかじりながらブラブラしていたら着いてしまった。来たくなかった訳ではないけど、以前、サクレクール来る時に体調を崩していて、無理にモンマルトルを散策したのがとどめを刺したように40度の熱を出したことがある。
あの時のブログのメモを見ると、何とも言えず重く暗く感じたサクレクール寺院内の感触が思い出され、冷たい涙で湿ったような空気をきのうのことのように胸に蘇らせることができる。
しかし、今回は近づいただけでも何だか雰囲気が違う。
夕方5時だというのにみんなのんびりしていて、気温もあの時に比べて温かい。
ミサンガ売りもガツガツしてない。
じゃ、ちょっと中にも入ってみよう。

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礼拝堂内は撮影禁止なので写真はないけど、やっぱり前回とは違う印象だった。正面のキリストと壁の黒さは変わらないけど、色とりどりのガラスに入ったたくさんのキャンドルが目に温かく、たくさんの観光客で静かにだけど賑わいでいた。
何年か前、冬の寒い朝早くの薄暗いうちに体調の悪い僕がほとんど人のいない礼拝堂で目にした風景と、このサクレクールはどちらも同じサクレクールだ。きっとこのサクレクールのほうが多くの人と共有できるサクレクールなのだろう。
ユトリロの描くモンマルトルの風景やムーランドラギャレットとルノアールのそれが同じ場所で、その絵からは2人が同じモンマルトルの風景をみていたとは思えないように、見える風景は人によって違うもので、その風景に何を見ているのかがおもしろい。

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2014年02月19日

Le Relais Gascon ルレ・ガスコン

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モンマルトルにあるお店、ガスコン。
南西フランスの料理がボリューミーに食べられるお店です。
フライドポテトにしか見えないこれはシュドウェストサラダ。ガーリックの効いたポテトの下に野菜と砂肝のコンフィ、ベーコンなどがたっぷり。

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こちら冬の定番、カスレ。
骨付き鴨肉やソーセージがとても柔らかく煮込まれていてコラーゲンもたっぷり。そして豆のボリュームがスゴいです。とてもお腹いっぱい。
ローヌの赤ワインでいただきました。キャラフェが陶器なのもおもしろい。

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2014年02月22日

ルーブルを断片的に回想 1ニケの居た場所

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本当ならば連日、旅の記録をブログにまとめていきたいところなのだけど、どうも確定申告の準備が何で何らしいのでそれもままならない。
まぁ、単純な事務作業には適度な休憩が有効ということで、休憩時間に断片的に何回かに分けてルーブル美術館を回想してみよう。パラレルワールドを行ったり来たりな感じではある。
まずは、頭を使わずに書ける辺りから。

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この吹き抜けと天窓を見て、あ、と思う。
そう、ここはサモトラケのニケのある階段踊り場の吹き抜けなのだ。が、ニケがいない。
現在、吹き抜け部分改修工事のためニケは展示されていないのだ。
事前にホームページを見て知っていたのでショックはなかったけど、現場にはそのことの貼紙もなく、みんなも気にした様子もない。もっとも、気づかなかった人には貼紙を見て残念な思いをするなら知らぬが仏なのだろう。
前回、朝いちでルーブルに入ったときは誰もいない館内の踊り場で静かに翼を広げていた神々しい姿を見たときには興奮したのを思い出す。その時の記事はこちら

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2014年02月24日

ルーブルを断片的に回想 2 ミケランジェロ

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本日の現実逃避のお時間です、という感じです。
ミケランジェロです。
ヴァザーリの列伝の日本語訳曰く「ルネサンス期の芸術における頂点」のミケランジェロです。
彫刻、絵画、建築、詩、と、同時期の芸術家ダヴィンチ同様マルチに作品を遺しましたが、作品数はそれほど多くなく、またそのほとんどはイタリアにあるので、フランスでオリジナルが見られるというだけでもさすがルーブルだなと思うわけです。
この「奴隷」は2体1組で、右が「瀕死の奴隷」左が「抵抗する奴隷」。左は未完成なので右の奴隷だけが良く目にするんでしょう。あ、これ見たことある〜♪ と、撮影スポットの1つではあります、が、しかし、モデルが奴隷ですからそれなりの。

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2014年02月26日

ルーブルを断片的に回想 3 エジプトのネコ

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紀元前700〜600年、古代エジプトのネコ。 物憂げで品がありますニャー。
ツヤがあって、台座がカギ穴みたいな形してるけど、まさか・・・

2014年02月27日

ルーブルを断片的に回想 4 ヘルマフロディトスとベルニーニのマットレス

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何とも官能的な「眠るヘルマフロディトス」です。
紀元前300〜100年のヘレニズム時代のギリシャ美術の彫刻がルネッサンスのローマで見つかりそれをコピー、ボルゲーゲ卿がベルニーニに注文して大理石のマットレスの上にのせたのだそうです。
ヘルマフロディトスの神話を元にした作品は彫刻だけなく絵画にも描かれておりますが、このへルマフロディトスは何ともエロい。やはり、それはベルニーニのマットレスの仕業なのだと思うわけです。さすがベルニーニ。

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へルマフロディトスの神話を知らずに反対側に回るとドキッとします。
へルマフロディトスは両性具有となった神です。
こちら側から見ると、自分の変身した姿に苦悩する青年の、眠るに眠れぬ姿が、脚に掛かったシーツや体のうねりで表現されている。背中から見た美しい若い裸の女性の横たわる姿から、正面に移動した時の、視覚的な衝撃と青年の心の葛藤を感じる動き、鑑賞者の見る角度によって展開する物語のような主題と作品です。

簡単に神話の説明をしておくと、へルマフロディトスは神ヘルメスと神アフロディーテの息子。ある日、彼は森の妖精の泉に行くと彼を見た妖精サルマキスが彼に一目惚れしてアプローチするも彼はそれをきっぱり拒む。拒まれたサルマキスは引き下がるものの彼のことが好きでいる。ある日、彼は服を脱ぎ泉で水浴びをする。それを木陰で見ていたサルマキスは、見つからないように服を脱ぎ泉に入り彼に襲いかかりキスを浴びせ、神々にこのまま彼と永遠に一緒にいられますように、と祈る。その願いはゼウスに届き、叶えられてしまう。2人の男女の姿を1つにした姿のヘルマフロディトスとして。恥ずかしさと悲しさに暮れる彼も祈りを立てる。この泉の水を浴びた者も、皆自分と同じ姿になってしまえと。それ以来、その泉に入った男は不能になるのだという。
さすがの悲劇っぷりです。

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