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花片ー近景の水ー・野沢二郎/いわき市立美術館

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いわき市立美術館での、ホノルル美術館所蔵「北斎展」と同時開催されている野沢二郎さんの展示「花片ー近景の水ー」を見て来ました。
大きな6枚の絵画を半円形に繋ぎ展示された「水景」シリーズと、60cmスクエアに近い作品9点。組み立てられた6枚の絵画が展示されているスペースは自然光が強いのか、またスキージーを使って描かれた滑らかな作品の表面がその光を反射しているのか、少し見辛く感じながら眺めているうちに、これは光のせいだけではなく作品の表層に薄く重ねられた半透明の白い絵具が光沢を持って皮膜のよう作品を覆い、それが光の反射と併されて見え難くしているのだと思いました。
余談だけど、同じくスキージーを全面に使った作品でもロンドンのテートモダンに常設されているリヒターの連作はマチエールの違いからもこういった反射の仕方はしないだろうから、やはり作品によっては明かりの種類や当たりかたを選ぶものなんだな、と改めて思う。外が暗くなってからまた見たいと思ったけど、そうもいかず。またの機会に。
通路側にあった作品はそんなことも気にならず見られ、また好きなものも幾つか会って見に来て良かった。やはり白い膜に覆われたというか、白く濁った水の底を見るような作品が良かったな。

これまた余談だけど、この展示を見て思い出したのが、5年前の五浦の六角堂での野沢二郎さんによる展示。あの時は岡倉天心の「天地人の三元」に通ずる「三」をヒントにされたという「3つの絵画」が、六角堂の六角形の床を埋めた展示。あの六角堂が昨年の津波に攫われて土台だけが残された画像を目にした時の淋しさは何とも言えないものだった。その後、茨城大学による「岡倉天心記念六角堂等復興基金」の創設から六角堂の再建がはじまり、今年4月には再建完了されている。1年という早さがスゴいと思う。
あの五浦のある北茨城といわきはすぐ隣りにあり、県は違えど車で1時間も掛からない距離だ。
今回は6枚の絵画と壁面で7角形だけど、何となくね。

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美術館の帰り、小名浜に寄ってから高速道路を使わずに白河経由で那須に帰った。
小名浜で小名浜名物「焼きうに」というのを食べた。500円。
器のハマグリは分からないけど、ウニはロシア産だった。美味しかった。
福島県内はいろんなところに空中放射線量計が置かれデジタル表示されていた。この日、小名浜で0.07μSv/h。那須のうちの辺りは0.3〜0.4くらいだから小名浜のほうが低いね。

あ、最後になったけど北斎展、良かったです。
ホノルル美術館の北斎コレクションってスゴいんだなー。良い日本の作品、アメリカにいっぱいあるねー。

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2012年08月26日 13:15に投稿されたエントリーのページです。

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