六本木の新美術館でARTIST FILE 2011を見て来ました。
2008年からスタートしたというこの年に1回のアーティストファイル、見たのは初めてでした。新美術館の学芸スタッフがそれぞれ推薦する現代の作家8人が紹介されていて、カタログも作家別に冊子になり展示作品以外にも掲載されたものが8冊セットで2000円。明確で、作品も面白くてカタログも良いね。
クリスティン・ベイカー 、タラ・ドノヴァン、鬼頭健吾、松江泰治、ビョルン・メルフス、が、良かったなー。
クリスティン・ベイカーはこの冬に行ったロンドンのギャラリーの何処かで見たような気がする。サーチギャラリーだったような気がするけど記憶違いかもしれない。でもきっと、コレクションの一部のように見るよりも今回の新美術館の展示のように作家毎に部屋で区切られての見せ方のほうがやっぱりいい。クリスティン・ベイカーの塩ビ版にスキージを使っての描画は、マスキングによってコラージュ化された画面がカッコイイ。スピード、リズム、リアル、ドラマチック。
タラ・ドノヴァン、鬼頭健吾作品は視覚的に面白かったな。タラ・ドノヴァン作品を見てたら中津由紀さんの展示を思い出した。ビョルン・メルフス作品はちょっと笑えて来てナイス!って感じ。
松江泰治作品はとても印象に残った。世界の何処かの町、砕石場、山、草原、いろんな場所がとてもクリアに撮られている。これは地表のサンプリングなんだと思った。サンプルを幾つも見ていると、それらを勝手に関係付けたり、違いを意識したりする。それらはたまたま作家の目に止まった地表にある一区画で、その部分にあった砂や石、植物、人間、建物なだけなんだ。
余談だけど、あの会場の写真を照らす四角いピンスポ、好き。
カタログ、本棚に置いときます。