フランドル地方のベギン会修道院群という名称でユネスコ世界遺産に登録されているものの一つ、ブルージュ(ブルッヘ)のベギン会修道院に向かいました。
修道院の敷地の外の水路にはたくさんの鳥たち。
静かな冬のブルージュの中でも一際静かな場所でした。
ブルージュのベギン会修道院は、1245年にフランドル伯爵夫人のマルガレーテの意志のもと設立された、女性のみによって自身で生計を立て、自立的な生活を営む女性たちのための共同生活の場だったのだそうです。
時代は中世、女性が社会で地位を確保するには、結婚するか尼僧になるかしかない時代です。
ベギン会は他の修道会で見られる入会の誓いのようなものがあまりなく、財産の所有や結婚による脱会も認められていて、生計を立てるために外に出て家庭教師をすることも許されていたそうです。
そんな女性の集まりが北西ヨーロッパで増え、13の施設跡が現在、「フランドル地方のベギン会修道院群」として世界遺産に登録されているそうです。
現在はベネディクト会女子修道院として使用されています。
今も修道女の方たちが日々祈りと共に静かに生活されている場のため、静かに見学させていただきます。
教会なども見学無料でしたが、寄付制で他言語による説明が置いてありました。
現在、もしくは過去に、この中で過ごされた修道女の中に日本人の方がいらっしゃるようで、日本語による教会内部の説明もありました。
一枚手に取り、ご解説に対する感謝の気持ちとして寄付させていただきました。