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麻生知子 武内明子 絵と陶の展覧会「カラカラ工房 パタパタ展」/ 殻々工房

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麻生知子さんと武内明子さんによる2人展は6月4日まで、残りあと1ヶ月を切りました。

連休中は慌ただしいなかではありましたが沢山の方にご高覧いただき誠にありがとうございました。
これからの時期は だーいたいのんびりとしたものですので(笑)どうぞ ごゆっくりしてらして下さい。

麻生知子 武内明子 絵と陶の展覧会「カラカラ工房 パタパタ展」について、全ての方にゆっくりとご案内できておりませんので、こちらで紹介させていただきます。


今回、殻々工房では初めての展示となるお二人です。
お二人は其々に作家活動をする傍らで、「ワタリドリ計画」というユニットを組み、作品の素材と展示場所を探し日本全国を飛んで行き展示をするアートプロジェクトを進めてらっしゃいます。
今年で結成10周年、岡本太郎賞にも入選され、これからも楽しみなユニットです。

今回は、ワタリドリ計画としてではなく、お二人のこれまでの作品を2人展という形で展示していただきました。


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麻生知子さんは、東京都出身で神奈川県在住。
今回は油彩と陶による作品の展示です。
日常の断片を描いた絵画作品は、簡素化されたシルエットがフラットに描かれることによって遠近感の無くなった不思議な世界の中で、絵の具やマチエールによる凹凸が 地と図の反転や画面のアクセントになり複雑さを加えています。
描かれているものは、どの作品もほのぼのとした日常を感じさせるものです。

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手前の作品は那須の北温泉。
会期のわりと早い時期に、遠方よりのお客様にご購入いただき既に無くなってしまっておりまして.....せめてこの写真で.......。

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陶の作品もどれも温かみと味わいのあるもので擽られっぱなしです。笑

  
 
 
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武内明子さんは、熊本県出身で東京都在住。
紙に水彩とミクストメディアの絵画を中心に、立体作品の展示もあります。

水彩作品にみる滲みと墨の表情が心地よく、ゆっくりと重ねられた絵筆が浮かび上がらせる形が確かなようでいて不確かな、それがまたリアルように思えてきます。

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板にミクストメディアで描かれた作品は、個人的に、見ていて飽きません。
パネルの上で絵の具は複雑に重ねられ、画面の彩度は色空間の断面で言えば中央のグレーに限りなく近づきながらも、硬い板の上を削られて現れた微かな色彩、弱く引っ掻かれた細い線、その上を覆うように塗り重ねられた不透明な色面とその下に残っている筆跡などが、次々に画面上に現れ、自分の視線はパネル上に繫留められました。
作家が板の上で感触を確かめるように手を加えていった時間の痕跡を追うことが、リアルなものを求める時間の追体験をしているような気持ちになりました。
 
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武内さんは実はアスリートでいらっしゃることにビックーリ。
先月は台湾を横断する246kmのマラソンを完走して3位入賞、昨年はアテネスパルタマラソン246kmも完走されたそうです。
すっごいね!
 
 

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お二人のユニット「ワタリドリ計画」としては、栃木県にはすでに飛来済みということで、今回はこちらの作品がワタリドリ計画な展示となっております。
白黒写真に一枚ずつ油絵の具で着彩された作品です。
店内でポストカードのように販売しておりますが、全て手による着彩でプリントではありません。1枚500円!
ポストカードとして高いかもしれないけど、作品としては安い!(笑

残りあとひと月となりましたが、機会がありましたらぜひご高覧ください(^ ^)/

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2018年05月13日 14:54に投稿されたエントリーのページです。

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