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2018年07月 ARCHIVES

2018年07月03日

グッゲンハイム ビルバオ美術館 Museo Guggenheim Bilbao

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バルで飲んでばかりいたように見えると思いますが、僕らのビルバオのメインはグッゲインハイム美術館でした。

パリのルイヴィトン美術館でフランクゲーリー設計の美術館に行って、
アミューズメント的にとても楽しかったので(笑)ビルバオにも行っとかないと!と思っていました。
酒好きなので、実際はバルにいる時間の方が長かったりするのですが。。

ビルバオといえばグッゲンハイム美術館。
この街にこの建物が合ってるのかどうかは分からないけれど、この美術館ができたことで街が再活性化したというのは間違いないのでしょうね。

ビルバオ再開発という都市再生の基盤がグッゲンハイム美術館で、
僕もそれに釣られてビルバオまできて、
バルを回るという典型的なターゲットの一人になりました。

グッゲンハイム財団が全て自腹でビルバオに美術館を建てたのではなく、バスク州、ビスカヤ県、ビルバオ市が再生事業として費用を捻出しています。
美術館のフランチャイズを作る条件として建築費に1億ドルとその他に作品の購入費として5000ドル、1回の展覧会や美術館の年間予算などの補助の金額を設定して、州、県、市に請求、それが承諾されて建設されたそうです。

しかしこれによって、予想を上回る経済効果を得て、建築費は3年で回収、ビルバオは世界中にビルバオプランと呼ばれる都市再生の成功例として有名な街となった訳です。
すごいね。

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ジェフクーンズのパピー。
2月だから花はないのかと思ったら、けっこう咲いてますね。
そうか、日本だって冬はビオラやパンジーを植えるものね。


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パピーのシッポ。


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この緩やかな階段を降りたところがエントランス。
右側から建物を主張するような強烈な圧迫感を感じました。


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この美術館は石、ガラス、チタニウムによって構成されているそうです。


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建物は撮影可能で作品は撮影不可というような区別があるみたいなのですが、常設については曖昧で建物撮ったら作品も撮れちゃうからか撮影不可のマークはありませんでした。
企画展示室や2階より上の展示室は分かりやすく撮影不可でした。

この時の企画展はホックニーのポートレートの展示でした。
"DAVID HOCKNEY RA: 82 PORTRAITS AND 1 STILL LIFE"
世界中を巡回しているようで現在はロサンゼルスで開催中みたいです。
ホックニーの知人友人が彼のスタジオに招かれ、皆が同じ椅子に座り、それぞれ2〜3日間“a 20-hour exposure.” で肖像画を描かれます。
ポートレートは統一された明るい色の床と壁の2色を背景にして。
その数82点、そして静物が1点。
描かれているのは、彼の家族、スタッフ、キュレーター、アートコレクター、アートディーラーも含もいますが身近な人たち、ホックニー曰く、僕にとっては彼らみんなが私のVIPだ、と。


この美術館で、一番印象に残っているのが1階の常設展示、リチャードセラのTHE MATTER OF TIMEです。
この作品を見るためだけにでも、また訪れたい美術館でもあります。

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リチャードセラの"THE MATTER OF TIME"はこの美術館のこの展示空間のために作られたそうです。
この空間の中にある小さな部屋に、リチャードセラの資料やデッサン、インタビュー動画が流れていたので、そこから情報を得ることもできました。
とても長い時間ここに居ました。
この金属板によるシンプルな構造物でありながら、知覚的に複雑な隙間と空間を作り出したこの彫刻作品は、無意識に僕をたくさん歩かせました。
金属に沿って歩いているだけなのに、
その通路は狭くなり、
迫ってくるような圧迫感を感じたり、
捻れによって閉じ込められたように暗くなって不安に感じたり、
壁が低くなって壁の外の空間を感じたり、
大きな空間へ抜け出すような開放感を感じたり、
自分の知覚の変化が金属の作り出した空間の何によって起こったのかを知りたくて、何度も壁に沿って行き来しました。
僕が歩いた距離は時間の長さでもある。
歩かなければ感じられないから歩く、歩きながらとてもたくさんのことを考える。
また後になって、こうして記憶の中にある断片を組み立てる行為も時間の中にある。
この常設展示は、素晴らしい作品だと思います。

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インタービューの中で、作品の中で建築を意識した部分としてあげられていたうちの1つ。


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1階部分だけでも、いやぁ、よく見た、よく見た、となります。

あとは建築を眺めながら、のんびり展示を楽しみました。

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おー、すごいなー。
どうやって掃除するんだろ〜。

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一階と屋外に大きな常設作品があって、
2階以上にバスクの現代美術作家の作品も多く展示されていました。
記憶に残ったのはキーファーの作品が多かったのと、サイトンブリの連作がなんとも言えず不穏でした。

撮影不可だったので、ここで深く思い起こすこともしませんが、、少しだけメモ。

キーファーは地面に横たわる裸の男のいる作品の中から 大作の"THE RENOWNED ORDERS OF THE NIGHT"や木版の"SUNFLOWERS"と、他にも幾つか。

これらと、なぜかセットで印象に残っているのがサイトンブリの"NINE DISCOURSES ON COMMODUS"です。

タイトルにある"コモドゥス"とは、第17代ローマ皇帝アウレリウス コモドゥスのこと。
ちょうどアウレリウス コモドゥスについて塩野七生著「ローマ人の物語」で知ったところだったので、この連作がコモドゥスの何を現しているのかというのが気になり見入りました。
会場にある解説によれば、コモドゥスの残虐行為、狂気、そして暗殺に基づいていて葛藤、反対、緊張が絵画を構成しているとあります。

コモドゥスは5賢帝時代最後の皇帝、マルクス・アウレリウス・アントニヌスの息子。
あの狼の毛皮を被った石像が肖像になる困った皇帝したよね。ネット検索すると映画グラディエーターがよくヒットします。
美術館内では調べられなかったので、コモドゥスのどのあたりがこの作品群のどれなのか、照らし合わせることができなかったのですが、帰ってきてから照らし合わせようとしても撮影できなかったので細部がよく分からない.......。笑

やっぱりサイトンブリは難解だ。
だけど、気になる。
なぜコモドゥスを選んで作品にしたのか、制作当時に起こったキューバのミサイル危機やケネディ暗殺とはどのような関係があるのか、その辺りを具体的に調べたいと思う今日この頃。そのうちです。


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2階からリチャードセラの展示を俯瞰できます。

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お腹が空いたので、美術館のカフェへ。
レストランもありましたが高いのでやめました。
カフェといってもレベル高いよね。
これはビール飲んじゃうでしょ。
さすがバスク。

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この時のビルバオは本当に分刻みで晴れたり曇ったり雨降ったりでした。

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グッゲンハイム アブダビもフランクゲーリーだそうですが.........。

Museo Guggenheim Bilbao
https://www.guggenheim-bilbao.eus

2018年07月04日

ビルバオ美術館 Museo de Bellas Artes de Bilbao

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ビルバオにはグッゲンハイム美術館のほかに、ビルバオ美術館もありました。

僕らが行った時の企画展はEduardo Arroyoエドゥアルド・アロヨの"Le retour des croisades”展でした。

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旧館と新館が通路で繋がっていて、
1914年に開館したビルバオ美術館(Museo de Bellas Artes de Bilbao)、1924年に開館した現代美術館(Museo de Arte Moderno)の収蔵作品を統合、その他、地元からの寄贈や美術館のコレクションも加わり、現在のコレクションを構成しているそうです。

馴染みのある画家としては、ルーカスクラナッハ、エルグレコ、リベラ、ヴァンダイク、ムリーリョ、スルバランなどの展示がありました。

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雨が降ったり止んだり。
帰って来た今となっては、バスクっぽい日常の風景だな。

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ビルバオ美術館
https://www.museobilbao.com

ビルバオ市街からサンセバスチャンへバスで移動。

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マドリードから来た時もここだったビルバオのこじんまりとしたバスターミナル。
すぐ隣がとても大きな建設現場なので、あと何年かしたらバスターミナルも含めてこの辺りは大きく変わるのかもしれないな。

この日はビルバオ市街からサンセバスチャンへ移動です。
チケットは当日買うつもりだったんですが、満席になることがよくあるというので、前日にGO EUROのサイトからiPhoneで購入しました。7ユーロくらい。
実際、真冬(2月上旬)なのにほぼ満席だったので良かったです。


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チケットの自販機のスペースを中央にして、両サイドにバスが止まります。
雨が降ったり止んだりなので、カフェで一休みすることに。

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隣接されたカフェには電光掲示板があってバスの発着情報が見られるし、トイレもあるので便利でした。

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バスクっぽいね。


電光掲示板には、サンセバスチャンとは表示されません。
バスク語でのDonostiaドノスティアと表示されます。
チケット時間と地名からどの番号のバス停から出発するのか見ていたのですが、遅れているようでなかなか表示されません。

ここで電光掲示板があてにならなかった情報です。笑

出発時間を過ぎても表示されないので、これは いよいよおかしいぞ、と思い、他のバスの運転手さんで若くて英語が話せそうな他人に聞いて見たら、キョロキョロ見回した後に、向こう側だ!と指さされ、小走りに行きましたら乗車の列ができていて、ほぼ最後尾でなんとか間に合いました。あぶなーい。

ということで、約1時間半でドノスティア、サンセバスチャンのバスターミナルに到着。
ここから、旧市街近くにあるペンションまで歩きました。
チェックインを済ませ、さっそく海沿いの旧市街へ。


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場の魅力が半端ないです。
内地には無いこの光の明るさと穏やかな海。

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ものすごいポテンシャルの高い観光地(...の、オフシーズン)でした。

オンシーズンには無いのが、カーニバル。
この日は、毎年2月に催される地元のカーニバルの初日だそうです。

2018年07月10日

まつい由美子 展「絵の中の海辺」/ 殻々工房

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現在、殻々工房で開催中の まつい由美子 展「絵の中の海辺」です。

まつい由美子さんは東京を中心に制作、展覧会活動をされている美術作家です。

展覧会も折り返し点を過ぎ、残りあとひと月足らずとなりました。

すっかり夏、絵の中の海辺に立ち、記憶のなかにある海の匂いを、那須高原に居ながらにして感じるような展示となっております。

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栃木県には海がありませんが、僕らの住む日本という小さな島は海に囲まれています。
車に乗って1日も走らないうちに、きっとどこかの海辺に着くでしょう。
この島に住んでいる多くの人が、一度は見たことがある海。
まつい由美子さんの今回の個展は「海」をテーマにした作品の展示となっております。

まついさんの絵は風景を描いているようで、その多くは人間を描いています。
自然と人間という大きさの対比を感じつつ気がつくのは、絵の中からこちらを見る女性、波際の家族、砂煙の中を歩く人、ガードレール横に止められた2台の車や、砂で作られたケーキなど。
車に乗って海に来た人たちは何をしに来たのか、どこから来たのか、
砂浜に残った砂のケーキは誰が作ったのか、その近くには誰がいたのか、今は何をしているのでしょう。

まついさんの絵は想像ではなく実際に見た「景色」を基に描かれています。
海辺で切り取った「景色」の瞬間を、アトリエで時間を掛けて作品にします。
作家にとっては海辺で過ごした時間よりも絵筆を持っている時間の方が長く、絵の中の海辺に佇む長い時間が作品となり残ります。
結果、絵は時間を切り取ったスナップショットとなり、時間は絵の中に収められた物語となります。
その絵は物語のはじまりかもしれないし、終わりかもしれない、今も過ぎてゆく時間の中にある1場面です。

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人の表情など細部が描かれないことで、人の存在だけが感じられます。
作家の作品に共通していることの1つに、極端な色や形による強調がないことがあります。
鑑賞者には自然なスナップショットのように目に入ってくるでしょう。少し引いた立ち位置から、鑑賞者と同じように客観的に切り取ったスナップショットのように。
その場面が、鑑賞者の記憶や発想とつながった時、鑑賞者の中にもストーリーが生まれ、絵の中に時間が生まれます。

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お酒の力も利用して、どうぞごゆっくりお楽しみください。笑


今回展示している「海」のシリーズは、キャンバスにアクリル絵具を中心とした作品9点です。


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今回の個展では透明水彩絵具による作品も4点展示されています。
何年か前から日常的に描かれているそうで、その中からの展示。
水彩の作品の展示は、今回が初めてだそうです。

写真の白いばらは1年前に殻々工房に来てくださった時に咲いていたバラだそうです。
そういえばこのバラ、今年は咲かなかったな。涙 ←ウソ泣キデス


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こちらは半透明な丸く平たい貝殻を使った小作品。
裏からアクリル絵具にて着彩、表にカリグラフィーが描かれています。
表面の文字以外の絵具の乗っていない部分は、光の加減でキラキラと貝殻らしい凹凸が見えます。こちらの作品をご購入の方はお持ち帰り可です。


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日曜の昼13時〜16時のサンデーギャラリーの時間中のみ、「海」シリーズ以外の「桜」や「白鳥」シリーズの作品も少しだけご覧頂けます。


会期は8月1日まで、残りあと3週間ちょいとなりました。
まだの方は、ぜひ一度ご高覧ください。

2018年07月30日

バスクのバル巡り・サンセバスチャン/ Bar Gorriti

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サンセバスチャン滞在中、毎日寄ったバル Bar Gorriti。
ブレチャ市場のすぐ横にあって、朝からやってて気軽に入れる感じ。
地元の店らしく日曜定休。
小さい店で通りの角にあって、入口も複数、テーブルがなく立ち飲み専用というのがいろんな意味で風通しがいいのかもしれない。
お会計の時に、ピンチョいくつ?と食べた数を聞かれるのもスペイン語の練習になっていい。
バルで数字を覚えました。笑

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左の皿の一番左にあるのがめちゃくちゃ気に入って毎日食べました。
バケットの上に生ハム、ゆでたまこ、マヨネーズ、その上にカタクチイワシの酢漬けとアンチョビが乗ってます。
ここのイワシの酢漬け(ボケロン)は本当に美味しい。
那須に帰ってきてから、自分たちの店でたまにメニュー出していたイワシのバケット乗せはここのパクリです。笑
奥に海老のフリット、右にタコ。

右の皿にあるのがマッシュルームのフリット。
温めてから出してくれるので別皿になって後から呼んでくれます。

Bar Gorriti
http://bargorriti.com/localizacion/

2018年07月31日

バスクのバル巡り・サンセバスチャン / Atari Gastroteka

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サンセバスチャンの旧市街の奥にあるSanta Maria basilikaという教会の目の前にあったバルAtari Gastroteka。
アイドルタイムだったのでガーラガラでしたがカウンターにピンチョがあったのでつまんでみました。
見た目はよかったのですが.........結構きつい。
時間が経っているせいもあると思うけど、食べても美味しいとは思わないし、白身の魚はものすごいアンモニア臭で日本酒が必要かも。笑
でもたまにスーパーでもスッゴいアンモニア臭のサーモンとか売ってるよね。
こういう好みもあるのかなぁ。

この店はメニューから料理を注文するのが人気みたいで、評判も良いお店です。
きっと混雑時は新鮮なピンチョが出てくるんだろうな。

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この店の隣にあるバルSirimiri Gastrolekuも同じオーナーの姉妹店みたいで、店の雰囲気はどちらもカジュアルでいい感じでした。ネットではとても人気があります。

休憩時間がないとはいえ、時間は選ばないとね。
これも勉強だな。

Atari Gastroteka
https://www.facebook.com/AtariGastroteka/

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