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大琳派展/東京国立博物館

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上野の東京国立博物館で「大琳派展ー継承と変奏ー」を見た。僕は美術工芸にあまり興味はない。しかし見てみると、凄いもんだと感心する。
作品の量も凄い。国宝や重要文化財を含めた作品の数々を見ていると、ここは日本で僕は日本人だ.....と当たり前の事を感じる。
作品の中に書かれた書などは達筆で僕には殆ど読めないし、日本語なのに解説がないと意味も分からない。だけど、屏風絵を見るとそれが広い屋敷の静かでひんやりとした板間にピタリと収まった図が脳裏に浮かぶ。表現は抵抗無く自分のなかに染込んでくるし、江戸時代に描かれたそれらの動植物に物珍しいものもなく、モチーフと自分の中の季節感とが一致する感覚は、僕と彼らの共通した環境を示すものだ。イタリアのクリエーターが「自分の中にはダヴィンチの遺伝子がある」というのを聞いた時の感覚が少し理解できる気がした。

琳派とは、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、尾形乾山、酒井抱一、鈴木其一らの仕事を差すものだが、それらは師弟関係で繋がっているものではない。今風にいえば、「宗達の雷神、ちょーやばいから、おれ、まじレスペクトしてるし、カヴァーしてみてみたくねぇ」と言って光琳、続いて抱一、そして其一らが、同じテーマをカヴァーしたようなもの....かと思う。
大琳派展は6つの期間に分けられ、それぞれに作品の入れ替えが行われている。今日、28日から4期目となり後半に入る。僕が見に行った3期までは宗達の「風神雷神図屏風」 は展示されておらず今日からの展示となる。宗達、光琳、抱一、其一の風神雷神図を見比べる事が出来る訳だ。興味のある方は、これから行かれるのが宜しいかと。会期は11月16日(日)まで。

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Comment(2)

おぉ~!琳派ですね。

古夫が今出かけてます。大好きみたいです。
ちょっと、遅い出かけなので、行列になってないか?心配。

フェルメール・ミレーは、大行列のようです。

OIL:

marianaさん、こんにちは。
そうですね、混んでいないと良いですね(^_^;)
それでも週末に行くよりはきっと見やすいでしょうね。

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2008年10月28日 15:00に投稿されたエントリーのページです。

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