Main

KARAKARA No. ARCHIVES

2016年06月16日

「KARAKARA No.7 pastis」というハーブティを作ってみたのだ。

20160616001.jpg

19世紀、フランスの芸術家たちに愛されたアブサンというお酒がありました。

そのお酒には幻覚作用があるためフランスでは製造販売が禁止となり、アブサンに似せてハーブ(薬草)のお酒が作られました。それが、パスティスPastis、ペルノpernodなどと言った日本では薬草系とかアニス系に分類されるリキュールの幾つかです。パスティスには「似せる、まがい物」という意味があり、ペルノは「似せたもの、代用品」という意味を持つ造語でもあります。

日本のバーでも定番のアイテムですが、アニスやフェンネルの強い独特な香りを持つこれらのお酒は日本人には馴染みがないので爆発的な人気を博することもなく、ある意味ニッチなリキュールと呼べるでしょう。

現在では、アブサンも世界保健機関 (WHO) によるツジョン残存許容量が10ppm以下ならばと定めた基準内で製造が許されておりたくさんの種類のアブサンが作られています。
パスティスにはアブサンのような妖しげな魅力はありませんが、もっと日常的なお酒として今ではアブサンよりもパスティスやアニス酒のほうが多く飲まれています。

ヨーロッパでは、アニスの香りのキャンディもポピュラーですが、やはり日本での反応はいまいち。お土産に買ってくると大好きになる人もいれば罰ゲームアイテムとなることもあります(笑
喉に優しいリコリスキャンディもその類です。

僕はパスティスも、アニスキャンディも大好きです。

「そうだ!アブサンに似せてパスティスができたように、パスティスに似せてハーブティを作ろう!」

今年の初め、僕は1本のアニス酒を持って、那須で自家ハーブ園を持ち多くの飲食店にオリジナルハーブティを卸されているハーブ農家さんの那須高原HERB'sさんを訪れました。

持って行ったお酒は「ペルノpernod」、そして福西英三氏の銘著「リキュールブック」。コンセプトを聞いていただき「このお酒と同じ味のハーブティを作ってください」とお願いしました。
参考文献として本をお預けして、持ってきたペルノの封を開け、テーブルでペルノを水で割り一緒に味見していただき、残りはどうぞ存分にお楽しみください、と置いてきました。

HERB'sさんは丁寧に試作を重ねてくださり、高い再現力でハーブティによるパスティスが完成しました。アニスとフェンネル、シナモンの香り、リキュールを想わせる甘みもハーブで再現されています。

使用したハーブとスパイスが7種類だったので名前は、KARAKARA「No.7」。

原料の種類が増えると価格も上がりますよ、と言われましたが、まずはコンセプトありき、幾つでもとお願いしました。8種類使えば「No.8」にしようと決めていました。
HERB'sさんでパック詰めまでしていただき、タグはカラカラで作りました。
裏面には法で定められた、原料、原産国、賞味期限、製造、販売などの記載。
表面には「似せる、まがい物」と見られそうなシンプルなHelvetica。

ここだけの話、最初は"pastis"ではなく"pernod"にしようと思ったんですが、ペルノーリカールジャパンに問い合わせたところ丁寧に優しくNGでした。商品名ですからね。

価格はナンダカンダで900円です。
カラカラ店頭で販売しております。
カラカラは夜と日曜の昼しかやってないので、那須街道(県道17号)沿いの「遊クラフト」さんでもお取り扱いいただくことになりました。
ありがたや、ありがたや。

20160616003.jpg

カラカラに今あるアブサンやパスティス系のお酒は20種類ちょっと。
それぞれに味わいが異なる個性派集団です。
機会がありましたらこちらもどうぞ。

more...... "「KARAKARA No.7 pastis」というハーブティを作ってみたのだ。" »

2018年12月28日

KARAKARA No.8 #vinchaud というホットワイン用ミックススパイスができたのだ。

20181212001.jpg

BLOGでのご報告が遅くなりましたが、
この冬、KARAKARA No.8#vin chaud が完成いたしました!


ほぼほぼ那須高原HERB'sさんのお力です。笑

No.8#vin chaud は、ホットワイン用ミックススパイスです。
ホットワインは、英語ではマルドワイン、独語ではグリューヴァイン、仏語ではヴァンショVin chaudと呼びます。

No.7完成のときもそうでしたが、事の経緯を説明いたしましょう。


遡ること2年前の春でございます。

あれはロンドンのバラマーケットにあるスパイスショップで購入したホットワイン用ミックススパイスを那須高原HERB'sの浜津ご夫妻にカラカラのカウンター越しに手渡しながらお話したときからはじまります。

「これ、ちょー美味いんですよ。これパクったら絶対人気出ますよ。日本にないし。」

この下品な物言いからも露わな下心。
しかし、事は下品には進みません。さすがHERB'sさんです。

まず梱包されたミックススパイスは分解され解析、後日、味は見事に再現されました。
ただ、この配合には普段HERB'sさんではあまり使われない植物もあったりして量産するには難しかったり とても高くついたりという問題がありましたし、そのままパクっただけではオリジナル商品にはなりません。
そこで、HERB'sさんのアレンジにより幾つかのサンプルが作られました。


ロンドンのバラマーケットのみならず、パリのマルシェでも冬にはいつも目にするホットワイン。
大抵は、ワイン屋さんの店先で売られています。
場所は違えど、どのお店でも味は似ていて、とても濃厚。
提供される量は紙コップで100cc程度で、ワインは何を使っているのか聞くと大抵「カオール」でした。マルベック主体の黒ワインとも呼ばれる濃いワインです。

このスタイルと味の再現に拘るよりも、
家庭で余った赤ワインを使って美味しいホットワイン作れるようにした方が良いのではないか。
そして、少量のエスプレッソよりも、たっぷりとしたドリップコーヒーを楽しむ人たちに向けたゆっくり飲んで温まるホットワインを作る方が良いのかもしれない、と思うようになりました。

さすが2年の時間を掛けると柔軟な考えができるようになりますよ。
(夏の間はほぼ忘れてましたが。笑)


ついに、HERB'sさんオススメのフルーティで甘みのあるブレンドで商品化を進めるべく、
黒田原駅前映画祭では原価販売しながらマーケティングも行いました。


使用されたスパイスは6種類。
・カカオシェル
・ゆず
・アニス
・シナモン
・クローブ
・ジンジャー
これに、2種類の材料として赤ワインと砂糖を加えた、計8種類で作るので、
名前は「No.8」となりました。


20181212002.jpg

末広がりで縁起いいじゃん!
ワイン色にしてみました〜♪


20181212004.jpg

現在、殻々工房でもNo.8を使って冬季限定ホットワイン(ヴァンショ)を提供しております。

作り方は簡単です。

赤ワイン350mlならティバック1個。
ボトル1本分でティバック2個。
1リットルくらいの赤ワインならティバック3個を使います。


殻々工房レシピをご紹介します!

材料
・赤ワインボトル1本(カベルネソーヴィニヨンか メルローか マルベック)
・角砂糖4個
・蜂蜜ほんのチョッと
・No.8ティバック2個

ワインの量にあった鍋に、材料を全て入れます。
中火で火を加え、砂糖が溶けるように混ぜて、
湯気が出て少ししたら沸騰する前にとろ火にして20分以上加熱します。
IHだと チョー楽ちんです。

殻々工房では、
オーダーが入ってから作り始めると提供に30分近く掛かっちゃうので、オープン前に仕込んで、鍋のまま冷ましてから、ボトルに戻して保存しています。
オーダーが入ったら小鍋に170mlを注ぎ、グランマニエ(ブランデーベースのオレンジリキュール)20mlを加え、温め直してから提供しています。

アルコールに弱い方には、少し煮切り気味に加熱してオレンジジュースを加えれば、ほとんどノンアルコールホットドリンクが作れます。

まとめて作って余った時には、
リンゴなどフルーツを煮るのも良いかもしれませんし、冷やしてサングリアやアメリカンレモネードやキティなどのカクテルに使っても美味しいです。

more...... "KARAKARA No.8 #vinchaud というホットワイン用ミックススパイスができたのだ。" »

2019年07月28日

KARAKARA FACTORY WEB SHOP

20190720001.png
 
 
殻々工房のオリジナル商品を販売するネットショップを開設しました!


KARAKARA FACTORY WEB SHOP
https://karakarakobo.thebase.in
 
 
あまり手を広げすぎないように 敢えて、オリジナル商品に限定したショップとします。
まずは、ハーブティの「KARAKARA No.7 #pastis」と、ホットワイン用ミックススパイスの「No.8 #vin chaud」をメインにして、那須町社会福祉協議会りんどう作業所とのコラボ缶バッジとマグネットも加えました。
3000円以上のお買い上げで送料無料です。
ちょっとお得な送料無料お試しセットもあり。

カラカラコインは何となくここでは売っちゃいけない気がする.......ので、検討中。
これから、何かまたグッズが増えたらアップしたいと思います。

先日終了した、のざきあきこ「雨のち晴れ」展で作成した缶バッジとマグネット(りんどう作業所製)も在庫限りとして販売しております。よろしかったらぜひ。

遠方の方で再度購入したいという方や、興味があるけど買いに行けない、という方にご利用いただけたら幸いです。
 
 
 

さて、ネットショップを開いてみてメモ。

このショップを開設したのは無料でネットショップが開設できるBASE(ベイス)
あっという間に開設できてクレジットカード決済もデフォルトで付いています。月々の料金もなく、売上+送料に対して決済手数料3.6%+40円。あまり安価なものは赤字になりそうですが(缶バッジの200円は大丈夫なのか?)、これって小規模に手作りのグッズやアクセサリーなどを販売するには良い仕掛けですね。
ちょっと検索してみれば、イラスト系の絵画を販売してる方もいらっしゃいますねー。

BASEは楽天などに比べて集客力はなさそうなので、そのお店を知ってる人が外から買いに来るって感じですね。
うちにはちょうど良いのかも。

サイトのデザインは何もいじらずデフォルトのままにしました。
広告も入らないし、ストレスがないわぁ。


ただ売上があったあとの振込については自動ではなく申請が必要とのこと。
また手数料があり気をつけないといけないので自分のためにメモ。

売上から決済手数料3.6%+40円が引かれた上に、振込申請の際に、事務手数料と振込手数料が引かれるらしい。

事務手数料
2万円未満の場合、事務手数料は500円、2万円以上の場合、事務手数料は無料。

振込手数料
一律250円。

缶バッジで2万円貯まるまで待つのは長そうだなぁ〜。

2021年02月07日

KARAKARA No.5 #candle 発売です!

20210207001.jpeg
↑Click pics to enlarge.
 
 
殻々工房オリジナル KARAKARA No.シリーズに新たに「No.5」が仲間入りしました。

冬に温もりをくれる暖色のオリジナルキャンドルと木製のキャンドルホルダーです。


那須高原の冬はとても静か。人よりも動物のほうが多くなります。
雪景色の森ではリスや野鳥が動きまわり、森の向こうの茶臼岳の頂は きんと冷え澄んだ青空のした まっ白に光り輝きます。
 
しんしんと雪が降ったあとの夜は、山からごうごうと森や家を揺らす風が吹き荒れます。
そんな時は、人も動物も、風が止むのを家や巣のなかでじっと静かに待っています。

少し心細くもなる冬の夜に灯す、
温もりのある色のキャンドルを「あかりろうそく」さんに作ってもらいました。

食卓や大切な人へのプレゼントに、部屋がポッと温まる灯りはいかがでしょうか。

キャンドルに使用した色は4色 木製ホルダーと合わせて5つの色から、このキャンドルはKARAKARA No.シリーズのNo.5となりました。
カラカラの5番とお呼びください。

 
木製キャンドルホルダーは、今回は国産杉を使用し植物性油性塗料オスモカラーで仕上げてあります。初めは少し塗料の匂いがあるかもしれませんが、そのうち消えますのでご安心ください。
 
キャンドルに付いている商品タグは那須町社会福祉協議会りんどう作業所の皆さんによる紙パックを再生した手作りの手すき紙を使用しています。
 
 

more...... "KARAKARA No.5 #candle 発売です!" »

2021年02月17日

KARAKARA No.の焼印を作ってみたのだ。


↑Click pics to enlarge.
 
 
おかげさまで KARAKARA No.5#candle という「殻々工房×あかりろうそく」によるオリジナルキャンドルとホルダーが完成しまして、少しずつですがご購入いただいております。
本当にありがとうございます。


キャンドルホルダーには焼印を押しました。
これがなかなか可愛くて気に入っておりますのでメモ。
 
 

more...... "KARAKARA No.の焼印を作ってみたのだ。" »

2021年03月29日

KARAKARA No.5 #candle ホルダーのナチュラル仕上げ

20210329001.jpeg


リクエストにお応えして作ったキャンドルホルダーのナチュラル仕上げが好評だったので、気を良くして増産パオーン。
ありがとうございます。

塗料はオスモの半光沢のウッドワックス。
このワックス、うちの住居部分では多用してます。
乾くとサラサラ。

more...... "KARAKARA No.5 #candle ホルダーのナチュラル仕上げ" »

2021年03月31日

KARAKARA No.9 #noanoa

20210325001.jpeg

 
トロピカルフルーツティKARAKARA No.9 #noanoa できました。
 

南国をイメージした甘い完熟フルーツの香り漂うトロピカルフルーツティです。
パイナップル、マンゴー、アップル、ピーチ、ハイビスカスなどの楽園の甘酸っぱさとスパイスの香りの融け合う1杯をお楽しみください。


1冊の本「ノアノア」ポールゴーギャン著を介して、画家ゴーギャンの楽園の夢をフルーツティにするため、那須高原HERB'sの浜津伸生さんにイメージをお伝えして御夫妻にオリジナルブレンドを作っていただき、美術作家の小林達也さんにタグとなる作品「noanoa」を描いていただきました。
じっくりと温めていた企画でもあり、急がずゆっくりと進めさせていただき、この春、ようやく商品化。
皆様には心から感謝しております。
ありがとうございました。


那須高原では、今週末から那須街道沿いの器の店「遊クラフト」さん、「那須高原HERB's」さん、「殻々工房」にて、黒磯では「Chusチャウス」(4月上旬予定)さんでお取り扱いくださりますので、ぜひお立ち寄りの上、お楽しみいただけたら幸いです。
6TB入り。900yen+taxでの販売となります。
 
 
よろしくお願いいたします。
 

20210324002.jpeg
 

more...... "KARAKARA No.9 #noanoa " »

2021年04月09日

KARAKARA No.5 #candle サイズが3種類になりました。

20210410001.jpeg

あかりろうそくさんに作っていただいているオリジナルキャンドル "No.5" のサイズが3種類になりました!

Small... 1990yen (2189yen)
Midium... 2990yen (3289yen)
Large... 3990yen (4389yen)

4月から税込表示もするのが義務化になったそうで。
こういうのってみんなメディアで見て対応してるのかなぁ.....店には直接何の連絡もないのに対応するのって何だか変ねぇ〜。..........そのうちメニュー直しますけど。

2021年04月16日

ハーブティをフックシールでハンギングディスプレイできるようにしてみたのだ。

20210415001.jpeg

KARAKARA No.シリーズが3つに増えたので、ディスプレイをハンギングにしてみることに。
HEIKO フックシール S 業務用 500片を買ってみたのだ。

今までステープラーでパチンと止めていたタグにつけるだけでもいいんだけど、ひと手間掛けて、針のないスッキリパッケージにしてみるのだ。
 
 
 

more...... "ハーブティをフックシールでハンギングディスプレイできるようにしてみたのだ。" »

2021年04月17日

KARAKARAハーブティの什器を作ったのだ。

20210416003.jpeg

カラカラのオリジナルハーブティを取扱ってくださっている黒磯のChusチャウスさんで使っていただく什器を作りました。

黒磯のChusチャウスのマルシェには沢山の魅力的な食品が棚に並んでいて、そんな中に2016年から置いていただいているKARAKARA No.7。

毎月末に棚卸しの在庫量のご連絡をいただき、販売数が無かった月は貴重なスペースを使わせていただきながら申し訳ない気持ちになるものです。
5年のうちに、No.8、No.9と種類が増えて、かねてから見せ方を変えなくてはと思っていたので、No.9発売を機に、ハンギングでのディスプレイを担当の森さんにご相談。
これまでよりもちょっと場所を取ることになるけれど、快くスペースを用意していただけることになったので、スペースを採寸して、いつも在庫していただいてる量に合わせた什器を作りました。

先日、無事に設置して来ました。
那須ドライブの帰り道や、那須のお土産選びにもご利用いただけら幸いです。
よろしくお願いいたします。

 

more...... "KARAKARAハーブティの什器を作ったのだ。" »

2022年01月22日

カラカラオリジナルハーブティKARAKARA No.7のパッケージがリニューアル!

20220118003.jpeg

殻々工房オリジナルハーブティのKARAKARA No.7(カラカラナンバーセブン)のパッケージがリニューアルしました!
 
フランスのパスティスをハーブティで再現した味はそのまま。
発売から今年で6年、たっぷりのスパイスで体が温まると、変わらずご愛顧下さっている皆さま、本当にありがとうございます。

今回はNo.7のパッケージとして米倉万美さんに絵画を描いていただきました。
パスティス誕生の素となるアブサンが流行した19世紀パリ、そしてモンマルトル、そこに少し退廃的なイメージも加え、アブサンと愛のある絵を描いて下さいました。

 
 

more...... "カラカラオリジナルハーブティKARAKARA No.7のパッケージがリニューアル!" »

BLOG News → Twitter

iconmonstr-twitter-3-32.png  iconmonstr-facebook-3-32.png  


About KARAKARA No.

ブログ「KARAKARA-FACTORY」のカテゴリ「KARAKARA No.」に投稿されたすべてのエントリーのアーカイブのページです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のカテゴリはKARAKALab. Designです。

次のカテゴリはKARAKARAKOBO 殻々工房です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34