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北駅と東駅に近いホテルから

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今回のパリでの滞在先は、北駅東駅の正面から伸びる通りの交差する辺り。
パリの中でも北駅周辺は治安が良くないというエリアではあるけど、フランス国鉄SNCFのパリ主要駅だけに安いホテルが多い。メトロもあるがバスの発着も多いので市内交通にも便利ということで選んでみた。
基本的には北駅よりも落ち着いた印象のここ東駅、Gare de l'estを起点の中心に使うことにした。
装飾的な柱で支えられたポルチコの先に付けられたアイアンとガラスの組み合わせがモダンでありまた内部もすっきりとしていて美しい駅だと思う。

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日本からシャルルドゴール空港に着いたのは午後4時前。
市内までバスで行こうかとも思ったけど夜というわけではないし、RERで北駅に向かった。
北駅に着いた頃には薄暗く、人でごった返した北駅だった。人の流れが、メトロ向かっているのか、出口に向かっているのか良くわからず、引き返したりしながら出口へ向かった。
翌日からのバス移動に備えてバスマップを手に入れようとインフォメーションを尋ねるけれど、期待したようなものがない。まあ、仕方ないか、とホテルに向かう頃にはすっかり夜になっていた。ホテルに向かう道、通り沿いの店はインドやトルコの料理店や商店だった。小さな通りではないけど、道路の両側には、煙草を吸いながら壁に凭れる男や、3〜5人の中東系の人たちが5メートルおきくらいにたむろしている。
スーツケースを転がす僕ら2人への視線を感じながら目を合わせないように黙々と歩いた。嫌な汗をかいた。
ここには独特な雰囲気があり、手ぶらならまだしもスーツケースを持っているとたしかに怖い。これのことか、と思った。

ほかに怖い想いや被害はなかったけれど、何日か後の朝早く、東駅からメトロに乗るとき、改札を過ぎてからプラットホームへの階段を下りる途中で背中の辺りに違和感を感じ振り向くと中東系の少年が腰に回した僕のカバンを開けようとしていた。反射的に大声を出したから、彼は驚いて少しはなれ、近くの壁に寄りかかった。カバンを見るとファスナーが少し開いているだけで取られたものはないようだった。少し離れたところにもう1人少年が居るのが視界に入った。
壁にもたれた少年に目をやるとポケットから煙草を出して手で僕をあっちに行けと払う。ムカッときて本当に何も取ってないか調べてやりたかった。
相手は痩せた10歳くらいの少年だった。暫く胸のモヤモヤは消えなかった。

僕が何年か愛用しているカバン、ナイロンのポーターはデザインからサイズの大きいファスナーを採用していて、これは引っ掛かりが多くて開け難い。また、肩から掛けると中央が格好悪く窪み、ファスナーだけ持って開けようとしても開け難く、カバンの中央部分を持ち手などで持ち上げながら開けなければならない。仮に少し開いたとしても、その辺りにはペットボトルやエコバッグしか見えない。だから彼はもっと開けようとしてカバンを持ち上げながらその重さが消えないように背中に押当てるようにしたんだろう。そもそもカバンの中に金目のものは入っていないのに。
出来心ではなく確信犯なのだろう。
10歳くらいでスリをしたお金で煙草を吸っている。
彼らの生活している環境と未来を想像すると複雑な思いがした。

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ホテルでは、僕ら2人に3人部屋が充てがわれたからとても広く使えた。
はじめはそのうち1人増えるんじゃないかと心配したが、そんなことはなかった。バスタブも大きく、これで一泊1人3000円じゃ安くていいや。
エレベーターもあるけど、狭い螺旋階段が印象的。階段の途中にトイレがあった。

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2013年02月05日 15:03に投稿されたエントリーのページです。

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