サンセバスチャンの旧市街とホテルの立ち並ぶ入江の冬の砂浜はとても静かな海でした。
砂は細かく、海水を含んでいて硬く締まっている。
冬のせいもあるのか、光は白く明るい。
水を含んだ浜は鏡のように空を映している。
光が白く明るく感じるのが、その反射のせいもあるのだとすれば、ヨーロッパ北側の海に面したオランダの光に近い明るさなのかもしれないと思ってみたりする。
貝の形というのは、ホタテやアサリのような2枚貝の事で、砂浜が貝の口側に当たる開く部分。
貝のヒンジに当たる部分には小さな島がある。
砂浜の先の岩場に、サンセバスチャン出身の彫刻家チリーダの野外彫刻があり、それを見に行った時に分かったのだけれど、ヒンジの島から浜までは海面すれすれの高さで海中に防波堤があった。
この波の穏やかな入江は、こうして作られたものなんだと知った。
防波堤の先は高い波があったし、
旧市街から川を渡ったところにある、地元の人たちの生活エリアの広い砂浜には、サーファー達が波を求めて海に出ていた。
真冬のサンセバスチャンのビーチはとても静かだったけど、きっと今頃このビーチはバカンス客でいっぱいなんだろうな。