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小冊子・紅葉蛾

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殻々工房で展示中の"遺伝子「紅葉蛾」"がパスポートサイズの小冊子になりました。
一部500円。(ここだけの話、原価は700円なのだそうだ。)
この紅葉蛾はayakaさんが創作した文章を基にグラフィックデザイナーの吉成俊輔さんの作品を加えた絵本のようなもの。
紅葉蛾の文章をこのブログで公開しようかとも思ったのだけれど、作者がコピー流出に対して不安をお持ちのようで、一人歩きしない範囲での公開を希望されているのではないか、と思ったから、会場でオリジナルの絵画を鑑賞するように文章を読み、気に入ったら持って帰る(買って帰る)、というのが良いのだと思い、文章の転載もやめておくことにした。
紅葉蛾とは存在しない想像上の架空の生物なのだ。樹肌に擬態するのではなく、秋から冬にかけての"紅葉"という葉の色が変わるその変化に擬態し、秋に生まれ冬に死ぬ。その紅葉蛾に作者はメッセージを込め、硬質な文体の作品として仕上げられている。
この架空の生物はシリーズとして他にも幾つかあるそうで、これはその中のひとつなのだそうだ。
先日、作者にこの文章を読んで思い出した一冊の本があることを話した。
それは「秘密の動物誌」という単行本で、もう15年以上前に友人に貸して帰ってこない本のひとつだ。するとayakaさんは文庫化されたその本をバックから取り出した。なんていう偶然。ビクーリ。

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amazonで検索したら中古の単行本が安く売られていた。
疎通になった友人に連絡するよりずっと楽だから購入。
この本の著者はジョアン・フォンクベルタとペレ・フォルミゲーラ、翻訳・管啓次郎、監修・荒俣宏。
「世界各地に生息する珍獣・幻獣を多数採取し、膨大な観察記録を残したのち謎の失踪を遂げた動物学者、ペーター・アーマイゼンハウフェン博士の資料が発見された」と銘打ち、足の生えた蛇、亀の頭の狐、毛の生えた足を持った魚、空を飛ぶゾウ、などなどの、写真やレントゲンと共に観察記録が掲載されている。
これはサブカルチャーであり、またフィクションではない。
当時、想像と現実の境界を漂う曖昧さを楽しみつつも、僕はこの制作ノートにある「写真ドキュメントの説得力の薄弱さをしめすこと」というコンセプトに惹かれた。
写真は現実を映すものとは限らない、と知った学生時代の1冊。

単行本の新品はもうないようで、今は文庫本が販売されているようです。
amazon.co.jp 秘密の動物誌 (ちくま学芸文庫)

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2010年11月30日 15:43に投稿されたエントリーのページです。

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