木場の東京都現代美術館でマルレーネ・デュマスを見てきました。ヴェニス・ビエンナーレやドクメンタで高い評価を得ているという南アフリカ出身の画家デュマス、今回が日本では初の大きな展覧会になります。彼女の作品のインパクトったら強いです。そしてAnton Corbijnの撮ったデュマスも、かなり強そうです。
写真に収められた人物を見て作品を作っているデュマスが、今回、荒木経惟の撮影したモノクロ写真作品から製作した新作"ブロークン・ホワイト"が展覧会タイトルになっています。"エロス"や"死"といったテーマが多く社会批判的メーセージも強く感じますが、こういう骨太の絵画表現を見て、まだまだ絵画の可能性を感じる今日のこの頃です。この展示は7月1日(日)まで。
「いま私たちの怒りや悲しみ、死や愛といった感情をリアルに表現してくれるのは写真や映画になってしまった。かつては絵画が担っていたそのテーマをもういちど絵画の中に取り戻したい」ーマルレーネ・デュマスー