4月24日(火)から水戸のART WORKS GALLEYで野沢二郎展がはじまります。展覧会名にある"Shape of Grass/ 草の輪郭"という名の通り、今回は具体的な植物の形が描かれた作品が多くあるのだと思いますが、左にある、この黒いコンテで書かれた作品は、つくば美術館での"ドローイング展"で見た時から、魅力的な作品だなぁ、と思っていました。
土佐麻紙という和紙に霞むコンテは滲みでありまた線で、紙面の奥に広がる空間を感じさせるものでもあるように思います。面、線、点、と複雑に大きく構成された画面の中で鑑賞者の目を誘導し停めた時にその凝視を受け止めてくれる描画の密度と表情があって、これは豊かな表情と広い空間を持った作品だなぁ、と思いました。いやぁ、家に欲しいなぁ。このDM表紙の「心象の花」と題された作品名と淡い線的な要素から、私はこんな事も連想しました。
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心象のはいいろはがねから
あけびのつるはくもにからまり
のばらのやぶや腐植の濕地
いちめんのいちめんの諂曲模様
(正午の管楽よりもしげく琥珀のかけらがそそぐとき)
いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾し はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
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僕が学生の頃、大好きで全文を暗記した宮沢賢治の詩「春と修羅 (mental sketch modified)」の一部です。
ただ連想しただけです。
この個展は5月6日(日)まで。さて、GW前に行かなくちゃ、かな。
Comment(2)
これはカッコいいですね。私も欲しい。
二郎さんの授業は楽しかったけど、馬鹿ガキだった自分には楽しいだけで終わっちゃいました。つくづく勿体無い話です…
Author→ kass @ 2007年04月23日 19:47
@ 2007年04月23日 19:47
kassさん、こんにちは。
行かれます?隣りの水戸芸術館ではマイクロポップです。
Author→ OIL @ 2007年04月24日 01:01
@ 2007年04月24日 01:01