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パリのノートルダム大聖堂にて

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日曜日の朝、僕らはシテ島にあるノートルダム大聖堂に行った。
オフシーズンとは言え、日曜の朝、ミサで混み合っているかと思ったがそうでもなく、広場には一組の団体客がいるだけだった。

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中に入るとミサの最中。
司祭の声が響き、パイプオルガンが鳴り、賛美歌がはじまった。

フランス語での司祭の話の内容は......解らない(^_^;)
でもあの単調で独特な音階の賛美歌を司祭が歌い始めたとき、僕くはそれをボケーっと見ながら母方の祖父のことを思い出していた。

僕の母方の祖父母はクリスチャンだった。熊本生まれの祖母は生まれながらにしてクリスチャンで、徳島生まれの祖父は改宗したクリスチャン。裁判官だった祖父は転勤が多く、当時日本だった台湾で母が生まれ、引き上げてからはずっとかどうかは分からないが下関に住んでいた。地元の教会への献金は惜しまず、祖父母の葬儀もその教会で執り行われた。祖父は自分に厳しく、腕立て、腹筋のトレーニングを毎日欠かさなかったという。それが奏功してか病に患うことも無く、体の不調を訴えた翌日には病院で眠るように息を引き取った。そのちょうど一年後に祖母も他界、同じ下関のカトリック教会で葬儀を行なった。
僕は高校生の時、1人で下関の家に遊びに行ったことがある。着いた翌日、祖父の提案で下関から長崎に一泊でドライブすることになった。車の運転の妨げになるので助手席には絶対に誰も乗せないという考えらしく、僕は後部座席に座り関門海峡を渡った。まぁ、助手席の前には白い陶器のマリアさまが居たから座ったとしても居心地が悪かっただろうな。そんな車の中や夜の宿で、美術学校に進む僕に祖父は「絵を描くならならパリに行ったらよろしい」と言った。パリは芸術に溢れておる、街自体が美しい、とにかくパリは素晴らしい、そう言っていた。そういえば祖父は、僕らが結婚式をフレンチレストランで挙げたとき、その料理を誰よりも喜び、終始シャンパーニュを楽しんでいたんだ。
そのことを僕はずっと忘れていた。
このノートルダム大聖堂のミサを聞きながら、ぼんやりそのことを思い出していた。

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Cathédrale Notre-Dame
http://www.notredamedeparis.fr/

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Comment(2)

yuko:

思わず、うわあ~~っと声をあげてしまいました。内部も見事ですね。とてもきれい。

OIL:

パリの教会はステンドグラスが美しいですよね。
極めつけはやはりサントシャペルかもしれませんが(^_^;) ここのマリア像は少しドラマチックですがとても美しいと思いました。

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2009年02月21日 09:45に投稿されたエントリーのページです。

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