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ヒヨドリ来襲

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玄関前のレンガのテラスは、林檎やブルーベリーやグミのまだ植えたばかりの木や、すくすく育つハーブに囲まれて居心地がいい。
野ぶどう、ザクロ、ジューンベリー、ブラックベリー、さくらんぼ、房スグリ、ワイルドストロベリー、ミント、フェンネル、ローズマリー、セージ、オレガノ・・・いろんな植物がちょこっとづつ植えてあるその場所で、2人並んで憩うのは毎日の楽しみなのだ。
今日も私たちは椅子に腰掛けてアイスコーヒーを飲んでいた。
梅雨の晴れ間の太陽に、ジリジリと肌が焼かれるのを感じながらボケエ~ッとだらしなく寛いでいると、
突然、ガサガサッと大きな音がして、スッキリポールと看板の隙間から、毛の生えたバスケットボールのようなものが、目の前のグミの木のど真ん中めがけて突っ込んできた。
私たちが反射的にうおおおおっと叫んで防御の体勢をとるのとほぼ同時に、その毛だらけの物体はグミの木にしがみついたかと思うと跳ね返るようにして、瞬く間に道路の向こうの薮に消えていった。

「何だ・・・今のは・・・」
「・・・ありゃ鳥だね。ウチらに驚いたみたいだった」
「グミを食べに来たんだね・・・。あっ、あいつだ!」
工房長が指差す方を見上げると、逆光の中、たくましい尾を持った鳥の陰が南の庭に向かっている。まるでイルカが泳いでいるようなフォームで、驚くべきスピードで、スイッスイーッと建物の陰に消えた。

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「・・・あっ!やつの狙いは向こうのグミだ!」
南の庭にもグミの木があるのだ。こっちのグミより甘い。私はそこに向かって、駐車場を走った。
建物を回り込むと、そこにはグミの木にとまって枝を揺さぶりながら実をむしり取ろうとする、灰色の鳥がいた。
「いた~!やっぱりいた~っ!」私が叫ぶとヤツはバサバサバサッと飛び上がり、その尖ったクチバシの先にグミをぶら下さげたまま空高く羽ばたいて松の梢にとまった。そして平たい頭をゆっくり持ち上げて、小刻みにクチバシを動かし、パクリとグミを食べた。
それから「ギーイッ!ギーイッ!」と甲高い声でけたたましく鳴いて、あの見事なドルフィン飛行を見せながら林の向こうに消えていった。

「あいつだ・・・。なくなっちゃったブルーベリーもきっとあいつが食べちゃったんだ・・・」
テラスの端っこに植えてあるブルーベリーの実が、日ごとに減って、ついに何にもなくなっちゃったのはつい先日のこと、病気じゃなくてよかった、でも、どうせなら、かわいい鳥がついばんでるのを見たかったな。
とぼとぼテラスに戻ると、工房長が待っていて、
「あっ!また来た!」と空を指差した。見ると電線にあいつがとまって、ぴこぴこと尾を振っている。
あの叫ぶような声を響かせて、それからピョッとフンを落とした。
かわいくない。何者なんだアイツは。

調べたところ、おそらくヒヨドリだと思う。
ヒーヨ、ヒーヨと鳴くからヒヨドリだという。ヒーヨなもんか。あいつの鳴き声はビーイッ!ビーイッ!だ。
私たちが越して来る前、ここは彼らの根城だったかもしれない。それをこちらの勝手で木を切り倒して大きな顔して住んでるんだから、グミの実くらい、所場代と思って好きに食べてもらっていいのだ。
でもブルーベリーは手加減してもらえると助かりますです、はい。

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2005年07月02日 09:59に投稿されたエントリーのページです。

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