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TATSUYA KOBAYASHI EXHIBITION

小林達也 個展 「 と/う/か 」

2022年05月23日(月)ー07月26日(火)


小林達也さんによる個展「と/う/か」がはじまりました。

5月の連休の賑やかさが過ぎ、那須高原のゆっくりとした時間を過ごせる季節のひとつです。
雨日が少し多くはなりますが、6月には蛍が舞い、しっとりとした森の空気を吸いながらの散策も心地よいものです。

殻々工房は現在も、感染拡大防止対策をしながら、営業時間は午後4時ー23時(L.o22時)にて営業しております。
作品観覧のみのご来店も大歓迎です。ぜひお気軽にお立ち寄りください。

作品観覧のみが目的の場合は、開店直後の早めの時間帯がおすすめです。
テーブルに御着席のお客さまのいらっしゃる近くの作品は、近くで見られない場合がございますので予めご了承ください。

営業時間等の変更の可能性もありますので、遠方よりお越しの際は最新の情報をHPかSNSでご確認いただくが、店舗にお問合せの上お出掛けいただけたら安心です。


展覧会名の「と/う/か」について、
線を引く、色を置く、紙を貼る、パネルを作る、下地も、全てが大切で“等価(とうか)”であって自分もその一部であると小林達也さんは話します。暖色の画面に感じる甘さ“糖化”、絵が生まれる“十月十日”、光や色の"透過"、その他にも様々なイメージが “とうか” に集約されています。


殻々工房では今回で3回目となる小林達也さんの個展です。
今回も大きな画面の上で色彩や線が重なり、その複雑な表情を目で追えば追うほど今まで見えていなかったマチエールや線が新たに見えてきます。
作品の上で視線を解放して暫く自由に泳がせ、目が色彩に慣れるまでに少し時間が掛かります。ぜひごゆっくりご鑑賞ください。


このインターネットギャラリーは展覧会期間中のみショップページとリンクして掲載しきれない細部の画像や価格もご覧いただけます。

作品のオンライン販売もしておりますが、照明やカメラの仕様により、自然光で見た作品と色味が異なることがあります。
ご購入を前提に気になる作品がありましたら、ご連絡いただければ自然光での撮影や動画を送らせていただきますので、遠慮なくお問合せください。


小林さんの作品の特徴のひとつとも言える技法について、会場でも軽くお話させていただくことがあります。

こちらの作品は「とうか/ 」。
素材はパネルに寒冷紗、建材パテ、カゼインテンペラ、色鉛筆。小林さんの作品は主にテンペラで描かれています。
テンペラという古典技法については、美術系の学校に通われた方は体験程度に経験はあるかもしれませんが、一般的には経験しない技法だと思います。
油絵具が出来る前に、ボッティチェリやレオナルドダヴィンチが使っていた技法(絵具)です。
当時は卵のタンパク質を利用して顔料と合わせ絵具を作っていました。
油絵具も初めの頃は画家や助手が作って描いていました。現在のように画材屋で買ったチューブからニュルっと出すだけとは違って時間も手間もかかります。

小林さんが使用されているカゼインテンペラは、主にミルクを原料にしたタンパク質のカゼイン粉末を溶かし、少しの絵画用の油を加え、顔料を混ぜて色を作られているそうです。
乾いたあとの顔料そのものの発色、マットでサラッとした質感、透け具合、絵具の留まりと定着の仕方の面白さなど、小林さんの作品の魅力のひとつはテンペラを使った抽象絵画という面白さなのだと思います。

上の作品、「とうか/ 」に会場で近づくように、接近した写真も幾つかご覧いただきたいと思います。


「とうか/ 」(部分)
微妙に透けることで複雑な重なりが見えています。
中央右のブルーの下には寒冷紗のマチエールが見えて視覚的なリズムが変わり、その上の水蹴りのようなマチエールも意図を感じます。


「とうか/ 」(部分)


「とうか/聴いてはいけない」(部分)



「とうか/聴いてはいけない」(部分)


搬入作業中にこの数字が気になったので聞いてみましたら、描きはじめた日付だそうです。
「 '20.12.16. 」2020年12月16日ですので、制作に一年半掛かっていることになります。
何か見えてくるまで放置することもあるそうで、並行しての制作とは思いますが、まるで醸造家のように醸すのを待っているような印象が小林さんにはあります。


こちらは小作品のシリーズで「外へ話す」シリーズです。
初めて個展していただいた時にはすでにあった人気のシリーズでもあります。

大きなパネルの作品には沢山の要素があって群像や物語を読み解く面白さがあるのに比べ、「外へ話す」シリーズは短編小説を読むような楽しさがあります。


この額装も小林さんによる手作りで、アトリエCLAZEというネームでオーダーメイドのアートフレーム制作もされています。
展示用として表面にはアクリル板が入っておりませんが、ご購入いただいた場合はアクリル額としてのお渡しとなります。


小作品の「外へ話す」シリーズは発送可能(送料別途)な作品となりますが、
「とうか」シリーズは大型のため作品によっては発送不可となり店頭受渡しか、遠方の場合別途納品手数料を頂戴する場合がございます。詳しくは、電話、メール、SNS等でお問合せください。


【お問い合わせ】

Bar+Artgallery 殻々工房 カラカラコウボウ

phone: 0287781100 (pm16:00-23:00)
email: karakarafactory@gmail.com
sns:
facebook https://www.facebook.com/karakarakoubou
twitter https://twitter.com/karakarakobo
instagram https://instagram.com/karakarakobo/





 

「 とうか/ 」

2022
72.6cm×107cm

パネルに寒冷紗、建材パテ、カゼインテンペラ、色鉛筆






「 とうか/発現 」

2022
90cm×61cm

パネルに寒冷紗、建材パテ、布、カゼインテンペラ、アクリル、色鉛筆






「 とうか/小さく 」

2022
91cm×61cm

パネルに寒冷紗、建材パテ、カゼインテンペラ、アクリル、色鉛筆






「 とうか/sweet 」

2022
90cm×61cm

パネルに寒冷紗、建材パテ、カゼインテンペラ、色鉛筆、マジック






「 とうか/光るまま 」  

2022
90.5cm×134.5cm

パネルに寒冷紗、建材パテ、カゼインテンペラ、色鉛筆






「 とうか/ 聴いてはいけない 」 

2022
136cm×99.3cm

パネルに寒冷紗、建材パテ、紙、布、アクリル、カゼインテンペラ、色鉛筆、クレヨン






「 外へ話す/箱 」 (額付) 

2022
18cm×15.5cm

板に紙、布、建材パテ、アクリル、カゼインテンペラ、クレヨン






「 外へ話す/夢の夢 」 (額付) 

2022
21.5cm×16.5cm

板に紙、布、カゼインテンペラ、建材パテ、色鉛筆、クレヨン






「 外へ話す/knit 」 (額付) 

2022
22.6cm×20cm

板に紙、布、皮、建材パテ、アクリル、カゼインテンペラ、マジック、色鉛筆






「 外へ話す/take 」 (額付) 

2022
17cm×11.5cm

板に紙、布、建材パテ、カゼインテンペラ、色鉛筆






「 外へ話す/on air 」 (額付) 

2022
15cm×15cm

板に紙、布、建材パテ、カゼインテンペラ






「 外へ話す/幸福 」(額付)

2022
20.5cm×10.5cm

板に紙、建材パテ、カゼインテンペラ、色鉛筆






「 外へ話す/夢うつつ 」 (額付)

2022
15.5cm×11cm

板に紙、カゼインテンペラ、建材パテ、色鉛筆、ボールペン






「 外へ話す/星々 」 (額付)

2021
17.5cm×13cm

板に紙、糸、カゼインテンペラ、建材パテ




「 外へ話す/まぶしくて よく見えない 」 (額付)

2021
17.5cm×12.5cm

板に布、糸、紙、アルミ、カゼインテンペラ、建材パテ











小林達也


略歴
1973 神奈川県生まれ
1998 筑波大学大学院芸術研究科美術専攻 修了
現在  群馬県桐生市 在住

個展
2021 「大きな線 もしくは星」GALERIE PARIS、神奈川
2020 「乱暴で透明」画廊翠巒,群馬
2019 「空に着地」GALERIE PARIS、神奈川
2017 「slow flow」画廊翠巒、群馬
2016 「忘れるし 思い出す」gallery福果、東京
   「チロチロ」殻々工房、栃木/gallery HYGGE、茨城
2015 「声が生まれる」(中之条ビエンナーレ2015プレビュー展)西武池袋本店アートギャラリー、東京
2014 「echo」PENSEE GALLERY、群馬
2011 「モトメヨ ステヨ」殻々工房、栃木
2009 「立って歩く」(TWS-Emerging 2009)トーキョーワンダーサイト本郷、東京
2007 「遠くの森の、遠くに森がある 」フタバ画廊、東京
2006 「熱がある 」ガレリア・グラフィカ.bis、東京
2003 「声であれ」(新作家たち2003) 松明堂ギャラリー、東京
2001 「マイナス ドライブ 」ガレリア・グラフィカ.bis、東京

グループ展
2021 「路地まちアートランブル」足利市街/artspace & cafe、栃木
2020 「桐生のアーティスト2020」(大川美術館開館30周年記念企画)大川美術館、群馬
2019 「もう一つの前橋の美術Vol.1」(すいらん総業41周年記念)画廊翠巒、群馬
2018 「376アートビエンナーレ」有鄰館、群馬
2017 「おおたビエンナーレ2017」太田市学習文化センター、群馬
2016   二人展「視覚のふるまい」SAKuRA GALLERY、東京 
   「群馬NOMOグループの全貌 1960年代、「変わったヤツら」の前衛美術」(関連展示に参加)
           群馬県立近代美術館、群馬    「コレクション+ 行為と痕跡」アーツ前橋、群馬
2015 「中之条ビエンナーレ2015」群馬県中之条町内(旧五反田学校に展示)
2014  二人展「小さな林と千の原っぱ」SAKuRA GALLERY、東京
   「アートフェア・桐生」PENSEE GALLERY、群馬
2013 「中之条ビエンナーレ 2013」群馬県中之条町内(旧廣盛酒造に展示)
   「おおたビエンナーレ 2013」太田市学習文化センター、群馬
2012 「館林ジャンクション-中央関東の現代美術-」群馬県立館林美術館、群馬
2008 「トーキョーワンダーウォール2008」東京都現代美術館、東京
2007 「VOCA展2007」上野の森美術館、東京
2006 「上野の森美術館大賞展」上野の森美術館、東京
2002 「2002 Annual show」ガレリア・グラフィカ.bis、東京
2001 「群馬青年ビエンナーレ’01」群馬県立近代美術館、群馬
1993 「mixjamは見た」若野屋ギャラリー(‘94)、/古河街角美術館(’95、’99~’01、’03~)、茨城


2022年5月現在




KOBAYASHI Tatsuya



PROFILE
1973 Born in Kanagawa
1998 Completed the Master Course at University of Tsukuba
Lives in Kiryu

Solo Exhibitions
2021 “Large line or star,” GALERIE PARIS, Kanagawa
2020 “Rough and transparent,” Gallery Suiran, Maebashi
2019 “land in the air,” GALERIE PARIS, Yokohama
2017“slow flow,”Gallery Suiran, Maebashi
2016“forget and remind,”gallery HUKKA, Tokyo
    “chiro-chiro,”Karakara factry, Tochigi, Nasu
2015“born voice,”Seibu Art Gallery, Tokyo
2014“echo,”PENSEE GALLERY, Kiryu
2011“Seek Forsake,”Karakara factry, Tochigi, Nasu
2009“Free walk,”:TWS-Emerging2009, TokyoWonderSite Hongo, Tokyo
2007“There is wood so far from far wood,”Gallery Futaba, Tokyo
2006“Haveatemperature,”Galleria Grafica bis., Tokyo
2003“Be voice:Newcomer2003,”Shomeido Gallery, Tokyo
2001“Minus drive,”Galleria Grafica bis., Tokyo

Group Exhibitions
2021 “Rojimachi Art Ramble,” Ashikaga city,/art space&cafe, Tochigi
2020 “Artist of Kiryu 2020,”(Okawa Museum of Art 30th Anniversary Project) Okawa Museum of Art,            Gunma
2019 “Another Art of Maebashi vol.1,” Gallery Suiran, Maebashi
2018“376 Art Biennale”Yuurinkan,Kiryu
2017“ Ota biennale 2017,”Leaning and Cultural Center of Ota, Ota
2016“COLLECTION+ The act leaves a trace,”Arts Maebashi,Gunma
        “Visual Behavior,” SAkURA GALLRY, Tokyo
2015“Nakanojo Biennale 2015,”Nakanojyo,Gunma /Kyu-Gotanda Gakkou ,
2014“ART FAIR at KIRYU,”PENSEE GALLERY, Kiryu
        “Small Forest and Thousand Fields,” SAkURA GALLRY, Tokyo
2013“Ota biennale 2013,”Leaning and Cultural Center of Ota, Ota
        “Nakanojo Biennale 2013,” ,Nakanojo,Gunma /Kyu Hirosakari shuzo
2012“Tatebayashi Junction -Contemporary Art In Central Kanto-”Gunma Museum Of Art, Tatebayashi
2008“Tokyo Wonderwall 2008,”Museum of Contemporary Art Tokyo, Tokyo 
2007“The Vision of Contemporary Art 2007,”The Ueno Royal Museum, Tokyo
2006“Ueno Royal Museum Grand Prize Exhibition,”(The 24th ) The Ueno Royal Museum, Tokyo
2002“2002 Annual show,”Galleria Grafica bis., Tokyo
2001“Gunma Biennale for Young Artists,”(The 4th) The Museum of Modern Art Gunma, Takasaki
1993“Mixjam Wa Mita,”Wakanoya Gallery(’94)/ Machikado Museum, Koga(’95,’99~’01,’03~)