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フェニーチェ劇場でオペラを見ている間にアックアアルタがやってきた。

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昨冬2月、ヴェネツィアの旅の楽しみの1つがフェニーチェ劇場 Teatro La Feniceでオペラを見ることでした。演目は「椿姫 La traviata」。

原作も読み予習して、かつてフェニーチェ劇場で上演された「椿姫」のDVDも購入して予習。

DVDで見た主人公の高級娼婦ヴィオレッタは、かなり豊満で、こちらが油断すると肺の病に掛かっていることを忘れてしまいそうになるほど逞しいし、
ヴィオレッタに恋するアルフレッドは青年貴族とは思えない庶民的な面持ちと背格好だったりする。
二人の歌唱力はとても素晴らしいのだけれど、
妄想とビジュアルのギャップからストーリーに入り込めないことも.....実際に劇場で見たら遠くて気にならないのかもしれないけど。
今回、この劇場でみたヴィオレッタは美しい方で、設定も現代にアレンジされていて、ストーリーに入り込みやすい演出になっていました。
 

この何年か、劇場体験がちょっとした趣味になっていて、 
この劇場は昨年発売されたキースジャレットのアルバム「La Fenice」を購入して聞いていたこともあり楽しみにしていました。
 
 
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劇場体験は、一番と言って良いくらい安い席を予約することにしておりまして(...経済的に高い席が買えないのだけど...)、今回も最上階の席となりました。
 
 
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開場は1792年ですが、1836年と1996年に火災により全焼。
2003年からコンサートの演奏のみ再開され、2004年にはオペラも上演されるようになり完全復活しました。最初の演目は椿姫だったそうです。
 
 
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再建からまだ15年、とても綺麗な劇場でした。
 
 
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ステージから見るとパリのガルニエのように4人用ボックス席のようにも見えますが、中は仕切られてなく広かったです。
前後2列だけなので後席でもそれなりに見やすく、ゆっくり楽しめました。


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終演後、外に出ました。23時くらい。
2月でしたがシベリアからの寒気がなかったのでそれほど寒くはありません。

ここから歩いて2分くらいのところの高級ホテルが並ぶなかにある小さいリーズナブルなホテルを取っていたので気楽に考えていました。
 
 
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来た道を戻ろうとするとその先に人集りが出来ています。
戻って来る人もいます。

騒ぎの中、列の先頭まで行ってみると、細い川の水位が上がり小さな橋を降りる地点が水の中。海の水が上がるアックアアルタです。
海水には汚水が混じっているから、キレイとは言えません。
みんな、水で靴を汚したくないから、小さな橋の上で声を上げながら立ち往生していました。

橋の上では褐色の男が二人、手には携帯用のビニール長靴を持って売っていました。
アックアアルタに備えてビニール長靴を携帯している人はバッグから取り出して履き、水の中に入って行きました。

高級ホテルが立ち並ぶ通りの手前、そしてフェニーチェ劇場の公演日。
水位は夜に上がりはじめるのを知っている長靴売りの男達はそれを狙って来たのでしょう。

高価そうな毛皮のコートを着たマダムと恰幅のいい紳士達も大騒ぎ。
その隣で、褐色の男が少し笑顔を見せながらビニール長靴を見せて近寄る。
紳士が長靴男にハウマッチ?と聞くと、男は50と答える。
10ユーロもしないビニールの使い捨て長靴が50ユーロ。
紳士の声はさすがに大きくなる。
50!?
長靴男はとぼけた顔をして肩をすくめる。
紳士は振り返って毛皮の奥さんに話しかけるけど、諦めた顔をして長靴を1つ購入。
マダムは長靴を履く。確かに彼女の靴は300ユーロ以上はしそうだ。
紳士だって高価そうな革靴だけど、そのまま水の中を進み、長靴を履いて水に入るマダムは一歩ごとに声をあげた。
なんだか、さっき見たオペラよりもドラマチックだ。


僕は50ユーロのビニール長靴なんか買いたくないし、水にも浸かりたくないので、iPhoneを取り出して迂回できそうな道を探してみた。

ホテルの並ぶ広めの通りまで行けば人通りが多いので橋のような板の歩道があるに違いない。
できるだけ人通りの多そうなエリアを通ってみよう。

最短ではない道でサンマルコ方面に向かう。


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ところどころ水溜りは出来てるけど、歩いて帰れました。

参考までにルートはこんな感じ。


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本来は、劇場からホテルまで最短ルートで帰ると2分。

アックアアルタでウェスタ川の南側が水没していました。
 
 
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迂回したのはこのルート。

モイゼ教会横の路地には板を渡した歩道が用意されています。

ビニ長靴売りくん、商売の邪魔してゴメンね。


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これがモイゼ教会前。

ビニールの長靴を履いてる人は水の中をジャブジャブ。
サンマルコまではこの通路の上を歩いて行けます。


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ただ最寄りの水上バス乗り場までは行けなさそうだったので、冬の夜中に空港から水上バスでヴェネツィアに着く場合は下調べが必要かもですね。
スーツケースを転がしてる人もいましたが、大変そうでした。
カナル沿いにある高級ホテルにはホテル下にボートがあってホテルまで送迎してくれるらしいです。


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ホテル前はギリギリセーフでした。
 
この翌朝のサンマルコ広場の眺めがこちら
不謹慎ながら一度見てみたかった風景でもあります。

毎年水位が上がってるということは.....ちょっと心配。


今年もアックアアルタの季節。
記録的な水位ともなればこれでは済まないのでしょうが、どうぞ みなさまお気をつけて。

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2019年11月13日 00:12に投稿されたエントリーのページです。

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