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CHIAKI SAITO EXHIBITION

齋藤千明 個展 Liminal-境界にあるもの

2025年10月4日(土)ー11月26日(水)





10月4日から美術作家の齋藤千明さんによる個展 『Liminal-境界にあるもの』がスタートしました。

那須高原は紅葉の季節となり絶好の行楽シーズンとなりました。
連休中は大変混み合い渋滞も避けられないこともありますが、お時間合いましたらぜひ秋から初冬にかけて空気の澄んだ那須高原をお楽しみください。
朝夕は少し冷え込むこともありますが、澄んだ空気と、温泉も身に沁み入る季節ですので、ぜひ併せてお楽しみいただけたら幸いです。

遠方だったり夜の外出が難しい方にも展示の雰囲気を感じていただくために今回もインターネットギャラリーを作成いたしました。
展示期間限定でページ下部の各作品の詳細にあるリンク先から更に作品の詳細な写真がご覧いただけ、ご購入も可能となっております。ご利用いただけたら幸いです。


会場でお客様に説明したり談笑している感じで展示作品を紹介をさせていただきます。
照明が電球色なため作品が実際よりも黄色味掛かっておりますことご容赦ください。




齋藤千明さんによる殻々工房での個展は5年ぶり3回目となります。
木版画を中心とした版表現による平面作品の他、木版で刷られた和紙を使った立体作品やインスタレーション、カリウムミョウバンによる立体作品、糸を使い紡ぐように編み造形した立体作品や平面作品など、それぞれの作品が異なる作家によるもののように見えるくらいバラエティに富みつつも一貫したイメージも持っていて、どれもが質と技術の高さを感じさせてくれる素晴らしい美術作家だと思っています。


今回の個展は敢えて平面作品に絞った展示になっております。
この個展のための新作はどれも見応えのあるもので迫力のある空間となりました。

ぜひ細部もじっくり見ていただきたいので今回のネットギャラリーは写真多めでお送りします。

齋藤さんの作品は近づいて細部まで見ることで気づくことも多くあり、そうすることでより作品の世界に入り込むことができますので、会場にお越しの際はぜひ近くでごゆっくりご覧ください。




こちらの作品は今回の展覧会名にもなっているシリーズLiminalです。




今回の個展のご案内にも使われている「Liminal」境界にあるもの 2025-1 です。  910×910×30mm 和紙に水性木版、顔料、モノタイプ





画面下部には横たわる木の根のような具体的なイメージが見られます。
これももちろん木版画による表現で、この作品の線は全て版木を彫刻刀で彫った凸版によるものです。
緩やかなラインで色塗られたように見える色面も木版で、それとは別にたらし込みによるグラデーションもあり実物を目にすると より複雑さを感じていただけると思います。



糸か髪か、またはうねる波のようにも見える線の集積ですが、複雑に絡み合いながら立ち昇るように見えます。奥に沈む色の線と手前に浮かぶ色の線との組み合わせ、緩やかに波うつ水面を想わせる色面の奥行きによって複雑な絵画的空間があります。
線の版と面の版の重なり、線と複雑なグラデーションを目が追い続けるとても見応えのある作品です。





両翼にLiminalシリーズの作品が並びます。



作品上部から黒に近い青のたらし込みが見られますが、多くの作品に共通してこの着彩方法には自然の力(重力)と作品のテーマにもなっている水を感じます。作家は意図的に着彩してはいるので自然の力を利用したものですがそこに偶然も介在することがあり、作品と作家との距離感みたいなものを感じます。それは版画という版を介する間接技法の距離感に似たもので、 強引に形を作っているわけではなく、作品との呼応みたいなものを勝手に想像してしまいます。



筆で描いたような線がありますが、この線も版なのだそうです。びっくりですよね。
よく見ると確かにエッジがあったり木版特有の掠れが見えたり、筆ではこういう線は出せないとのことです。
水面を想わせる線による面との繊細な接触に緊張感があります。







こちらはシリーズ「水界」からの3点で、それぞれ別の作品ではありますが一緒に制作された連作でもあります。



あ、鳥に見える。



キラキラした部分は偏光顔料を膠に溶いて流したものだそうです。実物もとてもキレイです。





個人的にこの並び好きです。3点セットでご購入いただくと1割引きになります。(←コソコソ)




偏光顔料のたらし込み部分の下の黒が、隣の作品の黒と繋がって画面の外から何かがやってくるような、水面の上を漂っているような趣があります。




偏光顔料で刷られた線とたらし込み、水面の線が複雑に重なります



この黒とのコントラストが美しいですねー(←うっとり)



こちらの3点はシリーズではないのですが凄みがあって迫るものがあり相性が良かったので纏めて展示されることになりました。
今回の展示は、シリーズ「Liminal」、シリーズ「水界」、そしてこの3点と、入口に1点、という大きく4つのスペースに分けた展示となっております。



3点の左の作品、シリーズ「Liminal」よりNo.4(部分)です。じっくり見れば見るほど景が重なり奥行きをと空気を感じる作品です。



3点の中央の作品、緋色の景2025より「熾火おきび」(部分)です。
今年の銀座での個展で発表された 「緋色の景」シリーズから1点展示していただいております。
ごつごつと節榑立った表情が心をざらりと擦ります。写真よりも実物の方が奥深い暗さ(実際の黒色の深さ)と怖さを感じる劇的な印象があって、感情を揺さぶる作品です。ぜひ感じていただきたいです。



3点の右の作品、「Liminal」境界にあるもの 2025−2(部分)です。
モノクロームな木版画でシンプルに見えそうですが、見れば見るほど版による面と線が複雑に重なり混沌としてきます。凸版の黒い線と凹版の白い線、平版(彫っていないベタ版)の黒い面が同時に白い面も作り、白と黒との境界にあるせめぎ合いを見ているようです。大きな作品ですので随所に木版の魅力が散りばめられながらうねりを感じる作品です。



濃淡が美しいです。






こちらは入口横に展示されている作品「Floating -2024-1」です。
とても心地よい抜け感がありながら複数の版表現と素材と技法が併さった齋藤さんならではの作品で、どこか神話的な趣も感じる浮遊感のある作品です。



作家により円形に手編みされた糸とそれを版として和紙に刷られたものが切り取られコラージュされ版と刷られたものが共存した作品です。木版による表現はより明確でアクセントとなっていますね。



和紙に直接ミシンで編まれた糸は絶妙に絡まっているかのようです。この絡まり方も齋藤さんっぽさがあって素晴らしい。



色合いとレリーフに近い形状のせいか、大英博物館の「アッシリア王の獅子狩りのレリーフ」が語るみたいに物語まで想像してしまう。極めて2次元的でコンポジションに重きを置いたようにも見えなくもない作品の中に、この集合体が鳳凰のような伝説の鳥で雲のようにゆっくりと宙に浮いているような印象を持ちました。(ホントに勝手な妄想でスミマセン)







齋藤千明展は11月26日(水)までです。
皆様のご来場並びにご高覧を心よりお待ちしております。


作品観覧のみのご来店も歓迎しております。
自然光でじっくりご覧になりたい方や、お酒のご利用が難しい方は16時の開店時間から18時前くらいのご来店がおすすめです。ノンアルコールのカクテルもご利用いただけます。
ただバーですのでお席のご予約はアルコールをお楽しみいただける場合のみとさせていただいております。ご理解いただけますと幸いです。



※会期中に展示内容が変わる場合があります。ご了承ください。



【お問い合わせ】

Bar+Artgallery 殻々工房 カラカラコウボウ

phone: 0287781100 (pm16:00-23:00)
email: karakarafactory@gmail.com
sns:
facebook https://www.facebook.com/karakarakoubou
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instagram https://instagram.com/karakarakobo/






齋藤千明 個展 『Liminal-境界にあるもの」
2025年10月4日(土)ー11月26日(水)
Open 16:00-Close 23:00 L.o.22:00 木曜定休

※作品のご売約はお電話、メール、SNSでも承っております。
※お住まいが近隣の場合は会期終了後の納品も可能です。お気軽にご相談ください。
※ショップサイトでのご購入で発送を希望の場合は梱包料を含めた送料が必要となりますが、店頭受渡しをご選択いただくことも可能です。
※不明な点はお気軽にお問い合わせください。






Liminal-境界にあるもの
足を踏み入れるほどに、世界は静かに沈んでゆく。湿りを帯びた空気、揺らぐ水の気配、暗く澄んだ空間の奥に、身体はいつしか溶け込んでゆく。そこに広がるのは風景ではなく、むしろ「もうひとつの身体」と呼ぶべきものである。
木版画の画面に現れるのは、湿地や池を思わせる沈んだ景色である。しかしそれは単なる自然の光景ではなく、ボルドーの赤、濃紺の青、墨の黒が重なり合い、心理の深層へと誘うもうひとつの風景となる。色彩は声を持たず、ただ沈黙のうちに呼吸を続けている。
版木を刻み、刷りを重ねるたびに景は深まりを増す。線は水脈となり、色は気配となり、ひとつの画面は呼吸する場へと変貌する。静謐な展示空間に身を浸すとき、私たちは眼前の作品を眺めながら、同時に自らの内部へと沈み込むことになる。
風景は遠くにあるのではなく、私たちの内にひそかに息づいている。その呼吸を聴き取るために、この「沈黙する水面」が立ち現れるのである。

齋藤千明
















 

「Liminal」境界にあるもの 2025−1


W910×H910×D30
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


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シリーズ「Liminal」よりNo,2


W410×H530×D20
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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シリーズ「Liminal」よりNo,1


W410×H605×D20
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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シリーズ「Liminal」よりNo,3


W530×H410×D20
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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「Liminal」境界にあるもの 2025−2


W910×H910×D30
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


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緋色の景2025より「熾火(おきび)」


W910×H910×D30
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


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シリーズ「Liminal」よりNo,4


W840×H595×D25
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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水界より2025-4


W725×H530×D25
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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水界より2025-5


W410×H410×D20
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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水界より2025-6


W273×H273×D
和紙に水性木版、顔料、彩色、モノタイプ


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Floating -2024-1


W525×H265
和紙にカーボンプリント、綿糸、ミシン刺繍、コラージュ


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黄泉比良坂渡り(よもつひらさかわたり)より習作No,3


W330×D330×D20mm
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


※こちらの作品は会場では展示されてない作品ですが、お声掛けいただければお出ししてお見せすることができます。


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黄泉比良坂渡り(よもつひらさかわたり)より習作No,4


W330×D330×D20mm
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


※こちらの作品は会場では展示されてない作品ですが、お声掛けいただければお出ししてお見せすることができます。


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Azure Flow 蒼流


W790×D240×D30mm
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


※追加作品


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Flame of Jade 翠炎


W240×D790×D30mm
和紙に水性木版、顔料、モノタイプ


※追加作品


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齋藤千明 CHIAKI SAITO


近年の略歴

2025 個展:シロタ画廊(東京・銀座)
    個展:アトリエ桜野(栃⽊県・益⼦町)
2024 個展: Lechbinska Gallery(スイス・チューリッヒ)
   ⼩⼭市⽴⾞屋美術館特別展⽰(栃⽊県・⼩⼭市)
   個展:ギャラリーカメリア(東京・銀座)
   アート釜⼭(韓国・釜⼭)
2023 上海West Bund Art & Designアートフェア(中国・上海外灘)
   個展:ギャラリーアートライブラリー(栃⽊県・宇都宮市)
   台東区コレクション展 −⽂化・芸術の杜を巣⽴った芸術家たち−
   東京藝術⼤学⼤学美術館(東京・上野)
2022 沼津EN企画 齋藤千明×佐藤智明 Installation - 「カラスなぜ鳴くの」
   DHARMA沼津 (静岡県・沼津市)
   福島ビエンナーレ 2022「⾵⽉の芸術祭 in ⽩河」(福島県・⽩河市)
   OFFICE IIDA 企画 扇⼦展 (東京・銀座)
   「TANAGOKORO」ロサンゼルス国際交流基⾦ギャラリー(アメリカ・ロサンゼルス)
2021 個展:ギャラリーインザブルー企画展 (栃⽊県・宇都宮市)
   ギャラリーゴトウ企画 Happy New Prints展 - 芸⼤版画研究室からの贈り物 - (東京・銀座)
   うしお画廊企画「形象の庭」展II (東京・銀座)
2020 個展:殻々⼯房企画展 (栃⽊県・那須塩原市)
   個展:オフィスイイダ企画展 (東京・銀座)
2019 個展:ギャラリーインザブルー企画展(栃⽊県・宇都宮市)
   ⽊版画の魅⼒ - 寺⽥コレクションより 東京オペラシティーアートギャラリー (東京・初台)
   画中のよそおい 栃⽊県⽴美術館企画展 (栃⽊県・宇都宮市)
   Manual transmissions glass box gallery UCSB (アメリカ・サンタバーバラ)
   (近年抜粋・その他展覧会多数)


パブリックコレクション
   町⽥市⽴国際版画美術館, ⿅沼市⽴川上澄⽣美術館, 東京オペラシティ, 東京都台東区, 美濃市和紙の⾥会館,
   多摩美術⼤学, シルパコーン⼤学, 沖電気東海トレーニングセンター, 関⼝美術館

   H P http://saitochiaki.com/


   2025年10月現在