フィレンツェにまた来た主な目的はルネサンス美術(仕事の仕入れもありますけど...)を見るためで、そのなかでもミケランジェロの作品を見たいと思っていたので、そうなるとこのメディチ家礼拝堂も欠かせないわけです。
この天井画はミケちゃん(←馴れ馴れしい)ではなくピエトロ・ベンヴェンーティによる旧約聖書のようです。
8角形のこの礼拝堂の大きな空間に圧倒されながらもミケランジェロの作品でもある新聖具室へ。
新聖具室はそれほど広くありませんでした。
このあまり広くない新聖具室の設計と装飾、どちらもミケランジェロによるもの。
といっても最後はフィレンツェを離れてしまっているので弟子によって完成されたのだそうです。
ウルビーノ公、ロレンツォ2世・デ・メディチの霊廟と、黄昏(左・男)と曙(右・女)。
この像からすると、ロレンツォめちゃくちゃイケメンですね。
ヌムール公、ジュリアーノ・デ・メディチの霊廟、夜(左・女)と昼(右・男)。
この力強さというか逞しさに目を奪われますが、女性っぽくはないですね。
わりとそういう作品が多いのは彼が男性をモデルにすることが多かったからじゃないかという話もありますが。
それにしても、この墓碑のほうは「昼」の男の首の角度もおかしいのであまりやる気がなかったんじゃないかと思ってみたり。
この墓碑の製作中、メディチ家のフィレンツェ追放がありミケランジェロは共和国側だったわけですし、で、追放になったメディチ家が再びフィレンツェに戻り政権を奪還してミケランジェロに作らせています。
ミケランジェロはメディチに愛されてましたが、彼からしてみればそうでもない。でも彼の才能に魅せられ仕事を依頼するのはメディチ。
中央のみミケランジェロで、授乳中の聖母、です。
意味ありげな暗い表情に不安を覚えゾクッとします。
そして乳児の振り返りながら力強く乳を飲む姿が印象的。
2つの墓碑は対面に設置され、その間の壁に授乳中の聖母があります。
このくらいのスペースです。
これはなあに?
壁にあった素描はミケランジェロによるものじゃないかなぁ、ということです。
いやぁ、この空間はここに来ないと感じられないから、まったくもって貴重なものです。
ここにはアンア・マリア・ルイーザの亡骸もあるそうです。
彼女のおかげで今のフィレンツェ観光業も成り立っているわけですね。
.......っていうかフィレンツェの教会はどこも有料だからフィレンツェカードじゃなかったらスゴイお金かかるよぉ。
ほんとメディチーランド。