うちの本棚のなかで割りと人気のあるDavid WiesnerのFLOTSAMは言葉のない絵本だ。
少年が砂浜に打ち上げられていたカメラを拾う。そのカメラの中に入っていたフィルムを現像してみると、見たことのない不思議な海の中の世界が映し出される。そしてその写真のなかの一枚により、このカメラは世界中の海を子供達の手を介してリレーされてきた秘密のカメラだということを知るのだ。
ストーリーはもちろんのことこの本の魅力としては細やかな描写が目を引く。描写が細かいと説明的になりそうだけど言葉がないから想像力が膨らみ丁度いいのかもしれない。
先日、m_sekiさんからこの本を介して海中で見つかったカメラの話を教えていただいた。
カナダの海をダイビング中の写真家がカメラを見つけ、中に入っていたSDカードを洗って読み出したら休暇を楽しむ家族の写真が映っていたのだという。
SDカードを読み込むときの緊張を想像するとこっちまでドキドキしてくる。
映っていたのが家族写真というあたりは現実的だけど、SDカードってわりとタフなことにも驚いた。最終的にこのカメラは最近流行のSNSの拡散力によって2日半で持ち主を確定できたのだという。
すごいな、とは思うけど...........なんだか味気ないのと........場合によっては肖像権とか........やっぱり現実は絵本の中のようにはいかないものかもしれない。