地下鉄でマンハッタンからイーストリバーを越えて、クイーンズにあるP.S.1 コンテンポラリーアートセンターに行ってきた。
ここは廃校になった小学校を改装して作られた現代美術専門のアートセンターだ。通称"P.S.1"の"P.S"とは"Public School"の略のようだ。現在、MoMAの別館となっているのだけど、NYのガイドブックではその扱いが小さく、僕はそれほど大きな施設ではないのだと思ってた。
地下鉄の駅を出たら21stの近くだった。地図上では21st沿いのように見えたからそのまま探したけれど、なかなか見つからない。21st沿いにあったイエローキャブの駐車場で聞いたら、知らないなぁ、とも言われた。P.S.1は21stとJackson Aveに面していて、正面はJackson Ave側にあった。21st側はその真後ろで僕は大きな背中を見ながらそれを探していたんだ。それにしてもこんな近くにあるのにタクシーの運転手が知らないなんて....NYのタクシーは施設名よりも通りの名前を言わなきゃだめたとは聞いていたけど、それにしたってアートに興味のない人にとっては知名度の低い美術館なのかもしれない(^_^;
Jackson Ave側からP.S.1に入った。
ここは思っていたよりも大きく、現代美術ファンには外せない充実したアートセンターだった。
入場料は1人5ドルだけど、発券後30日以内のMoMA入場チケットを見せれば無料で見られる。
改装された小学校は、当時の煉瓦造りの建物の表面を残しながらの趣きある建物で、アメリカの学校のトイレや階段の雰囲気というのも感じることが出来る。
期間限定の企画展示としてのLeandro Erlichの"Swimming Pool"は楽しかったなぁ。Christian Marclayの床にレコードを敷き詰めた作品"2822 Records"も面白かった。その他にも、常設なのか、階段にもアートがあって、トイレ横の廊下には横尾忠則の作品もあったなぁ。コレクションが多く、映像も多いから全部見ているとかなり時間が掛かると思う。
1階から3階までの展示の最後、廊下の木製ドアにキャンプションが貼られていた....ここは何かある.......開けてみるとJames Turrellの"Meeting"があった。
これを見るだけでも来て良かったと思う。
天井がスクエアに切り抜かれた真っ白い部屋に入り、壁に据え付けられたベンチに座って空を見る。雲が近い。ゆっくりと流れている。海が近いから時折カモメが流れるように横切っていく。とても静かでゆったりとしている。光だけでなく永遠に続く時間を感じる。今まで見た作品の印象が薄れてしまうような、今までの時間がリセットされていることに気づく。
作品を、見たり、触れたり、というのではなく、完全に飲込まれてしまっていて、それでいてかなり気持ちいい。
いや、まいった。Turrellにやられた。
完全にやられてしまった。
Comment(2)
うわぁー、、、
この建物、むちゃ好きかもぉー!!
中味も見てみたい。
やられちゃう気持ち、
想像できますw
Author→ *あい* @ 2010年01月27日 20:17
@ 2010年01月27日 20:17
*あい* さん、こんなレンガ造りの小学校、良いですよねー♪
ジェームズタレルの作品の中では、みんながポケ〜〜っと放心状態でした(^_^;
みんなやられちゃうんですよ、きっと。
Author→ karakara @ 2010年01月27日 23:38
@ 2010年01月27日 23:38