昨年夏に閉館したニキ美術館がこの夏、期間限定の特別展示をされているというので見に行って来ました。久しぶり。
この立派な門構えからはじまる美術館へのアプローチは林の中の適度に手の入った庭園を進み、自然な流れの小川を越える。とても素晴らしいアプローチだと、以前来た時にも思ったのを思い出した。
もともとニキ・ド・サンファルの作品のコレクターであったYOKO増田静江女史のプライベートコレクションのみを展示したニキ美術館が、今回特別展示として催す2人展は美術館が推す2人の女性作家によるもの。クレイワークを中心とした立体の沓沢佐和子さんと、染色による絵画的作品で大きな空間を展開する高久加奈子さん。それぞれの確立した表現が心地よく響き合ういい展示でした。
以前ここで見たサンファルの立体作品「グウェンドリン」と「大きな蛇の樹」は見ることができます。館内の案内によれば、この2人展が終わったらニキ美術館は完全閉館するのだそうだ。会期は21日(日)まで。
沓沢佐和子さんの作品を1つ購入。
静かな生命力を感じさせる豆の形をしたこの塊は新聞紙とセメントを固めて作られているのだそうだ。ここに土を入れ、草を植えれば何年かすると崩れ、土に帰るというコンセプト。
でもこうして置いて見ると、穴が開いていて何かが生まれでたあとの抜け殻のようにも見える。外にあれば土に帰るものも、内にあればそのままの形を留める。
もう1つ買って、1つは外に、1つを内にすれば良かったかな。