
雑草好きにはたまらない本なのだ。
べつに見たことないようなマニアックな雑草が載っているわけではない。
いつも僕らの傍にいながら、害にも栄養にもならないから名前を調べるほどには気にならず雑草と呼ばれることのある植物を含め、都市部のアスファルトや石垣、コンクリートの隙間という場所に根を下ろす植物たちが、写真付きで季節に分けられオールカラーで載っている。
都市部では隙間かもしれないけれど、うちの庭では主役とまではいかないでも僕にとってはグランドカバーとして楽しませてくれている植物たちでもあるのだ。

本によれば、この紫色の花を咲かせているのはヒメオドリコソウ、隣りの小さく白い花はタネツケソウらしい。
どちらもあちこちに群生しているよく見る植物で、タネツケソウは前から気になっていた植物の1つでもある。

タネツケソウの花が終わるころになると、いかにもアブラナ科らしいこんな種ができる。
このサヤは軽く触れただけで爆ぜ、中からアブラムシみたいな小さく緑色の微かに粘着性のある種が勢いよく飛び散る。種が飛ぶと小さな雨が降ったようなパラパラパラというこれまた小さな音が辺りに響き、地ベタに座ってボケーーーッとしていた僕はその小さな音の正体を手探りしているうちにサヤに触れてその正体を知ったのだった。彼らの生存のために仕掛けられた罠を踏んだような気がした。
まえに庭で見つけたゲンノショウコに比べればシンプルなメカニズムだけど。

気がつけば、草よりも低い目線の世界にどっぷり浸かる心地好さ。
傍からみればコンタクトレンズを探しているオジさんって感じだけどね。