« 冬のブルージュ散策03 | Main | 聖母教会のミケランジェロの聖母子像 »

グルーニング美術館 Groeningemuseum

201608177001.jpg

初期フランドル絵画が見られる美術館、グルーニング美術館 Groeningemuseumです。
オフシーズンや展示替えなどでブリュッセルとブルージュは見られない美術館が幾つかありました。まさかメムリンク美術館が冬季クローズとは。。(涙
ここはある程度しっかり見られました。フランドル絵画のみならず、600年に渡る南ネーデルランドの絵画を見ることができます。
オランダで準備中の大規模なヒエロニムスボッシュ回顧展にレンタルしている作品以外は....オヨヨ(涙

201608177002.jpg

ヤン・ファン・エイクの「ファン・デル・バールの聖母子」。
いきなりここの目玉です。非常に濃厚な画面の作品です。
細部に至るまでの精緻な描写と遠近法を使った空間構成とその描写。制作年が1434-36年ですからゴシック後期からルネッサンス初期、これほどの精密な描写は群を抜いてますね。

描かれているのは中央が聖母子、
左にブルージュの守護聖人ドナティアヌス、
右端が聖ゲオルギウス、
白い服を着た戴冠を待つおじさんがこの絵の依頼人であるファン・デル・バールだそうです。

この絵を描く前に、フーベルトとヤンが共作した「ヘントの祭壇画」をセットで見られたのはオフシーズンの不幸中の幸い。
ヘントの祭壇画を完成させたヤンの共通した精密な描写を見ることができます。
やっぱりブルージュ(ブルッへ)とゲント(ヘント)はセットで回るべきなのですね。

それにしてもこの時期の絵画を見ると毎回思うのですが、
依頼人が自分を絵の中に描かせるという、クライアントありきの時代とクライアント無き現代。想像だけではなかなか埋まらない環境の違いを感じますね。

201608177003.jpg

メムリンクの「モレール家族の三連画」。

ブルージュで制作を続けたドイツ生まれのメムリンク。美術館はクローズだったけど、とりあえずブルージュで見られて良かったです。ご当地作品ですからね。(笑

キリストを背負う者、聖クリストフォロスがイエスを肩に乗せて川を渡るシーンです。
とても軽々と親戚の子供を肩車しているように見えますが、このあとイエスは物凄く重くなっていくんでしょ?
すごいお話です。

201608177004.jpg

ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「聖母の肖像を描くルカ」
これは本人によるコピーで最初のはボストン美術館にあるそうです。と言ってもここブルージュの作品の方が有名です。
フランドルの画家は複製が多いですよね。

201608177005.jpg

この時2014年に美術館が購入した版画コレクションを含めた展示がありました。
オランダ語、フランス語、ドイツ語、英語、による表記です。
こんなことでも、ベルギーなんだなって感じする。。

201608177006.jpg

存じ上げませんでしたが Jules De Bruycker というゲント出身の版画家だそうです。
かなりテクニカル。

201608177007.jpg

現代の作家の作品展示もありました。
けっこう面白かったです。

201608177008.jpg

ブリューゲルのコピーもあります。

201608177009.jpg

これも親子で描いてるからよく見ますよね。

201608177010.jpg

この美術館、フランドルの作家を中心にベルギー象徴主義や近代、現代もあるのですが、どれもちょっとフランドルに来たな、って感じさせるクセがあっていい感じ、かな。

201608177011.jpg

ブルージュネオクラシシズムとカテゴライズされた部屋です。

201608177012.jpg

フラミッシュエクスプレッショニズムだそうです。
フランドル表現主義ということですよね。そういう括りでの作品を初めて見ました。
ゲント出身の、グスタフ・デ・シュミットGustaaf De Smet(読みがあってるのかわからないけど...)、フリッツ・ファン・デン・ベルヘFrits Van den Bergheが中心のようです。
キュビズムとドイツ表現主義の影響が濃いように思います。

日本以外の美術館で日本の表現主義を見ることは殆ど無いですから、ここフランドルに来てフランドルの近代美術も見るというのは良いことのように思います。

Trackback

このエントリーのトラックバックURL:
http://karakara.pepper.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/1717

コメントを投稿

faccebook.jpeg
karakarafactory

About

2016年07月13日 20:48に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「冬のブルージュ散策03」です。

次の投稿は「聖母教会のミケランジェロの聖母子像」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34