殻々工房で、木城圭美さんによる「星空のバールへようこそ」展が始まりました。
木城さんは現在、栃木県佐野市在住ですが、愛知県立芸術大学を卒業後、第一回板室温泉大黒屋現代アート公募展に入選、最近まで板室にお住まいで那須近隣にいらした作家さんです。
今回の木城さんの作品は、紙やボードやキャンバスに、水彩アクリルやクレヨンを使って描かれています。筆やクレヨンの太さに近い1つずつの単位の様々な色が重なり響き合う作品。これが僕にはどこか飄々としているように見えてくる。これは作家の素朴なタッチにあるのかもしれない、と思う。まるで腕力のない子供が引いたような線と面が、程よい脱力感を与えているように思える。そこに、計算された色彩の重なりの密度と豊かさによって、森や光といった自然界のイメージを咀嚼し平面に起こすという作業は作家ならではものであり、それが美しさにまで昇華するのだと思う。
技術を見せつけるタイプの絵画とは違う、表現することを見つめる絵画。
見る者の心の日常をほぐしてくれるような気がします。
木城圭美展は9月28日(火)まで。
※8月22日(日)と9月12日(日)の1時から5時はギャラリータイムとしてOPENします。(作家在廊します)
お子様連れや遠方よりお越しの方、自然光で作品をご覧になりたい方は、ぜひご利用下さい。