
バルセロナの海岸沿いに変な木が生えていた。
たくさん実をつけたその木の肌といい形といい、なんだか妙な形をしている。灰色の木肌にはトゲがあり、下のほうがぷっくりと太い。実が爆ぜると中には綿のようなものぎっしり詰まり種が入っている。
日本に帰ってから調べてみると、この木は南アメリカ中部が原産で日本語名は、トックリキワタというらしい。

英語で見るとSilk Floss treeと呼ばれているらしく、これは実の中から出てくる綿状のものから着ているんだろうけど、日本のトックリキワタは木綿のほかに樹形が徳利に似ているというのも加わっている。
ちなみにスペイン語ではPalo borrachoとも呼ばれているらしく、これは「酔っぱらいの木」という意味で、ぽっこりと膨らんだ木の幹が酔っぱらいの腹のようだというのだ。
そう言われてから徳利の形を思い出せば、浴衣を着たなで肩で腹の出たオヤジの形に見えなくもない。