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2016年11月 ARCHIVES

2016年11月01日

映画祭の会場に移動式・書き割りカウンター「モバイルカラカラ」を作るのだ、の 書き割り作りスタート。

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カウンター用の木材の塗装が終わりました!
とりあえず、これでシンプルなカウンターだけなら出来るはずです!
......計算が正しければね。

ただ、うちの車では運べず、、
また作業時間も合わなくて、映画祭スタッフご協力のもと、僕より一足先に軽トラで会場入り。運んでいただいて、感謝、感謝です。

今回は書き"割りカウンター"なので看板のような書き割りを幾つか作ります。

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カウンターの上には那須連山を載せようかと思いまして.......近所から撮った那須山をタブレットで見ながら描きはじめました。

1日1時間くらいしか描けないから、なかなか進まないね(笑
映画祭まで作業できるのは、あと3日!

でも明日は書き割りは描かずに、カウンターの組み立てにで会場へ行きまーす。

2016年11月05日

映画祭の会場に移動式・書き割りカウンター「モバイルカラカラ」を作るのだ、の とりあえず出来ました!

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今年の映画祭でのバーの日は、ロシアの「エルミタージュ幻想」を35ミリフィルム上映するので「ロシアンバー」。
気持ちばかりにマトリョーシカを描いてみました。
大、中、小、黄色の小は、映画祭のイメージキャラクターを描かれている米倉万美さんに「バーロイヤルのママ」の顔を入れて頂こうかと。

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書き割り看板は描き終わっていませんが、スケジュールの都合もあり、まずは現場でカウンターの組み立てです。
組み立ては楽しいね。
いくつか予定変更と、気に入らない部分ができましたが、なんとか3時間で完了。
バタバタと帰っちゃったので、これは組み立て途中の写真です。。

家に帰り、カウンター上部につけるつもりの那須連山を描き描き。。

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タイムアップで、仕方なくここまで。ま、いっか。

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マトリョーシカと那須連山の取り付けです。
米倉万美さんに描いてもらったママがとってもいい感じ!

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予定では、カウンターの右に大きなオウムを描いて、
カウンターの手前に植物と花を置こうと思ったんだけど、
完全に時間足らずのスケジュールミスでした。。
最低限のノルマは果たした感じかな。

マトリョーシカは並べた方がいいかもね。

今回はこれで仕方ないとして、ロシアンバーの日にはボトルを並べてメニューを増やします。
みんな、ソフトドリンクでもいいから飲みに来てねー。

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時間が無いなりに、草原には左からヤマツツジ、ニッコウキスゲ、アジサイ、ヤマユリ、リンドウ、ヒガンバナをちまちま描いておきました。

今日は映画祭初日。
体力的には早くもアップアップです(笑

13日まで南ヶ丘牧場のバイカル2階上映会場にありまーす。

2016年11月15日

映画祭の会場に移動式・書き割りカウンター「モバイルカラカラ」を作るのだ、の バー営業終了!そして解体。

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那須ショートフィルムフェスティバル「ロシアンバー」当日。
朝から持って行くお酒の準備とノンアルコールのサングリアを作るためのフルーツの買い出しを済ませ、お昼くらいに会場入り。
昼の上映中にメニューを書いたり、フルーツの仕込みをしたり。
あっという間に夜になり35ミリフィルムでの「エルミタージュ幻想」上映前の1時間くらいがロシアンバーです。
「おー、これがモバイルカラカラか!」というお客様の声も聞けて、嬉しい限りです。

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ご注文くださった皆様、ありがとうございましたm(_ _)m
今回のロシアンバーの利益はすべて映画祭の運営費に充てられます。


13日(日)映画祭最終日、那須アワードの授賞式と受賞作品の上映を持って閉会しました。

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最終日の翌日、カウンターの解体です。
モバイルくん、お疲れさまでした!

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2週間で杉板が均等に3mmすきました。
組み立てる時は随分ウェットだったんだなぁ。

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解体終了です!

また組み立てる日まで、庭の半屋外の物置に突っ込んどきましょう。
カビないといいな(笑

2016年11月30日

アントワープで美術館を廻るためシティカードを買ってみたのだ。

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朝、ホテルからノートルダム大聖堂の近くまでトラムで移動。
市庁舎のあるグローテマルクトまで歩いて、広場に面したインフォメーションに向かいました。

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アントワープの市庁舎。
16世紀のルネッサンス建築だそうです。

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広場の中央には「ブラボーの噴水」というのがありました。
これはアントワープ(アントウェルペン)という町の名前の起源を表しているのだそうです。
ブラボーとは古代ローマの兵士の名前で、彼がシュヘルド川で猛威を振るっていた巨人の手「antアント」を切り取って投げた「werpenウェルペン」という伝説が、アントウェルペン(オランダ語)という由来なのだそうです。

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市庁舎に向かって右手、いかにもベルギーっぽい建物が見えます。
その一番右の下にあるアーチの部分にインフォメーションがあります。

シティーカードは24時間が27ユーロ、48時間が35ユーロ、72時間が40ユーロの3種類がありました。
72時間を選択、クレジットカードで支払い。
いつから使うか聞かれたので、今から、と答えました。
これから3日間の集中的な美術館廻りの回想に入ります!

http://www.arrivalguides.com/ja/Travelguides/Europe/Belgium/Antwerp/citycard

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まずは、ルーベンスの待つノートルダム大聖堂からだぁ!

アントワープのノートルダム大聖堂でルーベンスを見るのだ。

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アントワープシティカードを手に最初に向かったのがノートルダム大聖堂(聖母大聖堂)Onze-Lieve-Vrouwekathedraal。
2011年から2017年末まで大規模な改修工事で閉鎖中となっている王立美術館のコレクションの一部を見ることもできます。

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王立美術館が閉鎖中なのは残念ですが、教会に御里帰りしているような宗教画を見られるというのは貴重で嬉しい体験です。

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なんと日本語の解説付き。かたじけない!

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ルーベンスのキリスト降架です。
これが見たくて来たようなものです。
今回、ベルギーを旅して体感したものの中でルーベンスは大きな存在です。
特に、この大聖堂にあるキリスト昇架とキリスト降架を見ることで、ルーベンスを見る目が変わったというか、もうちょっと深く見てみようという気持ちになって勉強する機会が出来たのが良かったです。

僕は、ルーベンスの絵にここまで惹きつけられたことはなかったです。
ルーブルにあるマリーメディシスの生涯には圧倒されるけど、ちょっとブニョンブニョンな裸婦像が気持ち悪いというか、マリーメディシスのそれほど劇的でない半生をあの手この手で豪華に見せるというやり方に失笑もしながら、分業制とはいえ豊富な仕事量に感嘆するわけですが、どうもいまいち入り込めないというのが本音でした。

現在、大聖堂にあるキリスト昇架が書かれたのが1610−11年、8年間のイタリア修業から帰って来た翌年です。
キリスト降架がその翌年の1611−14年。
このあと20年後くらいの円熟期には、裸婦像は彼の好みに育っていくわけですが(笑)、このころはまだイタリアで見たヘレニズムの彫刻、ミケランジェロ、ティッツィアーノ、カラヴァッジオなどの影響が画面に色濃くあり、それが僕好みというのもあるのかもしれません。

カラヴァッジオのテネブリズムを想わせる劇的な画面のなか、カラヴァッジオよりも柔らかく、ミケランジェロを思わせる肉体表現、カチッと対象を捉えている細部の描写、そして悲しみの中で声なく静かに十字架から降ろされる様子の再現が見事です。

もともとこの3連祭壇画は当時の市長のニコラス・ロコックスによる注文で火縄銃手組合の礼拝堂に、組合の守護聖人クリストフォロスの絵を描くように言われたのだそうです。
それをルーベンスがアントワープの平和と教会の繁栄のために、見るだけで感動を伝えられる祭壇画を描かせて欲しいという説得でキリスト降架になったのだそうです。

当時、アントワープ(ベルギー)は、スペイン領だったオランダとスペインとの長い独立戦争のなかスペイン占領下にありました。カトリックのスペインとプロテスタントのオランダによる破壊活動の中で、12年間の休戦条約が結ばれたのが1609年。
ルネサンスの本場イタリア帰りのルーベンスにカトリックの教会からたくさんの仕事が転がり込みます。
アントワープに構えた工房でヴァンダイクやヨルダンスなどの弟子たちと分業で大量に作品を作り、また分業が常なフランドルだからこそ、今でいうコラボレーションのように一枚の絵を完成させるヤンブリューゲルやスナイデルスとの共作も抵抗なく発表(パトロンに薦めることが)できたのではないでしょうか。

語学と社交が長けていたことから在イタリア時から外交官としても活躍。
何事も巧みにこなす人ですね。
ロンドンのナショナルギャラリーにある平和と戦争の寓意をチャールズ1世にプレゼントしたのは有名な話のようですが、晩年に描いた中での代表作と言えるピッティ宮にある戦争の惨禍にも見られるように平和を唱え続けたルーベンスの政治的寓意画と外交という結びつきにルーベンスの多彩さを感じます。

そういえば、フランダースの犬のラストシーンはこの絵と被昇天の聖母を見てからネロとパトラッシュが天に上って行くんですよね。
話は逸れますが、小学校の1年生の時に、担任の先生から冬休み前の終業式の後に本を贈ってもらったことがありました。それがフランダースの犬で、一気に読了し、それが生まれて初めて最後まで読んだ本でした。
ストーリーの印象よりも読了した達成感と心地よさを覚えています(笑

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正面の主祭壇には被昇天の聖母が見えます。
この位置から右にキリスト降架、左にキリスト昇架があります。

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見上げると天蓋がありますね。

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おぉ、あそこにも被昇天。

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キリスト昇架です。
降架と違いすごい力強さです。
何人もの筋骨隆々な大男がなんとかして持ち上げようとしています。
そんなに重いのかっ、て話ですが、そのくらいキリストを十字架にかけることは大変だということ、そしてキリストのポーズにはまるでカトリックの勝利を意味しているように見えます。
これは違う教会のために描かれましたが19世紀にナポレオンのフランス軍に略奪されました。その後、変換された時にはその教会は壊されてしまっていたためこの大聖堂にて降架と並んで掲げられています。

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この2つの絵だけで40分くらい見ました。

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