10年がひと昔ならふた昔くらい前、日本ではスパークリングワインのことを全てシャンペンとかシャンパンって呼ぶ人が多かったな。
英語で言えば全てスパークリングワインで間違いじゃないけど、フランスじゃシャンパーニュだけじゃなくクレマンとか微発泡のペティヤンってのもあるし、スパークリングワインにあたるフランス語としてヴァンムスーなんて呼んでたような気がする。
スペインのカヴァ、ドイツのゼクト、そしてイタリアのスプマンテも日本で好まれて飲まれるスパークリングだろう。
日本ではスプマンテと一纏めに呼ぶけど、これがイタリア語の「発泡性の」にあたる意味で、ワインではその地域や品種によって法律で決められていて、アスティ、フランチャコルタ、プロセッコなどがある。微発泡のものはワインでも水でもフリッツァンテと呼び、またエミリアロマーニャで作るランブルスコも発泡性のワインだ。ひと口にスパークリングといってもいろんな種類がある。
ヴェネツィアのバーカロでは、ほとんどでプロセッコがメニューにあった。
プロセッコはヴェネトの特産だからカウンターでプロセッコといえば当たり前のようにドライなスパークリングが出て来る。1杯2ユーロ前後。僕はスパークリングが大好きだから夢のような場所だと思った。
スーパーでは日本の半値くらいの1本5ユーロ程度で売られている。
この日も飲み足りなかったのでスーパーでプロセッコのフリッツァンテを買ってホテルで飲んだ。つまみにプロシュートや総菜コーナーにあったキノコのマリネとイカのマリネも買った。
このイカのマリネは匂いが強かった。
このあとのプロセッコの一口は、その生臭さを含んだワインの泡が口と鼻の奥で弾けつづけているかのように、強烈な刺激を与えた。
予感はしていたけど、このマリアージュは失敗、ふた昔まえ風に言うなら、成田離婚なのだ。
ちなみに飛行機の中でもプロセッコといえばスパークリングワインを指す。しかし、この不景気のためか、アリタリアの機内のアルコールはエコノミーはビールと赤白ワインのみ.....10年前はあったけど....仕方ないね。