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TRAVEL/ PARIS 2017 ARCHIVES

2017年11月01日

ロンドンからユーロスターに乗って ペリへ。

今年2月の回想ですが、
もう年末ですし、そろそろ怒涛のラストスパートで終わらせます。
最後の移動はパリです。

ロンドンからはパリへはユーロスターを使って移動しました。
セントパンクラス駅からパリの北駅まで、片道45ポンドで2時間半。
乗る前のセキュリティチェックが空港並みでちょっとちょっとビックリ。早めに行っといて良かったぁ。

列車でドーバー海峡を渡るのを楽しみにしていたんですが、
二人ともすぐに熟睡してしまって、気がついたらパリでした。(笑

パリは好きです。

毎回パリ経由しても良いくらいに何かある。
スパイスなどを買うにも種類が豊富で、ロンドンでも買えるけどパリに来てみるとやっぱり安い。
日常の簡単な食事の中に香りや艶があったり、素朴さの中にも程よい力強さとセンスを感じる。
美術を見るにも企画が豊富で発見があって飽きさせない。

これは良くないのかもしれないけど、
街は美しいのに人がそれを汚して生きている。
掃除する人がいるけど、また人が汚しながら生きている。
初めて来た時には、街じゅう落書きと吸殻と犬の糞だらけでこんなに汚い都市は初めてだと思った。

東京の渋谷や新宿って下水の臭いがする印象があるけど、
パリは下水の臭いに香水を振りかけてる印象がある。

路上で寝てる人も多いけど、おしゃれな人も多い。
無愛想な男性も多いけど、愛想の良い女性も多い。

セーヌの近くに来れば昔のままで手をつけられないから、高い建物も少ない。
社会の影も、街の汚れも、人間らしさとして受け止めながら、すっきりとした風景が目に映る。

街の色がくすんでいるのも心地いい。
なんで水がこんな色なんだろう、って思いながら、嫌いじゃないってまた思う。

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2017年11月02日

パリにある Golden Pat という店

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こちらの店は70過ぎの おばあちゃん何人かで切り盛りしているお店だそうで、レストランというよりもビストロなのかな。
うちの奥様から何年か前に行きたいとリクエストされていたんだけど、なかなか伺えなかったお店。

僕らも順調にいけば歳取るわけですから、店が潰れなければ70歳だってすぎるでしょ。
その時、どんな風に働いたらいいのかイメージトレーニングに来てみたいという動機。

店に入ってみると芯の強そうなおばあちゃんと、カウンターの中におじさんが1人。
キッチンには別のあばあちゃんがいるみたい。

客層は若くて、おばあちゃんが孫と接するように接客してました。
僕の拙いフランス語で話しかけようかと思ったけど、それより先に、イングリッシュが来るから問題ない、と、おじさんが呼ばれました。

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ランチメニューがあって11ユーロ。
牛肉のタルタルと鶏のコンフィをいただきました。

かなり力が抜けてる感じだけど、タルタルはボリューミーね。

参考になったようなならないような、だけど(笑
歳を取っても働けてるというのは素晴らしいよ。

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ランプシェード替わりにぶら下がってる下着は......おばあちゃんのですかね。
........この雰囲気を出すには、まだまだ時間が掛かりそうだ。

2017年11月03日

サンシュルピス教会で、ドラクロワの天使とヤコブの戦いを見ながら。

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美術館の開館時間まで時間があったので、足を伸ばしてサンシュルピス教会でドラクロワの「天使とヤコブの戦い」を見ることにしました。

全く、見たい時に自由に見られるなんて、なんて素晴らしいんだ。

そういえば、この教会は何年か前に来た時に、夜に無料コンサート(本当は寄付制だったんだけど...)があるというので、寒いなか外をぶらぶらしながら時間を潰してベートヴェンのピアノソナタを聞き、翌日に高熱を出したんだった。

あのとき修復中だった鐘楼もきれいになって、また見られたことがとても嬉しい。

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このブログに、8年前にここに来た時のことを書いたページがありました。
もし、よろしかったら。

サン・シュルピス教会でのピアノコンサート 20090228
http://karakara.pepper.jp/blog/2009/02/post_251.html

2017年11月13日

リュクサンブール美術館 Musée du Luxembourgでのファンタン ラトゥール展

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何度も行きたいと思いながら、行けなかった美術館でした。

リュクサンブール美術館は企画展のみの美術館で、僕らのパリ行きの日程がオフシーズンということもあるのか なかなかタイミングが合わなかったんです。

今年の2月はファンタン・ラトゥールの回顧展でした。
ラトゥールといえば、美術好きにはジョルジュ ド ラ トゥールが頭に浮かぶ人の方が多いと思います。
ファンタンは ちょっと地味な作家でもあり、またこの時代の流行(印象派)に乗らなかったためにあまり名前を聞かない作家かもしれません。
そのファンタンを再考しようというこの企画、この美術館はいつも魅力的な企画展をしている美術館だと思います。

彼の作風は写実主義やロマン主義、象徴主義といった雰囲気ですが、どこに属することもなく、独自の道を進んだようです。有名なのは静物画と友人たちのグループの肖像画でしょうか。

この展覧会では、その先に一歩進み、ファンタンの持っていた大量な裸婦写真とそれを元に描かれた絵画を並列で展示。また晩年の、音楽(クラシック)からイマジネーションを広げた神話的世界を描いた絵画まで展示して、彼の全体像を見せてくれました。

またパリに来られるタイミングで企画展があればぜひチケットを取りたい美術館です。
いつも人気だそうで入場制限があり、オンラインチケットは入場時間を決めて購入します。場合によって売れ切れもあるそうなので、早めのチケット購入がおすすめです。

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2017年11月14日

ラスパイユのビオマルシェで仕入れとヴァンショーと。

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パリでの日曜日はビオマルシェの日。
幾つかあるビオマルシェの中でも一番大きいのがラスパイユ通りのマルシェなのかな。

普通の買い物なら、ちょっと前にできたラファイエットのグルメ館の品揃えは最強だけど、ここでしか売ってないビオな食材もあるから、やっぱり覗きたくなっちゃう。

この日はなぜかイタリア食材屋さんであれこれ買って、カカオやドライフルーツのお店でも仕入れ。

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ヴァンショーを購入。
2.5ユーロ。

やっぱり寒い冬には温まるホットワインですよ。

何のワインを使っているのか聞いたらカオールですって。
そういえば、以前に違うマルシェで聞いた時もカオールでした。

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2017年11月15日

オペラガルニエでのコンサートとエルミタージュ幻想

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パリのオペラ座、オペラガルニエは有料で内部見学ができるけど、折角だからオペラやバレエなどのチケットを取って併せて見学した方がお得だと思います。

オペラやバレエは人気だからオンラインでもチケット取るのが大変.......でもコンサートならリーズナブルだし取りやすいです。
演奏が終わってからの内部見学は出来ないので、早めに行って館内を見学した方がいいかも。
金色に輝く豪華な空間は初めてでなくての口が開いちゃう。笑

安い席を取ったので随分上の方ですが、個室なので落ち着いて聞くことができました。
バスティーユのようなコンサートホールじゃないから、音をきちんと聞くというよりは雰囲気を味わう感じでしょうか。
これで15ユーロは安いと思う。幸せな日曜日の午後でした。

シャガールの天井画、馬蹄型のオペラハウスの雰囲気、このワーグナー以前の来場者が来場者を見るために作られているこの馬蹄形の劇場は人が埋まった時にこそ高揚感が高まります。
iphoneで開演前の動画も撮っていたので、そちらも。

この日、演奏者に日本人の方がいらっしゃいました。

CONCERT CORDES ET VENTS

Richard Strauss
Till Eulenspiegel einmal anders !
Ludwig van Beethoven
Septuor en mi bémol majeur, op. 20

Clarinet/ Jérôme Verhaeghe
Horn/ Misha Cliquennois
Bassoon/ Ludovic Tissus
Violin/ Karine Ato
Viola/ Jonathan Nazet
Cello/ Yoori Lee
Double bass/ Amandine Dehant

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演奏が終わり、促されるように出口へ。

昨年の那須ショートフィルムフェスティバルでのイベント上映作品の中に、長編映画の「エルミタージュ幻想」がありました。

会場でスタッフとして見たのですが、
90分1カットのため冗長に感じる部分もありましたが そのラスト、まさに劇場の観客が出口に向かって流れでるシーンが印象的でした。
それはオペラガルニエに限らず、いろんな劇場の終演後に見る眺め。
映画の中では、玄関の先には海があり、霧が立ち上っている、というラストシーン。
観客は大きな川のように流れ、海に流れ、そして霧となってまた空に昇ってゆくのでしょう。
海という再生のメタファーも重なり、これまで見た幻想の世界はまた繰り返されることをイメージさせてくれる心地よいラストでした。

エルミタージュ幻想のラストを見ながら、
いろんな劇場で終演後に感じる、現実に引き戻されながらも またここでは繰り返される夢の世界、を感じていました。

ふと、思い出しのでメモ。

2017年11月16日

通り掛かりのブーランジュリーでおやつ

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パリってあちこちに美味しいブーランジュリーがありますよね。
小麦粉で作ったものを売る店っていう括りなのだと思うけど、日本でいうパン屋さんかな。

注文レジに並ぶ列が 外まで伸びてる人気店は、前評判を知らずに入ってもだいたい美味しいような気がするなぁ。

この日も列を成しているブーランジュリーをたまたま発見したので並んで見ました。

キッシュロレーヌとエクレア。

僕は パリで食べるしっかりとしたエクレアが大好きなんです。

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2017年11月17日

第一日曜日はパリの美術館が無料....せっかくですから。

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毎月第一日曜日は、ルーヴル、ポンピドゥー、ケブランリ、オルセー、ドラクロワ、ギュスターヴモロー、オランジュリー、ロダン、ピカソなどの美術館が無料となります。
もちろんこの日は混雑するので、ゆっくり見たい場所は違う日にチケットを買って入った方が良いと思いますが、ルーブルなんていつ行っても混んでるんだから無料で行っても変わんないんじゃない?

ということで、オペラガルニエでコンサートを見た後にのんびりとルーブルへ。
冬だし夕方近いこともあり、それほど並んでなかったです。(並んでるように見えるけど想定内です。笑)

疲れない程度にのんびり2時間くらい回る予定です。
ドゥノン2階へ向かいそこからルネサンスとフランス絵画だけ見て帰る感じで。


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前回改装中で見られなかったニケの展示から。


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冬しか来ないからかもしれないけど、ダヴィンチの作品はモナリザばかりが人気で岩窟の聖母などはゆっくり見られます。


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この何日か前にロンドンのナショナルギャラリーでダヴィンチを見てきたので、記憶が新しいうちに両方見られるのは贅沢。


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この現象はなんなんでしょうね。笑

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2017年11月18日

ビストロ・ヴィクトワールBistrot Victoiresでランチ

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何年か前に、夜に一度お邪魔して好きになったビストロ・ヴィクトワール。
パレロワイヤル近くでカジュアルな大衆向けビストロな感じ、ボリューミーでもあります。
シェフが変わって味が落ちたという話があるそうですが、僕は気になりませんでした。
もともとそういう繊細なものを求めて来てないからかな。笑

人気があるみたいで、ギリギリ2名座れました。

ランチだったので1皿ずつ。
鴨のコンフィと、本日のランチの牛肉のステーキ・オニオンソース。ワインもデカンタで。

コンフィの付け合わせは、夜来た時にはグラタンドフィノアだったような気がしたけど、この日はランチだからかチップスでした。これはこれで美味しい♪

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Bistrot des Victoires
https://www.paris-bistro.com/choisir/paris1/bistrot-des-victoires

2017年12月07日

フォンダシオン ルイ ヴィトン(ルイ ヴィトン美術館)Fondation Louis Vuittonでの「近代美術のアイコン シチューキン・コレクション」展

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もう一年近く経っちゃったけど、またパリメモです。

今回のパリ行きの目的のひとつが新しくできたフォンダシオンルイヴィトンでした。
フランクゲーリー設計の建築がアトラクション的に楽しみというのが大きいのですが、ルイヴィトン財団という財力とセンスを併せ持った美術館ですから期待しない訳がないですよね。

パリではカルティエ財団現代美術館に続いてファッションブランドによる美術館ですね。


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美術館はアクセスの良くないブローニュの森の中。
凱旋門からシャトルバスが出ています。片道1ユーロ。
このバスが小さいので何度目かでやっと乗れました。
バスを待つ間にメトロの出口でテロを警戒した軍隊による捕物帳も見学しました。。
インターネットでチケットを購入していたのですが、時間指定があるので念のためちょっと早めの出発がオススメかもしれません。


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さすが、すごいインパクト!
この時は期間限定でダニエルビュランによるインスタレーションで、フランクゲーリーとダニエルビュランのコラボレーションでした。

バス待ちで時間がなくなったので外観は後でゆっくり。


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この記事に写真を大量にアップしまして、
一枚ずつに説明つけるのが面倒なので(笑)はじめにまとめて書いちゃいます。

この時の企画展は「近代美術のアイコン シチューキン・コレクション」展でした。
ロシアの富豪 セルゲイ・シチューキンが1898年から1914年までの間に集中的に収集したコレクションだそうです。

かつては周りからその芸術的価値を理解されないまま金の無駄だと言われながらモスクワの自宅の壁を埋めていたというコレクションだそうです。
シチューキンはロシア革命の際にパリに亡命、ロシア政府により自宅とコレクションが国有化されてしまいました。
その後、スターリンは作品の価値を理解せず、無造作にコレクションはモスクワのプーシキン美術館とサンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館とに分けてしまいいました。

今回の「シチューキンコレクション展」という企画は、彼のコレクションを再び ひとつの場所にまとめて展示しようという試みです。シチューキンが見たらさぞ喜んだでしょうね。

順路に沿って進むと、初めに映像によるシチューキンの説明があります。
エンドロールを見ていたら、この映像作品の監督はピーターグリーナウェイとあったように思います。間違ってなければ久しぶりだわ。


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2017年12月09日

改装を終えたパリのピカソ美術館

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初めてパリに行った時からずっと改装中で、オープンしたら行こうと思っていました。
パリにある国立美術館ですしね。

ちょうど企画展が終わったところで残念でしたが、そのおかげかとても空いてました。

最初の展示スペースでは1993年のアヴィニョン演劇祭におけるアヴィニョン教皇庁で再演されたパラードParadeの記録映像が見られました。
衣装、舞台美術がピカソ、音楽がサティ、脚本がコクトー。
再演はアンジュランプレルジョカージュによる振付、黒田アキによる舞台美術だそうです。

絵画、立体などなど.......その作品数はそりゃもういっぱいで、流石見応え十分です。

屋根裏のようなスペースにピカソが個人的なコレクションした作品の展示がありました。
バルテュスやマチス、ルノアール、セザンヌ、ミロなどなど、
ピカソは好んで作品を交換していたそうです。
このスペースが面白かったな。

とてもキレイにリニューアルされた美術館でした。

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Musée National Picasso
http://www.museepicassoparis.fr

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