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ART ARCHIVES

2007年03月21日

なんだこりゃ!DEBUT!展/ 宇都宮の中心街

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先日、宇都宮で「なんだこりゃ!DEBUT!展」を見てきました。
いやぁ....立派な.......

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2007年03月22日

シャガール、その愛のかけら展/ 宇都宮美術館

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宇都宮美術館でシャガールを見てきました。
確定申告の準備などで事務仕事に耽っていると"美しい絵画が見たい!"という衝動に駆られます。なぜか大体いつもそうです。グッドタイミングで宇都宮のシャガール。今回の宇都宮美術館の企画、開館10周年記念企画なのだそうです。ポスターやパンフレットはこのように可愛らしい♡型です。うふ(←不気味だ)。たくさんの版画作品と油絵の大作も幾つか。休日の午後、ゆっくり楽しめる企画展でした。(家を出だすのが遅れて軽く早足で回りましたが...)
この企画は4月8日(日)までです。

2007年03月23日

レオナルド・ダ・ヴィンチー天才の実像/ 東京国立博物館

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上野の東京国立博物館でダ・ヴィンチを見てきました。
平日だというのにかなりの人出。ダ・ヴィンチってやっぱり人気あるんだなぁ。
展示は今回の企画の目玉とも言える国内初お目見えの「受胎告知」のみが展示されている第一会場と、資料や作品、模型などが多く展示された第2会場とに分かれています。第一会場の入り口では手荷物チェックとブーブー枠くぐり(←空港にあるウルトラクイズみたいなやつ)も有りました。列に並び蛇行しながら進むこと約15分で最前列へ、休日はもっと凄いんだろうな。

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2007年03月24日

VOCA展2007/ 上野の森美術館

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今年のVOCAには友人の小林達也さんが入選!いやぁ、めでたい、めでたい。
と、いうわけで上野の美術館に行ってきました。VOCA展は3月30日(金)まで。

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2007年03月25日

shiseido art egg・内海聖史/ 資生堂ギャラリー

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"shiseido art egg シセイドウアートエッグ"に選ばれた内海聖史さんの展示が資生堂ギャラリーで始まっています。行って来ました♪
いつもどおり京橋から新橋へギャラリー巡りもして来たのですが内海展の作品は、ずば抜けて良かったなぁ、ちょっと感動。ひとりでも多くの人に体感してもらいたい展示だと思います。会期は4月1日(日)まで。ぜひ。

2007年04月09日

3D La Primavera

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先日、ミュージアムショップで購入したボッティチェッリの"ラ・プリマヴェーラ"の3Dビューア。以前にAkiさんのエントリーで見ていたので「お、これは!」と飛びつきました。窓を除くとトリミングされた"三美神"と奥の林が立体的に見えて来ます。"三美神"を覗き見するなんて・・・いけない事をしているような気にさせてくれます。

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2007年04月22日

野沢二郎展・Shape of Grass草の輪郭/ ART WORKS GALLERY・水戸

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4月24日(火)から水戸のART WORKS GALLEYで野沢二郎展がはじまります。展覧会名にある"Shape of Grass/ 草の輪郭"という名の通り、今回は具体的な植物の形が描かれた作品が多くあるのだと思いますが、左にある、この黒いコンテで書かれた作品は、つくば美術館での"ドローイング展"で見た時から、魅力的な作品だなぁ、と思っていました。

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2007年04月27日

夏への扉・マイクロポップの時代/ 水戸芸術館現代美術ギャラリー

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水戸芸術館で"夏への扉・マイクロポップの時代"展を見て来ました・・・。
"マイクロポップ"という概念のもとの集められた作品・・・。
もちろん、良いな、と思う作品も少しありますが・・・。
あぁ、少し、胃が重い・・・。

ポップ・アート1960's→2000's/ 茨城県近代美術館

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水戸の千波湖の畔にある茨城県近代美術館で"ポップ・アート1960's→2000's"展を見て来ました。リキテンスタイン、ウォーホル、エドワード・ルッシェからはじまって、キース・へリング、バスキア、そして最近の作家の作品まで、43作家131点。作品の隣りのキャプションに作家の説明があったりしてとても親切で敷居が低く、お年寄りや子供でも取っ付き易い展示かなぁ。ポップアートとその流れについての教科書を読んでる感じで、昼下がりにカップルでのんびり回ると楽しい美術展だと思います。5月20日(日)までだそうです。

2007年04月29日

中村彝アトリエ/ 茨城県近代美術館

20070426002.jpg茨城県近代美術館隣りに、開館時に新築復元された、水戸出身の画家"中村彝"のアトリエがあります。af_blogで見た時に良いなぁと思っていたのでポップアートの際に寄ってみました。入場無料。アトリエ内には係のおばさまが2人並んで座っていらして「ビデオ見ていきません?」とお誘い頂き、一緒に並んで中村彝のビデオを拝見してきました。のんびりとした午後でした。アトリエはfuRuさんのエントリーにあるものの方がやはり雰囲気がありますね。やはりレプリカには人の住んだ空気のようなものがありません。しかし、こじんまりとしていて愛着の湧きそうな建物でした。

尺八とギター@中村彝アトリエ/ af_blog
http://af-site.sub.jp/blog/2007/03/post_689.html

中村彝(つね)アトリエ保存会
http://blog.so-net.ne.jp/tsune-atelier/

2007年05月14日

Marlene Dumasマルレーネ・デュマスーBrokenWhiteー/ 東京都現代美術館

20070512001.jpg木場の東京都現代美術館マルレーネ・デュマスを見てきました。ヴェニス・ビエンナーレやドクメンタで高い評価を得ているという南アフリカ出身の画家デュマス、今回が日本では初の大きな展覧会になります。彼女の作品のインパクトったら強いです。そしてAnton Corbijnの撮ったデュマスも、かなり強そうです。
写真に収められた人物を見て作品を作っているデュマスが、今回、荒木経惟の撮影したモノクロ写真作品から製作した新作"ブロークン・ホワイト"が展覧会タイトルになっています。"エロス"や"死"といったテーマが多く社会批判的メーセージも強く感じますが、こういう骨太の絵画表現を見て、まだまだ絵画の可能性を感じる今日のこの頃です。この展示は7月1日(日)まで。

「いま私たちの怒りや悲しみ、死や愛といった感情をリアルに表現してくれるのは写真や映画になってしまった。かつては絵画が担っていたそのテーマをもういちど絵画の中に取り戻したい」ーマルレーネ・デュマスー

2007年05月15日

Chocolate/ 21_21 DESIGN SIGHT

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六本木のミッドタウン内にオープンした"21_21 DESIGN SIGHT"(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)に行って来ました。ここはデザイナーによるデザインのための美術館で、日本では初のデザインミュージアム。ディレクターと呼ばれる3人のデザイナー(三宅一生、佐藤 卓、深澤直人)と1人のアソシエイトディレクター(デザインジャーナリストの川上典李子)によって定期的に持ち回りで夫々がディレクトした企画展が催されるそうです。隣りに聳えるミッドタウンタワー(なーんだ、思ったよりちっちゃいなー)とは対照的に地上1階地下1階、折り紙で作ったようなコンクリートの建物でした。
20070514002.jpg今催されているのは第1回目の企画、深澤直人ディレクション「Chocolateチョコレート」です。約30組のクリエイターによるチョコレートをお題にした作品約70点。ひとつひとつじっくり見るというよりは雑誌をめくるように軽快に見られる展示で楽しいです。入り口でチョコレートも貰えます。クランベリー味でした。この企画は7月29日(日)まで。

2007年05月16日

MONET 大回顧展モネ/ 国立新美術館

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六本木、東京ミッドタウン近くにオープンした国立新美術館大回顧展モネを見てきました。けっこうな作品量です。"日傘の女性""かささぎ""積みわら""ルーアン大聖堂""サン=ラザール駅""睡蓮"などなど、世界各地の美術館から集められた代表作が展示されています・・・オルセー美術館からもたくさん来ていて、この時期にオルセーに行ったら、ちょっとガッカリしちゃうかもなぁ。生涯を通して残した名画の数といい技術といい、あらためてモネの凄さを感じました。個人的に、モネといえば女性に人気、というイメージがあったのですが、それも実感。六本木ということもあってか、昼前後は奥様が多かったです。かなりの人手で、係の方に聞いたところ平日でもお昼前後は混み合っていて、夕方になると割りとゆっくり見られるそうです。もともと東京都美術館常連の公募団体の展示スペース拡大の目的から始まったこの国立新美術館は、作品を所蔵しないことからミュージアムではなくアートセンターという括りでもあるからか展示室内は少し無機質、極端にいうと美術館で名画を鑑賞しているというより倉庫で作品を見ている感じだったかな。
余談ですがここの3Fレストラン、ポール・ボキューズの出店と言うことで、す、す、凄い行列、横目で通り過ぎてまいりました(一 一 ;)・・さすがに都美館の食堂とは随分違うなぁ。

2007年06月15日

シュルレアリスムと美術/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で終了直前の"シュルレアリスムと美術"展を見てきました。
新緑の宇都宮美術館は気持ちが良いですね。この日は天気も良くフラナガンウサギも気持ち良さそうに芝の上を飛んでました。

2007年06月22日

うきぐも/川口市立アートギャラリー・アトリア

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川口にあるアートギャラリー・アトリアで「うきぐも」展を見てきました。
メイン会場をアトリア、サブ会場をmasuii R.D.R galleryとして2箇所での展示。この企画は川口及び川口近隣在住で抽象絵画を制作する若手作家4人を紹介するもののようで、そのなかの1人が先日まで殻々工房で個展をして下さった永瀬恭一さんです。アトリアに行ったのはこれが初めて。横長の大きな空間を間仕切りしたような造りなのですが天井が高くかなり大きな作品も展示出来そうな箱でした。コンクリートの多い無機質な公園の中にあり、アリオという名前のシネコンとイトーヨーカドーをミックスしたようなのが隣りにあったりして、買い物帰りの奥様やカップル、公園で遊ぶ子供達も気軽に入れそうな環境(はじめ、ヨーカドーの一部なのかと思ってしまいました)が作られていて、市民に親しまれることを考えた敷居のない開放的なギャラリーでした。
余談ですが川口って東京と比べても緑の少ない所ですねぇ....この日は蒸し暑かったから余計にそう感じたのかな。
この日はちょっとドライブ気分、途中、蓮田の"もちもちの木"でラーメンも食べたりしてね。あいかわらずの、あつあつ、ザラザラ、でありました。

2007年07月27日

内海聖史展/GALERIE ANDO

20070727001.jpg内海聖史展を見に渋谷のGALERIE ANDOギャラリエ・アンドウに行って来ました。渋谷ハチ公前のお祭り騒ぎを抜けて109から東急Bunkamuraを過ぎたところ、喧噪から少し離れた所にギャラリーはありました。大きな新作が1点と小作品を何点が見る事が出来ます。新作は大きいサイズにも関わらず筆は使わずに綿棒を使用とのこと。もっと大きな壁面で展示された作品と比べれば、作品のサイズとドットのサイズの比率にそれほどの違いは無いのかもしれないけれども、やはり単なるミニチュアにはならないものですね。
綿棒でのドットは画面にマチエールを作っていて、そのマチエールは当然ドットのサイズからすれば大きなものだから、キャンバスの白地とのコントラストを強くしている部分はそれをより強調するものになったりして、やっぱり道具によって随分と触感が変わるもんだなぁ、と眺めておりました。
今回の作品はいろんな表情を持っていました。今までの綿棒の小作品に少なかったハーフトンがドットでがない部分にあって、色を置いただけでなく作ったような色彩にも幅もあり、なーんとなく、彼の学生の頃の作品が頭に浮かんで来たり、なーんつって。これからも楽しみです。

2007年07月28日

ル・コルビジェ展/森美術館

20070728001.jpgル・コルビュジエ展を見に森美術館に行って来ました。
美術館内には、パリのアトリエや、集合住宅のマルセイユ・ユニテのメゾネットタイプ(2階建てアパートの内部)、カップ・マルタンの休暇小屋、の内部が実寸大で再現されていておりました。カップ・マルタンの休暇小屋では小さなベッドの枕元にカーテン仕切りのトイレがあるように見えたけど....変わってるなぁ....ヘッドレストのように見えたあれってオットマンなのかなぁ。この休暇小屋、とても心惹かれるものでした。
絵画、彫刻、住宅建築、宗教建築、公共施設、都市計画などなどセクション別に展示されていて、映像も多く全て見ていたらけっこう時間が掛かりました。建築の勉強をしていない私には、近代建築の5原則、ドミノ住宅、モノル型住宅、シトロアン型住宅など、その原理の解説を見ることが出来たのが良かったです。

2007年07月29日

アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌/国立近代美術館

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アンリ・カルティエ=ブレッソン展を見に国立近代美術館に行って来ました。カフェの本棚などでもたまにお目にかかるアンリ・カルティエ=ブレッソン(以降:HCB)ですが、ヨーロッパ以外での巡回展はこれが初めてで、今回、国立近代美術館のみの展示だそうです。マグナム・フォト創設メンバーのひとりでもあるHCBが画家を志した時代の油絵や生涯続けたデッサンも展示されています。もちろん、ガンジー暗殺、中国共産党政権の成立などといった歴史的な場所に居合わせたジャーナリストとしての作品や、抽象的で美しい風景写真、マティスやジャコメッティなどの有名人のポートレートなどなど、見応えのある展示でした。HCBの出演している映像ブースもありました。延べで1時間くらいのものだそうです....私は残念ながら帰りのバスの都合で途中までしか見られませんでしたが....この展示、8月12日(日)まで。

2007年07月30日

MAGNUM PHOTOS 世界を変える写真家たち

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竹橋でのアンリ・カルティエ=ブレッソン展で見つけたチラシで、今冬、恵比寿ガーデンプレイス内の東京都写真美術館ホールにてマグナムフォトのドキュメンタリー映画が上映されることを知りました。
まだ夏の走りですから鬼が笑っちゃうかもしれませんが...チケット発売中だそうです。

2007年08月28日

北欧モダン・デザイン&クラフト/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で"北欧モダン デザイン&クラフト ムーミンをはぐくんだ自然と文化の生活"を見てきました。
エントランスに入ると、夏休みの終わりということもあり宿題を終えた余裕ありげな小学生が多数、肘付きの北欧家具に深々と座り、夏の終わりを惜しんでいるようでした。
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドのそれぞれの個性とデザインに見る共通認識から、北欧の人たちが生活を豊かにする為のデザイン、長い冬を明るく過ごすための色やデザインが見えてきます。
ちょっと心残りなのは、展示ではなく関連企画としてのレストランでの会期限定ランチ 『フィンランドのお昼ごはん』があるのを知らなかったこと。"ムーミンのお話の中で「おいしいもの好き」たちのお腹を満たしたお料理を「ムーミンママのお料理の本」を参考に再現した企画展"なのだそうだ。どんなだったんだろう.....おむすびとシナモンロールではないようだな。
展示もランチも9月2日(日)までだそーです。

2007年09月15日

オランダの光

20070907001.jpgオランダの光

2003年・オランダ映画
製作・監督/ピーターリム・デ・クローン
脚本/マールテン・デ・クローン+ヘリット・ウィレムス
撮影監督/パウル・ファン・デン・ボス
編集/アンドレ・デ・ヨング+シール・ミュラー
出演/ジェームズ・タレル(米現代美術家)他

学生時代の記憶が正しければ、ルネッサンス以前のヨーロッパでは自然を愛でて風景画を描くという感覚はなく、森の中の暗闇には悪魔が棲むとして木を切り光を入れ、どんどん森を開き街を作っていたような。イタリアでルネッンスが起こり背景としての自然が描かれるようになり、その絵画の流れがドイツやフランスに影響を与えたのが16世紀、そして17世紀のオランダ絵画から初めて"風景画"が美術史に登場する訳で、"Landscape"の語源であるドイツ語の"Landschaft"には当時、風景という意味は含まれていなく、オランダ語の"Landschap"(ランスハップ)が絵画用語として"風景"という意味を持たせたのが、風景画のはじまりなことからも頷けること。
なぜ、オランダ人(フランドル)の画家はそれまでの人物中心の絵画から風景に目を向けたのか。その絵画は豊かな光に満ちている。それは19世紀に入り"オランダの光"伝説として世界に広まり、ヨーロッパやアメリカの画家達はそのフランドル絵画に描かれた光を求めてオランダの地を訪れたのだそうだ。
20世紀のドイツの現代美術作家、ヨーゼフ・ボイスの言葉を基に、光の捜索、実験、検証が行なわれる。それはエイセル湖の開拓によって"オランダの光"は失われた、というもの。果たしてエイセル湖はオランダの光にどのような影響を与えていたのだろうか。
DVDが発売された時に見たかったのだけれど、購入を躊躇っているうちに忘れてしまって、先日TSUTAYAで見つけて借りてきたのでした。
ジェームズ・タレルの最大の作品でありライフワークの"ローデン・クレーター"の映像もみられます。
映像は美しく、時間がたっぷりある午後にコーヒー飲みながらゆっくり見たいDVDです。

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2007年10月09日

心象/空+六角堂展

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今年も銀座コバヤシ画廊で野沢二郎さんの個展「心象/空」がはじまりました。僕は木曜日に行く予定。13日(土)までです。

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そしてこの秋、天心記念五浦美術館10周年を記念したイベントの1つとして、五浦美術館での講演会、天心邸での茶会とならび、六角堂で野沢二郎さんによる六角堂展があります。
久しぶりに五浦美術館にも行ってみようかな。
こちらは10月21日(日)〜11月18日(日)まで。

2007年10月13日

安斎重男の”私・写・録”1970-2006/国立新美術館 企画展示室2F

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安斎重男の”私(パーソナル)・写(フォト)・録(アーカイブス)”1970-2006を見に六本木の国立新美術館2F企画展示室に行って来ました。
安斎重男は1970年からの現代美術作品、美術展、制作の現場、パフォーマンス、イベント、そして作家自身を撮影、記録し続けている写真家です。ウォーホル、ボイス、パイク、イサム・ノグチなどなどなどなど夥しい数の作家のポートレートと、音楽や演劇等しくパフォーマンスやインスタレーションといったその時間にしか存在しないアートの記録がたくさん展示されています。
1970年からというと僕が生まれてからの時間とほぼ等しく、入口から年代順に並べられたポートレートを見ながら歩くことは、自分が生まれてからのアートの時間を歩くことでした。また、それは時系列でもあり、これからのアートを予測させるものでもあるように思えます。この展示は22日(月)までです。

2007年10月14日

フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展/国立新美術館

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国立新美術館で"フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展"も見て来ました。
先月「オランダの光」を見たばかりだからもあって惹かれたのですが展覧会のタイトル通り、オランダの絵画を通して当時のオランダ風俗を知る、というものと、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」という2つの展示、風景画はありませんでした。フェルメールの「牛乳を注ぐ女」はもちろん素晴しいのだけれど、見せ方がちょっと大袈裟な気がしちゃったのは僕だけなのかなぁ....。全体的に思っていたよりすんなり見終わっちゃいました。こちらは12月17日(月)まで。

セザンヌ・4つの魅力/ブリギストン美術館

20071011400.jpg銀座のギャラリーを回ってから高速バス乗り場の東京駅八重州口まで歩く途中、東京駅前のブリジストン美術館でセザンヌも見てきました。
家を出る前、時間があったらブリジストンにも寄れそうだと思っていたので、予めホームページから割引券をプリントアウトしておいたのでした。
今回、国立新美術館のフェルメールもプリントアウトで100円引き、安斎重男も100円引きのプリントアウトをしたのですがフェルメールチケットを持っていたから200円引き、そしてブリジストンで100円引き。2(100+200+100)=800だから、2人で800円も浮いていました。おまけに東京駅構内のビアレストランではなんと2時間1000円飲み放題。
なんてお得な一日だったのでしょう( ̄ー ̄)ニコリ。

2007年11月03日

「三つの絵画」野沢二郎/茨城大学五浦美術文化研究所・六角堂

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天心記念五浦美術館十周年の企画の一環として茨城大学五浦美術文化研究所内で催されている「三つの絵画・野沢二郎/六角堂展」を見てきました。五浦の行くのも約10年振り。あちらこちらに浜菊がとても可愛らしく咲いていました。

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2007年11月09日

ノリタケデザイン100年の歴史/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で"ノリタケデザイン100年の歴史・オールドノリタケからディナーウェアまで"を見てきました。それほど興味があった訳ではないのですが見てみると思っていたよりも面白かったです。展示された古いデザイン画の多くは花などの植物なのですが、実際には立体になる筈の壷のシルエットが枠として紙の上に抜かれ、そのなかに精密なボタニカルアートのような描写がありました。奥行きも豊か、装飾というよりもそれは絵画で、僕には立体と平面の妙なアンバランスがあるように感じてそれが面白かったです。帝国ホテルのフランク・ロイド・ライトデザインのカップ&ソーサーもいいですね。値段も手頃だし、ほしいなぁ。

2007年12月02日

佐藤陽香展 Rainbow cloud/Takashi Saitoh Gallery

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佐藤陽香さんの個展はいつまでだったっけ!? と、ご自身のブログを覗いてみたら終わってしまったところだった。
つくばにまだakuakuがあった頃に会った以来だから随分ご無沙汰してしまい、ぜひにと思っていたのだけれど、残念。つぎの機会。

2007年12月03日

遠くの森の、遠くに森がある・小林達也/フタバ画廊

20071201002.jpg銀座1丁目のフタバ画廊で小林達也くんの個展が12月3日(月)〜9日(日)まで開かれます。
今年VOCAにも入選した若手注目作家の1人と言っても良いんじゃないでしょうか。
しかし、
今週は予定がなぁ、
行けるかなぁ、
来週なら東京にいるんだけどなぉ......

「遠くの森の、遠くに森がある」小林達也

2007念12月3日(月)〜9日(日)
11:00〜19:00(最終日は16:00まで)
フタバ画廊
銀座1-5-6福神ビルB1
http://www.futabagallery.com/

2007年12月14日

ムンク展/国立西洋美術館

20071213001.jpgムンクを見に上野の国立西洋美術館に行ってきました。
まだ暗いうちに家を出て高速バスの始発に乗り最終のバスで帰る早割21(3週間前予約で3割引き)日帰り3010円コース。外は寒く薄暗いなか林を抜けてバスに乗りムンクを見に行くなんて、まるで北欧気分です....しかし、寝不足が辛い。
今回の展示のキーワードの1つには"フリーズ"というものがあります。それは僕の良く知るフリーズではなくて"西洋の古典様式建築の柱列の上方にある横長の帯状装飾部分"を指すのだそうです。「生命のフリーズ」と呼ばれる一連の作品は、ムンク自身のアトリエで実験的に装飾性のある展示をされていたそうで、美術館ではその様子を再現するように展示されていました。
ムンクの描く"死"や"愛"に伴う"恐怖"や"不安"に満ちた濃い空間でした。
他にも、マックス・リンデ邸に展示された「リンデ・フリーズ」、ベルリン小劇場での「ラインハルト・フリーズ」、フレイア・チョコレート工場での「フレイア・フリーズ」、オスロ市庁舎の壁画プロジェクト「労働者フリーズ」や、オスロ大学講堂の壁画の習作を含むシリーズなどの再現です。高校の時の教科書にあった「思春期」も見たかったんだけどなぁ、残念。

2007年12月15日

フィラデルフィア美術館展/東京都美術館

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ムンクの次は東京都美術館のフィラデルフィア美術館展、上野公園内でノルウェーからアメリカにハシゴです。先週であれば上野の森美術館のシャガールもハシゴできたかも....だったですが。
しかし、フォラデルフィア美術館展がこれまた作品数が多い。今回は、もうこの2つで、お腹いっぱい。今回は画廊巡りは出来ません。。
ヨーロッパで印象派と呼ばれる流れが起きた頃の近代美術作品をリアルタイムに購入し作家を育てたと言っても良いフィラデルフィア美術館。その22万点の所蔵作品の中から皆んなが知ってるポピュラーな作品72点が来ています。
でも、フォラデルフィア美術館って、ロッキーのロードワークで階段を駆け上って最後にガッツポーズする場所としての方が知名度が高いのかな。

2008年01月19日

宇都宮の美術の現在展/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で、宇都宮の美術の現在展を見てきました。今回で3回目なのだそうですが、私は初めて。なるほどなるほどぉ、宇都宮の美術の現在はこんな感じですか.....宇都宮美術館のコレクション展も見られますから無料という訳にはいかないのでしょうが......マグリットの作品も貸し出し中ですし.....もうちょっとだけディスカウントということも.....同展は27日(日)までです。

2008年02月08日

MixJamは見た19/古河街角美術館

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今年も茨城県古河市にある古河街角美術館・市民ギャラリーでグループ展"MixJamは見た"が開催されます。なんと今回で19回目、またしても僕は出品しませんでした (^^; 
木曜日の午後は会場で受付係をする予定。よろしかったら是非御立ち寄り下さい。お茶、お入れします。おちゃけ、とはいきません。

MixJamは見た19
2008年2月11日(月) - 2月17日(日)
9:00-17:00(火曜休館・初日は12:00から、最終日は15:00まで)
茨城県古河街角美術館
茨城県古河市中央町2-6-60 Tel.0280-22-5911

2008年02月17日

茨城県古河街角美術館

20080214001.jpgMixJamは見た19が開かれている古河街角美術館。同じ通りに並ぶ篆刻美術館同様、外壁は昔古河に多かった赤煉瓦作りの蔵や壁をイメージした造りとなっている。写真では大きな建物に見えるが実はそれほど大きくはない(^^; 幼い頃の記憶だが、実家の周りは古河城の城下町だったため一見行き止まりのような細い一方通行の路地が多く、周りには赤煉瓦でできた蔵も多かった。古河市の直ぐ隣り、野木町にあり地元で"レンガ場(れんがば)"と呼ばれる"ホフマン式輪窯"で煉瓦が製造されていたためレンガ造りが多かったのだろうか。路地はその雰囲気を残した所も無くはないが、赤煉瓦の蔵は次々と取り壊され今はもう少ない。
Mixjamは見た展は今日17日(日)まで。

2008年02月27日

HOPPER'S PLACE

20080220100.jpg"漂泊のブロガー2"で紹介されていた"HOPPER'S PLACE"を見て欲しくなり、amazonに注文しておいた本が届いた。amazonには高いのと安いのがあったから安い方を選んで注文....いのうえさんのと表紙が違うみたいだなぁ(^^;
エドワード・ホッパーの描いた風景と同じ場所で撮影された写真が見開きで載っているから見比べられる。本を開いて直ぐにこの本が好きになってしまった。ホッパーがその場で何を見たのか、何を伝えようとしたのか、それが解り易く伝わってくる。もちろん、どの作品も写真より美しい。絵画ってこういうものなんだよね、って言いたくなる。美術の学生に見せてあげたい本だ。いのうえさん、ありがとう!!

2008年03月11日

川俣正と鳥の巣とセルフビルド

東京都現代美術館川俣正の「通路」展を見てきました。川俣作品の多くはアースワークとも呼べるインスタレーションであり、美術館内での展示の場合はそのプロジェクトの記録や模型を展示するのが多かったように思う。もちろん他にもフランスのサン=ルイ教会でのパリ中の教会の椅子を集め積み立てたとても美しい作品「椅子の回廊」などもある。今回の現代美術館での展示は、記録や模型の展示もあるが美術館内に大量のコンパネ衝立てをレイアウトして「通路」を作ったものだ。これは観客が通路を移動している観客を見る、という、人の動きだけが存在する作品となっており美術館というものを再解釈しようというもののようだ。

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2008年03月15日

ロートレック展/サントリー美術館

もう先週のことですが、東京ミッドタウン内に入った新・サントリー美術館でのロートレック展を見てきました。日本美術のイメージが強かったサントリー美術館でロートレック.....今年秋にはピカソ展もあるらしい。今回のロートレック展、作品だけでなく、そのモチーフとなった人物の資料も展示されていた事に強く惹かれた。描かれた人物の多くは、毎夜乱痴気騒ぎが繰り広げられたというムーランルージュなどの演者であるダンサーや道化師などパフォーマーや娼婦だ。そのモチーフをロートレックの眼以外からも見る事で、よりロートレックを知る事になるし、ムーランルージュの喧噪に触れた感触が楽しめる。僕は当時のパフォーマーの写真や動画をこれだけ沢山見たのは初めて。この演者がとても魅力的なのだ。僕もその時代、その近くにいたとしたら、恐い思いをしながらもムーランルージュで泥酔することを楽しんでいたかもしれない。

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2008年05月20日

ウルビーノのヴィーナス展/国立西洋美術館

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国立西洋美術館でのウルビーノのヴィーナス展、最終日の前日に滑り込みセーフ。開館時間よりちょっと早く着いたのに門の前には入場待ちの列が出来ていた。開館後も入口では館内の混乱を避ける為に入場制限を行っていた。
この日、上野公園には学校の旅行らしき制服を着た学生が多かった。グレーの制服を着た小学校低学年らしき女の子がティッツィアーノのヴィーナスのポスターを指差しながら「デブだ!デブだ!」と叫びながらニコニコキャッキャッと走り去った。
君たちにはまだ解るまいなぁ...........
入場待ちの列の中には中学生らしき短髪の男子学生3人組もいた。
彼らならもう理解出来るだろう。もし、彼らの鼻から血液が垂れるようなトラブルが生じれば、僕は、さっき駅でもらったパチンコ屋のティッシュを差し出そうと思う。
僕らもエントランスを通り会場に入った。予想外にもそのトラブルはこの僕に........そんな訳ないでしょ。

2008年05月23日

モディリアーニ展/国立新美術館

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もう一軒行けそうだ。渋谷に行く前に六本木の国立新美術館でモディリアーニ展。
そういえば、家の本棚にも何年か前のモディリアーニ展のカタログがあった。会場は東武美術館。ちょっと懐かしい。当時、池袋には百貨店系美術館が2つあった。西武のセゾン美術館と東武美術館だ。先にセゾン(1989〜1999、前身は西武美術館として1975〜)が閉館し、間もなく東武(1992〜2000)も閉館。
同じ頃、新宿にあった百貨店系美術館の3つ、三越美術館(1991〜1999)、伊勢丹美術館(1979〜2002)、小田急美術館(1992〜2001、前身は小田急グランドギャラリーとして1967〜)も閉館。
その多くは1990年頃に"○○ギャラリー"や"展示室"から名称を変え美術館として開館し、全ては2000年頃、地震の後の高波に攫われたように閉館している。
現存する百貨店系美術館は、渋谷・東急Bunkamuraと、大丸ミュージアムくらいですかね。

2008年05月30日

時差ボケ東京/村田賢比古

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時差ボケ東京」が届いた。これはmasaさんこと写真家・村田賢比古さんの作品集だ。
この写真集に収められている作品たちは、東京という圧倒的な数の人間が交差する場で、写真家が目を向けた群衆の中から切り抜かれた人や空間にだけ焦点を合わされている。それはどれも移動する人たちだ。
人の移動するスピードはその人の時間や生活リズムの一部であり、その個々のリズムが複雑に混在する東京だからこそ、この作品は面白い。僕が東京に行って疲れるのはそのいろんな生活リズムに自分の体内時計が順応しないから疲れるんだと気づく。そう、これも「時差ボケ」なんだ。
作家は巧みに移動するモチーフだけを切り取り、それ以外を暈して「時」の違いを表現している。シャッターが開いてから閉じるまでの時間を2次元に閉じ込めるのが写真であり、時間を表現するために写真家は自らが生み出した独自の撮影技法を駆使したのだと思う。これがもし、画像処理ソフトでの暈しであっては「時」を切り取ったことにならないからだ。
切り取られた景色の中に、切り取られた時間があり、それを東京の灯が静かに彩る、美しい写真集だ。殻々工房に置いときますからご自由にご覧下さい。

「時差ボケ東京」取り扱い店
LOVEGARDEN/京島
ブック・ダイバー/神保町

2008年06月07日

米倉万美展/殻々工房

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殻々工房で那須在住のイラストレーター・米倉万美さんの個展が始まりました。前回の殻々工房での個展でメインとなるシリーズは軽トラ。ロイヤルリゾートとも呼ばれ別荘の数も少なくない那須ではあるけれど、那須には軽トラが良く似合う。工具や材木を運ぶ大工さんの軽トラや、野菜やイネを運ぶ農家の軽トラ、薪を運ぶ軽トラ、その家の犬が気持ち良さそうに風に吹かれ荷台を特等席にしていたりもする。軽トラは、そんな那須に住む人達の生活スタイルや季節を運んでいるのだ。米倉さんの作品はそんな素朴な那須の良さを、浮観図からいつも温かく見つめているのだ。
今回の展示の目玉は、何と行っても「バーロイヤルのママ」シリーズだろう。今月、那須で催されるショートショートフィルムフェスティバルのポスターに2年連続マスコットキャラクター的に登場しているキャンペーンママでもある。そのベールに閉ざされたドラマチックな半生が絵巻物的に明かされているのだ。そこには感動の.....が描かれている。今回のDMの作品にもなっているマーヤシリーズも見逃せない。密度の濃い、米倉ワールドをお楽しみ頂きたい。

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2008年07月17日

パスキン、エコール・ド・パリの「リベルタン」/宇都宮美術館

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パスキン、エコール・ド・パリの「リベルタン」を見に宇都宮美術館に行ってきました。
パスキンを見るのは、たぶん版画科に通ってた時以来だし、これだけたくさんのパスキン作品を一度に見るのは初めてな気がするなぁ。やっぱり、パスキンって巧い。
向かいの展示室では河口龍夫の「無限への立ち位置−河口龍夫の1970年代」が展示されていた。奥の展示室には「関係―エネルギー」も展開している。河口龍夫の個展を見ると毎回、いつのまにか頭をフル回転させられている。僕の生まれた年に作られた「関係ーエネルギー」は36年経っても僕に御題を与えているようだ。
河口作品に耽っていると会場が俄に騒がしくなった。館長の作品説明を聞きながら足早に作品を見ている人がいる.......あ、見たことあるぞ、あの人......

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2008年08月05日

けんしろう展/殻々工房

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那須塩原市在住のイラストレーター 赤坂建史朗さんの個展、けんしろう展が殻々工房で始まりました!穏やかで微笑ましい動物たちの世界、お近くにお越しの際は、ぜひ、御高覧下さい。
8月10日(日)と9月21日(日)はギャラリータイムとして1時〜5時もOPENしています。

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2008年08月10日

フェルメール展/東京都美術館

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東京都美術館で"フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち"を見てきました。2008年が日蘭修好通商条約締結150周年、2009年が徳川家康により日蘭貿易が開始されてから400周年ということから今年と来年は日本オランダ年になっているのだそうで....その関係もあるんでしょうが、このところ作品数が少なくて有名なフェルメール....最近、よく見られるなぁ(^_^;)
今回、出展予定だった「絵画芸術(アトリエの画家)」が、貸し出し元のウィーン美術史美術館の「温湿度の変化に伴い、保存状態の悪化が懸念されるという事由」による出品中止がチョッとした話題になったようですね。まぁ、ちょっと前にも都美館に来てたし、そんなにしょっちゅう動かす事はないです。僕がそっちに行きますよ....な〜んて、言うだけならタダです(^_^) あー、行ってみたい。
カレル・ファブリティウスの作品を纏めて見られたのが嬉しかったのでした。

2008年08月12日

パラレル・ワールド もうひとつの世界/東京都現代美術館

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清澄白河で幾つかギャラリーを見てから東京都現代美術館へ。ユーグ・レプ がキュレーションした"パラレル・ワールドもうひとつの世界"を見てきました。明らかに、となりのジブリ、のほうが大人気......ジブリを見るとなんとパラレルワールドの入場料は半額になってしまうという、これまたパラレル、パラレル.....
ユーモアで不気味ななかにも暖かみのあるユーグ・レプの世界と共振する作家10人の展示。SFとかが苦手な方は見ないほうが良いのかもしれませんが......いつの間にか、その世界に気持ちよく浸っているのが不思議なんだなぁ。

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2008年08月14日

夏の邸宅・舟越桂/東京都庭園美術館

20080813001.jpg目黒駅を下りると暑さが肌に貼付くようだった。庭園前の高架下の日陰で赤信号一個分の休憩、庭園横、街路樹のトンネルを抜けて門まで着いた。アブラゼミのシャワシャワいう音は僕を油揚げにしているみたいだ。門の横の事務所窓口でチケットを買う。チケットと釣り銭を受け取ろうと伸ばした手が窓口に近づき、指先だけ急に涼しくなった。アブラゼミとツクツクボウシの音を聞きながら門から玄関へのアプローチを進む。現れる洋館に足を踏み入れると、そこは静かで、とても涼しかった。と、同時に、入り口手前の薄暗い一室には、入場前から早くも舟越桂のスヒィンクスが待ち構えていた。なんなんだ、このシチュエーションは。僕はこの時点で早くもやられてしまっていた。まるで炎天下にイタリアを歩き回り、ひんやりとした石造りの教会に入った途端、中世の絵画が待ち構えているような、そんな造りだと思った。

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2008年08月19日

四位置・内海聖史/藝術倉庫

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那須の藝術倉庫で内海聖史「四位置」展を見てきました。「四位置」と書いて「よいち」と読む.....那須の.....よいち...
内海聖史作品を初めて見る人には勿論、これまで彼の個展を見て来た人達にも楽しめる内容ではないだろうか、と、勝手に思う。
彼の個展を幾つか見せてもらっているが、個展の場合は鑑賞者の作品の見方に必然的な制限が設けらえるような展示方法だったように思う。銀座の小さな画廊の一面を埋める作品は後壁に引いても視界に収まらなかったし、藍画廊での個展に於いては小さな空間を作品で斜めに仕切り三角のスペースで作品を間近に見るから展示の意図は明確なのだけど、そこに作品があるのにその全体像を見るのは困難で鑑賞者側の自由度は低かった。同時に、下北沢のMACAや資生堂ギャラリーのような大きなスペースで壁一面を埋める大きな作品は、天井、床、両壁が作品との境界となり、スペースの一面を作品世界に解放したようなダイナミズムを感じ、どこまでも続く景色を大きくトリミングしてような無限の広がりを感じることも出来る。その会場に合わせた制作と展示による空間演出でもあるのだと思った。
レントゲンでの三千世界は沢山の小さな同じサイズの作品を均等に配置する事で壁面を埋めたものだから資生堂ギャラリーに場を移した時などのように空間を移動したり作品を入れ替えても、展示から与えるイメージやコンセプトはそれほど変わらずにいられて空間を移動することへの自由度が高くなったように感じる。
今回の藝術倉庫での個展では、小さなスペースで全体像を見る事の出来なかった作品が、広い芸術倉庫の壁面とのバランスから四角いキャンバスに描かれた絵画として鑑賞することになる。視界に収まらない絵画はその平面のなかで視線が泳ぎ続けて留まる事がないのだけれど、四角いキャンバスとして目が捉えると、頭の中にある絵画の概念が作品を取り込み、作品の内側にベクトルが生まれ、全体の構造を目が捉える。こうなっていたのか、という事もある。この展示は今月の24日(日)まで。

NEWS: Roentgenwerke AG
http://blog.livedoor.jp/roentgenwerke/archives/50615191.html

2008年08月22日

トレース・エレメンツ/東京オペラシティアートギャラリー

20080813002.jpgもう2週間も前の事だけど初台の東京オペラシティアートギャラリーでトレース・エレメンツ-日豪の写真メディアにおける精神と記憶-を見た。
いつも、見に行った展覧会を忘れないように幾つかだけエントリーするつもりでいるんだけど、一気にエントリーしなかったものだからこんなに遅れてしまった(^_^;)
この展覧会は、日本とオーストラリアのキュレーター1人ずつの2人と、10人の作家によって構成されている。見ている時よりも今の方が何となく心に引っ掛かりがあるということで、自分にとって良い展覧会だったのかな、と思っている。
会場に入った時は、全体的に何だか.........と思っていたんだけど、ダムタイプの故・古橋悌二のソロ作品"LOVERS"は、10年くらい前に見た以来、久しぶりに見たのに、作品の印象が全く色褪せていないことに驚いた。あの頃に比べてメディアアートは技術的に随分と進歩しているんだと思う。そんなジャンルの作品でも古臭くならない作品を見ると、とても嬉しい。
ガラッと変わって、アレックス・デイヴィスの作品も面白かったな。
同展は10月13日(月)まで。

2008年08月28日

山のシューレ/二期倶楽部(アートビオトープ那須)

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8月29日(金)からの3日間、那須の二期倶楽部アートビオトープ那須による「山のシューレ」と称したサマーオープンカレッジが開かれます。多彩な講師陣......あ、李 禹煥が来るんだぁ、聞いてみたいなぁ......1講座4000円かぁ。
二期倶楽部では同時に日本オランダ年に合わせたオランダ・アウトサイダーアート展が催されており、作品の展示販売が行なわれています。11月16日(日)まで。こちらの割引チケットは殻々工房にも置いてありますのでご自由にお持ち下さいm(_ _)m
二期倶楽部というハードの魅力を、この機会に。

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2008年09月28日

高原の美術展2008・那須作家協会/木の蔵

20080926001.jpgこの週末、那須の作家協会による「高原の美術展」が那須で催されている。会場は穐葉アンティークジュウリー美術館2Fの展示室と、湯本の足湯の隣りのギャラリー・木の蔵、ハトヤの3箇所。木の蔵の展示が統一性があって良い気がしたなぁ....と、いっても28日(日)までですので今日まで....ですね。しかし、今日で終わらないのが、木の蔵から那須街道を少し上った所、観光協会と温泉神社の前にある県営駐車場の中にある蕎麦屋"青木屋"さんの隣りにオープンした、ショートショートフィルムテェスティバル那須やフィルムコミッションの事務所兼、スタッフによるカフェ"茶奏"なのだ。それぞれ別々の仕事を持つスタッフが、カウンター内に日替わりで入るカフェで、誰も時間が取れない日はCLOSEとなる。ちょっと覗いて開いていれば是非寄って頂きたい。お昼のディッシュプレートも、売り切れていなければオススメですよ。

2008年10月15日

ミヤザキケンスケ個展ーGiftー/殻々工房

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殻々工房でミヤザキケンスケ個展-Gift-がはじまりました!
殻々工房のHPでもあるブログに記事をエントリーしようと思っていたんですが、このところSeeSaaブログでのファイルのアップロードの反応がとても重たくストレスが.....で、業を煮やし、まずはこのブログから。
ミヤザキケンスケさんは佐賀県出身、現在NHKの熱中時間の番組セットとしてのペインティングもされているアーティストで、学生の頃から単身スケッチ旅行に出たり、彼方此方で壁画制作をしたり、とてもエネルギッシュな制作を続けてらっしゃいます。

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2008年10月26日

野沢二郎展・雨後/コバヤシ画廊

20081024001.jpg銀座、コバヤシ画廊で野沢二郎さんの個展「雨後 After Rain」を見た。
これがとても良かった。
いつものテーマというかタイトルは自然を構成する何かが用いられていることに変わりはない。これまで拝見した作品を振り返ってみると、個展に際して、技法というか画材は、変形キャンバスにアクリル絵の具を使用した頃から、油絵具に代わり、筆の代わりに指や掌を使うようになり、今ではシルクスクリーンなどで使うスキージを使用されるようになっている。それは、画面の上で格闘しながら制作する上では絵具が乾くまでの時間が必要なのと、わざとらしい器用仕事は必要じゃないから手先が記憶してしまった癖を疎ましく思っているように思えた。
もちろん、表現にある程度の技術は必要だし、これは技術を持っている作家ならではことで、技術を伴わない表現を見せられるのは迷惑な事もある。あ、話が逸れた。
作品の色味が変わってもそれは模様替えみたいなもので画面や絵具の質はそれほど変わらないことは良くある。
今回の作品の大きな変化にマチエールがある。何かが画面の上を滑らかに滑る。その滑らかな表面には引き摺られた絵具が景色となって現れ、現れた絵具の透明度によってはその直下の絵具も現れて層となる。
水面とは水と空気という異なる2つ世界が出合い、お互いの世界が映し出されるドラマチックな部分だ。それと今回の水をテーマにした作品の絵肌がピタリと合う。この表面に手を加えすぎるとそのリアルな景色は消えてしまうのだろう。だからこそ余計なものを加えずに見せてくれているのが心地よく、技術の高さを感じるのでした。
ぜひ、多くの方に見て頂きたい......といっても、会期は昨日まででした。エントリー遅し。

2008年10月28日

大琳派展/東京国立博物館

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上野の東京国立博物館で「大琳派展ー継承と変奏ー」を見た。僕は美術工芸にあまり興味はない。しかし見てみると、凄いもんだと感心する。
作品の量も凄い。国宝や重要文化財を含めた作品の数々を見ていると、ここは日本で僕は日本人だ.....と当たり前の事を感じる。
作品の中に書かれた書などは達筆で僕には殆ど読めないし、日本語なのに解説がないと意味も分からない。だけど、屏風絵を見るとそれが広い屋敷の静かでひんやりとした板間にピタリと収まった図が脳裏に浮かぶ。表現は抵抗無く自分のなかに染込んでくるし、江戸時代に描かれたそれらの動植物に物珍しいものもなく、モチーフと自分の中の季節感とが一致する感覚は、僕と彼らの共通した環境を示すものだ。イタリアのクリエーターが「自分の中にはダヴィンチの遺伝子がある」というのを聞いた時の感覚が少し理解できる気がした。

琳派とは、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、尾形乾山、酒井抱一、鈴木其一らの仕事を差すものだが、それらは師弟関係で繋がっているものではない。今風にいえば、「宗達の雷神、ちょーやばいから、おれ、まじレスペクトしてるし、カヴァーしてみてみたくねぇ」と言って光琳、続いて抱一、そして其一らが、同じテーマをカヴァーしたようなもの....かと思う。
大琳派展は6つの期間に分けられ、それぞれに作品の入れ替えが行われている。今日、28日から4期目となり後半に入る。僕が見に行った3期までは宗達の「風神雷神図屏風」 は展示されておらず今日からの展示となる。宗達、光琳、抱一、其一の風神雷神図を見比べる事が出来る訳だ。興味のある方は、これから行かれるのが宜しいかと。会期は11月16日(日)まで。

2008年12月07日

明治百話/theatre iwato

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神楽坂のtheatre iwatoで、話題の「明治百話」を観てきました。
タイトルからも分かるように原作には百の話があるようだけど、舞台上ではオムニバスでなく1本のストーリーに構成され進行する。オムニバスを観たり読んだりした後で頭に湧いてくるテーマの感じ方よりも表現としては具体的なものになるが、明治という変動する時代を軸にピックアップされた幾つかのエッセンスを調合しているからこそ、ストーリーはより複雑に膨らみを増し、奥行きのあるラブストリーになっていたのだろう。原作を読んでみたくなったから家に帰ってからamazonで「明治百話」の上下巻を注文した。
写真は舞台が終わってからiwatoの外観を撮ろうと思っていたのに撮るのを忘れてしまったので、はじまる前に最前列の僕の席からiPhoneで撮った写真なのだ(^_^;)

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2008年12月08日

明日の神話・岡本太郎/渋谷駅

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東京都現代美術館からJR渋谷駅西口と京王井の頭線改札とを繋ぐ連絡通路に移動した岡本太郎の「明日の神話」、どんな感じになったのかなぁ〜と寄ってみた。暫し眺めたあとiPhoneで写真を撮ろうとしていたら、近くにいた御夫妻に記念写真のシャッターを押して欲しいと頼まれた。快く受け入れFujiのデジタルカメラを預かり構図を決めようとしゃがんだり立ったりしてみた。ご夫妻の身長と作品の関係からちょっとしゃがんだ位がベストだと思った。しかし左右はどうやったって作品の全体が収まらない。どうしようか、少し迷ったのだが、たぶんポージングを続けるのが照れくさかったのだろう、御夫妻から「どうでも...良いんですよぉ...」と言われたので二人の頭と骸骨が正三角形を成すように撮ってみた。カメラを返し挨拶を交わし、落ち着いて自分のiPhoneを取り出した。あ、そうか、このパノラマで撮ってあげれば良かったかな、とちょっとだけ思ったけど....間違いなく断られただろうな。
(画像は2枚パノラマ。クリックすると3枚パノラマになります)

2008年12月09日

柳ヨシカズ in Bunkamura Art Show2008/Bunkamura Gallery

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渋谷Bunkamuraの1階ロビーフロアにあるBunkamura Galleryで催されていたBunkamura Art Show2008に柳ヨシカズさんが出品されているというので見に行って来た。シンメトリーの世界は健在なのだぁ。

柳ヨシカズ・インタビュー/Bunkamura
http://www.bunkamura.co.jp/gallery/081129bas08/yanagi.html

2008年12月11日

アンドリュー・ワイエス/Bunkamura ザ・ミュージアム

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渋谷のBunkamuraで"アンドリュー・ワイエスー創造への道程ー"を見てきました。作品が完成するまでに試される幾つかの技法、ドローイング、水彩、テンペラなどが一箇所に展示され、対象に対する想いが、どの技法で表現するのが最も適しているのか、というワイエスの思惑が伝わる、いのうえさん仰る通りのコンセプチュアルな良い展示でした(^_^)
現在95歳にして創作意欲の衰えないワイエス、いつまでも元気でいて頂きたいと思う。

僕が高校生の頃だから20年くらい前、茨城の田舎から世田谷美術館で催されていたワイエス親子3代を展示したワイエス展を見たくて学校を休んで電車に乗ったことがある。当時の僕にとって世田谷美術館って遠かった。手にしたチラシの最寄りの下車がバス停だったからバスにも乗った。着いてみたら休館日だった......手の中で小さくなったチラシにも確かにそう書いてあった。
その後のワイエス展も見逃していたから、今回、観られてとても嬉しいのでした。

アンドリュー・ワイエス/Wikipedia

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2008年12月12日

巨匠ピカソ・魂のポートレート/サントリー美術館

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パリの国立ピカソ美術館が改修工事中のため、世界を巡回しているピカソ作品。
サントリー美術館でも国立新美術館との同時開催でピカソ....名作が来てました。このところ雑誌などでもあちこちピカソだったな。ちょっとピカソ疲れしちゃったので今回の国立新美術館のはパスしました。

http://www.musee-picasso.fr/index.html
改修工事、いつ終わるのかな....

2008年12月30日

ドイツ・ポスター1890▷1933/宇都宮美術館

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終了間際の「ドイツ・ポスター1890▷1933」を宇都宮美術館で見てきました。19世紀末の絵画的ポスターとザッハプラカートの美しさから、第一次世界大戦の影響の色濃いプロパガンダの重苦しいポスターへの変遷には見ていて苦しいものがありますね。表現の力と使い方についても考えさせられます。バウハウス開校(1919年)以降のモダングラフィックに救われました(^_^;)
宇都宮美術館の次回の展示は1月25日からの「バウハウス・デッサウ展」、なるほど、ここに繋がるんですね。「バウハウス・デッサウ展」は、宇都宮に来るのを知っていたので上野で見ないでおいた展覧会、楽しみだな。

2009年01月10日

モネ「印象 日の出」が名古屋市美術館に....

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印象派の名の由来となったという印象派を語るに欠かせないモネの代表作「印象 日の出」が現在、名古屋市美術館2月8日まで見る事が出来る。その名も"モネ「印象 日の出」展"。モネの「印象 日の出」といえば、世界最大級のモネコレクションを持つマルモッタン美術館の所蔵のなかでも目玉の作品......そう、今月末、僕らはマルモッタンに行くのだった......オゲェ〜〜ヽ(´Д`)ノ ま、そんなこともあるわいな。

2009年02月02日

PARIS MUSEUM PASS

20090122200.jpgパリには沢山の美術館や博物館、史跡などがあり、その主要スポット60カ所を期限内無制限に入場出来るパスポートがこの「PARIS MUSEUM PASSパリミュージアムパス」だ。2日間、4日間、6日間の3種類がある。親指で押さえているのがそのパスでこれは6日間のタイプ。
日本語のオフィフャルサイトもあり日本からでも購入出来るが、いつのレートなのか、表示価格が妙に高いのと、僕らが欲しい6日間のパスは取り扱いすらない。パリではこのパスポートが使える施設の窓口などで販売されている(小さな施設や、オンシーズンは在庫切れで無い場合があるらしい)から、初日の最初に見に行ったアンヴァリッドで購入した。価格は2日のパスが32ユーロ、4日間が48ユーロ、6日間が64ユーロ。
ひとつずつビニールでパッケージされているので、パッケージを外し、自分で裏面にある日付の欄に使用開始日、氏名欄には自分の名前を記入すれば使い始められる。施設に入る時は記入面を見せ、係員が記入された日付から見てその日が期限内かどうかを確認するだけだ。
例えばルーブルのような人気の美術館では入場待ちの可能性もある。そんな時、このミュージアムパスを持っていればチケット購入で並ばなくても良いし、購入窓口のない入口からも入る事が出来るから便利ですね(^_^)
ちなみに、個人的な印象ですが、モンマルトル周辺と、モンパルナス周辺にはミュージアムパスが使えない施設が多いような気がするなぁ......この辺り、計画的に日程を組むとかなりお得なパスポートだと思う。

2009年02月05日

Le musée Rodinロダン美術館

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アンヴァリッドの東、通りを挟んだ所に"Le musée Rodinロダン美術館"がある。ここもミュージアムパスで入れる美術館の1つだ。ストリートビューでは入り口に行列が出来ているが、この日はとても空いていた。パリの美術館を回るにはオフシーズンが良さそうだ。美しい庭園に囲まれたこのロココ建築の建物は18世紀に建てられたもので、以降、幾人も所有者が変わるなかでフランス衛兵隊の総司令官ビロン将軍の名を借り「ビロン館」と呼ばれているのだそうだ。詩人リルケの誘いでこの屋敷に住むようになったロダンの他にも、コクトーやマティスもここに住んでいたという。これまでロダンの作品を纏めてたくさん見る機会が無かった。上野の国立西洋美術館にある「地獄の門」と「考える人」を見て、迫力と力強さは感じても美しさはあまり感じなかった。でもここにあるロダンの作品はとても官能的で美しいものが多い。粗い仕上げの作品の中にロダンの彫刻の質の高さを見る。ここに来てロダンが好きになる。

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2009年02月07日

Musee Maillol マイヨール美術館

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ロダン美術館から歩いて10分くらい、閑静な路地のワイン屋さんの並びに、ロダンやブールデルと共に近代ヨーロッパを代表するとされる彫刻家アリスティド・マイヨールの美術館があった。ここはマイヨールのモデルを15歳の時からつとめたディナ・ヴィエルニーが1995年にオープンしたディナ・ヴィエルニー財団による美術館なのだそうだ。歴史ある建物の内装がキレイに整えられていて居心地の良い美術館だった。マイヨール作品のコレクションは勿論だけど、マティスやピカソの他、ロシアなど、たくさんの作家の作品が楽しめた。

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2009年02月09日

Musée national Eugène-Delacroix ドラクロワ記念館

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サン・ジェルマン・デ・プレ教会の北東、歩いて直ぐの所にフランスに於けるロマン主義を代表する画家ウジェーヌ・ドラクロワが生前アトリエ兼住居として使っていた部屋を公開したMusée national Eugène-Delacroixドラクロワ記念館があった。細い路地を入り小さなパティオに面した静かな場所だ。入り口をくぐると直ぐに階段になっていてその建物の2階部分に作品やドラクロワの使ったものなどが展示されていた。展示室内にはライブラリーに繋がる外階段に出る扉があり、そこからとても清楚で可愛らしい中庭に出ることもできる。
この日は、ドラクロワが撮影したモノクロの写真と、その写真とそっくりに書かれた沢山のデッサンや作品が一緒に並べられた企画展示もあった。

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2009年02月11日

Musée d'Orsay オルセー美術館

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1900年のパリ万国博覧会開催に合わせて、オルレアン鉄道によって建設されたオルセー駅の鉄道駅舎兼ホテルだったのを美術館にしたのがこの"Musée d'Orsayオルセー美術館"なのだそうだ。パリにある大きな美術館の幾つかは週に1、2度、夜遅くまで開館している日がある。オルセー美術館にもあって、通常は18:00閉館のところ木曜日だけは21:45閉館だった。オルセー美術館に着いたのは薄暗くなった5時過ぎだったけど、まだ4時間は裕に見られる。早朝に空港に着いてから歩き詰めでそろそろ体力的には限界に近い気もしたけどミュージアムパスを持っているから何度でも入れるし、見られる所まで見てみようと思った。
美術館に入ってみて思った。これは唯事じゃない。硝子と鉄骨で組まれた美しさと重厚感のある石造りが融合したこの大きな空間にはとんでもない数の名画と立体作品が展示されている。原則的にここには1848年から1914年までの作品が展示されているという。それ以前の作品はルーブル美術館に、それ以降の作品はポンピドューセンターに振り分けられているのだそうだ。
写真は美術館中央にある通路のような空間で彫刻作品がゆったりと点在している。その両側に展示室があり、3階構造(3階部分の展示室は片側だけ)になっている。

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2009年02月13日

Musée du Louvre ルーブル美術館

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パリに着いて2日目、この日僕らは1日中"Musée du Louvreルーブル美術館"にいました。水曜と金曜のルーブルは通常18時閉館のところ22時まで開いている。この日は金曜で夜遅くまで美術館に居られるから、どっぷりとルーブルに浸ることにしました。1日では回りきれないと思っていたけど、閉館時間まで目一杯歩き回ることでなんと1日で全てのブースを見て回ることが出来ました。ただ最後の方は足は痛く、見終わった時には放心状態でしたが。。「"コ"の字型」になっているルーブルの窓から見える広場とピラミッドは時間と共に表情を替えて、それを見ているだけも楽しいくらい。そんな1日をエントリーしてみようと思ったら削ったつもりでも凄い量の写真になっちゃいました。予め回るルートを考えていなかったので、効率良く回れたとは思えませんが、ざっと記録しておこうと思います。
まずは朝、メトロの駅から地下で繋がっている逆さピラミッドのある通路入口に着いたのが開館の9時5分前。開場待ちの列が出来てました。でもこの列はチケットを持っていない人用の列で、僕らは前日にミュージアムパスを買っておいたからこの列には並ばず、チケットを持っている人用の列へ行くと人は数える程度。ラッキー!
ルーブルはリシュリュー翼、ドノン翼、シュリー翼の3辺の「"コ"の字」になっていて、ドノンは地下、1階、2階まで、それ以外は地下から3階までが展示室になっています。「先ずはモナリザだろう!」と、ドノン翼2階を目指しました。

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2009年02月15日

オペラ・ガルニエ

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ロワシーバスでパリに降りたのがこのオペラ座(オペラ・ガルニエ)の横だったっけ。
何度も映画化されたガストン・ルルーの怪奇小説「オペラ座の怪人」の舞台になったのも、ここオペラ・ガルニエだ。オペラの上演はオペラバスティーユがメインの会場になり、回数は少なくなったようだけど、ここでもまだオペラが観られるようだ。オペラも観てみたいけど今回は見学だけ(^_^;)
開館時間まで時間があったので辺りをぶら〜り散歩していると、誰か話しかけてるよ!と厨房長が言う。振り返ればおばさんがこっちを向きながら地面を指さして何か話しかけている。なんだ?と聞くと、おばさんはナプキンリングのような金色の大きな指輪を拾い上げて、あんたが落としたんじゃないか?と言う。落としてないよ、僕のじゃない、と言っても、これはゴールドだ、あなたはラッキーだ、持って行きなよ、といってリングを僕に手渡した。いらない、と言っても、これはラッキーだから、と言って押し付けて来る。わかったよ、ありがとう、と言ってリングを受け取り、歩き始めるとまた近寄ってきた。お腹が空いているからサンドイッチを食べる金をくれ、と言っているようだ。なんだ、そういうことか。お金は持ってないからこれでどうぞ、と、リングを返した。リングはおばさんの商売道具だった。
この辺りは観光客が多いから.....と思いながらも、あれじゃ稼げないだろうなぁ.....。
さて、気を取り直して、ガルニエ見学の入口へ向かった。

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2009年02月16日

Galerie nationale du Jeu de Paume ジュ・ド・ポーム

200901240022.jpgルーブル美術館やオランジュリー美術館と同じチェイルリー公園内にある"Galerie nationale du Jeu de Paume ジュ・ド・ポーム"。
現在は現代写真と映像作品専門のギャラリーだけど、Wikiによればオルセー美術館が出来る前までは印象派の作品を所蔵していたようで旧印象派美術館とも呼ばれるようだ。
現代写真の、というだけあって内装は外観の印象とは違い、白を基調にしたシンプルな現代風のギャラリーになっている。企画展示室に入るのは有料だけど、簡単な手荷物チェックだけ受ければ建物の中には入れる。美術系の本や美術雑誌が並ぶスペースと無料の展示ブースは自由に閲覧出来るし、カフェもある。本屋のスペースに立ち寄るだけでも良いかもしれない。
ジュ・ド・ポームって名前は、かつてフランス貴族の間で流行した遊びで手でボールを打ち返し合う現在のテニスの原型と呼べるスポーツのことなのだそうだ。1861年にナポレオン三世によって創られた室内球技場がこの建物で、その事にちなんで今の名前が付けられたらしい。

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2009年02月18日

Musée de l'Orangerie オランジュリー美術館

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もともとチュイルリー宮殿のオレンジ温室だったのを、モネの『睡蓮』の連作を収めるため美術館にしたという"Musée de l'Orangerie オランジュリー美術館"。モネの作品だけでなくポール・ギョームのコレクションも展示されているから結構な作品量で見応えがあった。と、同時に連日の美術館巡りにそろそろ疲れも出て来た感じ(^_^;)
2日目に行ったルーブルで、燃え尽きた感があり、あとはのんびり回ったら良いんじゃないか、くらいのノリでもある(^_^;)

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2009年02月19日

Musee du Quai Branly ケ・ブランリー美術館

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2006年6月に開館したパリでは新しい国立の美術館"Musee du Quai Branly ケブランリー美術館"。僕はここに展示よりもパトリック・ブランの垂直庭園を見たくて来たのでした(^_^) 金沢21世紀美術館にもあるそうですね。
ミュージアムパスも使えるのでジャン・ヌーヴェル設計の建物の中にも入ってみよぉ〜っと。

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2009年02月28日

サン・シュルピス教会でのピアノコンサート

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ドラクロワのフレスコ画「ヤコブと天使の戦い」を見にサン・シュルピス教会に行った。
教会の一部は囲いで覆われていて工事中のようだ。中に入ると人は疎ら、ドラクロワのブースにも殆ど人はいなく、向かい合った2つのフレスコ画の真下にある長椅子に座ってゆっくりと「ヤコブと天使の戦い」を見上げ眺めた。とても静かな時間だった。
教会の中にピアノの音が響いた。そういえば、教会の入口にピアノコンサートのポスターが貼ってあった。この日の夜、ここでピアノコンサートがあるらしい。

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2009年03月07日

モンマルトル散策

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パリの中心地はアスファルトで舗装された道路が多くて、ちょっとオシャレな路地に入ろうものならブランド服のブティックが並んでいたりするから、東京のどこかにいるのとそれほど違わないじゃないの、なんて思ったことがある。その点、たぶんモンマルトルは昔の雰囲気を残した街なんだろうな。見る風景のあちこちが、ユトリロの絵、そのものって感じだった。
かつてたくさんの芸術家が住み、酒を飲み、芸術の生まれた街だ。たくさんの似顔絵描きがいるテアトル広場から、ぶらーり散歩してみた。サティの家の前を通り、ブドウ畑、そして、ピカソ、マティスやモディリアーニ、ドガなどが暮らしていた共同アトリエアトリエ洗濯船跡も通りから眺める。ちょうど100年前、ここで「アヴィニヨンの娘たち」が創られたんだなぁ。ゴッホの家の前にはオーガニック食材屋さんもあったので、ここでもちょっとお買い物(^_^)

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2009年03月10日

Espace Dalí Montmartre エスペス・ダリ・モンマルトル

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モンマルトルにあるダリ美術館"Espace Dalí Montmartreエスペス・ダリ・モンマルトル"。外観からは想像もつかないほど中は現代的なキレイな美術館でした。こちらは撮影禁止なのでここまで(^_^;)
実は、ここに入ったあたりからどうやら熱がある事を自覚してきてまして.....悲しいことにあまり記憶が.....。

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2009年03月19日

バウハウス・デッサウ展/宇都宮美術館

20090312001.jpgもう、かれこれ1年も前のことになるのか......上野に行ったのに、宇都宮に来るのなら、と、あの時、芸大前をスルーしたバウハウス・デッサウ展を観に宇都宮美術館に行って来ました。
浜松、新潟、の巡業の末、やっと、宇都宮に着いたわけですね。忘れずに見られて良かった(^_^;)
我が家では、宇都宮に行くと餃子を食べる習わしになっているのですが、今回は美術館併設のレストランへ。評判が良いので一度行ってみようと思ってたんですよね。
パスタランチはリーズナブル、2000円ちょっと出せばランチコースまで.....ちょっと食堂っぽいのがかえって気軽だし、喧噪のない宇都宮の森のなかというロケーションも良いですねぇ(^_^)

2009年04月06日

「組立」上田和彦 × 永瀬恭一/photographers' gallery

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永瀬恭一さん企画の「組立」を見に、新宿のphotographers' galleryへ行ってきた。
この展覧会のコンセプトは変わっている。下記コンセプトは「組立」のサイトから抜粋。
___________________________________________

展覧会を、思考の組立作業として捉え直す試み。
・異なるものが接点を持った状態を「組立」と呼ぶ。
・交流はされない。交渉がされる。
・同意の捏造はされない。違いの分析がされる。
・組立てられたものは解体される。

___________________________________________

表現には個性がある。このコンセプトの表し方もそのうちの1つだろう。
鑑賞者にとって、作品や展示方法から表現の素となるビジョンやコンセプトが見出せないと、それは禅問答のようになる。それを意図的に行う人達もいる。そういう部分が、リアルタイムな美術にはある。
この企画を組み立てる複数の人が得たものが表現に還元されたものを見たい。

組立
http://d.hatena.ne.jp/nagase001/20090122

2009年04月24日

中島世倫子展/大黒屋サロン

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殻々工房にお越し下さった女性が壁面に作品を展示したいと言って下さった。
聞けば、今、板室温泉の大黒屋サロンで個展をされている作家さんだった。殻々工房の席に座り、空間を気に入って、作家さんから作品を展示したいと言ってもらえるのはとても嬉しいことだ。戴いたDMを見ると大黒屋ギャラリーでの展示は明日、25日まで。今日、慌てて行って来たのでした。
平面的に色面を構成し、その構図から自然の風景を抽象的に表現されている。来年の夏の殻々工房での個展も楽しみなのだ。

2009年06月06日

マーク・ロスコ 瞑想する絵画/川村記念美術館

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マーク・ロスコを見に、川村記念美術館に行って来ました。那須から佐倉は遠いのぉ..。
古河まで車で行って、駅近くのパーキング(一日最大700円)に駐車、東北本線で上野、京成本線で京成佐倉、川村記念美術館の無料送迎バスで美術館まで、途中、待ち時間も含め、7時30分に家を出て、美術館に着いたのが1時50分だったから.....片道6時間20分ナリ。もうルーベンス見に行くネロの気持ち、パトラッシュ!バウワウ。
前回、川村記念美術館に行ったのは1995年のマーク・ロスコ展だったから、14年ぶりになるのか。あの時は古河から車で行ったんだけど、それでも遠かったもんなぁ。

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2009年06月26日

野沢二郎展「花と心象」/殻々工房

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野沢二郎 素描と油彩展「花と心象」がはじまりました!
今回の展示はタイトルにもあるように素描と油彩。植物のデッサンという具象的な表現と、心象の風景を油彩で描く抽象的な表現が、意図的にひとつの壁の中に並べて展示されています。
素描は大きな油彩のためのものではないのですが、素描作品に見る、自然のなかの形体を具体的に描いた画面とその繋がりの先に見える世界と、画面の中で抽象的に創り上げられていく心象風景の中に入り込んで見る絵画の世界は、この空間の中に居ると、次第と鑑賞者の頭のなかで繋がっていくような感覚があります。
野沢二郎氏によるこの二つの絵画の空間を是非ゆっくりとお楽しみ下さい。

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2009年07月12日

neoteny japan/上野の森美術館

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精神科医であり現在、日本屈指の現代美術コレクターである高橋龍太郎氏のコレクションによる展覧会"neoteny japan"を上野の森美術館で見てきました。実は、高速バスの到着が早くて目当てのギャラリーの開場時間まで間が空いてしまったから....ということでもあって見たのだけれど、思っていたより随分と面白かったから予定の倍くらいの時間を掛けて見ちゃった(^_^;)
個人のコレクターが購入した作品が並ぶってことは、そのコレクターの好みも現れるけど、自腹切る想いがあった作品達だけあって説得力もあるね。"neoteny=幼形成熟"ってのは出品作品に関してだけでなく今の日本美術にも重ねているんだね。
この展示は今月15日(水)まで。

ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション
http://www.neoteny.jp/

2009年07月13日

立って歩く・小林達也 作品展/TokyoWonderSite hongo

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トーキョーワンダーサイト本郷で"立って歩く・小林達也 作品展"を見てきました。2年前の個展には行きそびれちゃったのでVOCA展以来。作品数は多いし、充実した内容でした。壁一面を埋める小作品の数々を見ていたら、以前、古河の殻々工房で作品を展示してもらった時のことを思い出した。もう8年くらい前のことになるんだろうか。今回、DMにもなっている大きな作品のような作風はまだなく、クネクネと単調に線を絡めたり、それぞれに技術的繋がりのない作品達の、内向的で協調性を求めないリズムは彼の個性なのだと思った。それより10年前、僕は彼より少し歳をとっているが高校の美術室で彼と同じ時間を過ごした。正統派のテクニシャンという印象がある。大学在学時の文化祭にも作品を見に行ったことがあったけど、そこでは詩的で美しい油絵を見た。その後、彼の表現は抽象化し、より内側に、より感覚的に美術と対し始めるわけだけど、その姿勢は、今の絵のなかの筆跡と似て、自分の速度で、自分の感覚を大切に、自分のリズムで着実に進んでいるように思える。大きな作品の密度の高いものは見ていてとても心地良かった。
そういえば、彼には随分会ってないけど、こうして作品を目の前にしていると、とりあえず、会わなくってもいいな...........くらいに、彼に会った気になるのは不思議なことだ。
この展示は7月26日(日)までです。

2009年07月14日

色彩のこと・内海聖史/スパイラルガーデン

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表参道のスパイラルガーデンで「色彩のこと」内海聖史展を見てきました。
カフェ越しに現代美術、いいですねぇ。
大きな吹き抜けのスペースにあったのは下北沢のMACAギャラリーで見た作品かな。やっぱり展示する場所が変わると印象も変わりますね。特に自然光が降り注ぐ空間だからか、色のイメージがかなり違う気がするなぁ。この展示は12日まで。(←終わっとるがな)

2009年07月15日

内海聖史 展 -千手-/GALERIE ANDO

20090711002.jpg渋谷のギャラリエ・アンドウで「内海聖史 展 -千手-」を見てきました。
そう、この日は内海展同時開催のハシゴです。
神泉のすぐ近くのギャラリエ・アンドウから表参道のスパイラルガーデンまで、歩こうと思えば歩ける距離なんだけど、南中あとの東京の暑さにすっかりやられちゃったので神泉ー表参道は電車で移動しました(^_^;)
この前のギャラリエ・アンドウの個展からはちょうど2年。
今回は見上げる天井の高さにほぼ360度、円環にグラデーションに配列された作品達。前回のアンドウでの展示にあった、ほぼ単色の小作品を色相環のように並べた展示と少し繋がりますね。
シンプルでストレートな見せ方で気持ちの良い展示だったな。やっぱり新作の個展っていうのは良いですね。
前回お邪魔した時もそうだったけど、見ているとオーナーが「こういう作品もあるんですよ」と、奥から違う内海作品を持って来て見せてくれるのが印象的。(←僕にじゃなくて、隣にいらした御婦人にだけどね)
外の暑さに冷たいお茶も、ごちそうさまでしたm(_ _)m

2009年07月18日

7.18. 野沢二郎 × 森英記 in 殻々工房

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8月30日(日)水戸のライブハウス・スーペースラボバブルにて、ジャズグループMelting kissの演奏と野沢二郎さんのライブペインティング「真夏の画家とライブハウス」が催されるのですが、その前哨戦として、18日(土)に現在、野沢二郎さんの個展が開かれている殻々工房で、Melting kissのサックスプレーヤー森英記さんによるライブパフォーマンスがあります!
野沢二郎さんの展示空間からのインスピレーションによる演奏、楽しみです(^_^)
18日の昼はギャラリータイムとしてオープンしてまして14時から、夜の通常営業中にも21時頃からパフォーマンスがあります。ミュージックチャージはありませんので、どうぞ気軽に音楽とアートのコラボレーションをお楽しみください。

音絵楽
http://blog.otoegaku.jp/

2009年07月21日

吉田深満 展ーカフェでまったりー/喫茶店タフドア

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昨年、殻々工房で個展
して下さった吉田深満さんの個展が宇都宮のカフェであります。
7月25日(土)と26日(日)の2日間のみ。
僕は仕事で行かれないのですが(^_^;)
時間の合います方はまたーりされるのもよろしいのではないかと。
餃子も忘れずにね。

25日(土)14:00~21:00
26日(日)12:00~18:00

喫茶店タフドア
宇都宮市中河原町3−4 〒320-0815
phone 0286-33-3983

2009年08月08日

白河ハリストス正教会

20090806100.jpg白河ついでと言っては何だけど、ハリストス正教会を見学してきました。通常、一般開放していないのだけど予約をすれば見学させてくれるとあって、前日に電話予約をしておいたのでした。入口を入って正面、祭壇の背面にはイコンがあり、これは当時のニコライ堂のイコンも描いたイコン画家の山下りんによるものなのだそうだ。正教のイコンは修道僧が描くものであって、一般の画家が描いたものは上手に描けていたとしても教会には掛けられないものなのだそうだ。このあたり、キリスト教における絵画にあっても、西と東の違いがあって面白い。西のカトリックはミケランジェロやラファエロが人情味のある人間的なイエスを描き、東の正教は極めて平面的にイエスを只管に神として描いている。Wikipediaによれば、当の山下りんは「イタリヤ画(ラファエルが描いたような絵)が画きたい」と言っていたというのだから興味深い。

2009年08月23日

糸と糸の間 縫nui project/もうひとつの美術館

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栃木県那珂川町にある「もうひとつの美術館」に行って来た。
ここはよくある美術館とはちょっと違う。廃校した小学校の木造校舎の内装だけリメイクして、春・夏・秋の年3回の企画展を中心にイベントなども開催、そして、展示する作家はみなどこかにハンディキャップを持つ人達。この日、催されていた企画展は鹿児島市にある知的障害者支援施設「しょうぶ学園」から創作刺繍グループによる「nui project(ヌイプロジェクト)」だった。

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2009年08月31日

白樺派の愛した美術/宇都宮美術館

20090827001.jpg宇都宮美術館で「白樺」誕生100年を記念した「白樺派の愛した美術」を見て来ました。
武者小路実篤、志賀直哉を中心とした文芸雑誌「白樺」は、単なる文芸雑誌ではなく、毎号で、ロダン、セザンヌ、ロートレックなど西洋美術を紹介した美術雑誌でもあったのだそうだ。武者小路実篤、志賀直哉、木下利玄、里見弴、柳宗悦、郡虎彦などの上流階級育ちの学生による文芸雑誌は「バカラシ」と、揶揄される事もあったそうだが、今回、宇都宮美術館では、彼ら自身が描いた絵画や、彼らと深く関わった、高村光太郎、岸田劉生、梅原龍三郎の作品も展示されている。こりゃ、どう見てもモネだな、とか、この肖像画の描き方はデューラーだろう、といった、当時のヨーロッパの影響がかなり強く見られるのも面白かった。「白樺」が誕生して100年という事は、日本美術が西洋化しはじめてから100年、とも言えるんだろうな。

白樺派/Wikipedia

2009年09月01日

UNFINISHED ELIXIR・石川結介個展/藝術倉庫

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8月の終わり、那須の藝術倉庫に行ってきた。
2002年、故・小笠原年男氏によってオープンした藝術倉庫は氏のコレクションの現代美術作品を常設しながらのカフェとして那須で異彩を放っておりましたが、4年前の2005年に他界され、現在は、レントゲンヴェルケの池内務氏が運営を受け継がれている。僕は小笠原さんとは一度しかお会いしたことがないのだけれど、ガレージでの作業中ということもあってか、明るく、趣味人といった印象だった。今度、そっちに遊びに行くよ、と言って頂いたが、その後、ホームページ上でリアルタイムに更新されていた闘病記で事を知り、お亡くなりになったのもホームぺージで知ったんだった。
現在、藝術倉庫のオープンは夏期のみ。小笠原コレクションに加え、レントゲン所属のアーティストのよる個展が昨年より催されている。
昨年の内海聖史展に引き続き、今年は石川結介展、那須の静かな林のなかで、瑞々しいアートに触れることが出来る。那須で現代美術を見られるのはとても嬉しいことだ。また来年の夏を楽しみに。今年の夏は短かったなぁ、と思いつつ藝術倉庫を後にした。

2009年10月14日

永瀬恭一個展「ノートの終わり・ノートの始まり」/殻々工房

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殻々工房で2度目となる永瀬恭一さんの個展「ノートの終わり・ノートの始まり」が始まりました。2007年1月以来ですので2年半振りです。
前回は、白いキャンバスに白い油絵具で描かれた実験的と言ってもいい作品でしたが、その後、川口アトリアでの「うきぐも」古河街角美術館の「Mixjamは見た」新宿photographers' galleryでの「組立」、と拝見してきて、永瀬さんの実験はまだまだ続いているんだな、と感じています。絵画という作品を構成する素材自体を見せようとしたり、壁面でなく床置きする作品展示はある意味、美術マニア的なものかもしれませんが、そのような展示をしたことで作家が何かを見つけ、次の次に繋げて行く意欲を感じます。2年前の作品と比べ、画面上での作業が複雑化し絵肌に奥行きを見せているという現時点での変化を同じ空間で見られるというのが、今回の展示を見ての喜びでありました(^_^)
次の作品はまた新たな気持ちで、また充実した作品を、という気持ちを表した今展のタイトルが永瀬さんの制作に対する姿勢なんですね。
今回は年末、12月26日までの展示です。
※11月14日(土)、12月26日(土)はギャラリータイムとして午後1時から5時もOPENします。

2009年10月26日

すごい人気なんだぁ.....皇室の至宝

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友人の結婚パーティーの前に幾つか美術展にも寄ろうと思い、東京に向かう高速バスは始発にしておいた。上野・東京国立博物館で「皇室の至宝」展を見ようかと思ったら、開館前なのにこの長蛇の列。こんなに人気だったんだぁ〜.....年齢層が高めではあるけど。まだチケット販売窓口も開いてないので、売り場前にも列。チケットを持つ人は会場玄関前からこの門まで列。こりゃ、ダメだわ。また木曜日に東京に来る予定があるから、その時また来よう。
来るなら、ローソンかみどりの窓口でチケット買っといたほうが良さそうですね(^^;

2009年10月27日

アイ・ウェイウェイ展・何に因って?/森美術館

20091024800.jpg六本木の森美術館でアイ・ウェイウェイ展を見て来ました。
久しぶりの森美術館。外は雨だし、抱き合わせチケットの展望台分は要らないんだけどなぁ、と思いながらエレベーターから出ると、展望台経由でしか美術館に入れないように仕組まれていた。ハロウィーンシーズンということで、カボチャ持って記念撮影までしてしまった....思う壷。
艾未未(アイ・ウェイウェイ)展は思っていたよりも随分面白かった。艾未未は中国の現代美術家だ。両親共に詩人で、父は艾青。Wikipediaによれば、艾青は文化大革命で非難され、一家で新疆ウイグル自治区の強制収容所に送られ、艾未未も5年間収容所で暮らしたのだそうだ。学生時代は文革後初の前衛芸術のグループ「星星画会」の結成に加わるも、中国当局の圧力で活動は停止させられている。表現の場をアメリカに移した彼は10年余して父の病気のため中国に帰り、中国で社会的、政治的な活動もしつつ表現をしているようだ。
ミニマルな作品の内は社会性に満ちている。僕は中国に行った事がないし、あまり行く機会もないと思う。そして、抑圧を受けていない(感じていない)世代の日本人だから、中国の表現者たちが受け続けている圧力を我が事として感じた事がない。先のウイグル自治区の事件の際、twitterなどのネット上での情報発信が当局から抑えられていたということを報道で知ると、そんな事が本当にあるのか、と思うくらい僕は何も知らずのんびり暮らしている。
艾未未の作品やそれを記録した映像は、作品として好きなものもあれば、受け入れられないものもあった。しかし、それら全ての作品に接したことで、僕には、彼らの立ち位置をリアルに考える機会を持った。
ドクメンタ12での屋外展示作品が大雨に倒れたのを自然の力によるものだからとそのまま展示する事にした映像シーンが印象に残っている。人の力ではどうにもならない「力」が自然の中にはある。それは言われない抑圧や国家の独断で進む開発という人間の「力」とは違う、美しさが自然の中にはあるのだと思った。

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2009年10月30日

エマージング・ディレクターズ・アートフェア・ウルトラ002/スパイラル

20091029001.jpg表参道のスパイラルでエマージング・ディレクターズ・アートフェア「ウルトラ002」を見て来ました。
このアートフェアはギャラリー単位で出展される通常のアートフェアとはちょいと違い、ギャラリーで作家や作品を選定するディレクター個人を出展単位として展開されています。
51人のディレクターのブースには選ばれたアーティストの作品が並び販売されています。
若いディレクターによる若いアーティストの作品がギッシリ....見応えありました。

会場は1Fスパイラルガーデンと3Fスパイラルホール。1Fは無料、3Fは1000円ですがカタログ付きです。このアートフェアは11月3日(火)まで。

2009年10月31日

野沢二郎展 across the water surface/コバヤシ画廊

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銀座・コバヤシ画廊で野沢二郎展 across the water surfaceを見て来ました。
良かった。会期は今日、10月31日(土)まで。
これから銀座界隈に行かれる方、今、アップルストア銀座で物色されている皆さまへ。
マツヤの裏、スタバの先、JTBの左です(^^;

2009年11月02日

皇室の名宝/東京国立博物館

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先週、上野の東京国立博物館で「皇室の名宝」展を見て来ました。
即位20年記念特別展だったのね、そういえば那須街道にも即位20年を祝う看板があちこち建ってたなぁ。
先週末に来た時には開場前の行列に恐れをなしたけど、平日なら大した事ないだろうと読んでみた。一応、上野公園口の改札手前のチケット売り場で予めチケット購入。開場前に博物館に着くも早くも列が.....チケット買っといて良かった♪
入場したら真っ先に伊藤若冲の部屋に行き、比較的ゆっくりと見てから入口に戻って開場を廻りました。若冲の仕事にも驚くけど、この人気のほうがビックリしたなぁ〜。お昼近くに開場を出たけど、入場待ちの行列はまだまだ続いていました(^^;

で、af_blogにあった「もし1点だけ持って帰れるならどれにするか? どこに飾りたいか?」という質問に僕も勝手に答えるとすれば、若沖の「池辺群虫図」を僕のフライタイイングスペースにお願いしますm(_ _)m

2009年11月07日

栄光のルネサンスから華麗なロココ/宇都宮美術館

20091105001.jpg宇都宮美術館で「栄光のルネサンスから華麗なロココ」展を見て来ました。
ルネッサンス、バロック、ロココと展示されており、作者不詳だったり「○○派」といった作者紹介が多く、ヨーロッパの古典美術を資料的に眺めて来ました。
会場係の方に聞いた話では、この企画展、石川県立美術館、宇都宮美術館、尾道市立美術館、熊本県立美術館の4館共同の企画なのだそうで、この宇都宮美術館での展示が巡回の最後なのらしい。
展示を見ていて思ったのは殆どの作品が個人蔵、目玉のレンブラントを含む2作品だけ(...たぶん...)がヨハネパウロ2世美術館蔵となっていた。ヨハネパウロ2世美術館って何処にあるんだ?と思って調べてみたら彼の出生地であるポーランドにあるらしい。そういえばこの企画展、ポーランド共和国大使館後援なのであった。
個人蔵って.......やっぱりポーランドの人なんだろか......レンタルするまでの経緯って.....気になる。

Muzeum Kolekcji Jana Pawła II
http://www.muzeummalarstwa.pl/

2009年11月08日

大正期、再興院展の輝き/栃木県立美術館

20091105003.jpg宇都宮の栃木県立美術館で「大正期、再興院の輝き」展を見て来ました。
年号が明治から大正に変わった頃の話。
日本の美術界では新旧対立のような派閥が乱立していたようで、文部省がそれらを調停するように「文会」が創られた。これって今の「日展」。
日本画界では新旧の新派にあたる「日本美術院」が岡倉天心と横山大観らによって明治31年に創られるも、この文展の影響で活動休止状態となる。天心と共に文展の審査員に選定されていた横山大観は天心の死の翌年大正3年に文展を離れ(外され)日本美術院を再興。再興された院展ということで再興院展と呼ばれているみたい。
正直、僕はこういった派閥ってあまり興味がないのだけど、この日本美術院が再興された後、更に幾つもの美術団体が生まれたらしいから、きっと日本美術界に勢いのあった時代なんだろうな。
今村紫紅の「熱国の巻」と速水御舟の「洛北修学院村」と「比叡山」のスケッチが良かったなぁ。「熱国の巻」は巻物になっていて、今回の展示では「熱国の夕」の部分を見る事が出来たけど、この巻物、広げると全長9mあるらしい。全容を見ることの出来る機会ってあるのだろうか.....見てみたい。

話は逸れるけど、栃木県立美術館の造りって企画と常設の導線がスムーズじゃないからちょっと見づらい。池のある広い中庭も館内からしか出られないから近隣に開かれている感じがしない。喫茶店が昭和の香りでとても可愛い。そう、昭和な感じなんだな。

2009年11月14日

ノルム 第30回展ー最後のノルムー/ART WORKS GALLEY

20091112004.jpg僕がはじめてノルム展を見たのは高校3年生の時だったと思う。自動車免許取りたての友人を誘い、古河を出発し国道50号で茨城県を西から東に横断した。助手席に座りながらも水戸って遠いと思ったのを覚えている。あれから20年近く経っているから、僕はノルム展の2/3近くを観衆として付き合って来たことになる。
ノルムは水戸第一高等学校で同じ時間を過ごした美術仲間によって作られたグループ展だ。同窓生による趣味的お遊び展覧会だったら回を重ねるのは簡単かもしれないけど、4〜6人のグループ展が若干のメンバーの入れ替わりはあれど、それぞれ個々に制作活動を続けながら問題意識を持ちつつ30回も続くというのは凄いことだ。ノルム展は水戸だけでなく つくば美術館や岡倉天心記念五浦美術館でも開催されたこともある。若手アーティストとの対戦形式の"VSノルム"などはマンネリ化しそうになる自分達に外部からの刺激を与えようとしているようにも見えた。今年、30回目を迎えたノルムは、今回を最後にノルム展の歴史に幕を閉じる。僕もその歴史に付き合った一人として水戸のART WORKS GALLEYにて、その最後を確認して来ました。最後だからといって特に派手にすることなく、それぞれの「今」が、静かに展示されていました。
この展示は11月22日(日)まで。ちなみに今日(14日)はクロージングパーティが開かれているそうです。

2009年11月15日

眼をとじてー"見ること"の現在ー/茨城県近代美術館

20091112001.jpg水戸の茨城県近代美術館で「眼をとじてー"見ること"の現在ー」展を見て来ました。この日は入場無料ということで、ラッキー♪
河口龍夫の「闇の中のドローイング」体験は面白かったな。河口龍夫作品と同じように暗闇の中で鉛筆でドローイングしてみるのだ。
線を引いていると鉛筆を握っている指から紙までの距離が分からなくて、今こんな線を引いていると、いう実感がないから何だか不安だった。面を作ってみる。色の濃淡を指先だけで感じながら描いているととてもセクシー。気持ちがいい。点を打ってみる。線に比べると、1回の行為に掛かる責任が少ないだけ気が楽。打撃による振動が指先に作っている実感を与え安心する。点で線を作ってみる。線を引いた時よりも描いているもののイメージが頭に浮かんでくる。イメージは実物と同じではないけど。
紙全面に大きく描かず、チマチマ描いていたけれど、自分の触覚を確認しながらの作業は面白かった。
しかし、この体験のコンセプトは、目に見える自分の描いた線に束縛されずに自由に気持ちよく絵を描くことにあるように思う。でもそれって僕には慣れるまでちょっと辛い作業。それが束縛なのかな。

この展覧会のテーマは以下、HPより抜粋。
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これは「見ること」を問い直す展覧会です。
 私たちの眼は、日ごろ、見えるものにとらわれ過ぎてはいないでしょうか。見えないもの、見ることができないものがあることを意識して見るとき、視覚体験は見るものをこえて豊かに開かれていくことでしょう。それは単純に想像の世界というものでもありません。視覚の束縛をこえて、世界を「見る」ことを追求した12人の近代、現代の作家を紹介します。 
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2009年11月25日

BEUYS IN JAPAN ボイスがいた8日間/水戸芸術館現代美術ギャラリー

20091112002.jpg水戸芸術館で「BEUYS IN JAPAN ボイスがいた8日間」展を見て来ました。(←もう先々週のこと...書き掛けのまま、あっという間に2週間経ってもうた)
僕が高校を卒業して東京で一人暮らしをはじめた頃、ワタリウムでヨーゼフ・ボイス展があった。ワタリウムの展覧会履歴を見ると1991年のことだったらしい。その時、僕は展覧会を見た後、館内の売り場にあったボイスの社会彫刻についての本を買って帰った。正直、自分には理解しきれなかったけど、ワタリウムにあるウォーホル、キースへリング、メープルソープ、ナムジュンパイク、ボイスなどは当時の僕には、とっても格好良く映った。
今回の水戸芸術館の「BEUYS IN JAPAN ボイスがいた8日間」は、1984年、西武美術館での「ヨーゼフ・ボイス」展を記念して来日した8日間に行われた、インタビュー、パフォーマンス、学生との対話集会などの記録と、ボイスと関わった人達のインタビュー、そしてボイスの作品が展示されていました。
僕は昼過ぎに入場したんですが、映像資料が多かったので、そんなにゆっくり見ていたわけじゃないんだけど時間が足らなくなりました(^^;
芸大で行われた学生との対話集会の様子がとても印象的だった。
ボイスはアーティストではあるけれど、政治的な活動家だと思う。社会彫刻という概念は、人間総てが、過去の規範に囚われずに、創造性を持って社会を構築していこうというものだと思う。画家という括りのなかで妙に安心して社会を斜に構えて見たとしても、それ自体が古い型にバッチリ嵌ったものであって、長いことその型に嵌りながら生まれて来た画家の現在を見れば危機感を持たずにいられないだろうとも言っていると思う。自然環境や芸術と経済、諸々に不安を抱える学生達との対話集会をボイスは望んでいたのだろう。
もちろん、ボイスの考えに皆が賛同するとは思えない。
だけど、その場に集まった学生達は、社会に不安や意見を持っているようには見えず、ボイスが話そうとしている事と見当違いなことを批評家のように語っているようにしか思えない。大人と子供.......それ以上の差があったのかもしれない。
ボイスの作品や来日に対する批判めいた意見を意気揚々と語る学生達に僕は気分が悪くなってしまった。
ため息をつくように無言で黒板に向かいチョークを持つボイスの姿が痛々しくもあった。それでも最後は笑顔で学生達と握手をして別れる。やさしい人だったんだなぁ。
この1年半後にボイスは他界している。

作品展示ブースのあと、ボイスに関わった日本人へのインタビューの中で、当時、学生としてその場にいた宮島達男氏の「次元が違った」というコメントに救われた気がした。

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2009年12月21日

杉浦非水の眼と手/宇都宮美術館

20091219400.jpg宇都宮美術館で「<写生>のイマジネーション・杉浦非水の眼と手」展を見てきました。僕ははじめて知ったのですが、杉浦非水という人は日本初のグラフィックデザイナーとも呼ばれているそうで、図案家として日本に於ける「商業デザインの先駆者」なのだそうだ。この展示は、その仕事の数々と、スケッチ(写生)や「非水百花譜」などが展示されていました。展示されている作品の多くは宇都宮美術館所蔵の作品で、ポスターコレクションが豊富と聞く宇都宮美術館ならでは企画展という感じがしますね。
「非水百花譜」が良かったなぁ。「非水百花譜」はこのチケットにもなっている植物の「多色刷り木版」と、植物のシルエットを単色刷りの木版で作品にした「投影写生図」、モチーフとなった植物を非水が撮影した写真と写生場所や日時、植物についての詳細な説明が印刷された「解説」、の3つで構成されています。
会場では「多色刷り木版」と「投影写生図」のみが展示されているように見えたのですが、数えてみたら「多色刷り木版」が100作品あるのに「投影写生図」が98作品、「解説」が2作品しかない.....で会場係の方に聞いてみたら、「投影写生図」の裏面に「解説」が刷られているのだそうで、展示された2つの「解説」の裏に残りの「投影写生図」があるのだそうだ。
どうりで、「投影写生図」の表面には文字をプレスした跡のような凹凸があって気になっていたところだった。
カタログに載っていた非水の言葉が気になったのでメモ。
.................................................
「1つの花を写生するからにはその花即ちその植物本来の生育状態やその習性やを根本的に観察しておく必要がある。でなければ、たとひ写生をしてもそれは花の色々その姿態を識るだけで、自然の生命に触れることは出来ないのである」
..................................................本展カタログより抜粋。

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2010年01月22日

New Museum of Contemporary Art ニューミュージアム

20100120200.jpgマンハッタンに着いたのが夕方の4時。
僕らは早々に宿のチェックインを済ませ、Boweryバワリー地区にある"New Museum of Contemporary Art"、通称、ニューミュージアムに行ってきた。この美術館は現代美術専門の美術館で日本人の建築家ユニット"SANAA"(妹島和世&西沢立衛)による設計なのだそうだ。
妹島和世といえば、東京都現代美術館での「妹島和世による空間デザイン/ コム・デ・ギャルソン」展や、次の建築部門のベネチアビエンナーレのディレクターとして、日本人初、女性としても初の起用をネットのニュースで知っていたので、僕の耳にも新しかった。さっき、wikiで知ったのだけど、僕の実家の近くにある古河総合公園の飲食施設もSANAA設計なのだそうだ....行ったこと無かったなぁ(^_^;
このニューミュージアム、毎週木曜日の19時〜20時まで、通常12ドルの入場料が無料とのこと。ならば是非木曜日に、と、着いて早々繰り出したのでした。
19時まで中のカフェでコーヒーを飲んだり、1階のGlass Galleryの無料展示Nikhil Chopraによる“Yog Raj Chitrakar: Memory Drawing IX”を見たり、ショップを物色したり、外をちょと散歩したり......着いた時には、のんびりしていた館内が19時になると人で一杯になり急に賑わいだしました。

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2010年01月27日

P.S.1 Contemporary Art Center

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地下鉄でマンハッタンからイーストリバーを越えて、クイーンズにあるP.S.1 コンテンポラリーアートセンターに行ってきた。
ここは廃校になった小学校を改装して作られた現代美術専門のアートセンターだ。通称"P.S.1"の"P.S"とは"Public School"の略のようだ。現在、MoMAの別館となっているのだけど、NYのガイドブックではその扱いが小さく、僕はそれほど大きな施設ではないのだと思ってた。
地下鉄の駅を出たら21stの近くだった。地図上では21st沿いのように見えたからそのまま探したけれど、なかなか見つからない。21st沿いにあったイエローキャブの駐車場で聞いたら、知らないなぁ、とも言われた。P.S.1は21stとJackson Aveに面していて、正面はJackson Ave側にあった。21st側はその真後ろで僕は大きな背中を見ながらそれを探していたんだ。それにしてもこんな近くにあるのにタクシーの運転手が知らないなんて....NYのタクシーは施設名よりも通りの名前を言わなきゃだめたとは聞いていたけど、それにしたってアートに興味のない人にとっては知名度の低い美術館なのかもしれない(^_^;
Jackson Ave側からP.S.1に入った。
ここは思っていたよりも大きく、現代美術ファンには外せない充実したアートセンターだった。

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2010年01月29日

MoMA ニューヨーク近代美術館

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マンハッタンのミッドタウンにあるMoMA(The Museum of Modern Art)ニューヨーク近代美術館に行ってきた。MoMAの入場料は近隣の美術館と比べ少し高く20ドルなのだけど、金曜の4時以降は無料なのだぁ♪ わーい、わーい\(^_^)/
それにしても凄い人気.....昨秋からのティムバートン展は更に人気で、見るにはTimed Ticketが必要なのだけど、連日、昼には売り切れてしまうのだそうだ。もちろん、この日もSOLD OUTでした(^_^;
人は多いけどMoMAが広いからなのか嫌な感じはありませんでした。入場もスムーズだったのですが、厚みのあるバックは持ち込めないのでクロークルームに預けなければならず、これに行列が......まぁ、冬はコートを預けてリラックスして見たいしね。15分くらいは並んだかな......ちなみに、僕の吉田カバン・ポーターのブリーフケース程度ならスルーです。さーて、身軽になったところで、レッツらドン!

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2010年02月02日

The Metropolitan Museum of Art メトロポリタン美術館

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The Metropolitan Museum of Art メトロポリタン美術館です。
平日と日曜日は夕方5時30分CLOSE(月曜休館)だけど、毎週、金、土曜日は夜9時まで開いているというので土曜日に行って来ました。それにしてもデカい....夜まで美術漬けの1日の覚悟は出来てます(^_^)v
土曜日はグッゲンハイム美術館が通常CLOSEする5時45分から7時45分まで無料開放するらしい。歩いてすぐのところだし、ちょいと中抜けもする予定なのだ。

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2010年02月04日

Guggenheim Museum グッゲンハイム美術館

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Guggenheim Museum ソロモン・R・グッゲンハイム美術館に行って来ました。
と、いっても、無料開放される土曜の夜、5時45分からですけど(^_^;
やはり、MoMAの無料も人気でしたが、ここグッゲンハイムも通常18ドルが無料となるとかなりの人気......それでも入場制限は特に無かったので割りとすんなり入れました。このすんなり、が良くないのか、中はえらい混雑です(^_^;
あまり広くないので人が多いと窮屈なのと、坂道で作品を鑑賞するのは思ったよりも見づらい......あと、無料開放といっても一部だけで、企画展は見られず、常設も限られていて、螺旋の一回転半ってところかな.......まぁ、それは無料だから仕方ないといえば、それまでだけどね(^_^;

この日はたまたまかもしれないけれど、客層もあまり宜しくなく、詰め込まれている感じで、美術館としては少し残念だったなぁ......。

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2010年02月08日

The Frick Collection フリック・コレクション

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The Frick Collectionフリック・コレクションは、鉄鋼と鉄道で巨万の富を得たという実業家、ヘンリー・フリック氏の個人的な美術コレクションを彼の邸宅で公開している個人美術館とのこと。通常大人一人15ドルのところ、日曜日の11時から1時までは任意の金額で入場出来るとのことで時間に合わせて行って来ました(^_^; 今回は、2人で5ドルで入らせて頂きましたm(_ _)m
生前から美術館として公開されることを願っていたというフリック氏のコレクションは本当に充実していて、また建物が居心地がいい。中央に作られた磨りガラスの天窓が付いた中庭には、ビオトープのような水辺があり、周りを植物が囲い、ベンチに腰掛けていると何ともゆったりとした時間が流れている。少年がひとりベンチに座りながら本を読んでいる。分かるなぁ。任意で入れるし、休日、僕も時間があればここでゆっくり本を読みたくなる。
美術コレクションのペインティングは、ルネッサンスから印象派までと幅広い。フィリッポリッピ、タイタン、ベリーニ、エイク、ラトゥール、グレコ、レンブラント、フェルメール、ターナー、コロー、モネ.......フリック氏の好みを想わせる、人物と風景を中心とした穏やかで品のあるコレクションが各部屋にぎっしり展示されている。そして、そのコレクションの中にはフェルメールが3点もある......これは凄い。
見応えもあるし、日曜の午後をのんびり過ごすのに最適な美術館だなぁ。

2010年02月14日

Whitney Museum of American Art ホイットニー美術館

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日曜の午後、雨のなかWhitney Museum of American Art ホイットニー美術館に行って来ました。
この日はジョージア・オキーフの回顧展"GEORGIA O’KEEFFE: ABSTRACTION"の最終日という事もあり凄い人気。結構、雨が降っていたのでタクシーで向かったんですが、玄関前で降りたのは良かったものの入場制限があってズラッと行列.......バッグからポンチョを取り出し着て列の最後尾に並びました。20分以上は並んだかな.....屋根無しの行列に写真を撮るのも忘れちゃいました(^_^;
金曜の午後6時〜9時までは任意料金で入館できますが、通常は大人一人15ドル。同じ金曜の午後はMoMAが無料だったので、ここは通常料金で入りました。そういえば、今回通常料金で入ったのはココとP.S.1の5ドルだけだったなぁ。
展示室内は撮影禁止なので、これはエントランスの天井です(^_^; いいですね、これ。

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2010年02月19日

No Man’s Land/ 在日フランス大使館・旧庁舎

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と、いうことで、行けないと思っていたアートイベント"No Man’s Land"に間に合いました。最終日(^_^;
フランス大使館の中なんて、そう入る機会がないからと思って行ったんですが、雰囲気的には美大の学園祭に行ったようで懐かしい感じですね。
このイベントは日本とフランスの、学生も含めた若手アーティストによるものだそうです。いかにもその場のノリで.....なものもあれば、これいいかも、なアートもあり。

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2010年02月20日

クイーンズのストリートアート

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これは......屋上からロープでぶら下がって......は、無理だろうから、夜中、ゲリラ的に描いたグラフィティではなさそうですね(^_^;

クイーンズのP.S.1周辺にて

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2010年02月21日

クリストとジャンヌ=クロード展/21_21 DESIGN SIGHT

20100218500.jpg六本木の21_21 DESIGN SIGHTクリストとジャンヌ=クロード展を見て来ました。
昨年11月18日に他界されたジャンヌ=クロードと、クリストが、夫婦でこれまで行なってきたプロジェクトとそのドローイングの展示、そしてドキュメンタリー映画が上映されています。
ドキュメンタリー映画は日替わりで、僕が行ったときは「アンブレラ」が上映されていました。ちょっと見るつもりが引き込まれてしまって最後まで見てしまった(^_^;
ご存知「アンブレラ・プロジェクト」は、アメリカのカリフォルニア州と日本の茨城県常陸太田市から里美村(現・常陸太田市)にかけて同時に、直径8m高さ6mの大きな傘を無数に立て、開かせるプロジェクトだ。カリフォルニアの砂漠地帯には1760本の黄色い傘、茨城の山間部の水田地帯には1340本の青い傘を数十キロにわたり点在させ花のように開かせた。
このプロジェクトは、3週間という短い展示期間のために、構想から許可、資金繰りも含めて15年もの準備期間を掛けている。クリスト夫妻は想像の中で描いた美しい眺めを実際に見たいがため、ただそれだけの為に自分達の時間と財産を注ぎ込んできたという。ドローイングを幾つも描き、それを売ってお金にしてきた。ドローイング作品を購入する側は、もちろんその作品自体魅力的なのだけど、プロジェクトに対する寄附という考えも大きかったのだと思う。ボランティアを含めた沢山の協力者がいてこそのプロジェクトではあるが、この作品はクリスト、そしてジャンヌ=クロードが純粋にそれを見たい、と切望するエネルギーから成り立っていて、クリスト自身「この作品は自分が純粋に見たいから作るものであって作品には意味はない、誰のためのものでもない、クリストによるクリストのためのものだ」という事を言っている。その傘が開こうという時のクリストの自己中心的な言動も気にならないくらいの説得力が彼らの活動にはあるように思った。15年という期間に比べたら傘が開かれるんは夢のように一瞬の出来事だ。
プロジェクトは天候に翻弄され、カリフォルニアでは傘が倒れ観客の1名が死亡。クリストは急遽展示を終了させ、日本では撤去中に落雷により1名が死亡した。とても考えさせられることの多い結果となった。

映画を観終わり、展示室に移動すると、目の前にさっき映像の中にいた人が.......あ!クリストだ!
なんという、ラッキー♪
この日は午後にセミナーとサイン会があるようで、この時は作品の前でインタビューを受けながらの撮影のようでした。

映像のなかでクリストはジャンヌ=クロードの体を気遣うことも忘れなかった。真にプロジェクトの苦しみと喜びを共感出来るただ一人のパートナーだったのだと思う。
ジャンヌ=クロード亡き今、彼女と構想していたプロジェクトを完成させるべく、クリストは2つのプロジェクトを進めている。アラブ首長国連邦でドラム缶を巨大に積み上げるプロジェクト「マスタバ」と、アメリカ・コロラド州アーカンザス川の上を布で覆うプロジェクト「オーバー・ザ・リバー」だ。
「アンブレラ」の時、僕は大学浪人で毎日デッサンと絵の具に塗れていて、プロジェクトを共有する事が出来なかった。アラブとコロラドじゃぁ、ちょっとやそっとじゃ行けそうにないけど、布で覆われたアーカンザス川で、布の下をカヤックで下ったり出来たらどんなに楽しいだろうと想う。
ぜひとも、プロジェクトの実現を祈っています。

2010年02月27日

The Phantom of the Operaオペラ座の怪人/MAJESTIC THEATER

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夜中でも明るいタイムズスクエア。ブロードウェイから44ストリートを少し西に歩いたところに"The Phantom of the Operaオペラ座の怪人"を上演しているMAJESTIC THEATERはありました。さすがはブロードウェイ、この界隈はあっちこっちでミュージカルを上演しているしジャズクラブもあり、その多くが開場時間近いこの時間帯はかなり活気がありますね。お祭りみた〜い♪
オペラ座の怪人の目印はもちろん、あの白い仮面。
チケットは既にインターネットで入手していたので会場15分前くらいに着いたのですが、格安の当日券目当ての人も含めてかなりの人集りでした。

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2010年03月05日

平山泰成「那須の情景」展/殻々工房

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那須塩原市(旧 黒磯)出身の写真家・平山泰成さんによる写真展が殻々工房でスタートしました。
平山さんは冬の茶臼岳に登ったり、満月の夜中に朝日岳の頂上から茶臼を見下ろしたり、あまり人が登らない状況での山の美しさや、那須の自然の断片を写真にして見せてくれます。テクニックを重視した手先だけの撮影じゃない部分が平山さんの写真の良さなんだと僕は思う。
那須を好きな多くの方が共感出来る那須の美しさと、見た事のない那須の一面を見せてくれる展示だと思います。

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2010年03月19日

ニッポンの油絵+三沢厚彦・アニマルズ/栃木県立美術館

20100318001.jpg宇都宮の栃木県立美術館で"魅力再発見!ニッポンの油絵"と同時開催の"三沢厚彦・アニマルズ"を見て来ました。

ニッポンの油絵展は、日本人の油絵による作品をテーマ別に展示されてあり、栃木県出身、在住などの作家の紹介など、とても分かり易い展示でした。

同時開催のアニマルズ、人気もあるけどオススメです。展示の為に白くペイントされた木壁の通路を進むと、壁の上や通路の先で木彫着彩された愛嬌のある動物達と遭遇するように展示されていて、老弱男女問わず、笑顔で作品を楽しめる素敵な展示でした。
アニマルズは展示室内だけには収まらず、常設展示ブースや中庭やワークショップスペース、玄関前の大きな木などにも点在していて、オリエンテーリングのように美術館のあちこちいる動物を探して遊べるようにもなっていました。
作品の動物達は何の動物なのかという説明がなく、それっていいな、と思いました。
ワークショップスペース横では用紙をもらい、そこに今回好きになった作品の動物の絵を書いて、その動物に名前(ニックネーム)をつけよう!という企画がありました。
参加するともれなくピンバッジがもらえます。
僕も描いてゲットして来ました(^_^)v

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2010年03月20日

大原美術館名品展/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で"大原美術館名品展"を見て来ました。
大原美術館は岡山県倉敷にあって、1930年開館、本格的な西洋美術を展示する美術館としては日本初だったのだそうだ。そのコレクションの一部が宇都宮で見られる...もちろん、実際に行ってみたい美術館なのだけど...倉敷までの交通費が節約出来ちゃったね♡
開館当初の展示は、大原美術館の創始者、大原孫三郎氏の援助により美術留学のため渡欧していた児島虎次郎がヨーロッパで作品を買い付けたものなのだそうだ。ということは、これは児島虎次郎の好みの反映されたコレクションなんですね。児島虎次郎作品と見比べたりするとモネやピサロ、シニャック、ボナールなど、何となくだけど少し納得する。
この展示は4月4日(日)まで。あ、そうか、春休みまでなんだ。

常設も3期に展示替えされていて、やなぎみわ「夜半の寝覚め」が見られます。これ良いですね。
コレクション展は3月28日(日)まで。企画展よりも一週間早いので要注意です(^_^;

2010年03月21日

360°フォト/ギャラリー悠日

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南宇都宮にあるギャラリー悠日(ゆうじつ)で、那須を拠点に写真を撮られている久野木智浩さんの企画されたグループ展"360°フォト"があるということで行ってきました。日頃、結婚式や成人式といった記念写真やポートレートを撮っている商業写真家の方々、4人による展示です。
このギャラリーは大谷石で出来た大きな蔵をカフェとギャラリーとして再構築されたスペースのようで、イベントなども行なわれるそうです。
そういえば、宇都宮のギャラリーって回ったことが無かったな(^_^;
この展示は24日(水)まで。

2010年06月08日

All that happened in a moment.佐藤陽香/殻々工房

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殻々工房で佐藤陽香さんによる個展"All that happened in a moment."が始まりました。
佐藤陽香さんはつくば市在住の現代美術作家です。初めて佐藤さんの作品を見た時の画面の張りと強さは10年以上前に見たものだったけど今でも覚えている。佐藤さんの作品の魅力はなんといっても茫洋とした輪郭の滲みによる色彩の美しさなんだと思う。作品に表れる一環したモチーフとして「花」があるけれど、それは浮かびあがるシルエットであって、目の前にあるのは瑞々しい色彩を持った画面なんだと気づく。それは以前に拝見した作品よりもより抽象的になることでストレートに色彩と対峙することになっているように思える。重なる色の滲みは絵画的な遠近感を創り出し、霧の中に吸い込まれそうな奥行きや、表層から溢れ出るような色の輝きも見ることが出来ます。

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2010年06月09日

没後10年 小倉遊亀展/宇都宮美術館

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仕事場のMacの入れ替えで何故かスキャナーがうまく接続しないので、今まで美術館のメモは半券をスキャンしていたんだけど、暫くはこれもiPhopneで。実際、iPhoneの方がラクチンだし。
なんてしている間にすっかり終わってしまった小倉遊亀展ですが、良い企画展だったな。
実は今まで小倉遊亀の絵は幾つか見たことがあったけど、よく知らなかった。女性だということも知らなかった。纏めて作品を見て、映像も見て、急に距離が縮まった感じ。しかし、100歳を過ぎても創作意欲があるというのは凄いんじゃないかと思う。
親交があったという越路吹雪をモデルに描いた「コーちゃんの休日」良かったな。

2010年06月10日

カイガのカイキ/足利市立美術館

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足利市立美術館で「カイガのカイキ」展と同時開催の「THE LIBRARY ASHIKAGA」を見てきました。カイガのカイキ=絵画の回帰。今や絵画というジャンルのなかで多様化する表現手法のなかで純粋に描くという行為に思いを込めていると思われる作家7人を集められた企画展のようで、内海聖史さんが選ばれておりました。岡田真宏さんと平原辰夫さんの作品が良かったな。初めて行った足利市立美術館、「カイガのカイキ」の展示室は2つあって、小さい方のスペースは壁面に障害が多くて展示が難しそうだった。そんな中での内海聖史さんの展示は場に合わせて見せ方を考えられた展示だったように思う。
同時開催の「THE LIBRARY ASHIKAGA」は45名もの作家が「本」というお題で小作品を作り、展示室を図書館(ライブラリー)にするという企画。こういう美術大喜利は楽しくて好きです。
この企画展は13日(日)まで。

2010年06月11日

知られざる濱田庄司/栃木県立美術館

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栃木県立美術館で「知られざる濱田庄司」展を見てきました。
これだけ陶芸作品だけを見るのは初めてだったかな。
よく現代美術や抽象絵画を分からない、で、済ませてしまうケースがあるけど、僕も器に対してそういう部分があったように思う。使ってみなくちゃ分からないな、とかね。順路を進むうちに見え方が変わって来て、こうやって目は鍛えるものなんだな、と思う。
見て楽しむものと使って楽しむものが陶芸にはあるのだと思うけど、展示してあったものは使ってみたいと思うものが多かった。
職業柄か酒器はイマジネーション膨らむなぁ(^_^;
土が良すぎてもダメなんですよ、という言葉が印象的だった。
この企画展は27日(日)まで。

2010年06月13日

マネとモダン・パリ/三菱一号館美術館

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今年4月に丸の内に開館した三菱一号館美術館に行ってきました。
東京駅と有楽町駅から歩いて直ぐという好立地に建つ煉瓦造りの洋館を改装した美術館。東京によくある現代的な美術館やギャラリーのようにミニマルではなく、かといって庭園美術館ほどのプライベート感もない。居心地がいい、と同時に、財閥、を感じるな(^_^; ニューヨークのフリックコレクションのようなチケットルームとクロークの規模もセンスいいな。窓から見えるガーデンのバラもス・テ・キ♡と、いうわけで、マダム率、非常に高し。

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2010年06月15日

久しぶりにギャラリー回り

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見たいギャラリー展示が重なったので久しぶりに東京のギャラリーを回って来ました。
まずは朝イチで丸の内の三菱一号館美術館のマネを見たあと、八重洲の不忍画廊で柳ヨシカズ展。柳さんは5年前に殻々工房で個展して下さったシンメトリーの画面を作り続けておられる作家さん。パステルカラーのシンメトリーの画面は健在なのだ。
東京は暑いなぁ、と思いながら、熱い街頭演説も横目に東京駅から日暮里へ。SCAI THE BATHHOUSEでのアニッシュ・カプーア展。谷中墓地って涼しい。
日暮里に戻って清澄白河へ。小山登美夫ギャラリーでの奈良美智展、SHUGOARTSの戸谷茂雄展。倉庫街とギャラリーに美術系っぽくないギャルが多い........さすが、奈良美智展の影響力だろうな。セラミックいいなぁ。壷1個ほしい、と思ったけどもちろん買えない。ギャルが戸谷茂雄のミニマルバロック見て、気持ち悪ーい、って言ってた。そう見えるんだな。
神楽坂に移動してOshima Fine Artでの榎倉康二「予兆としての"絵画"」展。小冊子を予約。神楽坂名物栗あんぱん完売、そのまま高速バス発着の新宿へ。ちょっと時間が残ったので居酒屋天狗で打ち上げビール。1時間でジョッキ5杯。お腹いっぱい。

2010年07月09日

YouTube Play/グッゲンハイム+YouTube

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ニューヨーク・グッゲンハイム美術館のグッゲンハイム財団YouTubeが共同で動画を一般募集している。YouTube上のページに動画をアップするだけで誰でも応募することが出来るという企画。その名も「YouTube Playユーチューブプレイ」。動画作品はグッゲンハイム美術館で公開されるのだそうだ。
YouTube上の概要を説明する動画には以前MyPlaceで紹介された"BLU"の動画も含まれている。クリエーター達が作品を公開するコミュニティでもあるYouTubeと世界分館構想を拡げているグッゲンハイム財団とのコラボレーション。
グッゲンハイムの主任学芸員、ナンシー・スペクター氏の言葉「私たちが求めているのは『今』ではなく、『次』に来るものだ」

YouTube Play/YouTube
http://www.youtube.com/play

グッゲンハイム美術館がユーチューブ動画作品を展示へ/CNN.co.jp
http://www.cnn.co.jp/showbiz/AIC201007090007.html

2010年07月19日

瀬戸内国際芸術祭2010・アートと海を巡る百日間の冒険

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今日から瀬戸内国際芸術祭がスタートしました。
会場は瀬戸内海に浮かぶ7つの島、直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島と高松。18の国と地域から75組のアーティスト、プロジェクト、16のイベントが参加しています。
総合プロデューサーは直島福武美術館の福武總一郎氏、総合ディレクターは越後妻有や水と土の芸術祭などの北川フラム氏。
このアートイベントはとても魅力的。その理由の第一はアーティストや作品よりも、この瀬戸内のロケーションにあると思う。
何年か前に直島のベネッセミュージアム(現・直島福武美術館)の開館何周年記念だったかで「スタンダード展」を見に行った事がある。広島での友人の結婚式を理由に直島に寄って1泊し、直島をぐるぐる周り、スタンプラリーも完成させた。あの海を渡り、海に囲まれた島の香りと美しさは僕の日常とはかけ離れたもので、また質の高いコンテンポラリーアートとの組み合わせに、これまでにない満足感を得たのを覚えている。あれ以降、遠いからなかなか行けないけど、また一度行ってみたい場所ではある。
今回、楽しみにしているものの中に「ファスナー型の船」がある。海を走ることで、海のファスナーを開いているように見えるというもので、行けなくても映像だけでも見たいと思っている。特殊な形のため、現在、接岸や乗降方法について調整中とのこと、開会式の今日もまだ運行していないそうだ。
この瀬戸内国際芸術祭は海の日の今日から、10月31日(日)まで。
もし、近くに行く機会のある方は、ぜひ。

瀬戸内国際芸術祭「アートと海を巡る百日間の冒険」
2010年7月19日(海の日)ー10月31日(日)
http://setouchi-artfest.jp/

2010年07月25日

ジョゼフ・コーネル×高橋睦郎 箱宇宙を讃えて/川村記念美術館

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千葉県佐倉市の川村記念美術館で、ジョゼフ・コーネル×高橋睦郎「箱宇宙を讃えて」を見て来ました。7月19日で終わってしまいましたが、なんとかギリギリ最終週に滑り込み。朝6時に家を出て、高速バスに乗り、京成線に乗り、成田の手前。美術館に付いたのが11時30分。それだけしても見ておきたい展覧会の1つでした。
コーネルの箱の作品と詩人の高橋睦郎氏とのコラボレーション。1つの作品に対して詩が1つ。暗い展示室内はそのペアごとにガラスで仕切られ、細いピンスポットで作品と詩の書かれた紙面だけが暗闇に浮かぶように照らし出されている。その部屋自体がコーネルの箱のように。
今回展示された作品は16。ジョセフ・コーネルは両手で持てる大きさの箱のなかに、雑誌や図鑑や写真の切り抜き、楽譜などのコラージュ、グラス、コルク、標本、貝、などをレイアウトして作品を作ったアメリカの美術作家。シュールレアリスムに影響を受け、自宅の地下室で独学で箱の制作を続けたのだという。自分の気に入ったものを地下室に集め、そこに蘢り、内向的に作品を作る。その宝箱のような箱の中の物たちは、それぞれが詩のように意味をもち、リズムを奏でる。以前から詩的であると言われている作家だけに、高橋睦郎氏のコーネルの作品に寄せた詩とのコラボレーションは、展覧会の企画として見事にははまったものでした。
1ペアずつ仕切られている作品ブースは1人入るのが丁度良い広さで、自然と鑑賞者も誰も居ないブースから見るように、1ブース1人という心地よさを皆が崩さないようにしているのがまた心地よかった。かすかに流れるBGMも美術館の演出としては珍しいのかもしれないけど、周りの音や会話に耳を取られないようにするための仕切りの1つのように思えた。

Joseph Cornell
http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Joseph_Cornell&oldid=373746994

2010年07月26日

ザ・コレクション・ヴィンタートゥール/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」を見て来ました。
この企画展は宇都宮美術館→世田谷美術館→兵庫県立美術館→長崎県美術館の順に来春まで国内4カ所を巡回します。宇都宮美術館での展示は、昨日25日まで、次の世田谷美術館は8月7日から。
今回、ヴィンタートゥール美術館というのを初めて知った。スイスのヴィンタートゥールにある美術館で、フランス人画家の作品を中心に蒐集した個人コレクター所蔵の作品の大半がここに寄贈されたそうで、印象派以降の作品が多いのだそうだ。
今回の企画ではドラクロワ、コロー、モネ、ピサロ、ルノワール、ゴッホ、ルドンなどの19世紀フランス絵画と、同時代のスイス、ドイツの作家、ナビ派、20世紀絵画のルソー、ピカソ、ブラックや、カンディンスキー、クレーなどなど......教科書のような名画の数々の上、今回の展示作品90点は全て、日本初公開なのだそうだ。こりゃ見とかないとね。スイスにも行ってみたいけど。。

Kunstmuseum Winterthur
http://www.kmw.ch/

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2010年07月30日

イノセンス-いのちに向き合うアート/栃木県立美術館

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宇都宮の栃木県立美術館で「イノセンス-いのちに向き合うアート」を見て来ました。
ジャン・デュビュッフェのアール・ブリュット(後のアウトサイダーアート)から始まった美術のあり方は、日本でも盛んに取り上げられ、かなり根付いているように思う。昨年の夏に行った烏山の「もうひとつの美術館」も、障害を持った人の表現に対象を絞っていたように思うけれど、そういったものの1つだと思う。
今回の栃木県立美術館の企画はタイトルからもアウトサイダーアートというよりもアールブリュットにイメージが近い。美術教育を受けた経歴も持つ現代美術作家(今回のテーマに沿った作家をセレクト)と、独学で表現を確立させた作家、障害を持ちながらも美術表現をする作家、それぞれが全く同じステージ(壁面)に並べられている。
作品を知っているから、あ、草間弥生だ、とか長重之だ、イケムラレイコだ、と分かったけれど、もし知らなければ、僕はそのバックボーンの違いには気がつかないかもしれない。この際、そんな違いはどうでもいいということかもしれない。
表現に於ける技術ではない表現者の内側の強さ、表現する必要性や意味、を見る展覧会なのだと思う。

会場入口では佐藤真監督のドキュメンタリー「まひるのほし」と「花子」を見る事が出来ます。僕らは時間が無くなってしまって見られませんでしたが。。

2010年08月11日

星空のバールへようこそ 木城圭美 展/殻々工房

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殻々工房で、木城圭美さんによる「星空のバールへようこそ」展が始まりました。
木城さんは現在、栃木県佐野市在住ですが、愛知県立芸術大学を卒業後、第一回板室温泉大黒屋現代アート公募展に入選、最近まで板室にお住まいで那須近隣にいらした作家さんです。
今回の木城さんの作品は、紙やボードやキャンバスに、水彩アクリルやクレヨンを使って描かれています。筆やクレヨンの太さに近い1つずつの単位の様々な色が重なり響き合う作品。これが僕にはどこか飄々としているように見えてくる。これは作家の素朴なタッチにあるのかもしれない、と思う。まるで腕力のない子供が引いたような線と面が、程よい脱力感を与えているように思える。そこに、計算された色彩の重なりの密度と豊かさによって、森や光といった自然界のイメージを咀嚼し平面に起こすという作業は作家ならではものであり、それが美しさにまで昇華するのだと思う。
技術を見せつけるタイプの絵画とは違う、表現することを見つめる絵画。
見る者の心の日常をほぐしてくれるような気がします。

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2010年09月03日

ちょっとエロくて素朴な世界・米倉万美作品展/福田屋特設会場

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宇都宮の福田屋で米倉万美さんの作品展を見て来ました。
その名も「ちょっとエロくて素朴な世界」.......バーロイヤルのママ、今度はフルヌードです。
特設会場内の、バーロイヤルに見立てられた仕切りの内側ではディープな世界が........。

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2010年09月05日

ローズオニール・キューピー展/宇都宮美術館

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キューピーちゃんも100歳です。
宇都宮美術館で「誕生100年 ローズオニール・キューピー展」を見て来ました。
アメリカの女性イラストレーター、ローズ・オニールRose Cecil O'Neillによって1909年12月に婦人向け雑誌の"Ladies' Home Journal"に掲載されたのが公式な誕生なのだそうだ。ローズオニールキューピーとしてイラストは人形となり広告やポスターにも使われ、世界で愛されるキャラクターとなったのだそうだ。
会場にはイラストの原画、雑誌、ポスターの他、様々なキューピー人形と、それを作る型などが展示されている。大正の頃、日本に渡って来たキューピーの姿を見るとカラシや薬のポスターなどにも使われ、どこか和風にアレンジされていたりするのが可笑しい。
日本で「キューピー」といえばマヨネーズを思い出す人は少なくないと思う。僕自身、キューピーといえば3分クッキングとマヨネーズ、小さい頃に隣村にあった工場見学にも行った事がある。ところが、この会場内でマヨネーズ関連のものを見ることはなかった。ちょっと不思議に思い、調べてみた。
僕があまり意識していなかっただけで、幾つか見た事のある記事が複雑に繋がったような気がした。
今回の展示に大きく関わられている公式ファンクラブの日本キューピークラブ代表でありコレクターの北川和夫氏(遺産財団から日本国著作権を譲渡されている)と食品メーカーのキユーピーとの間にはキューピーに関し、著作権と商標権の問題で争われた裁判の記録があり、インターネットからでも幾つか見ることが出来る。
1998年、キユーピー社に対して、人形・イラストの使用差止、損害賠償等を求めた結果、1909年作品に係る二次的著作権を侵害するものではないとして棄却されている。キューピーの著作権は切れているのだ。
今度は、北川氏が2006年にオリジナルのイラストを基に飲料水などの商標登録したところ、キユーピー社は、自社の商標と混同の恐れがある、として特許庁に商標登録を無効とする審判を申し立て、これが認められている。判決では「日本でキューピーといえばマヨネーズ」というものだった。著作権と商標権とは別なのだ。この場合、何とも歯痒い。
そもそも、日本に渡り日本で製造されたキューピー人形は言わば海賊版であり、ジャパニーズキューピーとカテゴライズされているらしい。著作権が切れているのを良い事に、最近ではストラップなどで弄られ放題でもある。
今回の美術館での展示は、キューピーの愛らしさに見せられたファン達の、オリジナルのキューピーらしさを大切にしたい、という気持ちを感じずにはいられないものでした。

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2010年10月14日

遺伝子 Cellー紅葉蛾ー/ayaka/ shunsuke yoshinari/ masanori suzuki

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殻々工房で3人のユニット(ayaka/ shunsuke yoshinari/ masanori suzuki )による「遺伝子」展がはじまりました。東京造形大在学中から繋がりがあった3人はデザイン会社grasp at the air Co.,Ltd.を設立。現在では東京と岐阜にオフィスを持ち、ウェブ、ムービー、グラフィックなど様々なメディアを生かしたデザインを提案し続けているのだ。
今回は仕事とは少し離れ、アートとしての制作と展示。まずはayakaさんにより創作された文章が在る。そこからグラフィックデザイナーshunsuke yoshinariさんによってイメージされたものがシルクスクリーンによって表現され、masanori suzukiさんによるプロデュースが加えられ展示されている。
今回、展示は10、11月と、12月の2部構成となり、前半の2ヶ月間の展示のタイトルは「紅葉蛾」。架空の生物に現代の環境や社会に対するメッセージを含んだ作品だ。シルクスクリーンの作品は情報や記憶や遺伝子などを閉じ込めたかのような白いパネルに偏光パールで蛾のシルエットがプリントされている。光源方向からみるとグレートーンのパネルだけが見えるが、反対側に移動すると淡いピンクやグリーンのシルエットが浮かび上がって来るのだ。特別参加として以前、殻々工房で2人展をされた遠藤聖香さんのアルミ染色による蛾がパネルの前を浮遊する。この蛾のシルエットがパネルのグレーと響き、パネルから浮かび上がるイメージを持たせている。

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2010年10月18日

組立・永瀬恭一/人形町ヴィジョンズ

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永瀬恭一さん企画の「組立」も、今回で3回目。
前回までフリーペーパーだったのが、今回はしっかりとした書籍となり読み易くなったと同時に内容も豊富で充実したように思います。まだ殆ど読めていませんが (^_^;
組立という企画は一見、2名以上の作家が参加する企画展のように見えるけど、展覧会場の壁面に表現されたものが全てではなく、その過程、その場での公開談話をはじめとした、接触したことによって起こる事象や構築されていくものに重きを置いた企画なのだと思う。その重点からすると会場の作品はある意味プロフィール写真のようでもある。
会場での永瀬さんの作品は、この何年かの展示のなかで明確に姿を変えている。まるで完成形へのプロセスを見ているかのように。おそらく、そんな完成系のビジョンはないのだと思うけど、そう見えるということは前回の(もしくは前回までの)制作を下地に新たな要素が付け加えられているからなのだと思う。行き着く形がどんなものなのか最後まで見て行こうかな、と思っています。
今回のアカデミックではないセザンヌ再検討をテーマにした組立の書籍は書店でも販売されているそうです。マニアックです。

2010年10月19日

陰影礼賛SHADOWS/国立新美術館

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国立新美術館で陰影礼賛SHADOWSを見て来ました。ゴッホ展もやってたけど、何となくゴッホな気分じゃなかったんだな。
独立行政法人国立美術館が設立10年目だそうで、運営する5つの美術館(東京国立近代美術館、国立西洋美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、国立新美術館)の協力による展覧会なのだそうだ。
足元や地面に落ちる人や物の「影」と、光がさえぎられた場所が薄暗く見える「陰」の2つの影をテーマに多角的に考察するといった内容。
見ている途中から、いろんな作品がちょっとずつ見られて楽しいなーくらいの軽ーい気持ちで見ることにしました。「陰影」というテーマは美術に於いてあまりに広義でそのあれこれを深く掘り下げるのは大変な事だから、反ってテーマを掘り下げているようには見えずに展覧会としては表面的な感じだなぁ、という印象。
実際に影を映し出す事で作品とするデュシャンの「帽子掛け」、高松二郎の「影」には、お!っと思いました。
絵画、写真、版画、などなど、とにかく作家数が多かった。カタログ買いました。

2010年10月22日

飄飄・吉田深満展/ぎゃらりー椿

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宇都宮のぎゃらりー椿で吉田深満さんの個展「飄飄」を見て来ました。
殻々工房で個展をしていただいたのが2年前
深満さんの力強くものんびりほのぼのとした独特な世界も健在。
膠原病という難病に苦しみながらも制作を続け、見事に克服、薬の副作用などもあって少し辛そうだった2年前からするとすっかりお元気になられたご様子でした。飄々としつつも溌剌とした雰囲気もあり、制作も順調そうで何より。
今回の個展、期間は短く今日までなので、行けない方も多かったかもしれませんが、カラカラでの展示以来、ファンの方も少なくなく、是非また展示して頂きたい作家さんの一人です(^_^)

2010年10月23日

ロトチェンコ×ステパーノワ ロシア構成主義のまなざし/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で「ロトチェンコ×ステパーノワ ロシア構成主義のまなざし」を見て来ました。モスクワにあるロシア国立プーシキン美術館創立100周年記念だそうです。プーシキン美術館のコレクションはロココ、新古典主義、印象派などの西欧美術が充実しているみたいですが、今回の展覧会はロシア構成主義について。アレクサンドル・ロトチェンコとそのパートナーであり妻ののワルワーラ・ステパーノワの作品を見ながら、絵画における抽象化、特に非対象性と幾何学的形態という特徴が作られるまでの流れとその立体作品、そして社会や生活の中に深く関わっていく食器や服飾のデザイン、ポスター、舞台美術、建築、写真などなど見ることが出来ます。
ロシア構成主義というと、ロシア革命と新しい社会主義国家建設の流れと連動していた芸術活動だから、どことなく社会的なイメージを持ちがちだけど、ロトチェンコの無機質な幾何学的無対象絵画やポスター、写真は、単純に見ていてカッコいい。特にポスターが好き。
カタログ、しっかりしていてお買い得だったな(^_^)v

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2010年10月30日

野沢二郎 展・灰と緑/コバヤシ画廊

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銀座、コバヤシ画廊で野沢二郎展を見て来ました。
ホントは期間中にエントリーして縁のある方々にお知らせしようと思っていたのに、ボヤボヤしているうちに時間ばかりが経ってしまった。
油彩の抽象でこれだけ質の高い作品を見たのは久しぶりだったな。
二郎さんの作品を見ていたら何となく、この春にワコウ・ワークス・オブ・アートで見たゲルハルト・リヒターの"New Overpainted Photographs"を思い出した。

2010年11月29日

スペクタクル・イン・ザ・ファーム那須2010

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27、28日の2日間、那須のいろんな場所で同時多発的に繰り広げられたイベント、スペクタクル・イン・ザ・ファーム。僕が行く事のできた会場は3つ。
まずは戸田のつながるひろがるアートの森TODAでの、豊嶋秀樹氏による映像作品。林の中で40年以上放置された2つの廃屋がバランス良く間伐された広大な林に点在していて、その床も抜け屋根から木の生えた廃屋での映像作品上映。この林のスケールと佇む小屋の存在、そこでの映像作品上映という構成は良かったな。でも僕は喘息のためカビの充満した小屋には何分間も入っていられなく、映像作品も最後までは見られず、残念。

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2010年12月13日

コトトモノノマ・薄井隆夫展/ギャラリー・イン・ザ・ブルー

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宇都宮のギャラリー・イン・ザ・ブルーで薄井隆夫さんの個展「コトトモノノマ」を見て来ました。器に張った水に映る窓の外の光景を描かれた作品。記憶に新しいところで、水面をモチーフ(イメージ)として描かれた野沢二郎さんの作品を思い出す。だけど、両者の作品は静と動というか全く似ていない。
野沢二郎展のときの自分の備忘録にも書いたことがあったけど、水面とは水と空気という異なる2つ世界が出合い、お互いの世界が映し出されるドラマチックな部分だと思っている。僕が水面マニアだからなだけではなく、昔から水面は魅力的な部分だと思う。NYのMoMAやパリのオランジュリーに見るモネの壁画のような「睡蓮」は、睡蓮よりも水面を描かれたものだと僕は思う。空と雲が映り、水草が透け睡蓮の浮かぶ水面が、具象とは言い切れない表現方法で描かれていると思った。
薄井隆夫さんの作品はとても静かだと思った。それは器の中の水という流動性の極めて少ないものや作者の筆触を含む描画法にあるのではなく、今回の「器に張った水に映る窓の外の光景」という所にもあるように思った。
この関係が面白いと思った。器にある水の中と外との境界面、それを見つめる作者は部屋の中という箱の中にいて、水面に映るのは自分の居る箱にある窓越しの外の世界なんだ。
箱の中は水の中と同じように、外界よりも風も音もない。作者は、水の中と窓の外の2つの世界の間にいて双方の傍観者となる。その静けさが作品にあるように思えた。
ガラスで仕切られた窓は外界の光を反射し屈折させ、そのガラスに映った世界も水面にも映し出される。もちろん、それはそれを見る瞳の中でも起こっていて、それをまた僕がギャラリーで見ることになる。合わせ鏡のように。
全てのキャンバスの端には器の輪郭と思われるラインがあった。こう考えると、それが瞳のように思えてくる。
目の前にある物や自然が描いているのではなく現象を描いているのだと思った。

2011年01月07日

彫と描・朝倉二美+木城圭美/霊牛山威徳院極楽寺

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昨年、殻々工房で個展して下さった木城圭美さんが、仏師の朝倉二美さんと大田原市湯津上にある霊牛山威徳院極楽寺で10日まで作品を展示されてます。
お寺のお堂で仏像と絵画のコラボレーション。
絵画の色と配置に意味があるのだそうだ。
詳しくは下野新聞のこちらの記事をどうぞ。

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2011年01月08日

川上澄生・木版画の世界/栃木県立美術館

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ちょっと前に、栃木県立美術館で川上澄生・木版画の世界を見て来ました。
大正の頃、母の死と失恋を乗り越えるためにカナダに渡航し、アメリカに移り、アラスカでの過酷な労働生活の後に帰国、その後は宇都宮で教員をしながら制作を続けたのだそうだ。
アラスカ物語が良かったな。
なかでも、働いていた鮭缶工場の缶詰のラベル。

鹿沼市立川上澄生美術館では1月14日から川上澄生 カナダ・アラスカ紀行―よみがえる若き日の記憶―という企画展があるそうだ。

2011年01月09日

日本近代の青春・創作版画の名品 展/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で「日本近代の青春 創作版画の名品」展を見て来ました。
1900年代から1940年代までの版画作品400点。
見に行くまで創作版画ってなんだ、って思ってました。
日本では江戸時代の木版画に見られるように、絵師、彫り師、刷り師と作業が分かれていたものを、作家が絵筆を持つように彫刻刀を握り、全ての工程を自分で行った「自画・自刻・自摺」のもの、そしてその当時の運動を創作版画(運動)と読んでいるのだそうだ。
現在の日本版画協会の母体も日本創作版画協会というのだそうだから、現代日本版画誕生の歴史ですね。
永瀬義郎、香山小鳥、田中恭吉、藤森静雄が良かったな。
この展示、明日10日までです。

2011年01月30日

Comeden Art Centre カムデンアートセンター

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ロンドン滞在の宿泊先となるフラットの清算を済ませたのが6時。
すっかり暗くなってしまったけど、この日、水曜日はカムデンアートセンターなら9時まで開いている。
ここは現代美術ギャラリーで殆どの企画展が無料らしい。
エントランスのショップには美術書が並び、その奥にはすっきりとしたカフェがあった。FreeWifiとのことだから、ここに来ればSkypeで日本と無料通話が出来るね。
ギャラリーは階段を上り2階へ進む。
この日の企画展はSimon Starling:Never The Same River (Possible Futures,Probable Pasts)。2005年にターナー賞を受賞したイギリス出身の現代美術作家Simon Starlingサイモン・スターリングのキュレーションによる企画展だった。
カムデンアートセンターでの過去50年の展示からアーティスとデザイナー併せて30人の作品が一堂に展示されている。この歴史的な作品群を整然と展示するのではなく、作品を使ったインスタレーションのようにも見せるのもサイモン・スターリングの演出なのだろう。
フランシス・ベーコン、クリチャン・ボルタンスキー、マイク・ネルソン......カムデンアートセンターのこれまでとこれからを感じさせる現代美術作家ならではのキューレーションだと思った。これは24時間以上の移動直後のボケた頭ではなく、もうちょっとしっかりした状態で感じられたら良かったな。

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帰り道、疲れていたからスーパーに寄って夕飯を買った。
鶏のローストが1ポンド引きで2.98ポンド、1ポンド132円だったから394円。定価でも安いね。
ちょっとリッチにオーク樽で寝かせたサイダーも。日本の半値以下だなぁ。えーい2本飲んじゃえ。チーズは何でも日本より安い。
疲れを取るのに500mlのレッドブルと、翌朝用のシュガーレスのレッドブルも購入。
日本では最近見なくなったミネラルウォーター、ハイランドスプリングスが1ポンド代。
ロンドンのスーパーって素敵ね。

2011年02月06日

London Art Fair ロンドンアートフェア

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ロンドン滞在は、ちょうどロンドンアートフェアの最中。
国内でも大きな規模のアートフェアで、100を超えるギャラリーがBusiness Design Centreデザインビジネスセンターに集まっています。
売り出し中の現代美術作家や、ウォーホルや、様々なジャンルの作品がギャラリーごとにブース分けされて展示されています。展示と言ってもこれはアートフェアなので、作品を買う場所。入場には名前、住所、職業を記載の上、入場料の支払いが必要です。
一度見てみたいと思っていたので、日本からオンラインでチケット購入しようと思ったんですが、住所が日本の郵便番号では.......で、当日、手書きで渡し入場しました。
会場の向こうに隣接しているのはホテルのヒルトン。

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2011年02月07日

ヴィクトリアミロギャラリー

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昨秋はここで草間弥生展があったVictoria Miro Galleryヴィクトリアミロギャラリー。
随時、現代のアートの企画展が複数展示されているようです。
ロンドンの中でモダンやコンテンポラリーアートが集まっている(というか東京もそうだけど地価の安いエリアに移動して広いスペースを確保している)ように見えるイーストエンドエリアにあります。
内部はホワイトミニマルで広く天井も高い。
この日の展示は壁面を持て余しているように見えたな。
上の階も見たし、見終わったのかな、折角だから外のテラスにも.......と、出ると閉め出されたようにオートロックが掛かり、あわわわわ、と、寒さのなか見つけた他のドアを開けると違う企画展示室に入れました。これが正当な順路なのか分かりませんが。。
最後は倉庫の小さなドアみたいなのから通りに出ました。これもオートロック。

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2011年02月09日

ホワイトチャペルギャラリー

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地下鉄Aldgate East駅を出て直ぐのところにある歴史ある現代美術ギャラリーWhitechapel Galleryホワイトチャペルギャラリー。一昨年の夏、2年間ものリニューアルと増幅工事を終えたばかりなのだそうだ。
この時やっていた企画展はレバノン出身のMona Hatoumの作品が印象的な"Keeping it Real: An Exhibition in 4 Acts: Act 3: Current Disturbance"と、1956年にここホワイトチャペルで催された展覧会を再検討する"This is Tomorrow"。
そろそろ帰ろうかと思ったらダンスパフォーマンスがはじまるというので、折角だから見て行こうかと思ったけど、その回のチケットは完売だそうで、次は40分後。お腹も空いたしパスしました。。
この日は朝のサザーク大聖堂から市場にアートフェアに現代美術系ギャラリー巡りで一日じゅう歩きつづけ、些か....どころではなく疲れました。
さーて、パブでビール、ビール♪

2011年02月14日

ウォレスコレクション

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個人コレクターだったサー・リチャード・ウォレスのコレクションを引き継いだ夫人の死後、自宅をそのまま使用した博物館として1900年に開館した国立博物館、The Wallace Collectionウォレスコレクションです。
レンブラント、ハルス、ルーベンス、ベラスケス、フラゴナール、ドラクロワなどなど、絵画も多い。全体的に室内はフランス調というのかなロココな感じ。妙に武器や甲冑のコレクションが多かったな。この辺りの趣味は、さすが、お金持ちって感じ。
ここの中庭にはガラス天井付きの自然光のたっぷり入るカフェレストランがあって、穏やかでとても良い雰囲気でした。

ロンドンにある国立の美術館や博物館の殆どは入場無料。そういえばニューヨークも無料のところが多かったな。もちろん寄付は随時受け付けているけど。これには政治的な背景があると思うし、入場無料にすることが国にとって良いことなのかどうか分からないけれど、美術愛好家の旅行者にとってありがたいことは間違いない。
東京で1日に美術館を4つもハシゴすれば、2人で1万円ちかく掛かる。ロンドンではちょっと時間で来たからナショナルでダヴィンチのデッサンだけ見てこよう、とか、ニューヨークなら金曜だから仕事帰りにMoMAでアヴィニヨンの娘たちだけ見て帰ろう、とか出来る。どちらも魅力的な街だな。
近くに住んでたら行かないってこともあるかもしれないけどね(^_^;

2011年02月17日

サーチギャラリー

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スローンスクエアにあるSAATCH GALLERYサーチギャラリーに行って来ました。
世界的な広告代理店Saatchi&Saatchiの創業者でありアートコレクターのCharles Saatchiチャールズ・サーチ氏のコレクションが展示されている現代美術ギャラリー。YBA(Young British Artists)と呼ばれるイギリスの若い現代美術作家の作品のコレクションで有名。
かつては有名処のポップアートをコレクションしギャラリーを開いたサーチ氏が財政難で作品を手放す事になったのだそうだ。その後、美大の卒制展やオルタナティヴ・スペースでの若いアーティストの活動を精力的に見るようになり、彼らの作品のコレクションをはじめたとのこと。YBAはダミアンハーストをはじめ、当時の(今もかな...)美術界が眉をひそめる問題児だらけなのだけれど、その後、彼らは次々にターナー賞を受賞し、商業美術がそれに付いて行く形となったようだ。
現在ではイギリスの若手作家のみならず(というか、彼らの作品をオークションで高値で売っちゃったりしたみたい...)、ヨーロッパや中国の若手作家の作品のコレクションも多い。そして昨年1月、サーチ氏は彼のコレクションとサーチギャラリーを政府に寄贈する事を公表したらしい。うーむ.....。

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2011年02月18日

サーペンタインギャラリー

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もうすっかり暗くなっちゃったけどハイドパークの中にあるSerpentine Galleryサーペンタインギャラリーに行って来ました。
ここもとてもいいギャラリーだった。もっと早い時間だったらハイドパーク内に4点配置されたアニッシュ・カプーアの企画展示を散策しながら見られたんだけど、今回それは残念。
この日はPhilippeParrenoフィリップ・パレノの映像作品による個展の開催中だった。館内のスペースにそれぞれスクリーンが設置され、1スペース1作品、それが同時にではなく順番に上映される。その順番は誰かが教えてくれるでもなく、音がする場所に人が寄せられるようして集まり作品を見る。画面の緊張感とスピーカーからの音、振動、そのバランスも良かった。公式サイト内の説明によれば、昼間は公園や通りの音なども室内に漏れてきて、それも作品の一部となりいろんな印象を与えるように書いてあったけど、夜は静かなもので完全に映像に集中できた。
記憶に残ったのが"June 8, 1968"という作品。
美しい風景の中に人が静かに立ってこっちを見ている。風景、人の配置、目で感じる美しさだけで目奪われる。自分は列車に乗りながら彼らを見る、彼らが視界から過ぎるとシーンが変わる。それが淡々と続くんだ。
すぐに、これは自分が見ているんじゃなくて、見られている事に気がつく。彼らの表情に笑みはない。怒りもない。列車は自分の意志で止められそうにもない。彼らはただ悲しみに似た表情で自分が送られていくのを眺めている。一体自分は何なんだ、と思った。
後で調べてみて分かった。"June 8, 1968"とう日付は、暗殺された第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの実弟であるロバート・F・ケネディが、兄の暗殺後、ニューヨーク州の上院議員選に立候補し当選、その5年後の1968年6月6日に暗殺され、その遺体がニューヨークからワシントンDCへ運ばれたのが1968年6月8日なのだそうだ。

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2011年02月21日

ヴィクトリア&アルバート博物館

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もうすっかり夜なんだけど、金曜日はなんと22時まで開いてるVictoria and Albert Museumヴィクトリア&アルバート博物館。連日、朝から晩まで歩き続けで、かなーり疲れてきちゃったので、休憩目的で博物館に寄ることに。カフェでゆっくりお茶でもしようかと。
うーむ、迫力のある外観だなぁ。

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2011年02月23日

ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ

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ロンドン中心部のピカデリーにある国立芸術学校The Royal Academy of Artsロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(王立芸術院)に行って来ました。中庭に立っている絵筆を持った銅像は初代校長のサー・ジョシュア・レイノルズなのだそうだ。
ここの企画展は評判が高く、今まで注目の展覧会情報を見るとロイヤルアカデミーだったりすることは少なくなかった。人気のある企画展のチケットは当日並んでも購入出来ないことがあるくらいらしい。
イギリスの国営の美術館や博物館は無料だけどここの企画展は有料。このロイヤルアカデミーは王立と和訳されているけれど国王や政府からの援助を受けていないそうで、こういった企画展も収入源のひとつになっているのだそうだ。
この時の企画展は"Pioneering Painters: The Glasgow Boys 1880 – 1900"と今も開催中の"Modern British Sculpture"の2つ。グラスゴーボーイズを見たいと思ってインターネットから予約しようと思ったんだけど、住所を入力する際に日本の郵便番号だとエラーが出ちゃって上手く予約する事が出来なかった。平日のチケットは残ってたけど週末は完売に近かった。当日行ってみて、チケットがあれば見るか!と、運頼みにしてみた。
当日、モダンブリティッシュスカルプチャは並ばずに買えるみたいだったけど、グラスゴーボーイズはチケット待ちの行列が出来ていた。でも20分くらい並んだけで当日券を買う事が出来た。よかった、よかった(^_^)
会場は想像した通りの人集りだった。
グラスゴーボーイズと呼ばれるスコットランドのグラススゴーに集まった若い画家達による、牧歌的で穏やかな風景と繊細な人物描写は特に高い年齢層に人気のようだった。共同制作の作品は、上手く表現の個性がコラボレートされていて印象に残った。それぞれに個性はあるけれど、影響し合い夫々どこか似ているのか、一枚の作品に違和感を持たせず、いい感じで複雑味を増しているように思った。
田舎の風景の中で可愛らしい子供を描いた作品の前に立っていると、隣りや後ろから、オー!ラブリー、オー!ラブリー、と聞こえて来た。
会場で僕も真似して、オー!ラブリー、と言ってみようかと思ったけど止めておき、このあとに寄ったパブで出されたビールの前で呟いてみた。スルーされたけどね。

2011年02月25日

ホワイトキューブ(ホワイトスペースギャラリー)

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ロンドンのイーストエンドに行った時、新しいホワイトキューブに行ってみようと思ったんだけど、あれこれ回っているうちに時間が無くなっちゃって、夜になって場所もよく分からず行けなかった。ここは1993年に開館したWhite Cubeホワイトキューブ、GoogleMap上ではWhite Cubeで検索すると両方出てくるけど、こっちはWhite Space Galleryと表記されている。
もちろん、現代美術作品が展示がされていて無料で見る事ができる。
一番右の写真は中庭にすっぽり収まったホワイトキューブ側からのThe Chequers Tavern

2011年02月26日

The Institute of Contemporary Arts (ICA)

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トラファルガースクエアにあるThe Institute of Contemporary Arts通称ICA。
ここにはギャラリーと劇場と2つの映画館、カフェバー、アート系の本屋が入っています。今回、フィルム上映は見ないで(見ても台詞のある映画だと字幕ないとよく分からないので、トホホ)ギャラリーと本屋だけブラブラ。
パフォーマンスやイベントとかある時は盛り上がるんだろうな。
現在、ここでは中島哲也監督作品「告白」が上映されてます。

2011年02月28日

テートモダン

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ロンドンで一番行きたいと思っていた美術館がTATE MODERNテートモダン。
金曜と土曜の夜は22時まで見られるので暗くなってから行く事に。セントポール大聖堂の前からミレニアムブリッジでテムズ川を渡って南岸(バンクサイド)のテートモダンへ。写真は、ほぼ渡り切る辺りからセントポールを振り返った辺り。渡ってる最中は橋が揺れるし夜ということもあってボケちゃって。。セントポール大聖堂とテートモダンを繋ぐミレニアムブリッジは2000年6月10日に開通したものの横揺れが酷くて3日後に閉鎖し、2002年2月22日に再開通したのだそうだ。まだ揺れてたけどね(^_^;
この夜の空は妙な色をしてました。

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2011年03月05日

ハムステッドヒースのケンウッドハウス

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ロンドンの中心からやや北に位置する大きな公園、ハムステッドヒースの中にあるケンウッドハウスに行こうと思った。公園と言ったけど、ガチガチに整備された公園じゃない。最低限の手入れはされているけれど、自然のままの姿を残したとても素敵な場所だった。
ケンウッドハウスとは、ビネスビール創始者の曾孫エドワード・セシル・ギネスによって集められたコレクションを彼の亡くなった1927年にEnglish Heritageに寄贈し、翌年から一般公開されている小さな美術館のようなところ。そのコレクションはフェルメール、レンブラント、ハルス、フラゴナールなどの名画があるのだという。
ケンウッドハウスの直ぐ近くまでバスが走っているのだけど、僕らが乗ったバスの終点はケンウッドハウスから公園の反対側にあるハムステッド駅だった。やっちまったな。
僕らは公園の中を歩く事にした。しかしこのハムステッドヒース、かなり広く、標識など1つもないので初めての人はかなり高い確率で迷子になるらしい。
僕は、人とすれ違う度に道を聞きながら進むことにした。

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2011年03月07日

耳をすまして-美術と音楽の交差点/茨城県近代美術館

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昨日で終わってしまった茨城県近代美術館の「耳をすまして-美術と音楽の交差点」展に会期ギリギリで行って来ました。とてもいい企画展だったと思う。
2室ある展示室を使って2部構成とし、1部では音楽や、それらから受けたインスピレーションを視覚化した作品の展示。2部では音を取り込んだ作品の展示が見られる。
音に関する作品たちが日本全国の美術館から集められているのも素晴らしい。出展作品リストがPDFになってたので添付しておこう。

1部ではマックス・クリンガーによる「ブラームス幻想 作品12」からの版画集など具体的な音楽の視覚化、カンディンスキー、マティス、クレー、国内では恩地孝四郎、難波田龍起、駒井哲郎、堂本尚郎などの作品が並び、具体的な音源があるものに関しては壁掛けされたヘッドフォンから音楽を聴きながら作品を見て行くことができる。
話は逸れるけど、国立近代のカンディンスキーの油彩「全体」、欲しい。

2部ではジョン・ケージの「4分33秒」の紹介と版画作品群からはじまり、藤本由紀夫、八木良太、金沢健一などなど、体験型の展示が多い。藤本由紀夫の剥き出しのオルゴールのゼンマイを巻いてステンレスの回転蓋付きのゴミ箱の蓋の上に載せる作品は、オルゴールが振動で移動してゴミ箱の中にゴトンと落ちて鳴り続ける。その曲が浜崎あゆみだったり流行歌なのがいい。八木良太の氷のレコード「VINYL」は実演もあってタイミング良く聞く事が出来た。プレーヤーに載せられた氷に針を下ろすとノイズの中からドビュッシーの「月の光」が流れてきた。音は数分でノイズだらけになる。他にも八木良太作品が面白かった。「In Secret (Talk / Insect)」は壁に掛けられ回転しているレコードに、虫ピンや釘、ビスなどを押し当てて音を聞く作品。1つは人の声が、1つは虫の音が聞こえてくる。砂時計の砂の落ちる音をイヤホンで聴く「Timer」は砂の落ちる音が血液の流れのように微かに聞こえる。3つあるうちの1つは音が聞こえないらしいのだが会場係の方に教えてもらわなければ分からなかったりする。「机の下の海」はワイヤレスヘッドホンから流れてくる音が机面の上と下とで海の上と中の音に切り替わる。どれも体験の内容を想定出来ていたとしても、実際にやってみると軽い興奮を覚える作品だった。
水戸という場所柄か会場が空いているので、こういった体験型の作品がゆったり楽しめるのは素晴らしい反面、いい企画なのに勿体ないという思いもある。
この企画展の図録には限定400部に特別付録CDが付いている。会期終了間際なのにCDもゲット出来てしまった。嬉しい.....でも複雑。

2011年03月08日

大英博物館

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世界最大規模と言われるThe British Museum大英博物館。
軽ーく午後のお散歩気分で行って来ました。
同じように世界最大規模と言われるルーブル、メトロポリタン、ヴァチカンなどと比べると、自分にとっては絵画が少ない分だけ深入りしないですんなり回れちゃいそうな予感。ぐるっと、観光名所的にポピュラーなものを見て回ろうかな、くらいで。

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2011年03月21日

ズィビレ・ベルゲマン展/栃木県立美術館

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本当なら21日が最終日だった栃木県立美術館のズィビレ・べルケマン展は地震の影響で15日で終了した。僕は地震の前に見たから良かったんだけど、なかなかエントリーしないうちに地震が来て、現在、栃木県立美術館は計画停電の都合もあって閉館中でもある。
僕はこの企画展ではじめてこの写真家を知りました。
旧東ドイツの女性の写真家で、ファッション写真を多く撮っている。
最近、何の理由か分からないけど思考を纏める集中力に欠けているので、ざっくばらんに記憶をメモ。
記念碑シリーズは良かった。マルクスとエンゲルスの記念碑の成立についてのドキュメント。9枚の写真。映画のシーンを見ているよう。そう、モノクロで撮られた作品の多くは、一瞬を切り取ったというのではなく、時間と物語を閉じ込めたような印象を持った。リアルを感じた。その場所そのものというような写実的なリアルではない作家の見たものを確実に閉じ込めたリアル。けっこう多くの作品が微妙に右肩上がりに思えた。
1979年のテュイルリー公園、パリ、は、テュイルリーとルーブルのあるパリ中心の公園で人は誰もいない、その真ん中にただ犬が立っている。淋しさ、静けさ、広さ、あの公園はこんなに静かだったかな、と思うくらいだけど、いい。1999年、シバーム、イエメン、も犬が一匹。こっちはゴツゴツした岩だらけの岩の上で何かに吠える直前、という姿。岩以外に何も無さそうな場所で、犬と写真家以外の何かの存在を感じる。
栃木県立美術館はカタログをあまり作らない代わりに、毎回、無料の冊子を作って配布している。これってスゴイ。でもカタログも欲しい。

2011年03月24日

荒井孝展/宇都宮美術館

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地震の前に見た宇都宮美術館の荒井孝展。
宇都宮美術館も栃木県立美術館と同じく現在臨時休館中。
会期は4月3日までだけど..... 期間中の再開は難しいのかもしれないな。

栃木県内の美術館から展覧会開催のお知らせが来ない。
営業時間に融通が利くギャラリーを除いて大きな施設は、この停電がせめて定期的なものにならないとスケジュールが立てられないよなぁ。

2011年03月25日

コートールドギャラリー

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地震でバタバタしていたからロンドンのエントリーを止めてしまった。でも残りをまたちょっとずつアップしようと思っています。時間が経っちゃったけど、こういう復習をしないとなかなか頭の中にきちんと残らないもので....。

入場無料の美術館が多いロンドンの中で、ここCourtauld Galleryコートールド協会美術館は大人1人5ポンドの入場料が掛かるのだけれど、月曜の午後2時までは入場無料ということで2人で10ポンド程節約してしまった。
実業家のサミュエル・コートールドのコレクションを元に設立されたコートールドギャラリーは、さまざまな政府関連機関、芸術・教育関連機関の入っているサマセットハウスの中にある。厳密にはロンドン大学附属コートールド美術研究所 (Courtauld Institute of Art) の美術館なのだそうだ。冬になると中庭はスケートリンクになるのだけど、1月下旬のこの日はスケートリンクの解体作業がはじまった所だった。

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2011年04月20日

内海聖史展・さくらのなかりせば/ギャラリエ・アンドウ

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今週土曜まで展示中の内海聖史 展「さくらのなかりせば」を見に、渋谷のギャラリエ・アンドウに行って来ました。
今回も点描のようにドットを重ねた色彩のグラデーションで見せる作品。ギャラリーオーナーによる照明の強弱によって見え方が変わるのも見る。作家はどの明るさで見るのがベストだと思っているのかも聞いておけば良かったな。絵画に限らず美術作品は光や空間での置かれ方で見え方が違うものだよね。今回の作品は綿棒による小さなドットで2054x5553mmのキャンバスに描かれている。「綿棒で最大の作品」というギャラリー説明が面白い。ギャラリーの壁の角の干渉を少なくするために角だけ浮かせての固定は流石だな。最近はよく揺れるから展示には気を使うと思う。
過去の作品での大きなドットは5センチくらいだったろうか。今回のドットは5ミリ程度だから約10分の1、大きなドットで換算すると、キャンバスのサイズは高さ20メートル、幅55メートルの作品になる訳だ。以前、下北沢のMACAギャラリーで見た作品が幅17メートルだったそうだから、あの3倍のスケールになるんだな。でも50メートルのスケール感はなく、明らかに小さなドットは大きなドットのミニチュアではない。印象もかなーり違う。大きなドットはフラットな感じだけど、小さなドットはマチエールが多く厚みもあるから絵の具感が強い。だから僕には大きなドットの方が木の葉や花びらのようなイメージもあるんだけど、この小さなドットには物質的な立体感のある塊のイメージを持って見ていました。地面に降り積もった花びらの山のような重力と。

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2011年05月20日

ちょいとギャラリー巡り

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久しぶりに銀座界隈のギャラリーへ。
最近、東京に行っても美術館に行くことが多くて、お目当ての作家の個展でもなければ銀座から足が遠のいてるなー。いつものギャラリーを覗きながら、昨夏、殻々工房で個展くていただいた木城圭美展を見にギャラリー403、そこからまたぶらぶらと京橋を越えて東京駅の不忍画廊で6年前に個展していただいた柳ヨシカズさんの参加する企画展へ。
たまたまだと思うけど、今まであまり説明受けなかったギャラリーオーナーが丁寧だったりして、なぜかビビる。
今まで無料観覧の画廊が入場料1000円にして、ポストカードをお持たせに全額義援金として送金するという。入場料払ったけど、作家との共同企画だったら作品の売上を義援金にする考え方のほうが好きだなー。
那須に帰って、来月開催予定の5人展のうちの1人、長峯香奈さんの展示を見に二期倶楽部のアートビオトープへ。
東京も那須も、梅雨前だけど初夏みたいな天気。

2011年05月22日

ARTIST FILE 2011/国立新美術館

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六本木の新美術館でARTIST FILE 2011を見て来ました。
2008年からスタートしたというこの年に1回のアーティストファイル、見たのは初めてでした。新美術館の学芸スタッフがそれぞれ推薦する現代の作家8人が紹介されていて、カタログも作家別に冊子になり展示作品以外にも掲載されたものが8冊セットで2000円。明確で、作品も面白くてカタログも良いね。
クリスティン・ベイカー 、タラ・ドノヴァン、鬼頭健吾、松江泰治、ビョルン・メルフス、が、良かったなー。
クリスティン・ベイカーはこの冬に行ったロンドンのギャラリーの何処かで見たような気がする。サーチギャラリーだったような気がするけど記憶違いかもしれない。でもきっと、コレクションの一部のように見るよりも今回の新美術館の展示のように作家毎に部屋で区切られての見せ方のほうがやっぱりいい。クリスティン・ベイカーの塩ビ版にスキージを使っての描画は、マスキングによってコラージュ化された画面がカッコイイ。スピード、リズム、リアル、ドラマチック。
タラ・ドノヴァン、鬼頭健吾作品は視覚的に面白かったな。タラ・ドノヴァン作品を見てたら中津由紀さんの展示を思い出した。ビョルン・メルフス作品はちょっと笑えて来てナイス!って感じ。
松江泰治作品はとても印象に残った。世界の何処かの町、砕石場、山、草原、いろんな場所がとてもクリアに撮られている。これは地表のサンプリングなんだと思った。サンプルを幾つも見ていると、それらを勝手に関係付けたり、違いを意識したりする。それらはたまたま作家の目に止まった地表にある一区画で、その部分にあった砂や石、植物、人間、建物なだけなんだ。
余談だけど、あの会場の写真を照らす四角いピンスポ、好き。

カタログ、本棚に置いときます。

2011年06月14日

テートブリテン

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最近、圧倒される美術館や絵画を見てないなー、ということで、現実逃避的にロンドンの美術館の回想。
テートブリテンは、テートギャラリー(テート美術館)と呼ばれ、近代・現代美術の美術館でしたが、2000年にテートモダンが出来てから名前がテートブリテンに変わったそうです。国立美術館ネットワーク「テート」の1つで、ロンドンにはこのブリテンとモダンの2つ、他にはリバプールとセントアイヴスにあるみたい。
元々はナショナルギャラリーの別館として建てられたのだそうだ。

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2011年08月19日

沓沢佐和子 高久加奈子 2人展/ニキ美術館

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昨年夏に閉館したニキ美術館がこの夏、期間限定の特別展示をされているというので見に行って来ました。久しぶり。
この立派な門構えからはじまる美術館へのアプローチは林の中の適度に手の入った庭園を進み、自然な流れの小川を越える。とても素晴らしいアプローチだと、以前来た時にも思ったのを思い出した。
もともとニキ・ド・サンファルの作品のコレクターであったYOKO増田静江女史のプライベートコレクションのみを展示したニキ美術館が、今回特別展示として催す2人展は美術館が推す2人の女性作家によるもの。クレイワークを中心とした立体の沓沢佐和子さんと、染色による絵画的作品で大きな空間を展開する高久加奈子さん。それぞれの確立した表現が心地よく響き合ういい展示でした。
以前ここで見たサンファルの立体作品「グウェンドリン」と「大きな蛇の樹」は見ることができます。館内の案内によれば、この2人展が終わったらニキ美術館は完全閉館するのだそうだ。会期は21日(日)まで。

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2011年10月01日

佐藤陽香展・ほしまちじかん/Galerie Ciel

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水戸のギャラリーしえるで佐藤陽香展・ほしまちじかん を見てきました。
色の美しさとキャンバスの中の3次元で漂う視覚の浮遊感。
初めてお邪魔したギャラリーしえる。野沢二郎さんも個展されてるので行こうと思いながらなかなか行けなかったのですが、素敵なギャラリーでした。
水戸に行く時はまた寄ろう。

2011年10月02日

CAFE in Mito2011ーかかわりの色いろ/水戸芸術館

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3月の地震でしばらく休館、7月末にこの企画展でめでたく再開した水戸芸術館に行ってきました。
CAFEとはCommunicable Action for Everybodyの頭文字をとったもので 「誰もがコミュニケーションできる行動」という意味なのだそうだ。期間中、たくさんの参加型イベントやワークショップが企画されている。
やはり水戸も地震の被害は大きかったように思える。岩の噴水も止まり、あちらこちらが未だ修復中だけど、こうして出来る範囲で活動を再開することは見た目の痛々しさと反してとても力強い。
ネット上で話題になっていたあのスネークキューブ.......いやシンボルタワーも倒れなくてよかった......地震ニュースの映像に映った時は、県外から「地震でねじれちゃったんじゃないか」「倒れないのか」という声が上がったらしいが......。
芝生広場では10月23日まで『明後日朝顔の種が「記憶や思い出、人を運んでくる船のよう」』という日比野克彦氏による明後日朝顔プロジェクト水戸2011の船も見られる。もう秋ということで、後ろに植えられた朝顔のグリーンカーテンもそろそろかな。種を取ってまた植えられるといいね。
CAFE in Mito 2011は16日まで。

2011年10月12日

小林達也「モトメヨ ステヨ」/殻々工房

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殻々工房で小林達也さんによる「モトメヨ ステヨ」展がはじまりました。
本来、抽象とは表現方法であって目的ではありません。絵画や言語で何かを表現する際、その表現は具象(体)的なのか、抽象的なのかというもののひとつだと思います。
モチーフを具体的に描画した場合、リアリティというものを感じやすくなります。
それが実際にありえない風景だったり、写実的でなかったとしても、テーマとモチーフによって構成される絵画の世界がリアルであればその中に引き込まれることがあります。
小林作品にはモチーフがありません。
例えば、この作品は何をイメージして描かれたのか、というものはないと思います。
画面に何かをのせたところから始まり、そこから生まれた視覚的な手触りを広げ、重ね、削り、貼り、線を引き、塗り、その作業は丁寧に重ねられ、計算されたように偶然を求め、作品の表面からそれらは複雑に見え隠れします。
巧みに構成された視覚的刺激が鑑賞者の視覚と結びついた時に、鑑賞者の視覚は作品の随所に埋められた刺激を感じ、視線は表層を無意識に漂うかと思います。
独特なリズムと色彩で、視覚的なものだけを追う誠実な抽象絵画だと思います。

2011年10月28日

野沢二郎展・水面の陰翳/コバヤシ画廊

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銀座、コバヤシ画廊で野沢二郎展を見てきました。
入口の階段を降りる時から既に漂う濃い油絵の具香。半生、ですかね。
幾つか気になったような、ならないような。しばらく1人で考えよう。
とても質の高い絵画です。会期は日曜まで。ぜひ。

コバヤシ画廊のホームページがカッコ良くなっている。
それをオーナーに伝えようかと思ったんだけど電話中だったのでそのまま出て来ちゃった。どなたか代わりに伝えておいて下さい。
サイト、カッコ良くなりましたね、って。

2011年10月30日

世界遺産ヴェネツィア展/江戸東京博物館

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ヴェネツィアのコッレール美術館やドゥカーレ宮殿からベッリーニやカルパッチョの絵画が来ているというのでヴェネツィア展を見に江戸東京博物館に行って来ました。
全体としては世界遺産ヴェネツィアの歴史や文化を紹介するもので、その目玉として幾つかの作品が展示されている、という感じでした。
あの干潟にどうやって建物を建てているのかとか、湿気の多い場所での絵画の保存場所などの解説は興味もったけど、個人的に、1400円はチョッと高いなー。そして江戸東京博物館ってビミョーな建物なのね.....初めて行ったけど。

2011年12月22日

暗闇バール×あかりとうそく/殻々工房

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今年の冬至は殻々工房の休みの木曜なので、夏至と冬至の年2回のキャンドルナイトは前倒しで21日に「暗闇バール」。今回は展示中のあかりろうそく展とのコラボレーションによる「暗闇バール×あかりろうそく」だったのだ。
いつもはただ単に暗い「暗闇バール」が「あかりろうそく」さんと「松のや」さんとのご協力で、那須の林の中にぽっかりと灯りが浮かぶ美しい空間を作り、僕たちにそれを見せて下さったことにとても感謝しています。

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2012年01月10日

ナショナルギャラリーとレオナルド・ダ・ヴィンチ

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去年の写真を整理していたらロンドンの写真が出てきた。
ロンドン滞在中2回行ったトラファルガー広場にある美術館、ナショナルギャラリー
美術館の規模としてはニューヨークのメトロポリタンやパリのルーブルに比べれば小さいかもしれないけれど、コレクションのほとんどは絵画で、レオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」「聖アンナと聖母子」や、ヤン・ファン・エイクの「アルノルフィーニ夫妻像」、ベリーニ、ボッティチェリ、ラファエロなどのルネサンスから、ゴッホ、ルソー、セザンヌと印象派まで、これが入場無料で見ることができる。ここのレオナルドの作品を見るためだけでも何度来てもいいと思った。このレオナルドの作品のうちのこの2点はパリのルーブルにもある。ルーブルで見た「聖アンナと聖母子」は優しさを感じる柔らかな印象だったけど、ナショナルにあるデッサンは違う。
あの深い黒と力強さは何なんだろう。
インターネット上のどの写真を見ても同じ感動は得られないし、違う絵を見ているような気持ちになる。
パリとロンドンとにある作品を図像として見比べるのは美術館にいなくても楽しめて、また面白い。
wikipediaにあった画像を拝借して並べて見てみよう。
(コピペに問題ありましたら削除します)

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2012年02月12日

Ca' d'Oroカ・ドーロ/Galleria G.Franchettiフランケッティ美術館

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ブラブラ散歩しながらカ・ドーロまで来た。
カ・ドーロの内部はフランケッティ美術館、その入口が分からずカナルグランデまで出てしまった。外観で最も装飾を施されているのはカナルグランデに面しているから水上や対岸からでないとその全景は見えない。直ぐ隣りにある水上バス乗り場から覗き込むようにカ・ドーロを見る。

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2012年02月17日

Scuola di San Giorgio degli Schiavoniサン・ ジョルジョ・デリ・スキアヴォーニ信徒会

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ここは教会でなく「スクオーラ」だから和訳すれば学校だけど信者の集まる場所ということでマップ上では「信徒会」とされている。小さなカナルに掛かった小さな橋の脇の目立たない場所に建ち、離れて建物の全景を見ようと思っても手前の建物にどうしても左肩が隠れてしまう。
ここは建物が見たくて来たのではなく、この中ではヴィットーレ・カルパッチョの作品が見られるというので来たのだ。中に入る。中は広くなく正方形に近いワンスペースで中央に祭壇がありそれ以外は部屋の壁ぐるりと少し見上げる高さにカルパッチョの作品が帯状に詰めるように並ぶ。外部の光は遮断され、アッパーのスタンドライトが作品を照らしている。作品と共に照らし出される木の梁を現した天井が印象的で、植物を模した図柄が褪せているが金を使った色彩で細かく装飾されている。絵画以外の壁は光沢のある木目調で、落ち着いた感じはあるけれど、とても手の込んだ密な空間だ。
ここではカルパッチョの聖ゲオルギオスのドラゴン退治の伝説を描いた作品何点かと、聖ヒエロニムスや聖アウグスティヌスの死などがある。有名なドラゴン伝説は異教との戦いを表したものだし、聖ヒエロニムスといえば学問の神さまみたいなものだろうから、信徒会の壁を埋めるに適したものなのだろう。
地味かもしれないけれど、質の高い空間だと思った。
2階もあり見ることもできる。
写真を撮りたかったけど残念ながら内部は撮影禁止なので写真がない。インターネットで探してみたけどまともに内部が見られるのはあまりなく、フランス語なのかな?トラベルガイドのページに内部の写真が映ったものがあった。
記憶はすぐに薄れてしまうのでリンクを貼っておこう。

La Scuola di San Giorgio degli Schiavoni - La confrérie de Saint Georges des Esclavons /Venise tourisme
http://www.venise-tourisme.com/scuola-san-giorgio-schiavoni.html

Scuola di San Giorgio degli Schiavoni
http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Scuola_di_San_Giorgio_degli_Schiavoni&oldid=468761566

2012年02月28日

サン・ザッカリア教会 Chiesa di San Zaccaria

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僕らの泊まったホテルは、このサン・ザッカリア教会のある広場に面していた。
サンマルコから近いのにとても静かな広場だった。
ここではジョヴァンニ・ベリーニの「玉座の聖母と諸聖人」が見られる。他にもこのベリーニの弟子といわれるティントレットの「洗礼者ヨハネの誕生」とかもあるけど、僕はこの中央に描かれているベリーニの絵を見たいと思っていたから、その近くに安いホテルを見つけられた時からは、ちょっとの不安の混ざった幸運にワクワクした。
いくらベリーニが色彩豊かとはいえ、この鮮やかさは修復されてのものなんだろう。幾つかの絵の近くにボックスがあって、そこにコインを入れると何分間が絵がライトアップされる仕掛けだった....ライトが点いたところにみんなが集まる。

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2012年03月01日

コッレール博物館 Museo Correr

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サンマルコ広場の一翼、コッレール博物館。
写真撮影禁止だったので中の写真はないのですが、この時は企画展はなく、またけっこうな数の作品が貸し出し中で目立った作品のレンタル先は日本......あぁ、そういえば江戸東京博物館のヴェネツィア展ではコッレール所蔵の作品をよく見た......という感じもあってか今ひとつ楽しめなかったのだ。
エントランスの階段のあるスペースの壁面は石像のレリーフに見立てた「だまし絵」で出来ている。これが微妙に上手くない、と感じるのは僕だけなんだろうか。うーむ。

壁や天井にこういったトロンプ・ルイユの1つを取り入れた教会は少なくないけど、この程度のものをここまで全面にやられるとトリックアートのミュージアムに来たみたいで有り難くないと思うのは、木目プリントの壁紙や、レンガ風サイディングに嫌悪感を持つ僕のアレルギー反応なのかもしれない。
遠近法とアナモルフォーシスを駆使した教会に感動することはあるし、先日書いたサン・ザッカリア教会のジョヴァンニ・ベリーニの「玉座の聖母と諸聖人」でも、壁に実際にある柱と同じものが絵の中にも描かれ、その絵の奥が実在する空間かのように描かれていて、これらは素晴らしいと思うのだけれど.....。

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2012年03月04日

プンタ・デッラ・ドガーナPunta della Dogana

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自分たちが仕事を休むとしたら1月か2月。ヴェネツィア・ビエンナーレは11月までだからなかなか行かれそうにない。
ビエンナーレの期間以外でヴェネツィアで現代美術を見るなら、まずは2009年にオープンしたここ、プンタ・デッラ・ドガーナPunta della Doganaなんだろう。ここはフランスの実業家であり世界でトップクラスのアートコレクター、フランソワ・ピノー氏Francois Pinaultのコレクションによる現代美術館。パラッツォ・グラッシPalazzo Grassiも彼の所有で、ヴェネツィアでは2箇所で彼の現代美術コレクションが展示されているのだ。
もともとピノー氏はヴェネツィアではなく、パリ、セーヌ川に浮かぶセガン島のルノー工場跡地を買い安藤忠雄設計で彼の膨大なコレクションの保管場所を建築するつもりだったのだそうだ。それがフランスの行政の遅れから計画は遅延となり待っていられなくなったピノー氏はパラッツォ・グラッシを買い取り、次はこのプンタ・デッラ・ドガーナをグッゲンハイム財団との入札争いの末、勝ち取った(というかグッゲンハイムが降りたような形なのかな)のだという。まあ、スゴイ話だな。かつて海の税関倉庫だったこの建物のリメイクも安藤忠雄によるもの。
ピノー氏はグッチやイブサンローランを抱えるPPRグループの会長で、アートオークションのクリスティーヌも彼の所有、フランスワインのシャトー・グリエ、シャトー・ラトゥール、ドメーヌ・デュージェニーも所有しているのそうだ。
このプンタ・デッラ・ドガーナ、現代美術館としてレベルが高く、内容も充実している。ビエンナーレ期間外であっても、ピノー氏によってヴェネツィアはヴェネツィア共和国の文化芸術だけでなく現代の最新の美術も見られる島になったんだな。美術や建築を見てると思うけど.....お金持ちってすごいねー。

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中は撮影禁止だったので写真はないんですが、この日、展示されていた作家は、アフリカンアメリカンフラッグのDavid Hammons、ひと目で分かるDonald Judd、Paul Mccarthy、Thomas Houseago、Ronihorn、最近NYのグッゲンハイムの吹き抜けに展示したイタリア人美術作家Maurizio Cattelan 、Subodh Gupta、直島のベネッセでも見ることができるBruce Nauman、Adel Abdessemed、Felix Gonzalez-Torres、Thomas Schutte、Sigmar Polke、などなどなどなど。元倉庫だけあって空間が広く、ゆったり見られます。

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2012年03月13日

Peggy Guggenheim Collectionペギー・グッゲンハイム・コレクション

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世界各地に美術館を設置しつつあるソロモン・R・グッゲンハイム財団の運営する美術館。Peggy Guggenheimペギー・グッゲンハイムはソロモン・R・グッゲンハイムの姪でマックス・エルンストの元妻、その美術コレクションは、キュビズム、シュールレアリスム、未来派、形而上絵画、ヨーロッパやアメリカの抽象絵画、彫刻などなど。生前から自宅であるここを美術館としてコレクションを公開し、彼女の死後、作品の寄贈と運営はソロモン・R・グッゲンハイム財団となっているのだそうだ。
ピカソ、ブラック、カンディンスキー、クレー、ミロ、モディリアーニなどなど辺りからの時代の作品が沢山見ることが出来るけど、エルンストの「花嫁の衣装」は、ここで見られてよかったな、と思う。
ヴェネツィアの、建物の隙間が道路といった感じの狭く密集したエリアの印象とは違い、この辺りには画廊も多く比較的静かな場所。敷地内には彫刻作品の点在するガーデンもあり居心地のいい広さでゆったりとしている。
ここも館内撮影禁止だったので外観だけ。

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2012年03月25日

ヴェネツィア島巡り/ジュデッカ

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サン・ジョルジョ・マッジョーレから隣りの島、ジュデッカ島へ。
割りと大きな島だけど、ここではパラーディオ設計のレデントーレ教会を見ただけ。教会前はすぐ運河なのでやはり引きが取れない。。
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スキアヴォーニ信徒会のあの梁の間隔のイージーさと比べると素晴らしく等間隔。いい意味でバラックの多いヴェネツィアはとても魅力的なのだけど、そこにこの美しさは対照的だなあ。

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2012年04月03日

ヴェネツィア島巡り/ムラーノ

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ジュデッカからムラーノ行きの船に乗った。
ムラーノといえばヴェネツィアングラスの島だ。
ヴェネツィアのガラス産業が盛んになった頃、火災の心配からガラス工場を1つの島に集めたのだという。それがこのムラーノ島なのだそうだ。また、ガラス作りのノウハウを外に漏らさないようにするための様々な制度もあったようだ。
ヴェネツィアの歴史から当時の共和国政府は細かな制度を幾つも設けているのを良くみる。疫病の蔓延を最小に留めるため、コレラの死者を1つの島に集め伝染を食い止めたこともあり、その島は死者のみで埋め尽くされた。ある話では船乗りの多かったヴェネツィアで同性愛者が増えたことがあったらしい。それを良く思わない政府は島の一部に色街を作り、その利用を奨励したのだという。他国からのヴェネツィアングラス職人の引き抜きに対する対策と罰則なども細かに作られていた当時の政治が記された文献を見ていくのも面白そうだ。
ガラス博物館近くの船着き場Museoムゼオで船を降りた。

僕らの宿泊していたホテルでも薦められたのだけど、ホテル宿泊者には本島から無料の船が出るのだと言う。そして無料の工場見学が出来る見学ツアーなのだと。しかしこのツアーの最後は高価なガラス製品を買わないといけないような部屋が待っているのだという噂だったので、ホテルのレセプションには、ガラスには興味がない、と言って丁重にお断りして来た。

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2012年04月17日

ヴェネツィア島巡り/トルチェッロ

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今回の島巡りの中でも楽しみにしていたトルチェッロ。
ムラーノ島からブラーノ島に着いたんだけど、暗くなる前にトルチェッロに行きたかったからブラーノの散策は後回しにして船着き場に停まっていたトルチェッロ行きのボートに乗り込んだ。ヴェネツィア本島からの水上バスとは異なり、細身のクルーザーのような船だった。この船はブラーノとトルチェッロを往復するだけみたい。

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2012年05月29日

館林ジャンクション・中央関東の現代美術/群馬県立館林美術館

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茨城県古河街角美術館で毎年展示されているグループ展「ミックスジャムは見た」のメンバーの小林達也さんと光山明さんが参加されているとのことで、群馬県館林市の多々良沼のそばに立つ館林美術館に「館林ジャンクション・中央関東の現代美術」展を見に行って来ました。
館林周辺の現代美術作家を紹介する企画展。スペースに対して作家の数が多いのか、ちょっと窮屈なのと個々の作品数や解説、紹介が少ないような....という印象を持ったけれど、近隣の方にはぜひドライブがてら足を運ばれてみてはいかがかと思う美術館なのだ。良い環境に気持ちよく建てられた美術館だと思う。特に建物の外回りがオープンで気持ちが良い。
ただ.....前回行った時も思ったんだけど、何か残念なイメージも抱いてしまう美術館でもあるのだ。

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2012年07月23日

本橋成一&スズキコージ展「BEFORE&AFTER 3.11」とライブペインティング/つくば

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先週、久しぶりにつくばに行ってきた。
つくばよりも遠くにある水戸とそれほど移動時間が変わらないという不思議な那須つくば間なのだ。
今回のつくばの目的は、つくばを中心とする50人実行委員会の主催する「BEFORE&AFTER 3.11」のイベントの中から、つくば美術館での「本橋成一&スズキコージ展「BEFORE&AFTER3.11」希望へ」と、「スズキコージ+渋さチビズ劇場@つくばカピオホール」を見ること。
絵本画家・イラストレーターのスズキコージ氏の巨大なスクリーンのような作品がつくば美術館の高い天井スペースの大きな2面に隙間なく貼られ、サイドの2面には写真・映像作家の本橋成一氏の写真が展示されていました。エントランスの通路部分には本橋成一氏の写真をスズキコージ氏が切り貼りしたコラージュや絵本の原画などの展示も。
幻想的でありまたジプシー音楽を想わせる躍動的なスズキコージ氏の絵画と、本橋成一氏のチェルノブイリ原発とその被災地の風景。映画「ナージャの村」と「アレクセイと泉」の上映もあったので見たかったのだけど、残念ながら日程が合わずに見られなかった。

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2012年07月28日

フィンランドのくらしとデザイン・ムーミンが住む森の生活/宇都宮美術館

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宇都宮美術館で「フィンランドのくらしとデザイン・ムーミンが住む森の生活」展を見てきました。
駐車場から美術館まで、いつもの遊歩道を歩く。
木陰の中から眺める陽射しに照らされた草っ原が眩しい。
蝉が鳴いているでもないのに、なんだか賑やかだ。そして暑い。夏だなあ。
美術館の中は涼しい。
やっぱり涼しいほうがフィンランドって感じがしていいねえ。
宇都宮美術館ってデザイン系の企画展がいいな、と思う。
受付を抜けたホールに一坪くらいの小さな小屋が立っていた。これは木材だけで作られたフィンランド風子供小屋バラックで、庭に1個くらい作りたくなる。展示室内にあった「トゥースラ湖畔の芸術家コミュニティ」辺りの芸術家の自宅を紹介する写真にもセルフビルド熱が上がったりする。
叙事詩「カレワラ」や、「ムーミン」のトーヴェ・ヤンソン。マイヤ・イソラ、カイ・フランク、アルヴァ・アアルトがデザインした作品が並ぶ。アアルトの椅子にも座れるし、自分も愛用しているカイ・フランクのグラスなどなど....イッタラアルテックマリメッコの共同ショールームに来たみたいで楽しい。
そしてミュージアムショップにはイッタラのグラスも売ってたりする。(←たぶん定価 (^ ^; )
アアルト大学のLuukku houseはホールで映像、模型での紹介。一棟幾らなんだろう。

2012年07月30日

光あれ!光と闇の表現者たち/栃木県立美術館

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宇都宮美術館から移動して栃木県立美術館の「光あれ!光と闇の表現者たち」展へ。
栃木県在住の現代の作家の作品を、昨年の震災の前後を意識させながらの展示。
面白かったのは無料の音声ガイドがそれぞれ作家本人へのインタビュー形式によるものだったこと。作家は解説者ではないので美術関係者でない人に話すことを想定して分かりやすい言葉を選ぶとは限らない。自分の作品を言葉で説明しなれている人もいるけど、美術で表現しようとしたことを美術よりも巧みでない言語で表現しようとして余計に分かり難くなる人もいるだろう。あまりにぶっちゃけた話も魅力的な作品のイメージを半減させることがあるかもしれない。
いずれにせよ、インタビュアーとの会話を聞きながらの鑑賞は、作品だけよりも印象に残りやすく、知り合いの作家の展示を見た後に喫茶店で話しているような感じでもあった。

柄澤齋さんの「この星の名は苦文(にがよもぎ)といふ」は、地震の前にも何度か見たことがあったけど、以前とは印象の重さが違う。これが鑑賞者である自分の変化なんだな、と思った。
クワクボリョウタさん、荒井経さんの作品、よかったな。

帰ろうと思ったらドシャ降りの雨。

2012年08月26日

花片ー近景の水ー・野沢二郎/いわき市立美術館

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いわき市立美術館での、ホノルル美術館所蔵「北斎展」と同時開催されている野沢二郎さんの展示「花片ー近景の水ー」を見て来ました。
大きな6枚の絵画を半円形に繋ぎ展示された「水景」シリーズと、60cmスクエアに近い作品9点。組み立てられた6枚の絵画が展示されているスペースは自然光が強いのか、またスキージーを使って描かれた滑らかな作品の表面がその光を反射しているのか、少し見辛く感じながら眺めているうちに、これは光のせいだけではなく作品の表層に薄く重ねられた半透明の白い絵具が光沢を持って皮膜のよう作品を覆い、それが光の反射と併されて見え難くしているのだと思いました。
余談だけど、同じくスキージーを全面に使った作品でもロンドンのテートモダンに常設されているリヒターの連作はマチエールの違いからもこういった反射の仕方はしないだろうから、やはり作品によっては明かりの種類や当たりかたを選ぶものなんだな、と改めて思う。外が暗くなってからまた見たいと思ったけど、そうもいかず。またの機会に。
通路側にあった作品はそんなことも気にならず見られ、また好きなものも幾つか会って見に来て良かった。やはり白い膜に覆われたというか、白く濁った水の底を見るような作品が良かったな。

これまた余談だけど、この展示を見て思い出したのが、5年前の五浦の六角堂での野沢二郎さんによる展示。あの時は岡倉天心の「天地人の三元」に通ずる「三」をヒントにされたという「3つの絵画」が、六角堂の六角形の床を埋めた展示。あの六角堂が昨年の津波に攫われて土台だけが残された画像を目にした時の淋しさは何とも言えないものだった。その後、茨城大学による「岡倉天心記念六角堂等復興基金」の創設から六角堂の再建がはじまり、今年4月には再建完了されている。1年という早さがスゴいと思う。
あの五浦のある北茨城といわきはすぐ隣りにあり、県は違えど車で1時間も掛からない距離だ。
今回は6枚の絵画と壁面で7角形だけど、何となくね。

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2012年09月15日

福島現代美術ビエンナーレ/福島空港

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福島空港で23日まで開催中の福島現代美術ビエンナーレに行って来ました。
僕の住んでいる那須からは県は違えどとても近い。
福島空港は開港15周年記念として福島県須賀川市出身の円谷英二氏の(株)円谷プロダクション及びサークルシュワッちの協力によりターミナル内はウルトラマンがいっぱい。そのウルトラマンのあるところ、ヤノベケンジ氏の「トラやん」とのコラボレーションが見られます。楽しい。
ヤノベケンジ氏の大きな「sun child」、防護服の胸のカウンターは表示されず、ヘルメットを外した表情は何かを達成したかのように輝かしい。ここ福島で見ているからだろうか、なんだか胸にグッとくるものがある。
今回の福島現代美術ビエンナーレのテーマは「空 SORA」、震災復興記念として国内外のアーティストと福島大学の学生による作品が空港ターミナル1、2、3Fと道路を挟んだ公園内に多数展示されている。
個人的に、震災復興というと地震の直後から「元気をだそう」とか「絆」とか「がんばろう」なんて言葉を使うのを目にするのがあまり好きではなかった。
素直な気持ちもあるんだろうけど、捻くれた自分には表面的なもののように思えたり、それに、元気出してがんばってるのに、他所から来た人に「那須も元気だしてがんばりましょうよ」と言われることほどやる気を無くすことはないよ、と思った。
美術にはそういう押し付けがましいものが、あまりない。
今回、改めて美術っていうのはいいもんだな、と思った。

震災以前に作られた作品も多く展示されている。
河口龍夫氏の作品は震災以前に幾つもの美術館で何度も見たことのある作品「DARK BOX」などがある。しかし、今回のビエンナーレで見た時に頭の中に浮かび上がるものは、震災前では想像もしなかったものだ。
作品には手が加えられてない。
展示してある場所は変わった。
でも一番変わったのは僕なんだ。
作品は見る人の経験や知識によってこんなにも変わるものだんだと思った。
また変わることのできる作品があるんだと思った。
福島という場所で、震災とその後の現在に対して正面を向いているこの展覧会はとても意味のあることで、福島で開かれることも大切なのだと思った。

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2012年09月26日

ノヴェチェント美術館 Museo del Novecento

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2010年末に開館したというノヴェチェント(900)美術館 Museo del Novecento 。まだ新しい美術館って感じ。右の写真は外観を撮るの忘れたので中から外を見たところ。
美術史上のノヴェチェントとはイタリアのファシズムの影響を強く受けた政治的な臭いのするミラノで興った芸術活動のひとつだろう。はじめはイタリアが最も芸術で溢れていたルネッサンス(1400年代)の芸術をノヴェチェント(1900年代)に再興させるための運動で、形而上絵画や未来派、シュルリアリズムも見られたように思うけど、ムッソリーニによるファシズムのもとで政治と芸術をで強く結びつけようとし、作品は反前衛の保守的なものとなり、そのファシズムの衰退と共に、この芸術活動も消えて行ったようなイメージを持っている。(違ってたら教えて下さいm(_ _)m)ただ、この美術館は当時の作品だけを見せるだけではなく、現代の作家も多く見られ、ノヴェチェントからのイタリア美術をいうものを見ているような気がした。

残念ながら写真NG。でも館内の窓から隣りに建つドュオモが迫力あって1枚だけ撮っちゃった。まわりの人もみんな撮ってたし(^_^; というのはとてもイヤラシい言い方だけど。作品じゃないからOKかな。
ちらっと映っているネオンがfontanaの作品の一部。

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Museo del Novecento
http://museodelnovecento.org

2012年10月02日

最後の晩餐/サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会

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今回ミラノに行った目的の1つは、修復を終えたレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を見ること。これはかねてからうちの奥さんがリクエストしていたことでもある。
最後の晩餐は完全予約制で見ることが出来る。
現地に着いてから予約が取れないとなると悲しいので、日本からインターネットで予約と支払いを済ませた。けっこう簡単。
この予約サイトのページの中のカレンダーのから空きのある行きたい日時を選び予約、クレジット決済を済ませ、送られてきたメールをプリントアウトしてレセプションに持って行くだけだった。1人6.5ユーロ+手数料1.5ユーロで8ユーロだった。

当日、ミラノは寒かった。
北イタリアに訪れた寒波に空気は冷たく空はどんより。
路面電車に乗り、マップ上で教会の近くであろう停留所で降りた。教会のありそうな方向を見ると、ガイドブックで見たサンタ・マリア・デッレ・グラツィエの頭の部分が見えた。
あれかな、たぶん。
思ったよりも人気のない中庭の先に受付らしき場所を見つけた。
あまりにも人が少ないので自信なくプリントしたチケットを見せると、慣れた口調での説明と共にクリアファイルに収められた「最後の晩餐はあっち」と矢印つきのイタリア語で書かれた紙を見せられた。どうやら間違うのは僕だけではないようだ。
この寒空に花の蕾をつけた木と、キレイに剪定された庭木が迷路のようになっている中庭を抜け、指示通りに教会の外を建物に沿って歩くと、ガイドブックの写真のようなアングルから教会を見ることができた。

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2012年10月19日

光山 明・ニッポン顔出し看板紀行/殻々工房

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殻々工房で光山 明さんによる写真展「ニッポン顔出し看板紀行」がはじまりました。
何年前になるんだろう、光山さんが毎年参加されているグループ展「ミックスジャムは見た」の会場で、このシリーズの作品の前で話しをさせて頂いたことがある。たしか、シリーズ最初の作品の、池袋サンシャインシティの吹き抜けに巣鴨プリズンの顔出し看板を置いた作品のときだったような気がする。
現在、サンシャインシティが建っている場所は、かつて巣鴨刑務所だったという。主に共産主義者等のいわゆる思想犯や、反戦運動に関わった宗教家等が拘置されていたのだそうだ。太平洋戦争後GHQに接収され「巣鴨プリズン」と呼ばれ、極東裁判に関わる容疑者、いわゆる「戦争犯罪人」を主に収容されたという。現在のサンシャインの吹き抜けが、かつての巣鴨プリズンを想わせることから、そこに顔出し看板を置き1枚の写真に収めることで、今見えている風景が心のなかでどう変化するのかということ探るというような作品意図なのだと理解した。
このアースダイビング的な作品に興味を持ったので、いつかこのシリーズがたまったら、ぜひ個展として見てみたいですね、という話をした。
この顔出し看板は実際に設置、撮影されたものとそうでないものがある。その部分も含め、どれがリアルで何がリアルでないのかということも含め、その写真に収められた場所の歴史や、問題、未来などについて鑑賞者に考えを馳せていただけたら、と思います。

たとえば、多々良沼の地底深くに使用済み核燃料を埋めるという計画をクリーンだとする顔出し看板と、飛来したたくさんの白鳥の姿に、その工事が進められたあともこの白鳥を見ることができるのだろうか、という考えとともに、その後の景色を頭の中で想像することになる。見た景色と違う風景が鑑賞者の頭の中に広がれば、それがこのシリーズの面白さなのだろう。

今回、光山氏の作品は9点。
彼の制作の原点とも呼べる足尾鉱毒事件と渡良瀬遊水池などの他、東海村原子力発電所、茨城空港、スカイツリーなど。

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2013年02月08日

マルモッタン・モネ美術館 Musée Marmottan Monet

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前回パリに来た時に、行きたいと思って行けなかった美術館がいくつかある。
その中の1つが、ここマルモッタン美術館、フランス語名はMusée Marmottan Monet。名前にモネとあるように世界最大級のモネコレクションを所蔵しているのだそうだ。
ブーローニュの森に近く、ラヌラグ公園を前にした場所にある。バスで来たからか、美術館に入る前に近くで食事しようと思ったのにそんな場所も見つからないくらいの閑静な住宅地だった。もっとも、少しくらい腹が減っているほうが絵を見るにはいいものだ。
地階では印象派の作品が、かつての邸宅の様子を想わせる部屋のままの中に展示され、続いてモネのコレクション、そこから階段を下り、地下では企画展 l'exposition Rubens, Van Dyck, Jordaens et les autresが見られた。この企画展の説明によればマルモッタン美術館とベルギー王立美術館Musées royaux des Beaux-Arts de Belgiqueは相互のコレクション強化のためにパートナーシップを契約したようで、それによって実現した企画展のようだ。
館内は撮影禁止とのことで外観のみ。
やはり晩年のモネは、抽象表現の作品にしか見えず、そう思って見ても遜色ないコンセプトと高い質を持っていると思う。本人が最後まで自分は印象派の画家だと言っていたのだそうだから、それでいいのだけれど。「印象日の出」もレンタルされてなく、ここで見ることができた。

印象派の作品が並ぶ部屋のなかに、何年か前に東京の三菱一号館美術館に来ていたマネの「横たわるベルト・モリゾの肖像」Portrait de Berthe Morisot étendueが帰ってきていた。と、同時に、ここではモリゾの作品もマネと一緒に見られたのが良かった。もちろん、マネの影響は大きいがタッチが師匠より大胆、というかタッチはルノアールに似た感じもある。どこか育ちの良さみたいなものをその作品と視点から感じる。モリゾの母親ってフラゴナールの遠い親戚らしいね。

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2013年02月12日

パリ市立近代美術館で見る電気の妖精

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柱の先には中庭があり、それを挟んだ手前の入り口が、印象派やモダン、家具なども展示するパリ市立近代美術館Musée d'art moderne de la Ville de Paris、その先が現代美術を展示するパレ・ド・トーキョー。
市立近代美術館は常設のみ無料で見ることができる。
前に来た時はラウル・デュフィの電気の妖精La Fée Électricitéがクローズで見られず、残念な想いをしたのでリベンジなーのだ。

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2013年02月16日

ラ・ロッシュ邸 Maison La Roche

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ちょっと道に迷いながらラ・ロッシュ邸に着いた。
白いフェンスの手前右に見えるのが現在コルビジェ財団の事務所になっているジャン・ヌレ邸、フェンスの先 ピロティの手前右にラ・ロッシュ邸の入り口があり、2つで1つの建物だけど、見学出来るのはラ・ロッシュ邸部分のみなのだそうだ。

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2013年02月18日

Théâtre des BOUFFES DU NORD

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オペラガルニエかバスティーユのオペラかコンサートのチケットを取ろうと思っていたら、あっという間に安い席が売れてしまい高い席しか残っていなかった。さすが人気なんだなぁ。
今回の劇場体験は、パリ北駅の近くThéâtre des BOUFFES DU NORDでの「La nuit tomb...」にしてみた。さすがに台詞が分からないので、本当に劇場体験レベルなんだけど、生の表現の触れるということが いつもの目的ということで。
インターネットでチケットを取った。はじまるのは夜9時。Théâtre des BOUFFES DU NORDは北駅のバスターミナルを北に向かってちょっと歩いた辺りにあったので、ホテルから歩いて行くことができたから、帰りの交通手段を気にしなくていいのは助かった。
地味な場所にあるけれど、開場前にはそれなりに人集りが出来ていた。

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2013年02月19日

オルセー美術館 Musée d'Orsay

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リニューアルを終えたオルセー美術館は写真撮影禁止になってました。
作品の写真を撮って何かしたいという訳じゃないんだけど、あれは何処で見たんだっけな、とかいう時にフォルダを開けば見つけたり、その時のことを思い出す、という意味で、写真が撮れると僕は嬉しい。
しかし、美術館にしてみれば作品の保護や、今回のオルセーでいえば改修工事により照明の反射を抑えたリラックスできる展示空間作りのなかで、作品の間近でフラッシュ焚かれたら間違いだとしても許しがたい行為だ、と思うに違いない。これはしょうがないね。
相変わらずの作品の多さなのだけど展示されてない名画もあれこれ。どこの美術館に貸し出されてるんだろう。僕はそんなこと想像するだけでちょっと楽しい。

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2013年02月20日

アンリ・カルティエ・ブレッソン財団 Fondation Henri Cartier-Bresson

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モンパルナスのアンリ・カルティエ・ブレッソン財団に行ってみました。
建物の上まで入れようと思ったら、手前の建物のほうが大きくなっちゃったけど、ガラスの窓の多い細長い建物部分です。
見え難いですけど、最上階の窓越しに天窓が少し見えるかと思いますが、ここは自然光が美しく降り注ぐライブラリーのようになっていて、2段になったロフトと本棚がユニークで居心地のいいオフィスにようになっていました。
写真は撮れなかったんですが、こんな感じ
各階がギャラリーになっていて、この時は企画展としてニューヨークにあるHoward Greenberg Galleryのコレクションが展示され、またFondation Henri Cartier-Bressonのコレクション展示も見ることが出来ました。

Howard Greenberg Gallery
http://www.howardgreenberg.com/

Fondation Henri Cartier-Bresson
http://www.henricartierbresson.org/

2013年02月22日

モンパルナスのアトリエから

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かつてモンパルナスにはたくさんの芸術家が住み、制作し、カフェに通い、コミュニティを形成していたらしい。そんなエコール・ド・パリの時代へタイムトリップする映画、ウッディアレンの「ミッドナイト・イン・パリ」は、その魅力的な時代に憧れる人達には堪らないコメディだと思うし、僕もこの映画を見た時は、ウッディアレンが久しぶりに面白い映画を見せてくれたー!と思って嬉しかった。
モンパルナスには当時の建物がそのまま残っている場所が幾つもあるようで、今回、たまたま調べてあったマン・レイのアトリエだったという建物の前を通った。今でもここは人気の物件で、空きが出ても直ぐに借り手が付いてしまうのだそうだ。確かにカッコイイなぁ。
このすぐ近くにも、かつて芸術家のアトリエだったところが沢山あるらしい。
もし時間があったら、あっちこっちのカフェで1杯引っ掛けながら、そんなアトリエ採集をするのも面白そうだなー。

モンパルナス/Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%82%B9&oldid=45826514

2013年02月25日

ギュスターヴ・モロー美術館 Musée national Gustave-Moreau

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ギュスターヴ・モローが晩年過ごした館でありまた、彼の意思によって作られた美術館なのだそうだ。美術におけるフランス象徴主義を代表するモローの濃密な空間でした。
玄関を入り、2階で書斎や食堂、寝室などの再現を見てから、3階のアトリエスペースへ。ここに展示されているのは習作も多いけれど、壁に収納されたデッサンの数も合わせるともの凄い量の作品。これだけの技術と密度を持って、これだけの作品数を作る作家って現代にはいるどのくらいいるんだろうか。

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2013年03月01日

ピナコテーク・ド・パリ(パリ絵画館) Pinacothèque de Paris

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マドレーヌ広場近くのショッピングなどで賑わうエリアにあるパリ絵画館、ピナコテーク・ド・パリ。2007年に開館し、2011年にはすぐ近くにピナコテーク2も開設。どちらかだけ見ることもできるけど、セットのチケットを学割で購入。ここは常設よりも企画展が魅力の美術館で、面白そうだから是非来てみたいと思っていた美術館の1つ。この日はピナコテーク1では「VAN GOGH-Rêves de Japon ファンゴッホ・日本の夢」展、ピナコテーク2では「HIROSHIGE-L'art du voyage 広重・旅の芸術」展が催されていました。たまたま日本に関連のある企画なのかな、と思ったら、割りと日本贔屓の美術館でいらっしゃるようで、ありがたいことですねぇ。
オルセーやルーブルなどでの常設展は観光客が多いけれど、こういった企画展は地元の人のほうが多いみたい。作品の見方もじっくりゆっくり見る感じ。

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2013年03月04日

グラン・パレに予約しないで行ってみたけど....。

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夕方、エドワード・ホッパー展をやっているグラン・パレへ。
あれ?正面玄関が閉まってる.....と思ったら、ホッパー展の入り口はグルッと回ったグラン・パレ側面だった。あー、ビックリした。休みかと思ったー。

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2013年03月08日

HOPPER/グラン・パレ国立ギャラリーGaleries nationales du Grand-Palais

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夜来たときに、朝何時から開くのか聞いておき大体その時間に合わせて来てみた。すでに50人程度並んでいたけど、やはり朝のほうが列の進みが早かった。それでも小雨の降るなか1時間近くは列に並んで待っていたように思う。さすがパリでも評判の高かったホッパー展、マドリッドにあるティッセン=ボルネミッサ美術館とここグラン・パレの2カ所巡回だったそうで、本来ならばこの日が会期最終日前日だったのだけど、グラン・パレでは1週間延長したうえ開館時間は夜11時までとなったのだそうだ。
ラッキーだったのは、パリのこういった国立の施設には無料のwifiが飛んでいるので、メールの返信やfacebook、翌日に乗るニース行きの飛行機のインターネットチェックインも済ますことができたこと。並んでいる時間は苦もなく過ぎた。

玄関前、円の手前に並ぶ列が予約していない人達で、円の向こうはオンライン予約した人達の列。予約してもあれだけ並ぶというのがよく分からないのだけど.......意外なのは、みんな文句も言わずに楽しそうにお喋りしながら並んでいることで、これが日本だったら、まだかしら、まだかしら、一体何やってるんだ、責任者はどこだ、と言う人が居そうなものだけど、そんな怒りを見せる人が少なかったこと。

入場制限しているだけあって、会場に入るとゆっくりと作品を見ることができた。1906年から1914年のイラストレーション、パリ時代、アメリカ初期のテーマ、1915年から1928年のエッチング、1923年から1930年の水彩、1924年から彼が亡くなる前年1966年までの油彩と分けられて展示されている。作品数は多く内容の充実した素晴らしい展示でした。

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2013年03月13日

Centre Pompidou ポンピドューセンター

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パリ滞在の最終日、日曜の午後。
シテ島からぶらぶら歩きながらポンピドューセンターへ。
パリ市庁舎前の特設のスケートリンクを横目に、大きなシャボン玉を作るおじさん、スチールギターを美しく弾くイケメンに群がる人達、少し離れたところでアコーディオンでシャンソンを弾くおじさん、飛ぶカモメ、回るメリーゴーランド、転び泣きわめく子供、白いオープンカーに乗った中国系の新郎新婦とそれに続く高そうなベンツに乗った何台もの中国系の人達、ボブディランを歌うアコギ弾き、絵に描いたようなパリの恋人たち、甘い匂いのポップコーン。心地よくもあるこの日曜の午後の賑やかさ。
歩いている時っていうのは、頭の中では何か考えていることが多くて、例えばこの時の場合、古代のものを残しつつ現代までの堆積を並べるということは複雑な眺めを生むことで、この先、時代の堆積に比例して今よりもっと複雑なものになるのかもしれないよね。より複雑な芸術表現と、それに抗うようにシンプルに表現しようとするこの2つはどちらも現代的な表現で、現代美術や現代音楽に触れて、なんじゃこりゃ、と思うこともあるけど、このくらいじゃないと現代では癒されないし、現代は表現できないということもあるでしょう。作ってる方はそんなこと考えてなくても鑑賞者は求めているかもしれない。
なんてことを考えながらポンピドューセンターに着いた。

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2013年03月20日

ニース近代・現代美術館 Musee d'Art Moderne et d'Art Contemporain

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旧市街から近い場所にあるニース近代・現代美術館。ありがたいことに入場無料。
モダンとコンテンポラリーという名の通りのコレクションで、クリスト、ラウシェンバーグ、ギルバート&ジョージ、ステラ、などなどが少しずつ、そしてニース出身ということでイヴ・クラインとニキ・ド・サンファルは大きなブースに多くの作品が年表付きで展示されていました。こういう地元に縁の作家のコレクションを展示するのは地方都市に多いですけど、コンテンポラリーでは珍しいですね。
美術館のサイトを見ると企画展もあるみたいだけど、僕が行った時は常設のみでした。

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2013年03月22日

ニース美術館 Musée des Beaux-Arts de Nice

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少し離れた静かな住宅地にあるMusée des Beaux-Artsは観光の中心地からポツンと離れているからか観光客が少ないらしい。でもいい美術館だと思う。ここもありがたいことに入場無料。
ルネッサンスから19世紀までと幅広いコレクションが程好い間隔で展示されてました。
年代は幅広いけれど、コレクションは1人の纏まったものがあったり、ちょっとマニアックな感じがあって、個人的にはそこが魅力的だったりもする。
知らなかったんですが、ヴァン・ルーというフランス宮廷画家の一族のコレクションがあったり。ポスターで有名なジュール・シェレのコレクションも多く、ここはかつてはジュール・シェレ美術館という名前だったらしい。また、ひと部屋まるごとラウル・デュフィだったり、ギュスターヴ=アドルフ・モッサだったり。何れもニース出身などの絡みのコレクションなんだろうけど、質も高く、イタリアを想わせる建物の重厚で開放的な空間で見る心地よさはなかなかのものかと。

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2013年03月31日

コクトー美術館・Le Bastion城塞美術館

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眩しいくらいの陽射しを浴びる海岸沿いの遊歩道、プロムナード・ドュ・ソレイユ(太陽の散歩道)の先にコクトー美術館がある。17世紀に建てられ廃墟の様になっていた海辺の要塞を、コクトー自身が市長と交渉し、細部に至るまで指示し作られたという彼自身の美術館"Le Bastion"、通称、城塞美術館。
美術館と表記されているし、僕もそう書いたけど、コクトーは美術家という訳ではないと思っている。まず彼は詩人であって、劇作家、小説家、映画監督、評論家、画家でもある彼の表現は全て詩的であり、彼の作ったものは全て ひとつの詩のようだ。この建物のハード、ソフトとも彼の表現であり、この建物が存在することさえ詩的なことに思える。

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2013年04月01日

新コクトー美術館 Musee Jean Cocteau Collection Severin Wunderman

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コクトー美術館で買った共通チケットを持って新コクトー美術館へ。
モノトーンで強烈なインパクトの外観。官能的なライン。
海岸の強い日差しをカットするための黒いガラスと白のコントラスト。

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2013年04月03日

ボナール美術館 Musée Bonnard

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鉄道に乗ってカンヌで降り、駅前のバスターミナルでガイドブックに載っている路線のバスを探そうと思ったけどカンヌ駅前が工事中でバスターミナルがなく、あれこれ探しながら臨時バス停を見つけてバスに乗り、行き先のバス停を確認しようとしていたら乗り合わせたオジさんが、俺が教えてやろうか?的な笑顔で近寄り、折角だから本を見せたら、オッケー、次の次だよ、と言われ、お礼を言って降りてみると、近くにそれらしきものはなく、歩いていた夫妻に声を掛け聞いてみると知らないと言われ、暫くしてから夫妻の奥さんから呼ばれ、あなたが行きたいのはココ?と指差した先にはボナール美術館のポスターがあり、そうです!近い?歩いて行ける?と聞いたら、とんでもなく遠いわよ 歩くのは無理、と言われ、教えてもらったバスに乗って、ボナール美術館前のバス停で降りた。
2011年に開館したできたてのボナール美術館なのだ。
小高い閑静な場所、ル・カネ市役所の隣りにあった。

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2013年04月04日

国立ピカソ美術館と戦争と平和

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ル・カネのボナール美術館からバスでカンヌまで戻り、少しだけカンヌ駅前を散策してから鉄道でニースまでの往復チケットを使ってゴルフ・ジュアンで途中下車。駅からバスに乗りヴァロリスにある国立ピカソ美術館Musée National Picasso, La Guerre et La Paixに着いた。
ヴァロリスは陶芸の街なのだそうだ。
この美術館はピカソ美術館、陶芸美術館、マニエリ美術館の3つから成る。
ピカソはこの町に7年くらい滞在し制作していたことがあるそうだ。70歳の誕生日の記念としての町の人たちからの祝福のお礼として、今は美術館となっているこの敷地内の礼拝堂に壁画「戦争と平和」を描いた。これがこの美術館の目玉でもあり、美術館名も"Musée National Picasso, La Guerre et La Paix 国立ピカソ美術館・戦争と平和"となっているらしい。

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2013年04月10日

ヴィルフランシュ・シュル・メールとサン・ピエール礼拝堂

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ニースからバスで小さな港町ヴィルフランシュ・シュル・メールにあるジャン・コクトーが修復した14世紀の建造物サン・ピエール礼拝堂へ。この礼拝堂の向かいにはコクトーが定宿にしていたというHOTEL WELCOMEがある。
今回、この南仏に来てこれまでにない纏まった量のコクトーの仕事に触れることになった。壁画の仕事としては、このサンピエール礼拝堂の仕事が1番充実しているような気がした。聖人ペテロの生涯を描いたそれぞれの場面の描写に込められたストーリー、内部全体の密度、壁の曲面を利用した構図。そして、カトリックの礼拝堂にも関わらず内外にはっきりと描かれたプロビデンスの目を持つというのも珍しいものなのだろう。礼拝堂内には日本語の解説もあるので物語を把握しながらゆっくりと鑑賞できます。
この礼拝堂内も撮影禁止です。インターネットの画像検索で少し見られます
内部の壁を撮影したポストカードが売られていたので、それを何枚か買いました。

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このヴィルフランシュ・シュル・メールという港町はとても美しかったです。
地中海にある港湾の中でも有数の深さがある天然港なのだそうで、大型豪華客船の停泊地にもなっているのだそうだ。礼拝堂や港へと向かう坂にある街並も中世を想わせる歴史あるものなのだ。

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2013年04月13日

国立マルク・シャガール美術館 Musée National Marc Chagall

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ニースにある国立マルク・シャガール美術館。
1966年、シャガールは17点の連作から成る「聖書のメッセージ」をフランスに寄贈。これを元にしてシャガール作品を集めた美術館建設を進めたのが、当時の文化大臣でもありまた、パリのオペラ座の天井画をシャガールに依頼したアンドレ・マルローなのだそうだ。ニースが土地を提供し、1973年のシャガール86歳の誕生日に「国立マルク・シャガール聖書の言葉美術館Musée national Message Biblique Marc Chagall」として開館。
この美術館には日本語対応のオーディオガイドの無料貸出しがあり、連作については全ての作品の解説を聞くことができる。ちなみに、オーディオガイドを借りるには何か身分を証明するパスポートか国際学生証、国際免許証など、何か預ける必要があります。

敷地内にはオリーブの木や、ラベンダー、ローズマリーなどが美しく繁っていました。
このシャガール美術館、自分にとって想像していたよりも得るものの多い美術館でした。
旧約聖書を元に描かれた連作を見るには旧約聖書の内容や、その時代に起きた事件、信仰により描くことのできないもの、一枚の絵の中に描かれた幾つものストーリー、シャガールの故郷への想い、色の意味するもの、などなど、今まで知っていたこともあるけれど、オーディオガイドの解説を聞いたからこそ理解できたものが多く、今まで僕が見ていたシャガールの絵は、その表面を見ていただけで芸術として理解していた訳ではないということを実感する機会となりました。

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2013年04月14日

マチス美術館 Musée Matisse

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シャガール美術館と同じバス路線で、ニース市街からまた少しはなれたローマ時代の遺跡が残るエリアにあるマチス美術館。入場無料。
マチスはこの美術館のすぐ近くにある高級アパートに住んでいたのだそうだ。
入場無料とは思えない作品数ですが、特に目玉というものはなく、のんびり眺める感じ。
最後に見た部屋にあったヴァンスのロザリオ礼拝堂のためのエスキースや模型に、翌日行くつもりではいたものの見てテンション上がりました。ロザリオ礼拝堂の後に見るのもいいだろうけど、間違っても礼拝堂に行けずに最終日にこれをみると悔しくてしょうがなくなるかもしれない。

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2013年04月21日

Naoko Miyazaki Exhibitionのための

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2008年に殻々工房で個展して下さったミヤザキケンスケさんが、彼のお姉さま、故・宮崎直子さんを追悼するロンドンでの回顧展の準備を進められており、その準備の一端として、僕も一枚、指示書に従いカッターで厚紙を切り抜きました。期限ギリギリになってしまいましたが。。
ロンドンで制作されていた美しい作品を生前に拝見出来なかったのは残念なことですが、これを機に、どなたかロンドン近郊で機会がありましたら。5月9日からロンドンartsdepotにて。
日本でも回顧展の機会があれば見てみたいな。

作品はホームページで、展覧会についての詳細はfacebookイベントでご確認頂けます。

Naoko Miyazaki
http://naoko.miyazakingdom.com/

Naoko Miyazaki Exhibition/ facebook
http://www.facebook.com/events/409835482444111/

2013年04月28日

マーグ財団美術館 Fondation Maeght

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サン・ポール・ド・ヴァンスの村から少し離れた場所にあるマーグ財団美術館Fondation Maeght。ガイドブックには充実した現代美術コレクションが見られるとのことだったけど、そうでもなかったような。。しかし、コートダジュールにある多くの美術館と異なる印象がある。それはここがこの地域では数少ない民営の美術館だからなのかもしれない。
この美術館の所蔵作品はコレクターでもあったマーグ氏によるもので、とりわけジョアン・ミロの作品が多く、屋外のあちこちにミロの立体が置かれている。館内は企画と常設とに分かれていて、僕らが訪れた時の企画はマーグとはまた違う美術コレクターによる現代美術コレクション展示でした。
入館料は15ユーロのところ学割で10ユーロ、これはラッキー。ちなみに年間会員制度もあるようだ。入場料にプラス5ユーロで館内での写真撮影が許可される。
マーグコレクションの展示の中には、シャガールやボナール、レジェの大作もある。展示は1点ずつくらいで少ないけどサイズが大きく質も高い。ミュージアムショップにはその作品のポスターやグッズが作られ販売されている。いろんな部分で、アートとビジネスの関係を感じるような。。
常設の作品に魅力はあるけれど、もう一度行くかと言われれば.......不思議と割高に感じてしまう美術館かな。なんでだろう。

Fondation Maeght
http://www.fondation-maeght.com/

2013年05月14日

ヴァンスのロザリオ礼拝堂

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5月の連休を過ぎると、その前まで頭のなかやこのブログの書きかけにストックしておいたものが記憶喪失まえのことのようにデッドストックになることがある。とはいえ、今回のフランスでの記録もそろそろ終わり。ようやく那須も新緑の季節。

サンポール・ド・ヴァンスからバスで10分、ニースからだと1時間ちょっとで終点ヴァンスに着いた。ここにはマチスのロザリオ礼拝堂がある。
礼拝堂内の見学は昼休みが午後2時まであるので、それに合わせてゆっくりめに来たのだけど、この日の天気予報は午後から雨。まだ降り出してはいないけれど、陽射しは暗い雲に遮られ、風が吹き、冬の嵐でも来そうな寒さでした。

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2013年09月16日

プライス夫妻の若冲コレクションと江戸絵画からミニマル・ポストミニマル

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はじめましての福島県立美術館です。
東北地方の大地震とその直後の町を飲み込む津波の様子、そして原発事故をアメリカからテレビで見られていたジョー&悦子・プライス夫妻が、避難所で過ごす人々に対して、美しいものを見てもらいたい、という気持ちから発した今回の展覧会。今の伊藤若冲ブームを作ったともいえるプライス夫妻の所有する若冲コレクションは個人所有としては世界最多なのだそうだ。そんな夫妻の江戸絵画コレクション100点が、岩手、仙台、福島の3カ所を巡回するというのを知り、うちから最寄りの福島(と、いってもそれなりに遠いけど)に来たら、ぜひ見に行こうと思っていました。
夏休みは美術館の駐車場が連日満車になるほどの人出だったそうだ。会場にいた地元のおじさんの話では、ここにこんなに人が来るのは初めてなんじゃないか、とのこと。この日は9月に入った平日の午後3時、荒天ということもあってか、賑やかではあるけど都内のような混雑はありませんでした。

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2014年02月22日

ルーブルを断片的に回想 1ニケの居た場所

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本当ならば連日、旅の記録をブログにまとめていきたいところなのだけど、どうも確定申告の準備が何で何らしいのでそれもままならない。
まぁ、単純な事務作業には適度な休憩が有効ということで、休憩時間に断片的に何回かに分けてルーブル美術館を回想してみよう。パラレルワールドを行ったり来たりな感じではある。
まずは、頭を使わずに書ける辺りから。

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この吹き抜けと天窓を見て、あ、と思う。
そう、ここはサモトラケのニケのある階段踊り場の吹き抜けなのだ。が、ニケがいない。
現在、吹き抜け部分改修工事のためニケは展示されていないのだ。
事前にホームページを見て知っていたのでショックはなかったけど、現場にはそのことの貼紙もなく、みんなも気にした様子もない。もっとも、気づかなかった人には貼紙を見て残念な思いをするなら知らぬが仏なのだろう。
前回、朝いちでルーブルに入ったときは誰もいない館内の踊り場で静かに翼を広げていた神々しい姿を見たときには興奮したのを思い出す。その時の記事はこちら

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2014年02月24日

ルーブルを断片的に回想 2 ミケランジェロ

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本日の現実逃避のお時間です、という感じです。
ミケランジェロです。
ヴァザーリの列伝の日本語訳曰く「ルネサンス期の芸術における頂点」のミケランジェロです。
彫刻、絵画、建築、詩、と、同時期の芸術家ダヴィンチ同様マルチに作品を遺しましたが、作品数はそれほど多くなく、またそのほとんどはイタリアにあるので、フランスでオリジナルが見られるというだけでもさすがルーブルだなと思うわけです。
この「奴隷」は2体1組で、右が「瀕死の奴隷」左が「抵抗する奴隷」。左は未完成なので右の奴隷だけが良く目にするんでしょう。あ、これ見たことある〜♪ と、撮影スポットの1つではあります、が、しかし、モデルが奴隷ですからそれなりの。

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2014年02月27日

ルーブルを断片的に回想 4 ヘルマフロディトスとベルニーニのマットレス

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何とも官能的な「眠るヘルマフロディトス」です。
紀元前300〜100年のヘレニズム時代のギリシャ美術の彫刻がルネッサンスのローマで見つかりそれをコピー、ボルゲーゲ卿がベルニーニに注文して大理石のマットレスの上にのせたのだそうです。
ヘルマフロディトスの神話を元にした作品は彫刻だけなく絵画にも描かれておりますが、このへルマフロディトスは何ともエロい。やはり、それはベルニーニのマットレスの仕業なのだと思うわけです。さすがベルニーニ。

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へルマフロディトスの神話を知らずに反対側に回るとドキッとします。
へルマフロディトスは両性具有となった神です。
こちら側から見ると、自分の変身した姿に苦悩する青年の、眠るに眠れぬ姿が、脚に掛かったシーツや体のうねりで表現されている。背中から見た美しい若い裸の女性の横たわる姿から、正面に移動した時の、視覚的な衝撃と青年の心の葛藤を感じる動き、鑑賞者の見る角度によって展開する物語のような主題と作品です。

簡単に神話の説明をしておくと、へルマフロディトスは神ヘルメスと神アフロディーテの息子。ある日、彼は森の妖精の泉に行くと彼を見た妖精サルマキスが彼に一目惚れしてアプローチするも彼はそれをきっぱり拒む。拒まれたサルマキスは引き下がるものの彼のことが好きでいる。ある日、彼は服を脱ぎ泉で水浴びをする。それを木陰で見ていたサルマキスは、見つからないように服を脱ぎ泉に入り彼に襲いかかりキスを浴びせ、神々にこのまま彼と永遠に一緒にいられますように、と祈る。その願いはゼウスに届き、叶えられてしまう。2人の男女の姿を1つにした姿のヘルマフロディトスとして。恥ずかしさと悲しさに暮れる彼も祈りを立てる。この泉の水を浴びた者も、皆自分と同じ姿になってしまえと。それ以来、その泉に入った男は不能になるのだという。
さすがの悲劇っぷりです。

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2014年03月03日

ルーブルを断片的に回想 5 ドラクロワとフランス絵画

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フランスの美術館だからやっぱり充実のフランス絵画。
近代絵画以前を所蔵するルーブルのフランス絵画のなかでは、僕は個人的にはドラクロワ、特にこの、サルダナパールの死、が好きなのです。当時のサロンでは酷評されたそうですが。。
先ず内容がよろしくないですな。残虐で。
サルダナパールはアッシリアの快楽主義者で遊んでばかりいた王で、それに対して反乱が起こり城は取り囲まれ、逃げることも出来ないし降伏もしたくないサルダナパールは死を選ぶわけです。自分の身の回りの財宝や、愛馬、たくさんの妾たちも道連れにして。家来や奴隷に、壊させ、殺させ、それを見届けたら最後は薪に火をつけて自分も死んじゃう、という場面。
なんともつまらなそうに見ているのが王、サルダナパール。
僕はこの物語よりも絵画としての視覚的な部分に目が奪われいくらでも見ていられるような気がしてくる。この写真では良く見えないから、興味のある方はこちらのほうが見やすいかと
ぼくの見え方はこんな感じ。
はじめ、混沌とした画面のなかを斜めに流れる赤い布と差し込む光を強調するかのように配置された王の白い服と白い肌の女性たちに目が止まる。つぎに手前影の黒人奴隷とその周りの床に散乱する財宝や馬の装飾具の色彩が美しく目を奪われるけど、遠近感がないので影の中での色彩の美しさだけを追いかけるように視線が泳ぐ。そして視線は川の流れの中に浮かぶ岩につかまるように再び裸体の白人女性を捉え、そして乗り越え、奥の良く見えない部分に潜り込む。そして冷ややかな顔をした、まるでぼくともう一人の傍観者のような王の顔に目が止まり、また彼が眺める景色をぼくも眺めることになる。また写真では見えないけれど、筆のタッチのバリエーションが豊かでそれがより画面を複雑に揺らがせている。まるでオールオーバー絵画のように視点は泳ぎつづける。
この絵のまえで酒でも呑みながら眺めていたいよ。
当時のアカデミックな遠近法などを飛び越えた画期的なものだったのだと思う。

この絵の隣りにもう1つ、最近までランスにできたルーブルの別館に行っていたドラクロワの大作が帰ってきていた。

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一応、こっちのほうが人気があるのは僕にもわかります。
ドラクロワはサルダナパールの死を発表したときの酷評のなかで、もし公的な仕事が欲しかったら作風を変えるしかない、と言われたという話がある。その3年後のあの7月革命を描いたのがこの、民衆を導く自由の女神。
この作品の好評によって彼はフランス政府の外交使節に同行する記録画家としてモロッコを訪問、その後もリュクサンブール宮殿、パリ市庁舎など政府関係の大きな仕事を受けている。パリにある彼の自宅兼アトリエは現在ドラクロワ美術館として小さいけれど国立の美術館、ここルーブルの半券を持って行けば無料で見られる。

この大作2つは、ダヴィンチのモナリザやラファエロなどあるイタリア絵画スペースのとなり、ドラクロワと同じロマン主義のジェリコーや、対照的な新古典主義のダヴィッドやアングルたちと並んでいる。

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2014年03月06日

ルーブル・ランス Louvre-Lensへ。

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パリのルーブルに行った翌日、僕らは北駅からランス行きの列車にのりオープンして1年くらいの新しいルーブルの別館、ルーブル・ランスに向かいました。
大きめのバッグを持った遠方に向かう人たちの行き交う朝の始発駅の賑やかさと、コーヒーマシンから立ち上る湯気、コーヒーとパンの甘い香りにもドキドキする。
TGVのチケットはフランス国鉄のサイトで予め購入。列車によって料金が異なり、またランス行きはルーブルの影響か土日のみ本数が多く、僕らは土曜日に行くことにして1人15ユーロくらいの安めのチケットを購入。

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パリからランスまで1時間ちょっと。美術館の開館時間から逆算した時間で安い席を選んだんだけど、1等席だったのでリッチな雰囲気。ちなみに帰りは同じ料金で2等席。
フランス北部にランスは2つある。1つはシャンパーニュの産地でもありノートルダム大聖堂のあるReimsランス、もう1つは昔炭坑の街として栄えたが今は過疎化しているLensランス。ルーブル別館の出来たランスはかつて炭坑の町だったほうで、プラットフォームの先にちょっと見える黒い三角形の人工的な山がこの地を知る人には昔を偲ばせているものなのでしょう。

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10時、ちょうど美術館が開いた時間だ。

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2014年03月11日

ルーブルを断片的に回想 6 ティルマン・リーメンシュナイダー

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ルーブルのPAULでサンドイッチを片手にカタログを捲り午後のコースを考えていると、偶然カタログの頁の中からティルマン・リーメンシュナイダーの名前が見えた。
去年、調べものをしている時にリーメンシュナイダーのことを知り、本を買ったりして興味を持っていたところだったのだ。彼の作品はドイツに行かなきゃ見られないのかなーと思っていたのだけど、さすが持ってるねー、ルーブル。
ということで人も疎らなドイツゴシックの展示室へ。
前に来たときもそうだったけど、このブースは人が少なくて静かだなー。

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多くの人がこの彫刻のまえを素通りするように、この記事もそうだと思う。
僕がリーメンシュナイダーの名を覚えた理由は、彼が300年ものあいだ名前を忘れられ美術史からも消えていた、というところにある。
16世紀、ルターの宗教改革の頃の話。
ルターのカトリック教会内部への学術的論題によってはじまった宗教改革はドイツで激化、ルターはカトリックを破門されるも、逆にドイツ北中部のローマカトリック中心から斜陽の差していた貴族には支持されていて、相次いで教会領を没収し領邦教会を設立。更に農奴制からの解放を求める農民がドイツ南中部で反乱を起こし、これも拡大し激化した。するとルターはこれを批判するようになり、鎮圧する貴族側に着いて貴族と農民との闘いになった農民戦争が1524年。10万人の農民が殺され農民側が敗北、農民はそれまでよりも農奴的抑圧下に置かれることになったのだそうだ。リーメンシュナイダーは彫刻家としてマイスターとなり名声を得て市長も務めたことがある農民側の1人。ヴュルツブルク元市長として農民側に加担したとして逮捕、投獄され、ある話では利き腕を折られて彫刻家として再起不能のまま失意のうちに亡くなったという。
彼の死後、残された彫刻はあちこちの教会にあり、信仰の対象として知らない人はいないくらいに地元の人たちに愛されていたのだそうだ。その彫刻たちには「 T.R 」という刻印が残されていただけで、次第に地元の人たちの間でリーメンシュナイダーの名を知る人はいなくなり彼の名は美術史に残ることはなかったという。
農民戦争から300年後、等身大の男性の浮き彫りの腰から下が無造作に削られた奇妙な墓碑が発掘された。そこに刻まれていた名前と生没年から調査がはじまり、「 T.R 」の正体がリーメンシュナイダーだと分かり、彫刻家としての彼の再発見がスタートしたのだそうだ。

作品が公共の場にあり、人々から愛されていたとしても何らかの力によって作者の名前が消えてしまうことがある。それが庶民の自由のために闘った男のものであったとしても。もっとも信仰の対象というのは彫刻でなくても刀でも山でも石でも図柄でもいいのだろうから、教会の彫刻が芸術作品であるかないか、という目で見られるようになったのは18世紀くらいからなのかもしれない。信仰の内側にいては見えないものが外側からは見えることもあると思う。マイノリティであった無神論者が彫刻を偶像としてではなく作品として評価し得たのかもしれない。
ひょっとしたら、リーメンシュナイダーの名前は反抗勢力抑制を目的に消されたのかもしれない。だとすれば、芸術をみる目によって墓碑と共に掘り起こされた彼の名前は、その時代の社会を反映したものとしてより濃く記憶に残るものとなる。
身近なところで、いいね、や、いいらしい、という評価の渦が自然に起こったり何らかの力によって起こされたものだったとして、それが自分のみならず人間にとって豊かなことなのか考えるには知識とマイノリティを受け入れる勇気も必要だと思う。現代にも似たようなことはあるのだから。

このルーブルの所蔵作品1つからでは多くのことは得られなかったけど、見たことでこうしてダラダラと書く機会を自分に作ることが出来た。もちろん、ヴュルツブルクに行く機会があったら実物をたくさん見てみたい。
ドイツゴシックの彫刻って、顔が青白くて物憂げで静かで、少し船越桂作品を見た時に感じるものの1つと似た感じがするなぁ。

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2014年03月27日

Musée du Montparnasse モンパルナス美術館

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蔦の這うモンパルナスの美術館。
もっと暖かい季節に来たら気持ちいいんだろうなあ。

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2014年03月28日

Musée Bourdelle ブールデル美術館

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モンパルナスのブールデル美術館。
じつはあまり期待していなかったんだけど、とても素晴らしい美術館でした。ブールデルの作品をまとめて見て彼の魅力をはじめて知った感じ。
今回のパリで一番良かったと思った美術館。

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弓を射るヘラクレス、は確かに素晴らしいけどもっとグッとくるものもいっぱいあった。美術館に入って最初に目にする中庭にならぶ巨像にまず目を奪われる。

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中庭にはロダンの像もあった。
20歳年上のロダンと出会いアシスタントにもなった彼にとってロダンは彼の作品の一番の理解者だったらしい。

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2014年03月29日

Fondation Cartier pour l'art contemporain カルティエ現代美術財団

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ジュエリーブランドのカルティエが1984年に設立したカルティエ現代美術財団。
企業メセナの一環だけど、無名の作家にでも彼らが良いと思えば白紙の状態で制作を依頼して個展という、現代のクリエイティブに対する視線をパブリックに見せることと現代美術作家を支援する活動の規模の大きさが注目されるところですね。

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このときはラテンアメリカの現代を映しだす写真展でした。
コレクションの展示はなかったので大きなギャラリーという感じ。
これまでに日本の作家も、横尾忠則、村上隆、三宅一生、森山大道、川内倫子、松井えり菜など紹介されています。ここの企画は要チェックですね。

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2014年04月07日

Caixa Forumカイシャフォーラムでコルビジェ展

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スペイン全土に支店をもつ大きな銀行La caixaラ・カイシャによる文化施設で、プッチ・イ・カダファルク設計の繊維工場だった建物を改築して作られたものだそうです。
複数あるギャラリーのうちの1つの企画展、ル・コルビジェの"Le Corbusier. Un atlas de paisajes modernos"を見ることができました。しかも入場無料という。
ぃよっ!太っ腹銀行。翌日、この銀行のATMでお金引き出しました。
手数料は入場料の代わりに取っときな。ふふ。

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このエントランス周りは磯崎新デザインなのだそうだ。

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2014年04月10日

Museu Nacional d'Art de Catalunya カタルニア美術館

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モンジュイックの丘にあるカタルニア美術館、丘の下から見上げながら近づくからより大きく見えるなぁ。
中世から近代、現代までのカタルニアの美術を中心としたコレクション。

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2014年04月11日

la Fundació Joan Miró ミロ美術館

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モンジュイックの丘にあるカタルニア美術館から歩いてミロ美術館へ。
近代以降の美術ファンにはオススメの美術館。
撮影禁止なので写真は取れませんでしたが、思った以上にコンテンポラリーな美術館で、ミロコレクション以外の展示もそれだけで現代美術館の常設として成立する作品数とコンセプチュアルな展示方法を取っていておもしろいです。
そもそもここはミロの構想から生まれた美術館で開館時ミロは役員の一人となり、建物の設計はコルビジェの下にいたホセ・ルイ・セルトが無償で請け負い、初代館長はミロの親友で写真家でもあるジョアキン・ゴミス、14000点を越えるというミロコレクションは自身からの寄贈であり、また若い現代美術作家への実験の場を提供したいという想いからEspai13というスペースも作られた。ミロの死後、たくさんの作家から彼に捧げられ美術館に寄贈されたというTribute to Joan Miróという展示もある。増築により講堂と図書館も作られている。
カタルニア美術館のあとに来たので閉館まで1時間ちょとしか時間がなかったのが残念だった。作品を見るのが割りと早い僕でも2、3時間は時間を取りたい美術館だったと思う。
ミロのデッサンやタブローから現代美術に入るという流れがとてもナチュラルで心地よくもあった。もし、また機会があれば、天気のいい昼にゆっくりと時間を取って来たい美術館。

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2014年04月14日

ピカソの壁画とカタルーニャの生産者市

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バルセロナのカテドラル前の広場に面してあるピカソの壁画。
この建物は「カタルーニャ地方およびバレアレス諸島建築家協会」の建物で壁画はカタルーニャ地方の民族舞踊サルダーナの様子が描かれているとのこと。
建物は何やら工事中ですね。

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カテドラル前の広場ではカタルーニャ地方の伝統的生産者によるマーケットがひらかれていました。
真っ黒くて小さくカットされたリコリスキャンディみたいなの買いました。
ナチュラルとミントの2種類があってミント味を購入。目が覚める苦さでした。

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2014年05月26日

カタルーニャ音楽堂 Palau de la Música Catalana

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サンパウ病院を見学した日の夜、たまたまカタルーニャ音楽堂のチケットも取ってました。
モンタネーの世界遺産はしごです。この日はドメネク・モンタネーデーだわ。
有料で内部見学もできるけど、どうせお金払うんだったら公演をみたい、ということで、チケットの予約は公式ホームページから。
カタルーニャの民族舞踏っぽいのを選んでみました。Esbart Dansaire de RubíのDansa XXI.cat - 90th anniversaryとある。これは理屈抜きに楽しめそうだ。
チケットも1人18ユーロ+コミッション2ユーロとお安い。

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建物の内部も見たいので早めに音楽堂へ。
開場はまだなのでロビーをぶーらぶーら。

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2014年07月23日

The Paintings of Joan Mitchell

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何繋がりで興味を持ったのかも忘れてしまったのだけど、最近気に入っているJoan Mitchellジョアン・ミッチェルなのだ。
なにか無性に美しい絵画が見たい時に本棚に手を伸ばしている。
ニューヨークを中心に興った抽象表現主義に対して、ワシントン中心の抽象表現主義第二世代と呼ばれる作家の1人だそうで、第一世代のロスコなどの瞑想性や社会を反映した暗さはなく、絵具による色彩の美しさがストレートに表れる流れの中で、彼女の作品はゴッホやセザンヌの影響を強く受けているのが見て取れる。

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City Landscape 1955

この本は2002年にホイットニー美術館で開かれたThe Paintings of Joan Mitchell展の図録なのだと思う。amazonで見つけて購入。

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2015年01月04日

永瀬恭一「もぎとれ 青い木の実を」展

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永瀬さんの殻々工房での個展は今回で3回目となります。
1回目は白い油絵の具のみでの作品群。
2回目は白い絵の具に少し青みがかった色が加わった絵画がメインでした。
今回はガラッと変わって画集を見て描いたものと庭の植物を見て描いた作品です。

昨年は美術展を見てのメモをサボっていたので、久しぶりに思ったことを飲み屋のおじさん目線でメモ。(シラフの状態です)

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2015年01月11日

ルーブルを断片的に回想 8 レオナルド・ダ・ヴィンチにみるユマニスム

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回想メモの書きかけに入れたままだった蔵出しです。

はじめてルーブル美術館に行った時は感動と興奮の熱に浮かされた状態で作品を鑑賞するというよりも見ただけであまり頭に入っていなかったような気がします。作品全部みてやる、という貪欲な気持ちもありましたし(笑
ようやく落ち着いて見られるようになったルーブルで もう一度見たいと思う作品が幾つかあり、その中の1つがこのレオナルドの作品群です。
ロンドンのナショナルギャラリーで「聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ」を見た時に、これはまたルーブルに行って「聖アンナと聖母子」を見なくては、と思いました。

ナショナルギャラリーのデッサンは圧倒的な重量感と力強さが黒のみで作られています。
その迫力のデッサンの中に感じた少しの違和感というか倒錯した感じがルーブルの油彩の「聖アンナと聖母子」ではどう感じるのかを確かめたいと思っていました。

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僕はレオナルドの作品のなかでは、この絵とナショナルギャラリーのデッサンが好きです。
見ていて飽きないのは未完成だからというところもあるのかもしれませんが、やっぱりこの絵、何か変わってますよね。

タイトルからすると、この二人の女性は、母と娘です。
まずはそこがそうは見えない。
親子というより同世代に見えるし、母アンナの膝のうえに娘とはいえ子持ちのマリアが乗っているというのも何だかおかしい。僕はレオナルドは宗教に熱心なタイプでないと思っているし、また人文主義になっていくのがルネサンスでもあるわけですから、この絵も、タイトルだけは宗教的なものだけど、意味しているものは違うんじゃないかと想像するのです。
そこで、現代の同性婚家庭の図としてみると、年齢差も、膝に乗せた親密な関係も納得がいく......一度そう思うと、もう そうとしか見えない(笑
物語として、マリアは性交なくしてイエスを出産するわけですから、これは同性愛の延長線上の姿にみる理想の姿として見えてもおかしくない。

そう考えてみると、レオナルド自身、生涯結婚せず、青年性愛に近い同性愛者であったわけですから、この場面を描くことと、そして完成させることなくアトリエで筆を入れ続けたことが繋がるように思えます。

余談として、レオナルドのデッサン力を推して見ると、この絵のアンナはマリアよりもすごく大きい女性に描かれていますから、アンナはこの場に実体として存在していないと考えることも出来るかもしれません。
ナショナルギャラリーのデッサンを見ると、ルーブルのよりも実在する女性二人が寄り添っているように見えますが、アンナに生気を感じず、少し怖かったりします。

さて、この「聖アンナと聖母子」への違和感から作られた ぼくの妄想レンズ越しに他の作品を見てみましょう。

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2015年03月09日

サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会のミケランジェロのモーゼ

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コロッセオからぶらぶら歩いて、カブール通りからボルジアの階段を登りサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会へ。
昼間はここにアコーディオン弾きのおじさんがいたけど、もう帰っちゃった。

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サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会。
あとから知ったんですが、階段を登ったところにチェーザレ・ボルジアの母でありローマ教皇アレクサンデル6世の愛人だったヴァノッツァ・カタネイの住まいがあったからボルジアの階段と呼ばれているのだそうだ。

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2015年03月16日

毎月最終日曜日はヴァチカン入場無料デー

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毎月、最後の日曜日はヴァチカンの博物館が入場無料なのだそうで、せっかくなので1月の最後の日曜日に行ってみました。
ホテルの朝ごはんも早々に済ませ、メトロA線に乗ってオッタビアーノ駅まで。
ここまでくれば、この日のこの時間はほぼみんなヴァチカン行きなので、笹舟になったつもりで人の流れに乗っていればヴァチカンに着きます。
とは言っても、開館前から並ぶヴァチカンですから、すでに行列ができてる前提で入り口よりもずっと手前の角を曲がって.....おお、やっぱり並んでる!
列の最後尾は、開館の9時ちょっと前でリソルジメント広場近くまで。
目の前には割り込みで増えてしまった韓国からのツアーの方達です。

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開館前の列は 開館しちゃえば少しずつ進むのでそれほど苦じゃなかったです。

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やっぱりヴァチカンは気分が上がるなー。
ロンドンのナショナルギャラリーとかの入場無料という素晴らしい存在は別として、1人16ユーロ(←基本がちょっと高いよね)の入場料金をこれだけたくさん無料にするっていうのは商業的にどうなんだろか(笑 。うちら2人で32ユーロ、4000円だものなー。
興奮を抑えるためにピーニャの中庭あたりをぶらっとしてから古代彫刻群のピオ・クレメンティーノへ。

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2015年03月20日

イタリア国立21世紀美術館 MAXXI

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ヴァチカンを無料でみたあとその足で2010年5月にオープンした国立21世紀美術館Museo nazionale delle arti del XXI secolo(MAXXI)に行ってみました。
今度ローマに行くなら是非行っておきたいと思っていた美術館のひとつです。
ヴァチカンの閉館は2時だし、この2つはテルミニからだと同じ方角だからセットで見てしまおうと思ってました。
ヴァチカンから行くには、Ottavianoオッタビアーノ駅まで戻り、その交差点のもう一本北にあるViale delle Milizieという通りに19番のトラムと幾つかの路線のバスが通っています。
19番のトラムで東に向かいMinistero Marinaで2番に乗り換えようと思っていたら19番がなかなか来なかったので、Flaminioフラミニオ駅行きのバスに乗車、駅の手前の停留所がMinistero Marinaだったので降りてトラム2番に乗り換えAppollodoraで下車、歩いて直ぐです。
バスが不安な場合は、地下鉄でオッタビアーノ駅からフラミニオ駅まで行き、駅前近くにあるフラミニオ始発の2番のトラムでAppollodoraまで行くほうが料金は同じだし分かりやすいかもしれません。
僕は地下鉄に乗るより外の景色が見えるほうが好きなのでバスやトラムを選んでますが、本数の少ない日曜は待ち時間を考えたらメトロのほうがいいのかも。

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トラムを降り、過ぎ行くトラムを眺めたらVia Guido Reni 通りを左へ進みます。

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すぐに見つかります。

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敷地内には自由に入れます。お、これはなんぞ。

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なるほど、ベストポジションらしい。
ザハ・ハディド設計のMAXXI。
ちいさな子が疾走中ですな。

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2015年04月16日

サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会でベルニーニの「聖テレジアの法悦」を見ながら妄想

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ベルニーニの「聖テレジアの法悦」をみるためレプッブリカ駅の近くにあるサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会へ。

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ちょっと早く着いてしまって、教会はまだ昼休み中。
玄関前の物乞いさんの相手も面倒だったから近くを歩きながらの時間潰し。

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教会の向かいにはモーゼの噴水。
教会のドアが開いたみたいだから行ってみましょう。

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うわっ、すっごいバロック..........。

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2015年04月20日

ボルゲーゼ美術館

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ヴィットーリア教会でベルニーニの「聖テレジアの法悦」を見た翌日、ボルゲーゼ美術館のベルニーニのコレクションへ。
ボルゲーゼ美術館は完全予約制なので日本からインターネット予約してから行きました。

ボルゲーゼ美術館の公式ホームページからONLINE BOOKINGをクリック。
リンク先のチケット販売サイトのカレンダーから予定日を選び、朝9時から2時間おきにスタート時間を選択、大人はFull Priceで手数料2ユーロ込みの11ユーロ、チケットを郵送してもらう場合はそれにプラス送料ですが、プリントアウトした予約メールを持って美術館地下のBoxOfficeでの受け取りにすれば無料、発券手数料が4ユーロ、で、大人2人で26ユーロでした。

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朝一番の9時からを予約。
そしてちょっと早く着いてしまった。
1月末の朝、少し寒いですけど他にも待ってる人たちがいますねー。
正面にある階段を登ったところが入り口、その階段下にあるドアがボックスオフィスへの入り口です。まだ閉まってます。

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ひなたに移動して、ひなたぼっこしながら時間つぶし。

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開館時間まえにはボックスオフィスのドアが開き、予約券とチケットを引き換えます。
大きな荷物やコートも預けます。
インターネットの情報では館内撮影禁止だったのですが、この時は撮影オッケーでした。
カメラ預けなくてよかったー。

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9時前になったら人が集まってきました。
ワクワクするなぁー。

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手持ち無沙汰で待ち時間に玄関前の天井のフレスコも一枚。
入る前からすごいね。

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2015年04月21日

MACRO ローマ市立の現代美術館

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ボルゲーゼ美術館から歩いてMACRO(ローマ現代アート美術館)へ。
創立は1883年のローマ市立の現代美術館で、イタリアのポピュラーなビール会社ペローニ(.....いっぱい飲んだなぁ)の工場跡でもあるここに移動したのが1999年、その後、現代美術館っぽく(?)改装され2010年から現在に至るらしいです。

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ボルゲーゼ美術館でけっこうお腹いっぱいになっちゃったけど まだ入るかなぁ、と、些か心配しながら来たのですが、チケットを買おうと思ったら、この日は殆どのブースが展示替えのためクローズで2部屋しか展示ないけどいいの?とのこと。
..........じゃ、ここらへんぐるっとして帰りますm(_ _)m

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教えてくれてありがとう。
..........ここは常設よりも企画重視っぽいもんね。

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2015年05月12日

サン・フランチェスコ・ア・リーパ教会でベルニーニの「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」を見る。

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今回のローマのベルニーニ納めはトラステヴェレ地区のサン・フランチェスコ・ア・リーパ教会にある「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」です。

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主祭壇の左の礼拝に「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」があります。
が、その前だけ写真撮影禁止でしたので写真は撮れず。

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2015年07月03日

ナポリ・国立カポディモンテ美術館

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ナポリ4日目の朝、天気予報通りの曇りときどき雨。
曇ってたって、毎朝海岸を歩くのが気持ちいいい。
滞在中の天気予報が良くなかったからポンペイ行きを諦めたこともあり、この日はカポディモンテ美術館に行くことにしたのだ。

ローマとフィレンツェは美術漬けにするつもりだったけど、ナポリは絵を見る上であまり重要視してなく、カポディモンテは見に行っとくか、くらいな感じだったのですが想像していたよりも見ごたえのある作品を所蔵した美術館でした。さすが国立。

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この日はバスとメトロの1日券を買ったのでメトロのトレド駅までぶらぶらしてから地下鉄でムゼオ駅まで行き、考古学博物館前のバス停からC63に乗ってカポディモンテの丘へ。
降りるバス停はいつもiPhoneアプリの機内モードでもwifiをオンにしておけばGPSで現在地を知らせてくれるmaps.meを使って、美術館のあるカポディモンテ通りの手前のバス停で降りてみる。このアプリには毎年助けられているのだ。

ちなみに、帰りは美術館の最寄りのバス停から乗ろうと思ったら、通りがかりの男性が、そこはバスが来ないからあっちまで行かないとダメだよ、と教えてくれました。
やはりナポリのバスはあてにならないのだ。

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国立カポディモンテ美術館。
思っていたより大きい。

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人が少ないのは翌日が第一日曜日で無料の日だからなのでしょう。
ナポリの国立の施設は毎月第一日曜日が入場無料なのだそうだ。
僕らは考古学博物館とサンマルティーノ修道院を無料で見よう、と思っていたので、ここは身銭を切るつもりなのだ。それにしても人が少ない。

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ティッツィアーノのパウロ3世とその孫たち。
無料デーの前日にお金を払うと、貸切状態で鑑賞できるということでもありますけど、何となくナポリは芸術に対して貪欲ではない感じもあるような気が。。
サンカルロ劇場のコンサートのチケットを取る時も割りとすんなり取れました。冬の時期の上演はミラノやパリだったらあっという間に良い席やリーズナブルな席が売れてしまうけど.......そういう感じはなく当日、空席もちらほらあったなぁ。
そんなナポリだからこそ、無料デーはきっと家族連れで混雑するかもしれない。実際、考古学博物館は行列でした。

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2015年07月12日

ナポリで毎月第一日曜日は国立の美術館など入場無料デー、ということでまずは考古学博物館に行ってみました。

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朝から薄暗く、今日は1日雨かぁ、、とホテルをでた日曜日。
路地の先に中距離走のような速さで通りを走る人の群れ。
どうやらマラソン大会の先頭集団のようでした。

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この日は2月の第1日曜日。
ナポリでは毎月第一日曜日は国立の美術館や博物館、ポンペイも入場料が無料なのだそうだ。
最終日曜日が無料なのはヴァチカン、第一日曜が無料なのがナポリ。
たまたまだったけど、上手く無料デーに当たってました。
ナポリを代表する文化施設、考古学博物館に行ってから、あの山の上にあるサン・マルティーノ修道院にも行くつもり。

この日も、バスと地下鉄の1日券をタバッキで購入。
考古学博物館のあるmuseoムゼオ駅まではバスに乗りました。

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さすが無料デー、入場待ちの列ができてました。
昨日ここを通った時は列なんか出来てなかったんだけど。
とはいえ、20分くらいで入場できました。

主に古代彫刻とモザイクという印象で、ポンペイやエルコラーノの出土品などもありました。

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ファルネーゼ家のコレクションのヘラクレス。

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2015年08月19日

フィレンツェでルネッサンス美術を見るのにフィレンツェカードを使ってみたのだ。

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この冬の、観光という名のフィレンツェルネッサンス美術漬けスパルタ合宿ではフィレンツェカードを使用したのだ。オス!(←体育会系)

出発前、ルネッサンス美術を見まくるためどこを回れば効率がいいか下調べしていた段で知ったのは、有料の施設がかなり多いこと。美術館はもちろんだけど教会までも。。

これでは遊園地なみにお金が掛かりそうだ、、ということで、フィレンツェカードの購入を決めたのだ。

しかしこれが安くはない、72時間(3日間)有効で72ユーロなのだ。
結果的にはお得だったのだけど、72時間って言ったって、寝てる間は使わないでしょ〜〜、と、庶民には敷居が走高跳びな金額なのだ。

有効期限はカードを買った時ではなく、最初に使った時点から72時間。
この間はトラムやバスは乗り放題、無料Wifiも使える。
ナポリのように待っても来ないバスではなく、待ってれば普通にミニバスがやって来た。
ぼくらが泊まったホテルが中心地から少し離れていたことと天気があまり良くなかったこともあって、バスはかなり乗りました。

しかし、なんと言ってもこのカードもメリットはウフィッツィ美術館などの予約制の施設が予約無しで、しかも並ばずに専用レーンから入れるところじゃないだろか。
他にも、入り口で団体客の人集りの横を抜けて入り口で見せたら並ばずに入れてくれたりもした。
もう得意げにカードを胸ポケットから取り出し、こういうものだ、チラッ、てなものだ。

前にフィレンツェに来た時は2日しかいなかったからあまり見て回れなかった分、今回はこのカードで、とがっついてみた。

フィレンツェカード購入時にカード裏面にサイン、バスチケット、マップとバスルートとフィレンツェカードの使える施設の一覧、そして使える施設の営業時間の一覧、それらを入れるパスケースがもらえるのだ。
各施設入場時にレシートを渡されるのでパスケースに詰めておいたら、回った場所の記録にもなっていた。
数えてみたら20枚。
回ったね。元取ったかね。

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なかなか可愛いカードなのだ。
バスチケットはその都度機会に通していたら印字が真っ黒になってしまった。

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カードが使える施設は入り口にこの赤いのが立ってるので、英語とイタリア語以外の言語圏から来た人が入り口やチケットオフィスを探すのも簡単。

やはりこの街自体がアミューズメントパークのような観光地なのだ。

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2015年08月31日

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会

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72時間使えるフィレンツェカード、まずはカードをゲットすべく駅近くにあるサンタ・マリア・ノヴェッラ教会のインフォメーションへ。
インフォメーションは教会の裏手にあり、そのすぐ横にフィレンツェカード用の入口もあったので、この正面からは入れず、出口として出たあとにこの写真も撮りました。

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裏口から入ると、こんな感じ。

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中庭に面した回廊にでます。

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スペイン人の大礼拝堂にあるボナイウートのフレスコ画。


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さて、ここで見たいと思っていた、マザッチョとギルランダイオ、ブルネレスキの作品のある大空間へ移動しましょう。

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おぉ、マザッチオの三位一体。
ルネサンス三昧になるつもりのフィレンツェでまずは初期ルネッサンスを代表する1人マザッチオ、そしてその代表作の1つですね。
彫刻のドナテッロ、建築のブルネレスキなどとの交流がどのくらいあったのかはあまり調べてはいませんが、マザッチオによって絵画にはじめて遠近法が用いられたのはブルネレスキの影響もあったんじゃないかということです。

建築のブルネレスキ、彫刻のドナテッロ、絵画のマザッチオ、ギルランダイオ、フィリッポリッピなどなどから、盛期ルネッサンスのボッティチェリ、レオナルド、ミケランジェロ、ラファエロ、ティッツィアーノなどなどそしてマニエリスムへ、
フィレンツェには彼らの作品がテンコ盛りだと思うと楽しみでもありますし、想像しただけで食べる前からお腹いっぱいになりそうでもあります。

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2015年09月13日

サンマルコ美術館(修道院)

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サンタ・マリア・ノヴェッラ教会を見てから東へ。
まずはサンマルコ美術館に行くことにしました。
14世紀に建てられ15世紀にはドメニコ派のフィレンツェにおける拠点になったのだそうだ。

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ということは、フィレンツェにおける宗教改革的な神権政治の指導者、ドメニコ派のサヴォナローラのイメージを強く抱くところですが、その後の16〜17世紀に改装され、サヴォナローラの面影を消し去るように、今ではバロックな礼拝堂になっております。。

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聖アントーニの回廊。

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トイレの手前、ショップの壁にあったギルランダイオの最後の晩餐です。

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1階にある1つの展示室内だけでも濃いですね。
フラ・アンジェリコの最高傑作とされているキリストの十字架降架です。

しかし今回ここで一番印象深いのは礼拝堂でも展示室でもなく2階の修道院部分でした。

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2階に上がる階段の入口上にメディチ家の紋章。
フィレンツェの街のあちこちにありますね、これ。

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階段を上った正面にあるアンジェリコの受胎告知です。
階段を登りながら、少しずつこのチャラさのかけらもない絵に近づくわけで、劇場的な体感的な仕掛けと言えるんじゃないでしょうか。

受胎告知のある壁の右と左奥に通路があり、修道士の個室があります。

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2015年09月15日

捨て子養老院美術館

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ブルネレスキ設計の初期ルネッサンス建築だそうで、日本語での呼び名通り育てられない赤ん坊をここに預ける施設だったのだそうだ。このロッジアの端には顔を見られずに赤ん坊を預けることのできた捨て子のための回転扉がある。
日本でいう、赤ちゃんポストですね。

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現在は2階部分が美術館になっているのだそうだけど、残念なことにこの日は展示室がクローズ...........1階部分だけ見て帰ることになりました。
ギルランダイオのマギの礼拝、見たかったな。

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アンドレア・デッラ・ロッビアのメダイオンだけ見て帰ります。
これは受胎告知ですね。

2015年09月23日

アカデミア美術館でミケランジェロを見るのだ。

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今回のイタリアで一番じっくり見たいと思っていたのはミケランジェロの作品。
ローマではヴァチカンで圧倒的なスケールのシスティーナ礼拝堂やピエタ、ヴィンコリ教会のモーゼなど見られたけど、やはり何と言ってもミケランジェロといえばフィレンツェなのでしょう。
美術史や芸術理論の本を読んでいて、この何年か急にミケランジェロの作品を見直したいと思いはじめたのが理由で、ミケランジェロの技術はもちろんですが、ミケランジェロの社会を見る目と、作品に反映された社会性と芸術との関係を作品を鑑賞することで体感したいという欲求に駆られて遠路はるばるやって来たわけです。
ミケランジェロについて詳しいことを書こうとすると貧乏暇なしな生活上いつまでもエントリーできなくなるので、それは酒でも飲みながら独り言のように喋ることにして(笑、ここはさら〜〜と流していきましょう。

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ここもフィレンツェカードで並ばずに入れました。
手荷物検査あり。

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おおー、奥に見えるのが本日のメインディッシュ、ダヴィデじゃあーりませんか。
あれが見たくて来たわけですが、まずは前菜もいただきます。

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ミケランジェロの未完成の作品群です。

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一枚の大理石からどうやって掘り出していくのか作ってるところを見て見たいよ。
彼曰く、大理石の中に閉じ込められているものを削り出していくんだそうですよ。

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2015年10月05日

サン・ロレンツォ教会

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アカデミア美術館からサン・ロレンツォ教会へ。
創建は4世紀の歴史ある教会を13世紀半ばにコジモなどを含むスポンサーによってブルネレスキ設計で再建されはじめたそうで、ブルネレスキ亡き後はミケランジェロも設計に携わった教会なのだそうだ。
ガイドブックにはフォレンツェカード不可とあったけど難なく入れました。ラッキー。

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ブロンズィーノの聖ラウレンティウスの殉教。

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ここはブルネレスキ設計の旧聖具室だそうで、キリストの下にはフィリッポ・リッピの受胎告知があり、装飾はドナテッロによるものらしい。

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リッピの受胎告知。
これでもかという遠近法ですが、この中央の柱はなんですかね。
意味がなければ邪魔なだけだと思うのですが。。
そういえば、アンジェリコの受胎告知もロッジアなのかペリスタイルなのか柱廊のようなところにいるけど、絵画的にこんな違和感はなかったなあ。

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中央礼拝堂は所々メンテナンス中でした。
ドナテッロの説教台も囲いで見えないようになっていて、お金を払えば囲いの中に入れるみたいでした。
見たかったけど、、じゃ、いいや。

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2015年10月11日

メディチ・リッカルディ宮でゴッツォーリの東方三賢者の礼拝を見る

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サン・ロレンツォ教会から通り渡りメディチ・リッカルディ宮へ。
フィレンツェはほんとに見所が密集してるから回るのが楽ですねー。
通りからは無愛想な堅物なイメージの屋敷でしたが、中に入ればコリント式の柱廊の中庭のあるお屋敷でした。

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その中はもっと凄いものがあり、あのドアの向こうの階段を上るとゴッツォーリのフレスコ画のある礼拝堂があります。
入室数制限があり、階段下で少し待ちしました。

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階段を上るとすぐに絵画が.......そして......

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このドアの向こうがゴッツォーリのフレスコ、東方三賢者の礼拝のある礼拝堂です。
撮影オッケーでした。

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いやすごいですわ、これは。

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2015年10月15日

ドュオモが閉まってたからジョバンニ洗礼堂へ

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フィレンツェカード1日目の〆にドュオモでも入っていこうかと思ったら時間過ぎててクローズ。。
そうだ、前にフィレンツェ来たときはドュオモには入ったけど向かいのジョバンニ洗礼堂には入らなかったから、そっち行ってみよう。

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ギベルティの天国の門は見つかったけど、入口から中に入るにはこの辺り共通のチケットをゲットしなければならないらしい。

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通りを渡ったところにチケットオフィス発見。
フィレンツェカードを見せて共通の入場カードをもらいました。
この入場カードには有効時間があり、また日によってそれぞれ開いてる時間が異なるようで、入場チケットをもらう際に、よくこれを確認するように言われました。

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2015年10月21日

メディチ家礼拝堂

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フィレンツェにまた来た主な目的はルネサンス美術(仕事の仕入れもありますけど...)を見るためで、そのなかでもミケランジェロの作品を見たいと思っていたので、そうなるとこのメディチ家礼拝堂も欠かせないわけです。
この天井画はミケちゃん(←馴れ馴れしい)ではなくピエトロ・ベンヴェンーティによる旧約聖書のようです。

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8角形のこの礼拝堂の大きな空間に圧倒されながらもミケランジェロの作品でもある新聖具室へ。

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新聖具室はそれほど広くありませんでした。
このあまり広くない新聖具室の設計と装飾、どちらもミケランジェロによるもの。
といっても最後はフィレンツェを離れてしまっているので弟子によって完成されたのだそうです。
ウルビーノ公、ロレンツォ2世・デ・メディチの霊廟と、黄昏(左・男)と曙(右・女)。

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この像からすると、ロレンツォめちゃくちゃイケメンですね。

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ヌムール公、ジュリアーノ・デ・メディチの霊廟、夜(左・女)と昼(右・男)。

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この力強さというか逞しさに目を奪われますが、女性っぽくはないですね。
わりとそういう作品が多いのは彼が男性をモデルにすることが多かったからじゃないかという話もありますが。
それにしても、この墓碑のほうは「昼」の男の首の角度もおかしいのであまりやる気がなかったんじゃないかと思ってみたり。
この墓碑の製作中、メディチ家のフィレンツェ追放がありミケランジェロは共和国側だったわけですし、で、追放になったメディチ家が再びフィレンツェに戻り政権を奪還してミケランジェロに作らせています。
ミケランジェロはメディチに愛されてましたが、彼からしてみればそうでもない。でも彼の才能に魅せられ仕事を依頼するのはメディチ。

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2015年11月06日

ブオナローティの家/カーサ・ブオナローティ

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フィレンツェカード2日目、メディチ家礼拝堂からのカーサ・ブオナローティへ。
インターネットやガイドブックなどの情報では、ここはミケランジェロが住んでいたのではないからミケランジェロの家ではなくブオナローティ家によるコレクションの博物館なのだという。見るべき作品もレリーフ2点のみ、という声が多いのだけれど、ミケランジェロのデッサンも所蔵している貴重な施設だったりします。

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2年前の2013年に日本でミケランジェロ展がありました。
福井県立美術館と国立西洋美術館の巡回展で、僕は見逃したので古本でカタログを購入して見たところ、学術協力と作品の多くはカーサブオナローティの協力。確かに派手な作品は少ないですが、企画展1つ作れるくらいのものを持った施設です。

とはいえ、ちょっと難あり。
見終わってみると、ミケランジェロの甥であるミケランジェロ・イル・ジョーヴァネによる装飾というか演出が濃いので、ミケランジェロを見に来た場合はそれが鼻についてしまうかもしれません(笑

ま、とりあえず。

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自画像ではないようですが、ミケランジェロの肖像がいっぱいありました。

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ミケランジェロの所有していたものも展示されてました。
彫刻家のみならず芸術家の持ち物っていうのはインスピレーション掻き立てられる面白いものが多いですよね。

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これは見所とされている16歳の頃に作った「ケンタウロスの闘い」。見たいと思っていました。

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そして同時期の「階段の聖母」です。
浅い掘りですが奥行きがありますねー。

この10代のミケランジェロの技術に嫉妬して師匠のギルランダイオはミケランジェロを追い出したという話もあります。
他にもミケランジェロのデッサンなど見るべきものがたくさんあるようなのですが、レンタル中なのか展示されていなかったりもしました。

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ミケランジェロによるサンロレンツォ教会のファサードの模型と、その奥のメディチ家礼拝堂に設置される予定だった河の神の像の習作です。
サンロレンツォ教会ってこうなる予定だったのかぁ........現状と全く繋がらない。
どちらも未完で終わりました。

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ガレリアという部屋です。
英語で言うところのギャラリーですよね。
絵は、いかにもミケランジェロではない感じです。
ジョーヴァネのアイデアによる装飾のようです。
数人の17世紀の画家の名前がありましたが、僕の知らない画家ばかりでした。。
ミケランジェロを神格化している部屋、という感じ。

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2015年11月13日

サンタクローチェ教会

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カーサ・ブオナローティからサンタ・クローチェ教会へ。
所狭しと建物が立ち並ぶフィレンツェの街並みを抜けて来たからか、この広場がとても広く感じました。ガイドブックには毎年6月にはここが中世サッカー試合の会場になるのだそうです。

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以前は礼拝堂が無料で付属美術館と別料金だったのが、中に入ることが有料となり付属美術館は無料で入れることとなり、フィレンツェカードもOK。
なかには文化人のお墓が多く、なかにヴァザーリの作ったミケランジェロの墓もあるのだそうなのでそれと、気になっていたドナテッロの十字架像を見に。

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壁は石造りで屋根のみ木造トラス。

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大きな空間ですね。
中央礼拝堂にはステンドグラスがあって煌びやかですが、全体的にはルネッサンス的なゴシックって感じでしょうか。

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中央礼拝堂。

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中央礼拝堂左横にドナテッロの十字架像がありました。
これ以上近づけなかったので、カメラでズーーーーム。

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なんとかピントが合いました(笑
双眼鏡で見たほうがよく見えました。やっぱり教会の美術を見るには双眼鏡は必携ですね。

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会のブルネレスキの十字架像と、サンタ・クローチェ教会のドナテッロの十字架像。
たしかに、ドナテッロのは農民のように見えますね(笑
しかし表現がリアルだから実在の誰かに似て見えるということも言えるでしょう。
ドナテッロがブルネレスキよりも劣っているということではないですね。

さて、お墓ウォッチです。

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ガリレオ・ガリレイのお墓です。

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2015年12月01日

ウフィッツィ美術館

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10年ぶりのウフィッツィ美術館なのです。
今回購入したフィレンツェカードはウフィッツィも予約なしで好きな時間に並ばずに入れるのが最大のメリットでしょう。
オフシーズンだったので並んではいませんでしたが(笑
10年前に行ったのは4月上旬で、日本から緊張しながら電話で予約して....時間前に入口に行って名前言って、ちょっと待って.....まぁ、今はネットで予約ができるので楽ですが、フィレンツェかーどがあればちょっと空いた時間に並ばずにすっと入れからいいですね。
ちなみにどの施設も1回ずつしか入れないので、じっくり見るには2、3時間見ておいたほういいかもしれません。

ウフィッツィは入館してすぐの階段が印象的ですよね。
一気に3階まで上るので脚にきます(笑
今回も気が急いて写真を撮りませんでしたが、急いで登ると余計に脚にきて、年配者は踊り場で少し休憩したり。。
登りながら、そうだったそうだった、と思い出しました。

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フィリッポ・リッピの「聖母子と二天使」です。
やはりどことなくボッティチェリの線と似てますね。美しいです。
そして、レオナルドのようなルネサンス的遠近法のような遠景。

このマリアはフィリッポの妻の肖像と言われてますが、彼女は修道女、フィリッポはその修道院の院長、そうです、修道院で院長が修道女に手を出してしまったのです。
もちろんこれは大問題になるところのものなのですが、彼のパトロンでもあったコジモの強引な力により教皇を動かし、彼らは修道院から俗世間に戻ったことにして結婚、ことなきを得たとのことです。

あ、ひとつひとつ書いてるとなかなか終わらないので、あとは流します(笑

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ピエロ・デッラ・フランチェスカの「ウルビーノ公夫妻の肖像」。

ここからボッティチェリの部屋に進む時の展示による演出がまたちょっといいんですよね。
写真撮り忘れましたが。。

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ボッティチェリの部屋の「ヴィーナスの誕生」です。

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Mっ気のある方にはたまらないでしょう「パラスとケンタウロス」です。

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「ザクロの聖母」ザクロは受難の象徴ですから、幼子イエスを待ち迎える幾多の受難を表し、聖母の虚ろな表情はそれを案じているのを表しています。
まぁ、何せ美しい線ですね。

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言わずと知れた「ブリマベーラ」です。

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美術館で写真を撮る時、鑑賞者が入っている方が好きだったりします。
作品サイズや会場の雰囲気、ヴィーナスの誕生とプリマベーラの位置関係が思い出されやすいからです。

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人集りの先の絵画、という図が好きです。

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ヴェッキオ宮

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フィレンツェカード2日目の最後はヴェッキオ宮へ。
メディチ家礼拝堂→カーサ・ブオナローティ→サンタクローチェ教会→ウフィッツィ美術館→ヴェッキオ宮。ウフィッツィ見終わったところでもうお腹いっぱいだったので、ここはお散歩気分で入りました。
広いね、五百人広間。

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外はもう暗くなっている時間。
観光客もまばらでとても静かでした。

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この部屋のどこかの壁の裏の隙間にレオナルドのアンギアーリの戦いが隠れているって話ありましたよね。

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1日美術漬けであまり頭に入らず、ただただ広いなー、すごいなーと見て回りました(笑

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これはミケランジェロの複製のようで、キャプション見て知りました。
オリジナルはバルジェッロ美術館にあるとあったので、翌朝ちょうど行く予定だったらチェックしようっと。

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バルジェッロ国立博物館

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フィレンツェカード3日目、最終日です。
正確には72時間有効なので、翌朝の10時くらいまで使えるのですが。

朝から雨だけどフィレンツェカードでバスも乗り放題。
まずはバルジェッロ国立博物館へ。

ここも10年ぶりの訪問ですが、その間に僅かながら勉強したことでまた違う楽しみがありました。作品は500年以上も変わっていないのに自分が学んだことで見えかたが変わって、印象深く感じるわけですね。

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前日、ヴェッキオ宮殿で見た作品のオリジナル。
ここはバッカスやアポロをはじめミケランジェロの作品が多いですわ。

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ピッティの聖母子。

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学生時代に何十枚も描いたブルータスも今思えばミケランジェロだったんだな。

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代表委員会の間という広い空間。
ここの博物館の中庭とこの大きな空間の天井高と余裕を持った贅沢な展示の間隔が印象的。

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サンタ・マリア・デル・カルミネ教会のブランカッチ礼拝堂

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18世紀の火災に遭いながらもマザッチョやマゾリーノ、フィリッピーノリッピによるフレスコ画で飾られたブランカッチ礼拝堂は無事だったといのが美術ファンには不幸中の幸いのサンタ・マリア・デル・カルミネ教会。

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中庭の奥にブランカッチ礼拝堂の入口があります。

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1420年代にマザッチョが描いたというフレスコはとてもシンプルですが、この後のルネッサンスの幕開けとも呼ばれミケランジェロ、レオナルド、ラファエロなどにも影響を与えた貴重な作品。1980年代に修復されたため、とても鮮やかです。
中央の祭壇画は13世紀後半の「カルミネの聖母」。

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左の壁、上段の一番左に有名な楽園追放が見えます。
隣もマザッチョの名作で「貢の銭」です。
この礼拝堂の祭壇画「カルミネの聖母」と、「楽園追放」「原罪」以外は、3人の画家によって「聖ペテロの生涯」が描かれています。
透視遠近法や、輪郭線をなくし立体的に描写する新しい技術を取り入れ、また人物の感情を豊かに表現する現実的な写実の方向へ進むルネッサンスの先駆けとも呼べるマザッチョの作品の中で、「貢の銭」には一枚の絵の中に3人のペテロがいるというのも、ある意味説明的でもあってとても印象深いです。
この隣がマゾリーノです。

そして下の段、一番左がフィリッピーノリッピ、隣がマザッチョとリッピ、その隣がマザッチョです。

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向かって右の壁の上段の一番右がマゾリーノの「原罪」、隣がマゾリーノとマザッチョ、その隣がマザッチョ。
その下もマザッチョで「施しをする聖ペテロ」、その右2枚ともリッピです。

ピッティ宮とパラティーナ美術館とか近代美術館とかもう記憶がゴッチャゴチャ。

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今回の美術漬けの旅、そろそろ頭の容量が限界です。
いつもより詰め込みすぎたかな(笑
すでに情報がオーバーフロー気味ではありましたが、ピッティ宮に向かってみたのでした。
いやはや大きい。

ここピッティ宮にはパラティーナ美術館をはじめ、近代美術館、銀器博物館、陶磁器博物館、君主の居室、衣装博物館、馬車博物館などがありまして、フィレンツェカードを持っていると提示するだけで次々入れてしまうので、どれがどこだったのかよく覚えてないというか......入場料の関係以外でそんなに細かく分ける必要があるのかな(笑

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フィリッポリッピの凝縮された1枚「聖母子」。

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パラティーナ美術館は壁全面に作品があるので作品量が半端ないです。
しかもさすがメディチのコレクション、質が高い。
残念なことに容量オーバーの頭で見た美術館は記憶も斑らで、また機会があったら余裕のある頭で来たいと思います。

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疲れてくると、外の景色の方がとても心地よく見えたります。

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あ、グロッタだ。

このあと、展示室内の長椅子に座ってしばらくウトウトしました。。

少し復活。

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ラファエロの作品がいっぱい、これはラファエロ好きにはたまらんでしょうね。
フィレンツェに来てメディチの財力の大きさを体感しました。
この部屋の成金趣味もかなりなものですが、
この金ピカで豪勢な部屋の壁に所狭しと飾られたキリストの受難の物語を、
金ピカな額に入った肖像画と共に見るという、大きな違和感。

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とはいえ、ラファエロ唯一のトンド(円形)作品「小椅子の聖母」は表情といい抱きよせる強さに密接な感じがあって人間味のある聖母子像で素晴らしいです。

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フィレンツェ・ルネッサンス漬けのシメにドュオモのクーポラ登ってみました。で、フィレンツェカードでどのくらいお得になったのか計算もしてみました。

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フィレンツェカード3日目の締め。
ドゥオモの入館時間はすでに終わっていたのでドゥオモのクーポラに登りました。
以前昼間に登ってとても見晴らしが良かった記憶があるので、薄暗くなって来てたから見晴らし良くないんじゃないかなぁ、と思ったんですが、夜景もとても美しいのでありました。

まずは、ちょっとだけドゥオモ内部が見られてラッキー。
あの丸天井の上へ、屋根と天井の間を抜けクーポラを登ります。

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すでに少し疲れて来てたりして。

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立ち止まらないように、と書いてありますが、どうしても止まっちゃう。
でもオフシーズンのこの時間は人も少ないので後ろから人が来るまではいいか。

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フレスコ最後の審判、地獄がこわーい。

さて、階段を登りますか!

ひたすら階段を登り、呼吸は苦しく膝は大笑い。

そして、登頂してみればご褒美のような美しい夕暮れなのでした。

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ただただ呆然と暗くなっていくのを眺めています。

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暗くなるにつれて通りの明かりが光を放って、
銀河鉄道の夜のお祭りの夜のような美しい街を見ているような気分です。

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2016年02月18日

ベルギー王立美術館へ、まずはマグリット美術館から。

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ベルギー王立美術館へ。
ブリュッセルに来て、いきなりメインイベントなのです。
王立美術館の中には、古典美術館、近代美術と世紀末の美術館、マグリット美術館があるというので、この日は1日ここに入浸るつもりなのです。

まずはチケットオフィスへ。
共通チケットがあるらしいので、全部の美術館が見たいです、と言ったら、オーケー、コンビチケット、と言われました。
1人13ユーロ。其々だと8ユーロだからお得ですね。
ちなみに有効期限は1日だそうです。

まずはマグリット美術館から見るように言われましたので、言われるがまま。
ひょっとしたらマグリット美術館は入場制限がある時があるのかな。

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古典美術館とそれ以外の間にある通路。
サポーターシステムのアピールトンネル。

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マグリット美術館のみ館内撮影禁止でしたので、これは入り口の写真です。
頭上に見えるのはベルギーのブルージュの北東、海沿いのリゾート地クノック=ヘイストにあるカジノの壁に掛けられているという「魅せられた領域」じゃないですか。
実物はカジノに行かなくちゃ見られないのですが、見たいと思っていたマグリットお馴染みのモチーフ満載のこの作品の装飾に、グッとテンション上がりました。

2009年オープンでまだ出来立て感がありますが、マグリット美術館に限らず、近代、世紀末も等しく現代的な内装とライティング、美しい美術館群です。

内容は、さすが充実の展示です。
年代順に展示されてますので、展示を進むに連れ、技術的な向上に伴う画面の密度と緊張感が増して行きます。

ニューヨークのMOMAやヴェネツィアのペギーグッゲンハイムにもあったマグリットの代表作のひとつ「光の帝国」ですが、ここには2点あり並べて展示されてます。
「アルンハイムの領地」も構図を変えて複数展示されています。
共通したコンセプトを見るのと同時に違った狙いも確認することできるのが嬉しいところです。

初期の「秘められた競技者」から「無謀な企て」、「帰還」、「9月16日」、「黒魔術」、「無知な妖精 または アンヌ・マリー・クロウェの肖像」などなど、満喫できました。

シュールリアリスムの絵画的な試みや、それまでの芸術との思考的な違いを視覚的に楽しむだけでなければ、事前にこちらの書籍を読んでおくとより楽しめます。

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2016年03月28日

ベルギー王立美術館の古典美術館へ

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マグリット美術館から移動して古典美術館 Old Masters へ。
近代・世紀末美術のほうがマグリット美術館と近いのですが古典のほうがゆっくり見たかったので先にこちらへ。

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入ってすぐの大きな吹き抜けの空間には古典ではない近代から現代に近いベルギーの作家の作品が展示されてました。
この美術館のショップにて販売されている森耕治著「ベルギー王立美術館古典美術館名作ガイド」によればコンスタン・モルタルやピエール・アレシンスキーなどはベルギー出身の作家とのこと。
この宇宙飛行士は......載ってなかったなぁ。

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ルーベンスのデッサンなどの小作品部屋です。

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そしてルーベンスの大作の部屋。
ルーベンスの代表作のほか、同時代に活躍したアントニー・ヴァン・ダイク、テオドール・ファン・ローンの作品と一緒に展示されていました。

ルーベンスは楽しみにしていたし、確かにこの作品は素晴らしいのですが、この翌週にアントワープのカテドラルでキリスト昇架とキリスト降架を見たことで古典美術館でのルーベンスの印象が薄くなってしまいました。。

とはいえ、個人的な感想ですが、
ルーブルのマリードメディシスの生涯は圧倒的な作品量とサイズなのに何だか太鼓持ち大河ドラマな感じで厭らしさのようなものを感じてあまり好きじゃないのに対して、ルーベンスの描くキリストというのはグッとくるものがあります。
この写真では殆ど見えませんが、奥のキリストの描写、特に肌の透けたような生々しい感じはアントワープの祭壇画のそれに通じるものがあるように思います。
僕にとってはマリードメディシスもキリストもどちらも物語でしかないのですが、ルーベンスの描写力はキリストの物語の方が似合っていると思っています。

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ダヴィッドのマラーの死です。
僕的にはこれが古典美術館のなかでの目玉のひとつです。

静けさの中に見るフランス革命の雄の暗殺。
抑えられた色での柔らかな描写の神的美しさと、構図の妙。
血のついた手紙、床に落ちたナイフ、ターバンのように巻かれバスタブにも掛けやれた白い布、墓石のようなサイドテーブル、其々が語るドラマチックなストーリーは映画を観ているかのように頭になかで再構築されます。
絵画としての完成度の高さと奥行きの深さに絵の前から離れられない。

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ブリューゲル、長男のピーテルブリューゲルの謝肉祭の争いと四旬節です。
フランドルの絵画として目にしてはいたものの、ブリューゲルについて興味を持ったのはこの三年くらいです。
きっかけはパリのルーブルで見た「足なえたち」、そして翌年カポディモンテ美術館で見た「盲人の寓話」です。
この2つの作品に見た社会性、政治批判がストレートに込められた16世紀の油彩画にちょっと惚れました。ポッ。
ここ王立美術館にはさすがブリューゲルの作品が多い。見応えあります。
このようないかにも「ブルーゲル的」な作品が沢山見られます。そしてその中にも沢山の社会的な寓意が込められていました。

ここで作品解説的に調べながらレポートを書いていると旅のメモが終わらないので止めといて(笑

漠然とブリューゲルの名前しか知らない方が美術館で「ブリューゲル的」な作品を見た時のためのプチ情報。

この絵はピーテルブリューゲルの長男のピーテルブリューゲルによる模写です。
名前が全く同じなので分かりにくいでしょ。
もちろんどちらの作品かはキャプションに表記されてますからタイトルを見れば分かるのですが。。
ちなみに日本語では「ピーテル・ブリューゲル(父)」とか「ピーテル・ブリューゲル(子)」とか表記されます。

長男は父の元で修行して父の作風そっくりに作品を作り、父の模写を沢山残しました。
その沢山の模写が世界中の美術館に展示されています。

僕はルーブルとカポディモンテで絵画に込められた社会性の強いメッセージに、高い芸術性を感じました。ブリューゲルはフランドルの牧歌的な農民を絵を描くだけの画家ではないし、こんなストレートな表現もしたんだ、と。
息子はその模写をして、父の絵と並べて展示されていますし、場合によってはオリジナルように、あ、ブリューゲルだ!と見られます。これは父でこれは息子、と初見で分かるににはかなり深く見てる人じゃないと分からないんじゃないかな。もちろん、僕には出来ませんし、これはどっちの、という情報を構図と色で見分けた記憶と一緒にインプットしているだけです。
「ブリューゲルの作品」と一言でいう時は「ブリューゲル親子の作品」を指している場合があるかもしれませんね。
これって現代ではないですよね。
オリジナリティを求められる現代では息子ピーテルは芸術家というよりも高い技術を持った職人ということになりますが、画家はまだ職人として扱われていたこの時代背景を考えると不思議ではないんだけど、それにしても.......その辺りの息子の考えがきになるので、機会を見て調べてみようと思います。宿題、宿題。

ちなみに、次男のヤンブリューゲルは独自の作品を創りました。
でもヤンブリューゲルの息子もヤンブリューゲルと