パンテオンの裏手の小さな広場にあるオベリスク。
今回のテーマ、ルネサンスとバロックの美術を中心に見る上で、ルネサンスはミケランジェロ、バロックはベルニーニを中心に見ることにしていたので、ここは見ておこうと思ってたのだ。
このオベリスクはベルニーニのデザイン。
全体的になんか面白いよね。オベリスクとしては小さいし、象もポテッとして。
象というのは力の象徴なのだそうだ。
ベルニーニははじめ象の足だけでオベリスクを支えさせるつもりだったのが安全面からNGとなりお腹の下にも支えを入れることになったのだそうだ。
背中にオベリスクを載せたこの象、何かに似ているんだよなぁ、と思っていたのだけど、さっき思い出した。ダリの宇宙象だ。
全体的なバランスが全く違うけど、象にオベリスクというのはどこから来ているんだろうと調べてみる。イタリア・ルネサンスを代表する挿絵入りの本「ポリフィルス狂恋夢」の挿絵からではないか、という説を見つけ、ダリの宇宙象もこれと何か関係あるじゃないか、と思ってみる。
ダリの糸のように細い足の宇宙象は、絵画のなかでこそ実現される圧倒的なスケールで、この子豚さんのような象とは似てないけれど、ひょっとしたら「ポリフィルス狂恋夢」が二つの共通点かもしれないと仮定して記憶に留めておこう。
奥にパンテオンの後陣が見えます。
教会の内部は青い天井が美しく、美術作品も多いです。
入り口に作品の案内図もありました。
重い鉄格子の先に受胎告知が見えますね。
アントニアッツォ・ロマーノの「受胎告知」。
フィリッピーノ・リッピの「聖母の被昇天」と「受胎告知」のある礼拝堂。
この収まりは美しいですね。
アントニアッツォとフィリッピーノ、ルネサンスからマニエリスムですね。
美術館くらい作品あります。
祭壇横にあるミケランジェロの「ミネルヴァのキリスト」。
途中からは弟子との共作。違和感のある股間の布は、完成後、随分してから加えられた(隠された)ものだそうです。
Santa Maria sopra Minerva: official site
http://www.santamariasopraminerva.it
サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会/ Wikipedia
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