僕がはじめてノルム展を見たのは高校3年生の時だったと思う。自動車免許取りたての友人を誘い、古河を出発し国道50号で茨城県を西から東に横断した。助手席に座りながらも水戸って遠いと思ったのを覚えている。あれから20年近く経っているから、僕はノルム展の2/3近くを観衆として付き合って来たことになる。
ノルムは水戸第一高等学校で同じ時間を過ごした美術仲間によって作られたグループ展だ。同窓生による趣味的お遊び展覧会だったら回を重ねるのは簡単かもしれないけど、4〜6人のグループ展が若干のメンバーの入れ替わりはあれど、それぞれ個々に制作活動を続けながら問題意識を持ちつつ30回も続くというのは凄いことだ。ノルム展は水戸だけでなく つくば美術館や岡倉天心記念五浦美術館でも開催されたこともある。若手アーティストとの対戦形式の"VSノルム"などはマンネリ化しそうになる自分達に外部からの刺激を与えようとしているようにも見えた。今年、30回目を迎えたノルムは、今回を最後にノルム展の歴史に幕を閉じる。僕もその歴史に付き合った一人として水戸のART WORKS GALLEYにて、その最後を確認して来ました。最後だからといって特に派手にすることなく、それぞれの「今」が、静かに展示されていました。
この展示は11月22日(日)まで。ちなみに今日(14日)はクロージングパーティが開かれているそうです。