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毎月最終日曜日はヴァチカン入場無料デー

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毎月、最後の日曜日はヴァチカンの博物館が入場無料なのだそうで、せっかくなので1月の最後の日曜日に行ってみました。
ホテルの朝ごはんも早々に済ませ、メトロA線に乗ってオッタビアーノ駅まで。
ここまでくれば、この日のこの時間はほぼみんなヴァチカン行きなので、笹舟になったつもりで人の流れに乗っていればヴァチカンに着きます。
とは言っても、開館前から並ぶヴァチカンですから、すでに行列ができてる前提で入り口よりもずっと手前の角を曲がって.....おお、やっぱり並んでる!
列の最後尾は、開館の9時ちょっと前でリソルジメント広場近くまで。
目の前には割り込みで増えてしまった韓国からのツアーの方達です。

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開館前の列は 開館しちゃえば少しずつ進むのでそれほど苦じゃなかったです。

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やっぱりヴァチカンは気分が上がるなー。
ロンドンのナショナルギャラリーとかの入場無料という素晴らしい存在は別として、1人16ユーロ(←基本がちょっと高いよね)の入場料金をこれだけたくさん無料にするっていうのは商業的にどうなんだろか(笑 。うちら2人で32ユーロ、4000円だものなー。
興奮を抑えるためにピーニャの中庭あたりをぶらっとしてから古代彫刻群のピオ・クレメンティーノへ。

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ベルヴェデーレのアポロ、さすがイケメンは人気ですな。

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ラオコーンもかなりの人気です。
写真を撮ろうとデジカメを頭の上にあげて構えていたら、前にいた女性がタブレットを持ち上げてなかなかピントがあわないようで。そのまましばらく待っていたんだけど、なかなか終わらないので、彼女のラオコーンでいいか、とタブレットにピントを合わせてカシャ!って撮ったら後ろにいたおじさん二人に笑われました。

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その後すぐに撮ることができたラオコーン。
これが、あのドムスアウレアから出土したのを あのユリウス2世が買い上げてコレクションに加えたラオコーン。
ユリウス2世の頃ということはルネサンス、ラファエロもミケランジェロもこれを見ていたんですね。トロイの木馬の計略を暴露しようと槍を投げつけたことで女神アテナの怒りをかって二人の息子と共に海蛇によって殺されるトロイアの神官ラオコーン。
苦しみと絶望と最後まで力を漲らせながら抵抗する姿を瞬間に固めたようなこの彫刻はミケランジェロに影響を与えたのだそうです。ミケランジェロに見る筋肉美と官能的ヘレニズムはここからきているのだと。

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ベルヴェデーレのトルソは修復中。
紀元前1世紀、アテネのアポロニウス作だそうで、これももちろんミケランジェロに大きな影響を与えたと。

ラオコーンもそうだけど、出土した彫刻群というのはあちこち欠けてますが、彫刻作品としてそんなこと気にならないの存在感がある。
ユリウス2世はミケランジェロにこの欠けた部分の修復するように言ったところ、ミケランジェロは、このままが美しい、と断ったのだという。
サモトラケのニケもそうでしょう。頭や手や足がない塊であっても十分な量感と美しさをもっている。美術で教わるマッスですな。
それを作品にして証明したのはミケランジェロではなくロダンで近代彫刻以降ではありますが、量感を抑えた平面的なモザイクやキリストの一神教世界の縛られた中世の美術様式の時代に、出土したばかりの人間の感情や筋肉の大胆な表現を自由に持った多神教的古代ヘレニズムの彫刻群という存在あってこそ生まれたルネッサンスに見るミケランジェロの表現。
ルネサンス以前であれば禁止されそうな表現を擁護し教皇に出資までしてもらえるように支えたのがネオプラトニズムという哲学でありユマニズムであったのでしょう。

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この円形の間の天井はパンテオンをイメージしているらしいです。穴あいてませんけど。

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やっぱり絵画館も行っときましょう。
ラファエロの、フォリニョの聖母、キリストの変容、聖母戴冠、が並んでいます。それぞれ製作時期が異なるので表現の違いを見るのが楽しいですね。
レオナルドの聖ヒエロニムスや、メロッツォ・ダ・フォルリの天使もココにあります。

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おー、グロッタ!
ラファエロがドムスアウレアに潜り込んでみた室内装飾をヴァチカンの内装に使ったというグロッタですね。

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ラファエロの間からシスティーナ礼拝堂に向かいます。
ほとんどの人がこのルートは外さないでしょうから混んでます。ユリウス2世の居室の壁にラファエロにフレスコ画を描かせた部屋が4つ。

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アテネの学堂。
ローマに来ないと見られないのでやっぱりじっくり見ちゃうなー。
そういえば、高校生の時の社会科の倫理のテストが自由作文だったときの答案に、この中央にいるプラトンだけを描いて提出したことがあったな。そういえば答案用紙返ってきてないけど追試がなかったから及第点ではあったのでしょう。ありがとう先生。

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システィーナ礼拝堂に向かう途中にもあれこれあります。
これは南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂のステンドグラスの下絵ですね。前に来た時は、へー、マチスがあるんだー、くらいにしか思いませんでしたが、ロザリオ礼拝堂のほうが祈りと癒しの場としてはここよりも優れていると思いながら眺めました。
ま、ユリウス2世の居室をみたあとだから余計にね。

このあとレオナルドフジタやモランディ、シャガールなどの近代、現代の絵画もあります。スルー人も多いですが、礼拝堂に入っちゃうと戻ってこれないので好きな方は礼拝堂まえに少し休憩するかんじでゆっくりするのもありかと。

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おー、グロッタ!

もうすぐミケランジェロの天井画のあるシスティーナ礼拝堂です。
10年前はフラッシュ禁止で写真オッケーでしたが、今は写真、ムービー共に禁止でした。
やっぱりそれでも写真撮って怒られている人がいました(笑
強制削除させられている人も(笑

やっぱりすごいですよ、ミケランジェロは。
ユリウス2世の時に依頼されて、なんだかんだあって、そのあとメディチ出身のレオ10世のときに強制的に急かされて仕上げた天井画。一人で誰にも見せないように描いたっていうのが凄い。
で、また、あれでフレスコが苦手だったっていうんだから嫌な話。

システィーナ礼拝堂からそのままサン・ピエトロ大聖堂へ。
博物館から大聖堂への移動はすんなり進めますが、一度退出してから大聖堂に入ろうとすると長蛇の列に並ぶことになります。ここは博物館から大聖堂という順番がよろしいかと。
今回はクーポラは登りません。
でも登ったことのない方には是非オススメ、眺めもいいですが、あのドーム屋根もミケランジェロの設計です。

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大聖堂に移動して、入り口すぐ右にあるミケランジェロのサン・ピエトロのピエタ。
まぁ、美しいです。
2年をかけて一枚岩の大理石から掘り出したピエタ。
冬だからなのかとても空いていてじっくり鑑賞できました。

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ベルニーニの天蓋です。
今回のイタリアの目的、ルネサンスとバロック、バロックといえばベルニーニでしょう。
このあと数日かけて、もうしばらくベルニーニはいいかな、というくらいベルニーニを見ますが、バロックといえばローマでベルニーニなのだと思います。

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天蓋の上のミケランジェロのドーム、クーポラへ行ったひとはこの屋根を登ってるんですねー。

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カメラよりスマホとタブレット率が高いですな。

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立体的なモザイクですな。

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あーよく見た、満足、満足。

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あ、ドーム屋根が写ってないとヴァチカンっぽくなかったかな(笑

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この楕円形の広場はベルニーニの設計です。
ここサン・ピエトロ大聖堂に来た信者に対して「信者を迎えるために、あたかも母が両腕を差し出しているかのように見せる柱廊を備えていなくてはならない」として広場の教会は明瞭にして柱廊によって外部にも開かれています。サンタンジェロ城からのアクセスもベルニーニによってデザインされ、ベルニーニを見ようと思ったらローマに行かなければとなるわけですね。

ラオコーン /wikipedia
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=ラーオコオーン&oldid=53221276

システィーナ礼拝堂 /wikipedia
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=システィーナ礼拝堂&oldid=53357652

サン・ピエトロ大聖堂 /wikipedia
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=サン・ピエトロ大聖堂&oldid=53825239

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2015年03月16日 12:04に投稿されたエントリーのページです。

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