« 雪のデュオモとスカイプ通話 | Main | 初雪とグミの木とカツラ疑惑 »

ミラノのスカラにて

20121121001.jpg

ミラノでオペラを見てみよう、ということで日本からインターネットでスカラでの「ホフマン物語」のチケットをゲット。見て深く理解できるわけではないのだけれど、オペラといより劇場の熱を感じたいというのが主な目的。とはいえ、ホフマン物語のDVDを見てストーリーは予習済み。
チケットは安い席を選んで、2人分手数料込みで5500円くらい。日本と比べたら随分安いね。チケットは1週間も掛からずに、自宅のポストに入っていた。

201211210001.jpg 201211210002.jpg 201211210003.jpg
雪のなか、遅刻しちゃあいけないと、早く着いたのでスカラの中のカフェで立ち飲み。
基本的に呑んべえなので、メニューに無くても、カフェコレットを注文してしまう。カフェコレットはエスプレッソにグラッパやサンブーカなどのお酒を入れる飲み方で、たまに何を入れるか聞かれたときはグラッパにしている。エスプレッソだけでは大して体は温まらないけど、そこにグラッパなどブランデーが入ると喉からお腹にかけてがほんのり温かくなる。外の冷気を遮るために着ていたコートが、今ではグラッパで温まった熱を外に逃がさないために来ているように思えて来る。グラッパが別添えだったりするとエスプレッソの量より酒の方が多かったりする。嬉しいことに、ここのグラッパは量が多かった。日本じゃグラッパだけで1000円近いのにエスプレッソも付いて600円くらいだから、それだけでも幸せだなあ。チョコまで付いちゃって。この時間はここでもアペリティーボみたいでカウンターの上にフリーのおつまみがあった。盛りが上品で手を出しにくい。だれも気にしないかもしれないけど、ちょっと卑しいかな、という思いから手をのばせなかった。

開場の時間になり玄関に移動。一番安い僕らの席は天井桟敷と呼ばれる席で、通常の入り口とは違うらしいとは聞いていたけど、いちおう、黒いマントを来た係の女性に挨拶をしながらチケットを見せてみた。予想通り、大きな入り口の横にある通用口みたいなドアを指差し階段を上るように言われた。薄暗く螺旋状に登る階段だった。

201211210004.jpg

階段を上りきり、ドアを開け通路に入り、席に着いた。
天井桟敷の一番後ろ、頭をぶつけそうに天井が低い。幕が上がってこのブースの前の方の席が空いていたら、うちの奥さんだけでも移動できたらいいな、と思ったけど、同じ考えの人が通路にたくさんいた。
僕の隣りには背の高い白髪のおじさんと、彼より背の低いふっくらしたおばさんが座った。おばさんは自分の席が気に入らないのか、1つ空いている前の席が気になるのか、見なくても分かるくらいにそわそわしている。
彼女は足早に前の席に移動し、ストンと座り、舞台を見下ろしてから目を丸くしながらニッコリ彼に振り向いた。他人事ながら、開演前に誰か来たら、と思うと落ち着かないのと、取られたかという思いが胸のあたりで混じり合った。
見える限りでは席が埋まり、明かりが落ち、幕が上がった。通路には立ち見する人が残っていた。立ち見チケットはないそうだから、自分の席が気にいらない人が少なくないようだ。

201211210008.jpg 201211210009.jpg
前の座席の背もたれに、個別に一列の電光表示板があり、イタリア語か英語で歌に合わせて字幕が流れた。隣りのおじさんも英語を選んでいたから、彼らも旅行者なのかもしれないな。
2度の休憩毎にセットは大きく変わり、後半は舞台全体で演者が蠢くような演出が現代的でもあり美しく素晴らしかった。
終わってみれば夜11時を過ぎていた。
どうりで2回目の休憩の時にぐっと人数が減ったわけだ。
隣りのおじさんの元に、奥さんは満足げに帰って来た。彼女は彼に何度もキスしながら、何度もありがとう、と言っていた。高いお金を払って良い席を取るのはもちろん得難い素晴らしさがあるのだと想像するけど、この天井桟敷でこれだけ感動と感謝を感じることのできる夫妻が素敵だと思った。

201211210005.jpg 201211210007.jpg
玄関前はタクシー待ちの人集りだった。
僕らは、おそらくまだ走っているだろうバス停まで歩いた。それほどの距離ではない。
待つこと暫し、雪の降る通りの先から路面バスが近づいてくるのが見えた。
寒かったけど、スカラでのことを思い返すと、グラッパほどではないけどまた少し体が温まるようだった。

Trackback

このエントリーのトラックバックURL:
http://karakara.pepper.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/1017

Comment(4)

Kawa [TypeKey Profile Page]:

ラ・スカラってスピーカーがあって大好きでした。

Kawaさん、こんにちは。知らなかったので検索して、クリプシュ ラ・スカラっていうのだと分かりました。ついでにamazonに在庫が1つあって583,600yen。河さんのコメントが過去形だから今は手元にはないんですね。。といってもなかなか手が出る金額ではないですね(^_^;

Kawa [TypeKey Profile Page]:

誤解を招く表記でした。昔から憧れていただけで、手元に置いた事は一度もありません。好きだったのに振られちゃった女の子や手の届かなかったスピーカーだけは良く覚えています。他の事は忘れちゃうのに。

勘違いしてすみません。お別れしてないということは、好き はまだ進行形ですね。いつか河さんちにお嫁入りする日がくるかもしれないと思うと、なんとなくよかったです(^_^

コメントを投稿

faccebook.jpeg
karakarafactory

About

2012年11月26日 16:04に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「雪のデュオモとスカイプ通話」です。

次の投稿は「初雪とグミの木とカツラ疑惑」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34